雨の中、福井鉄道「北府駅鉄道ミュージアム」へ(2)モハ203号車 <前編> [保存車・博物館・廃線跡]
福井鉄道福武線も長らく、モータリゼーションの進行と少子高齢化で乗客の減少が進み。その中で高床の「鉄道線」の電車を、名鉄岐阜線の廃止に伴って余剰となった低床連接車に置き換えたり、あるいはワンマン運転や駅の無人化を進めたり...
自分が撮りに通った10年ほど前の時期は、そんな時期だった。ちょうど「フクラム」が登場する前後。
ただ、収容力の小さな路面電車タイプの連接車では、朝ラッシュは賄いきれず、高床の大型電車が朝の輸送力列車に“登板”していた。
名古屋の地下鉄電車も、最後まで残っていたが、やはり、撮りたいのは“生え抜き”モハ200形だった。“湘南顔”の流れを組む鼻筋の入った前面、でも、側面は旧型国電を思わせるプレスドアが使われていて。車内は4人がけのボックスシート。そんな電車が市内に入ると、ドア下の可動式ステップを出して...
大型の電車がフェニックス通りを走る姿を撮りたくて何度も訪れたのだたった。
【2009年10月26日8時23分】 福井鉄道福武線・市役所前電停(当時)付近
2車体連接構造のモハ200形、3編成が導入され。
そのラストナンバーは、全盛期の紺色とクリーム、白帯の入ったカラーに復元され。
でも、「フクラム」、新型の超低床連接車が入るとお役御免。長らく、北府駅の構内で錆びの目立つ寂しい姿を晒していた。
それが見違えるようにきれいになって...
…… ……
2023年4月7日(金)雨
大正時代の福武線開業時から変わらないとされる北府駅(旧西武生駅)と車両基地。数年前に国登録有形文化財となり。
地元・越前市のふるさと納税を利用する形で「鉄道ミュージアム」というか、車両基地の周辺が鉄道公園のような感じで整備され。
その目玉として、朽ち果てていたモハ203号車が復元の上、展示されることになって。
【2023年4月7日12時17分】 福井鉄道福武線・北府駅鉄道ミュージアム
ツイッターの情報で、その“完成”を知って。3月中旬にオープニングセレモニーのようなイベントがあって。もちろん、<変態鉄>は仕事で行くことが出来ず。
そして、そのモハ203号車は整備の上、屋根のある専用の展示線に保存された。イベント時には車内公開も行われるようだが...
まずは、登場時の輝きを取り戻したとされるモハ203号車を一目見ようと現地を訪れたのだった。
しかし、雨は断続的に激しくなって、雨脚が強まると傘が役に立たないくらいで。そんな中、大阪で4泊5日の行程、着替えなどの入った大きなバッグを抱え。
【2023年4月7日12時13分】 福井鉄道福武線・北府駅鉄道ミュージアム
モハ203号車に再開できた喜びよりも、とりあえず、屋根のある見学ホームに“避難”といった感じだった。
駅舎を出て右側、車両基地の南端の駐車場のようになっているあたりに真新しい上屋が新設され、そこにモハ203号車が。
周辺は自由に立ち入れるように開放されており。もちろん、この日は特に何のイベントもない平日なので、車両のドアは施錠されていたが...
まだ、真新しく、木の香りがちょっと残る見学ホームへ。
【2023年4月7日12時13分】 福井鉄道福武線・北府駅鉄道ミュージアム
窓ガラス越しに車内を覗き込むことは可能で。
4人がけボックスシートの並ぶ車内は、あの頃のまま。紺色のシートモケットも新しいものに張り替えられたようで。
何だか、国鉄型車両を思わせる車内である。
【2023年4月7日12時13分】 福井鉄道福武線・北府駅鉄道ミュージアム
長らく車掌さんが乗務していたが、末期にはワンマン運転を行っており、仕切りの後ろに運賃箱が設置されていた。このあたり、車内は現役末期の姿がそのまま残っており。
【2023年4月7日12時15分】 福井鉄道福武線・北府駅鉄道ミュージアム
一見すると、車庫から伸びる留置線の末端に屋根をかけたようにも見えるのだが、1 mほどだろうか、もとのレールの位置とは食い違っており、線路は切り離されていたのである。
でも、この位置からだと、木造の検修庫を正面から見ることが出来て。
この景色を撮るだけでも、ここは訪れる価値あり、かと。
そして、その庫内で雨をしのいでいるのは...
【2023年4月7日12時13分】 福井鉄道福武線・北府駅鉄道ミュージアム
「外国型電車」のレトラムである。高知で活躍の機会が減ってくすぶっていたものが、福井へ移籍。
気候の良い時期の土休日を中心にイベント列車として運転されていたが、ネットの情報を見る限り、結構、故障率が高そうで。
【2023年4月7日12時15分】 福井鉄道福武線・北府駅鉄道ミュージアム
そうなると、決断できないもので、なかなか撮りに来る機会がないのだが...
