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中京の3セク路線を巡って(2)だいさんむら!? [3セク鉄道「鉄印」の旅]

関東は梅雨に入っており。梅雨入りが早いというのが、必ずしも梅雨明けの時期には関係していないのだそうで...
「雨なら雨らしい情景を撮れば良い」などと言えるのは、センスも技術も、おありの方だけ。自分のような何かの横好きで撮っているだけの者には、雨の中の撮影は辛いもの以外の何物でも無い。

この駅は、そんな日に訪れたかった気がする。

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【2022年1月7日13時52分】 静岡県浜松市天竜区二俣町阿蔵・天竜二俣駅

天竜浜名湖鉄道線は旧国鉄二俣線。国鉄時代はキハ20形の独壇場だったのだとか...。
無煙化まではC58牽引の列車が運転されていたという。実は両形式とも天竜二俣駅前に保存されている。保存車を訪問するのは2度目、でも、この駅を訪問するときは快晴なのだった。駅の正面玄関は北側にあって。その位置関係で、特に駅ヨコのキハ20形は南向きにカメラを構えることになってしまう。
ということで、3度目の天竜二俣...も、いつか訪問したいのだが、冬晴れの、この日は「鉄印」をいただくことが目的で...。

……  ……

2022年1月7日(金)晴れ

なぜか、この日は列車が遅れて...
新宿駅でのスタートがケチの付き始め、東海管内に入ってからも静岡駅での到着列車接続待ちなどで2~3分ずつの遅れが生じていて。

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【2022年1月7日12時50分】 東海道本線・掛川駅

それでも、13時前に掛川駅へ。

階段を下りて、新幹線と反対、北口側に天竜浜名湖鉄道の乗り場があって。

大急ぎで窓口へ。硬券入場券と1日フリーきっぷを購入。硬券入場券は無地のA型硬券、1日フリーきっぷも少し小さめサイズの厚紙に印刷されたタイプの簡素なものだが、駅名は「(社)掛川」となっており。
目の前の欠き取りホームで発車を待っているのは、12:59発の第229列車、TH2104号車単行である。

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【2022年1月7日12時52分】 天竜浜名湖鉄道・掛川駅

高校生なども含めて地元の方を中心に、車内はすでに混雑しており。ドア付近の吊革につかまるしかなかった。

と、思ったら、地元の方は短区間の利用が多く、運良く最初の停車駅、掛川市役所前駅で早速、目の前の席の方が下車したのだった。
そして、その混雑も最初の10分くらい、朱色ツートンの国鉄色の車両と交換した原谷駅付近までで混雑は落ち着いて。ボーッと車窓を眺めながら...

開業自体は徐々に戦時色が出てくる時期なので、開業から80年ほどになるのだが沿線にはその当時からのものと思しき駅舎も残っており。遠州森駅や遠江一宮駅など、途中下車しての駅舎巡りも面白そう。

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【2022年1月7日13時48分】 天竜浜名湖鉄道・天竜二俣駅

50分で全線の4割ほどの地点、運行上の拠点ともなる天竜二俣駅に到着である。全線通しの列車も多いが、乗ってきた第229列車はこの駅まで。

さて、この天竜二俣駅。
アニメとか映画とか、そういう方面は、めっぽう疎い<変態鉄>。でも、この天竜二俣駅が有名な作品の“聖地”のようになって、多くの観光客が訪れているのは知っていたのだが...
それにしても多い!!

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【2022年1月7日13時48分】 天竜浜名湖鉄道・天竜二俣駅

と、思っていたら、午後の機関庫(転車台)見学の集合時刻にあたっていたようで。

上下の列車が到着し、大勢の乗客がホーム上に。皆さん、構内踏切を渡って駅舎側へ。これこそローカル線の、正しい駅のあり方。
ホームに停車しているディーゼル動車はNIIGATAっぽいイマドキの車両(NDC)だが、ホームには木製上屋も残っており、この佇まいは堪らないのである。

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【2022年1月7日13時50分】 天竜浜名湖鉄道・天竜二俣駅

そう、この駅施設にもコチラが。小湊鐵道でもよく見かける緑青色の表示板。国登録有形文化財なのである。

さて、まず「鉄印」を...

