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雨の中、福井鉄道「北府駅鉄道ミュージアム」へ(3)モハ203号車 <後編> [保存車・博物館・廃線跡]

この冒頭の部分、ここが一番、悩むのである。まぁ、つまり端的に言うと仕事がバタバタしており。気持ちに余裕がない上、趣味活動に使える時間も無く。
記事の内容が久々に訪れた福井鉄道福武線なので、拙ブログ(初代)の開設直後、今回、保存されたのを見に行ったモハ200形を撮りたくて訪れた際の写真から。いまでも写真の腕は上がっていないが、それでも、当時の写真、見直してみれば、もうメチャクチャである。

良くもまぁ、こんな酷い写真を撮っていたなぁ…と思いつつも、既に引退した車両。3編成が導入されたモハ200形、最後は全て“色違い”になっており。

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【2013年10月29日8時18分】 福井鉄道福武線・田原町駅付近

その当時の写真を。モハ202号車は新標準色。名鉄岐阜線から来た連接車たちには、よく似合うが、大柄な旧型電車には...
このアンバランスさが、また撮っていて面白くて。

……  ……

2023年4月7日(金)雨

今回、北府駅を訪れるのにあたり、モハ203号車が「ある」ことは知っていたが、この見学が自由にできるかどうかは分からなかった。
もしかしたら、イベント時だけしか近づけないのかも...と、不安に思いつつも「行ってみる」ことにしたのである。

モハ203号車の置かれた場所は、現在、駐車場のようになっており、自由に出入りできる場所にあって。もちろん、電車のドアは施錠されているが、それでも窓越しに車内の様子を見ることが出来たのは、昨日の記事に書いたとおり。

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【2009年10月26日9時39分】 福井鉄道福武線・モハ203-1号車(?)

その、モハ200形の車内、現役時代に何度か撮ったことがあった。
4人がけボックスシートがずらりと並んだ車内は、まるで国鉄近郊型電車のようで。そして、「ワンマン」のプレートも確認できる。

運転台後ろの客室との仕切り扉の落とし窓を開けて、運転士さんが運賃収受を行うシステムだったような...。
この路面電車らしからぬ電車が街中をゴロゴロと大きな音を立てて走る、その姿が福井の街の特徴でもあった。

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【2023年4月7日12時18分】 福井鉄道福武線・北府駅鉄道ミュージアム

過去の写真を見直してみると、北府...西武生の車両基地はもっと広かったみたい。
この、現在、駐車場のようになっていて「鉄道ミュージアム」の一角になっているエリアも、10年ほど前までは線路が敷かれており。ちょうど、留置線があった“跡地”だと思われる。

現在は舗装されて、自由に立ち入れるようになっていて。

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【2023年4月7日12時18分】 福井鉄道福武線・北府駅鉄道ミュージアム

真新しい上屋が用意され、大事に保存されているモハ203号車なのである。

後に前面窓のところに方向幕が整備されたが、新製時、この白帯姿だった時代には前面に方向板を掲出して走っていたとされる。
独特の羽根型ヘッドマーク。

このヘッドマーク、イベント時以外は取り外されて車内に片付けられている...というのが、事前のネット上の情報だった。だから、これは諦めていたのだが。「急行」のマークを掲げている姿を撮れたのは、大きな“嬉しい誤算”だったのである。

まぁ、雨粒が写りこむくらいの雨脚なので...

ポジティブに捉えれば、「もう1回、撮りに来るキッカケができた」ということになるだろうか。

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【2023年4月7日12時17分】 福井鉄道福武線・北府駅鉄道ミュージアム

傘をさして、なるべくカメラ、レンズを濡らさないように細心の注意を払いつつ...
ちょっとだけ、車両のディテールを。

検査表記は懐かしい「西武生工」の文字。ただ、最近の整備のときだろうか、検査年月の表示は空白になって。

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【2023年4月7日12時19分】 福井鉄道福武線・北府駅鉄道ミュージアム

何と言っても、この電車の“シンボル”は、ドア下の可動式ステップ。
以前は、軌道線区間では路面電車の“安全島”だから、このステップを使って、鉄道線区間(福井新(当時)〜武生新(当時))では高い鉄道線ホーム。
ステップは出てこないで、そのまま乗降していた。

後に鉄道線区間でもホームを低く削って。モハ200形も最末期の数年間は全部の駅でステップを使用していたような。

2つの車体は両方とも「モハ203」、福井側が「−2」、武生側が「−1」。ハイフンを付けて2車体を区別しており。
その連結部に台車があるのが「連接車」。世界的には、それほど珍しくないみたいだが、日本では小田急ロマンスカーからまもなく姿を消すことになっており、そうなると鉄道からは、ほぼ消滅、路面電車に残るだけになってしまう。

そういえば...

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【2023年4月7日12時24分】 福井鉄道福武線・北府駅鉄道ミュージアム

今回の修復にあたって、2両で少し違いがあるようで。
この福井側の“顔”は全盛期をイメージしたものになっており。

まぁ、そんなことを書くと「ワンマンミラーが付いているじゃないか!!」と苦情を言う面倒くさい奴が多いのが<鉄>という人種だが。

反対側、駐車場の入口に面していて撮りやすい武生方は...

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【2023年4月7日12時25分】 福井鉄道福武線・北府駅鉄道ミュージアム

自分にとって馴染みのある末期の顔。

そう、両者の違いは、前面窓の「ワンマン」プレートと方向幕の有無。「急行 武生新」の表示も自分にとっては一番、しっくり来るところ。
同車の方向幕の中にも「越前武生」の表示も入っているはずだが。

それにしても、「外されている」と聞いていたヘッドマークが、しかも赤文字の「急行」のものが掲出されていると、やはり、引き締まった感じになるというもので。生憎の天気だったが、それでも、そうだったからこそ、独り占めして撮影することが出来て。

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【2023年4月7日12時25分】 福井鉄道福武線・北府駅鉄道ミュージアム

いつまでも、この美しい姿を保ってほしい...と思いつつ、「また、来よう」と心に決めてモハ203号車を後に...

公園などの保存車も良いが、こうして、現役時代を過ごした地に保存されているのも、また良いもの。

何とか少しでも雨に濡れないように...と思いつつ、モハ203号車を後にしたのだった。

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【2023年4月7日12時28分】 福井鉄道福武線・北府駅鉄道ミュージアム

でも、重いバッグを提げていると...
とりあえず、駅舎の手前にある駐輪場の屋根のあるところまで。
留置線を挟んで、モハ203号車の姿をチラッと。

さぁ、武生駅までどうするか??

(※)撮影時刻は写真データのものです。したがって、実際の時刻とは多少前後します。

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