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年の初めは阪堺から(1)ぷろろーぐ [ちん電(阪堺電気軌道)]

阪堺電車の記事が続く形になっているが...
紛らわしくて申し訳ない限り。この記事は、いまから遡ること4ヶ月、2022年正月、住吉大社初詣輸送の撮影記。いまさら、正月の撮影記という拙ブログ、毎度のことながら狂気の沙汰としか言いようがない。
鉄道系ブログを訪れる皆さんが求めているのは「情報の“鮮度”」のような気もするが、そういう、フツーの<鉄>の皆さんのご期待には応えられないことを予めご了承いただきたい次第。

何しろ、書いているのが<変態野郎>である。ちなみに、このあと、正月の阪堺から帰京してすぐに名古屋方面へ「鉄印帳」の旅、その後、1,3月にそれぞれ小湊鐵道といすみ鉄道への日帰りのキハの撮影、さらに、北条鉄道のキハ40形のお披露目撮影会と、その後、サクラのシーズンの“出撃”。このあとも撮影記が溜まっているのである。このペースで進めていくと、北条鉄道のキハの話題は夏休み明け、今回の大型連休の阪堺は秋頃にご紹介することになりそう。
掲載まで半年待ち、という、謎のブログである。しかも、同じところに何度も行っているので、書いているこちらも記憶がごっちゃになって...、何だかもう分からない。

さて、正月の撮影記。1年前、2021年の年始はコロナ禍で阪堺への“出撃”を取り止めたのだった。ということで、2年ぶりの阪堺住吉大社初詣輸送、もちろん、狙いは古豪モ161形車の活躍だったのだが...
イベント列車と違って、運行が約束されている訳では無い。一番、確率の高い時期を狙って撮りに行く...ということ。でも、「新しい生活様式」ということだろうか、コロナ禍は住吉大社初詣輸送にも変化をもたらしており。

そう、つまり、ハッキリ言うと期待した“撮れ高”にはほど遠く。

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【2022年1月1日16時18分】 阪堺電軌上町線・阿倍野-松虫

<速報版>にも書いたように、出発早々のトラブルもあって...、何だかグダグダ感の強かった正月の阪堺電車撮影記である。
……  ……

その昔は白砂青松の、穏やかな海岸の風景が広がっていた...とされる阪堺電車の沿線。浜寺あたりは、海水浴と別荘地、いまでいうところのマリンレジャーの地だったというのだから...。
大阪のミナミ、天王寺駅前から大和川を渡って堺の中心部を通り、その浜寺へと至るのが現在の阪堺電車。尤も、歴史的にはいろいろと変遷があり、本当の「阪堺線」は新今宮、通天閣の近くからの路線。でも、2000年代に入って「あべのハルカス」ができる頃から、天王寺駅前-住吉-浜寺駅前の運行系統がメインになって。
その沿線のちょうど真ん中あたりにあるのが、住吉大社。古くは海の、航海の神様として、いまは商売繁盛を願う人たちで...

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【2022年1月1日14時33分】 阪堺電軌阪堺線・細井川電停

関西でも屈指の初詣スポットである。ということで、住吉・住吉鳥居前電停が最寄りとなるので、初詣期間、電車は総出で特別態勢で

古豪モ161形車は、1928年(昭和3年)に製造された4両が残っており。超低床連接車が増えた現在でも「収容力の大きな電車」として重宝されており、でも、冷房が無いこと、それから、ドアのステップの段差が大きく、高齢者をはじめ利用客からは不満の声も。
そんなモ161形車、最近では運用に入ったとしても、冷房使用期間以外の時期の数日に一度、1両が運用入りする程度になっており。それが、ほぼ100%の確率で撮れる...と期待されるのが、この住吉大社初詣輸送。

住吉と住吉鳥居前の2つの電停を繋げて一体化するような感じの運用、臨時ホームが仮設されて地上集札が行われ、電車もドンドンやってくる。

ということで、今年の<変態鉄>、「撮り初め」は2年ぶりの阪堺電車にしたのだった。

……  ……

2022年1月1日(土・祝)晴れ一時雪

井の頭線の「終夜運転」が行われていたら、もう1便早いNH985便(羽田 6:25)も考えられたのだが...
実家からだと吉祥寺駅まで徒歩圏なので、そこから朝一番のリムジンバスで行く...という方法もあって、かつて、それを実行したこともあった。

実家よりも渋谷にも羽田にも近くなったのに、いまの部屋からでは、それにはちょっと厳しくて。
朝5時の井の頭線でスタート。もちろん、外は真っ暗。なにしろ、元旦...元日の朝である。

