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夏の浅野川電車と「鉄印帳」(10)「南北接続」を歩く [富山地方鉄道]

世の中には自分より、遙かに多忙なビジネスパーソン(!?)なる皆さんがいらっしゃるわけで。でも、立派な方というのは「読書」なるものを嗜むようで。
訳の分からない書き出しだが、思えば、「いつ以来だろう??」と思うくらい「本」なるものを開いたことが無い。いや、高尚な文学作品...など読むはずも無いが、仕事に繋がりそうなビジネス書も、趣味関係の本すらも。たぶん、雑誌もほとんど開いていない気がする。
最近では、仕事以外で、印刷された字を読むこと自体、少ないような...。代わりに、パソコンの画面に表示される文字はたくさん読んでいる。

まぁ、フツーに言えば、どうしようもない位のダメ人間なのである。

だから、「書店」というのにも最近は全く縁が無くて。地元には無いので、京王電鉄の駅に併設のあの青い看板の書店に寄るしかないのだが...
最近、立ち寄ることがあったのである。探したのは「時刻表」だった。

でも、これが在庫が無いようで。
普段、自分は弘済...いや、交通新聞社版のを買うのだが、いや、妥協してJTB版でも...と、そんなことでは無くて。辛うじて、小型版のものは残っていたが、あの時刻表は置いていないようで。
乗換などの検索サービスも充実して、今さら、紙の時刻表を使う人は減っている...というのは、分からなくはないのだが、検索サービスでは<鉄>の...<変態鉄>の嗜好に合わせたルートは表示してくれないのである。
フツーの人は「効率の良い移動手段」を探すだろうが、<変態鉄>は、そんな経路で移動する訳がなく。そういう意味で、紙の時刻表がないと“出撃”の計画が立てられない。意外と悩んでいるのである。

さて、引き続き、6月30日の富山の話題。

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【2022年6月30日9時01分】 富山地方鉄道富山港線・富山駅-オークスカナルパークホテル富山前

駅北の牛島公園に展示されている、キューロクを見た後は富山駅北口。2年前の訪問時からは、まるで同じ駅とは思えないくらいに変貌を遂げており...
そもそも「富山ライトレール」自体が過去のものになり。その起点だった「富山駅北」電停も更地になっていて...

……  ……

<変態鉄>が子どもの頃。もちろん、整備新幹線として「北陸新幹線」の名前があるのは知っていたが、まだ、まさか本当に富山に新幹線が通るなど思ってもいなかった頃、地平の富山駅、いまの南口側に駅舎があって。

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【1991年8月15日】 JR西日本富山港線(当時)・岩瀬浜駅

その富山駅の改札口から一番、離れた北側の短いホームには3両編成の電車が発着しており。<変態ガキ鉄>も、富山駅に到着する列車の車内放送で、一番、最後に「富山港線、岩瀬浜ゆきは6番のりばから...」とアナウンスされていたので、その名前だけは知っていた。

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【2009年3月4日15時43分】 富山ライトレール・富山駅北電停

最末期には北陸本線用の電車3連に替えて、高山本線のキハ120形単行ワンマンが走るようになり。もはや、無残なほどの閑散路線だった。
そんな、JR富山港線、北陸新幹線工事が本格化するのに合わせて、2006年に富山市が引き受けるような形で「LRT化」されて。それが富山ライトレール。「飛越ゴハチ」や「地鉄20形電車」を撮りに、最も頻繁に<変態鉄>が富山を訪れていた当時に、富山駅北と岩瀬浜を結んでいたのが、富山ライトレールだった。

新幹線開業に合わせる形で、富山駅が高架化されると再び事態は...