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天浜線の「鉄印」は、このの天竜二俣駅の改札ヨコにある売店で購入する方式。いくつかある中に、「社長直筆」というのが...。もちろん!!
多くの「鉄印」は書き置きタイプ(予め印刷されているものを購入し、自分で貼り付ける)だが、やはり、直接、書いたり捺したりしててくれるタイプは嬉しいもので。

当然ながら時間がかかる訳で。鉄印帳を売店に預けると、プラスチック製の、よくある番号札を渡され。15分後くらいに取りに来るように指示されて。
その間、コンビニに行ってトイレを借りたり、駅ヨコの...

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【2022年1月7日13時52分】 静岡県浜松市天竜区二俣町阿蔵・天竜二俣駅

保存車を見学したり。

ココ、2両の「20形」が保存されており。1両が国鉄二俣線で活躍したキハ20形。1962年(昭和37年)日本車輌製造製。新製配置が遠江二俣機関区、1987年(昭和62年)廃車まで一度も二俣から異動することなく、一貫して二俣線を走り続けた1両。
同形は水島臨海鉄道で保存されているが、こちらは末期の“首都圏色”での保存。

一時は荒廃していることが伝えられていたが、保存会を中心になって修復が行われ。不定期に公開も行われているようで...

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【2022年1月7日13時51分】 静岡県浜松市天竜区二俣町阿蔵・天竜二俣駅

もう1両が、ナハネ20形。ナハネ20 347号車は1970年に「あさかぜ」用として下関に配置され、こちらも1987年(昭和62年)に廃車になっている。元祖ブルートレインとして、<変態鉄>は最末期にかろうじて一度だけ乗車機会を得たが、マトモな写真を残すこともできず。
“かろうじて指先が触れた”程度の経験しか無くて。自分にとって、まさに「永遠の憧れ」とも言える存在なのである。あの窮屈な3段寝台...こんどは車内公開の日に合わせて訪問したいのだが...

そして、その傍らには... 

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【2022年1月7日13時52分】 静岡県浜松市天竜区二俣町阿蔵・天竜二俣駅

国鉄コンテナ。国鉄末期に大量に払い下げられたので、倉庫などとして残っている個体はあるものの、既に耐用年数を大幅に過ぎていると思われ、そうした中で保存目的でキチンと残されているのは貴重な存在。
自分がカメラを持つようになった90年台初め、分割民営化はされていたが“JNR”の「N」だけ塗り消しただけでそのまま使われていたり...
緑色のコンテナは、まったく注目しない存在だった。いつの間にか...

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【2022年1月7日13時52分】 静岡県浜松市天竜区二俣町阿蔵・天竜二俣駅

それにしても、写真が撮りづらいのである。2両の保存車の説明看板もあるのだが、逆光なので...う~ん。(つづく)

(※)撮影時刻は写真データのものです。したがって、実際の時刻とは多少前後します。

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えすぷれそ

こんにちは。
自分が生まれて初めて乗った気動車がこの二俣線のキハ20でした。
掛川から遠江二俣まで。
駅名は変わりましたが、ホームは昔のままっぽいですね。

by えすぷれそ (2022-06-11 10:18) 

ferrum_queserasera

えすぷれそさん

コメントありがとうございます。
天竜二俣駅をはじめ、多くの駅で、ホーム、駅舎など戦前の開業時からのものと思われる施設が、たくさん残っています。こういう景色の中をキハ20が走っていたら...、と想像してしまいます。
そんな天竜浜名湖線、車両はイマドキのNDCですが、駅や橋梁、浜名湖の風景などを絡めて撮ると面白そうな路線だと気づかされました。

ちなみに、自分にとって初めて乗った気動車は、1990年頃に乗った、相模線のキハ35系でした。


by ferrum_queserasera (2022-06-11 10:36) 

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