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【2022年1月1日6時19分】 東京都大田区・羽田空港第2ターミナル

羽田空港は、コロナ前と比べたら寂しい限りだが、それでも、2020年、2021年の、あの閑散とした、あの時期と比べたら多くの人の姿が戻ってきており。
それでも、保安検査場も混雑すること無く。

そう、そして。保安検査場から2つか3つ、動く歩道で移動したところの搭乗口が指定されていた。保安検査場で上着を脱いで、ズボンのポケットのものを全部出して...
いったん保安検査場を離れて、近くの搭乗口前のベンチに荷物を放り出して...荷物整理を行ったのだが、これが後で大問題を引き起こすことになったのだった。

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【2022年1月1日9時31分】 阪堺電軌上町線・天王寺駅前電停

羽田の混雑もあって、この日のヒコーキはちょっと遅れ気味。でも、8:50発の空港バスは順調に走って、9時過ぎには天王寺駅前へ。
今回は、昨日まで滞在していたのと同じホテルを予約していた。天王寺駅前バス停から歩いて2~3分のところ、市立大病院の向かい側にあるホテルである。
荷物だけ預けたら、急ぎ、天王寺駅前電停へ。2022年の路面電車“乗り初め”は、この上町線・あびこ道ゆき、モ706号車。

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【2022年1月1日9時31分】 阪堺電軌上町線・天王寺駅前電停(モ706号車)

見れば車体前面には「阪堺線110周年」の幕が取り付けられており。
1911年(明治44年)12月に(旧)阪堺電軌が恵美須町から現在の大小路付近を開業させており、2021年12月でちょうど110年を迎えている。

それにしても寒い朝。陽射しは全くなくて灰色の雲が空を覆い、それにしても寒い。
そして、それより意外だったのが、電車が全くといって良いほど混雑していなかったこと。10時頃から住吉の地上集札と臨時ダイヤでの運転が実施される。
でも、例年、元日の朝から電車内は華やかで(もちろん、ピーク時に比べれば少ないが)休日の朝よりも乗客は多い印象だが...

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【2022年1月1日9時59分】 阪堺電軌・大和川検車区付近

途中、車窓に注目していても、モ161形車4両のどれともすれ違うこと無く。尤も、それは半ば「織り込み済み」のことだった。
例年、9時台までは、この日の通常運用の車輌たちで賄われており。つまり、ここまでは普段の休日ダイヤとそれほど変わらないダイヤ。つまり、この日のレギュラーメンバーにモ161形車は入っていなかったわけで。まぁ、それは、いつものこと。
10時以降、増車運用に入ることになっている電車たちが我孫子道車庫で準備をして並んでおり。

ちなみに、写真の左隅、木製架線柱にかかってしまって見づらい位置に居る恵美須町ゆきの線路が、通常、我孫子道で折り返す電車の待機位置。

では、お目当てのモ161形車は??

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【2022年1月1日9時59分】 阪堺電軌・大和川検車区付近

既に我孫子道車庫の向かい側、保育園前付近には多くの<鉄>で人だかりができており。背伸びして望遠レンズで覗き込むと、一番、奥の線路にモ162号車が姿を見せていた。
ただ、残念ながらパンタは下がっており、動き出しそうな気配は無し。

それにしても寒い。状況から考えて、増車運用が始まったとしても、手前の線路で待機している車輌たちが順次、運用入りして、車庫が空っぽになってきてから、モ161形車が“出動”することになりそう。

まだ、だいぶ時間がありそうな感じ。でも、それにしても寒い!! 時折、空から白いものも舞い落ちてきて。
気分転換も兼ねて我孫子道車庫の周囲を1周してみることにした。そのまま、保育園前に立って待っていてもモ161形車は動きそうな気配がないので。

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【2022年1月1日10時04分】 阪堺電軌阪堺線・あびこ道-大和川

我孫子道というのは大阪市内では一番、南側に位置しており。浜寺駅前ゆきは我孫子道電停を出発すると、車庫を左に見ながら急な上り勾配。堺市との境を流れる大和川の堤防へと駆け上がり、そのまま大和川鉄橋を渡って堺市内区間へと入っていく。
車庫の南側、住宅街の生活道路は線路のガードを潜っており。

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【2022年1月1日10時05分】 阪堺電軌・大和川検車区付近

その先、フェンス越しに車庫に居る車輌を一望できる。一番後ろ側に並んでいるのが、モ161号車とモ166号車。これでは“望み薄”である。(つづく)

(※)撮影時刻は写真データのものです。したがって、実際の時刻とは多少前後します。

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