もともと、ライトレールになったときから、その予定で話は進んでいて、もちろん、<変態鉄>もそのことは知っていたが現実になると...。
高架駅の下にスイッチバックで乗り入れる形で南側の、富山地鉄市内軌道線が「富山駅」電停まで延伸され。

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【2019年9月25日14時03分】 富山地鉄市内軌道線・富山駅電停

いや、南側を走っていた地鉄市内軌道線の「富山駅」電停から駅北が初めて見えたときには、<富山鉄>にとってはベルリンの壁崩壊よりも衝撃的だった。富山駅の南北が本当に繋がることを実感したのである。
その後も工事は続き、2020年2月、とうとう路面電車の南北接続を控えて「富山ライトレール」は富山地方鉄道に合併。ライトレールは「富山地方鉄道富山港線」になった。

ちなみに、この富山港線は買収国電区間。海側に軍関係の工場などがあったことが関係しており。もとは富岩鉄道、それが地鉄富岩線になった直後に国に買収され。80年近くの時を経て、地鉄に復帰したのだった。

さてさて、富山の話題になると前置きが長くなってしまって。

ただ、その衝撃だった「南北の壁崩壊」、ちょうどコロナ禍もあって(実家の事情もあって)富山から足が遠のいていた時期のことで。ずっと、気にはなっていたものの、開業から2年3ヶ月経っての初訪問となった。

ということで、今日のトップ写真。

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【2022年6月30日9時01分】 富山地方鉄道富山港線・富山駅-オークスカナルパークホテル富山前

何も、こんなときに限って「白セントラム」が来なくても...

ライトレールからの0600形とは違って、アクセントカラーが無いのがこの電車の特徴。真っ白なのは、市内環状線開業時に投入された、ずっと南富山で過ごしてきた9000形。
これを、駅北で撮っている...というのは、<変態鉄>にとっては、これはもうスゴいことであり。いや、衝撃的すぎて<変態鉄>の語彙力では、どう頑張っても追いつけないのだった。

……  ……

2022年6月30日(木)晴れ

長らくプレハブのような簡素な駅舎だった駅北口。高架化工事の完成に合わせて、南口に決して劣らない立派な駅になり。ガラス張りの高架ホームは、あいの風とやま鉄道線である。

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【2022年6月30日9時00分】 富山地方鉄道富山港線・富山駅電停付近

その駅舎の1階部分が路面電車の「富山駅」電停。切れかかっていて見づらいが「グランドプラザ前」ゆき表示の0601号車が到着するところ。そう、ポートラムが西町へと乗り入れているのである。
何度も、国鉄に富山港線払い下げ...というか、返還の要望を出していたとされる、佐伯翁も、まさか70年以上経って、富岩線が西町、南富山に乗り入れている...とは想像できなかったのでは無かろうか。

左側、今度の岩瀬浜ゆきが「セントラム」。

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【2022年6月30日9時01分】 富山地方鉄道富山港線・富山駅電停付近

駅南側に広がる、市内繁華街から乗り入れてきた「セントラム」が、旧駅北電停のところを通過して。

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【2022年6月30日9時01分】 富山地方鉄道富山港線・富山駅電停付近

朝ラッシュだけあって、電車は続々とやってくる。それがすべて超低床連接車というのも考えてみればスゴいこと。いま、富山は、広島とはまた違った意味で「路面電車王国」を築いているのかも。

続いて高架下の暗いホームから顔を覗かせているのは、「サントラム」の越中中島ゆき。

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【2022年6月30日9時03分】 富山地方鉄道富山港線・富山駅電停付近

富山駅電停を発車して...

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【2022年6月30日9時03分】 富山地方鉄道富山港線・富山駅-オークスカナルパークホテル富山前

こちらの方が、「南の電車が駅北に来た」という感じがストレートに...、地鉄市内軌道線の3車体連接車である。

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【2022年6月30日9時08分】 富山地方鉄道富山港線・富山駅電停付近

というわけで、まだまだ工事中の部分が目立つのだが、オーバードホールのところの交差点付近から駅北口へと延びている線路を。

そして振り返れば...

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【2022年6月30日9時11分】 富山地方鉄道富山港線・富山駅電停付近

道路の片隅をゆく単線軌道は、ライトレール開業の頃とあまり変わっておらず。富山に頻繁に撮りに来ていた時期の、<変態鉄>の“定宿”がこの写真の左側にあるホテル。
ちなみに、写真左隅に見えるガラス張りのものが駅南口への地下道の入口。「飛越ゴハチ」を撮りに、「上滝朝3」を撮りに、数え切れない位、往復した通路である。

さぁ、陽射しが強くて既に汗だく。日陰になる北陸電力本店側に横断歩道を渡って、少し線路沿いを歩いてみようと。(つづく)

(※)撮影時刻は写真データのものです。したがって、実際の時刻とは多少前後します。

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