そう思っていたら、新幹線開業をにらんでの観光客誘致の一環だろうか、冷房化改造を行った上で通年運転になるとのことで。
ぜひ、また、福井に撮りに来たいと思う次第。
さて、意を決して。
【2023年4月7日12時17分】 福井鉄道福武線・北府駅鉄道ミュージアム
傘をさして外へ。ピカピカの姿を取り戻したモハ203号車の細部を観察すると...(つづく)
(※)撮影時刻は写真データのものです。したがって、実際の時刻とは多少前後します。
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自分が撮りに通った10年ほど前の時期は、そんな時期だった。ちょうど「フクラム」が登場する前後。
ただ、収容力の小さな路面電車タイプの連接車では、朝ラッシュは賄いきれず、高床の大型電車が朝の輸送力列車に“登板”していた。
名古屋の地下鉄電車も、最後まで残っていたが、やはり、撮りたいのは“生え抜き”モハ200形だった。“湘南顔”の流れを組む鼻筋の入った前面、でも、側面は旧型国電を思わせるプレスドアが使われていて。車内は4人がけのボックスシート。そんな電車が市内に入ると、ドア下の可動式ステップを出して...
大型の電車がフェニックス通りを走る姿を撮りたくて何度も訪れたのだたった。
【2009年10月26日8時23分】 福井鉄道福武線・市役所前電停(当時)付近
2車体連接構造のモハ200形、3編成が導入され。
そのラストナンバーは、全盛期の紺色とクリーム、白帯の入ったカラーに復元され。
でも、「フクラム」、新型の超低床連接車が入るとお役御免。長らく、北府駅の構内で錆びの目立つ寂しい姿を晒していた。
それが見違えるようにきれいになって...
…… ……
2023年4月7日(金)雨
大正時代の福武線開業時から変わらないとされる北府駅(旧西武生駅)と車両基地。数年前に国登録有形文化財となり。
地元・越前市のふるさと納税を利用する形で「鉄道ミュージアム」というか、車両基地の周辺が鉄道公園のような感じで整備され。
その目玉として、朽ち果てていたモハ203号車が復元の上、展示されることになって。
【2023年4月7日12時17分】 福井鉄道福武線・北府駅鉄道ミュージアム
ツイッターの情報で、その“完成”を知って。3月中旬にオープニングセレモニーのようなイベントがあって。もちろん、<変態鉄>は仕事で行くことが出来ず。
そして、そのモハ203号車は整備の上、屋根のある専用の展示線に保存された。イベント時には車内公開も行われるようだが...
まずは、登場時の輝きを取り戻したとされるモハ203号車を一目見ようと現地を訪れたのだった。
しかし、雨は断続的に激しくなって、雨脚が強まると傘が役に立たないくらいで。そんな中、大阪で4泊5日の行程、着替えなどの入った大きなバッグを抱え。
【2023年4月7日12時13分】 福井鉄道福武線・北府駅鉄道ミュージアム
モハ203号車に再開できた喜びよりも、とりあえず、屋根のある見学ホームに“避難”といった感じだった。
駅舎を出て右側、車両基地の南端の駐車場のようになっているあたりに真新しい上屋が新設され、そこにモハ203号車が。
周辺は自由に立ち入れるように開放されており。もちろん、この日は特に何のイベントもない平日なので、車両のドアは施錠されていたが...
まだ、真新しく、木の香りがちょっと残る見学ホームへ。
【2023年4月7日12時13分】 福井鉄道福武線・北府駅鉄道ミュージアム
窓ガラス越しに車内を覗き込むことは可能で。
4人がけボックスシートの並ぶ車内は、あの頃のまま。紺色のシートモケットも新しいものに張り替えられたようで。
何だか、国鉄型車両を思わせる車内である。
【2023年4月7日12時13分】 福井鉄道福武線・北府駅鉄道ミュージアム
長らく車掌さんが乗務していたが、末期にはワンマン運転を行っており、仕切りの後ろに運賃箱が設置されていた。このあたり、車内は現役末期の姿がそのまま残っており。
【2023年4月7日12時15分】 福井鉄道福武線・北府駅鉄道ミュージアム
一見すると、車庫から伸びる留置線の末端に屋根をかけたようにも見えるのだが、1 mほどだろうか、もとのレールの位置とは食い違っており、線路は切り離されていたのである。
でも、この位置からだと、木造の検修庫を正面から見ることが出来て。
この景色を撮るだけでも、ここは訪れる価値あり、かと。
そして、その庫内で雨をしのいでいるのは...
【2023年4月7日12時13分】 福井鉄道福武線・北府駅鉄道ミュージアム
「外国型電車」のレトラムである。高知で活躍の機会が減ってくすぶっていたものが、福井へ移籍。
気候の良い時期の土休日を中心にイベント列車として運転されていたが、ネットの情報を見る限り、結構、故障率が高そうで。
【2023年4月7日12時15分】 福井鉄道福武線・北府駅鉄道ミュージアム
そうなると、決断できないもので、なかなか撮りに来る機会がないのだが...
そう思っていたら、新幹線開業をにらんでの観光客誘致の一環だろうか、冷房化改造を行った上で通年運転になるとのことで。
ぜひ、また、福井に撮りに来たいと思う次第。
さて、意を決して。
【2023年4月7日12時17分】 福井鉄道福武線・北府駅鉄道ミュージアム
傘をさして外へ。ピカピカの姿を取り戻したモハ203号車の細部を観察すると...(つづく)
(※)撮影時刻は写真データのものです。したがって、実際の時刻とは多少前後します。
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