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晴れの国へ、置換え迫る個性派機関車を追う(8)お昼まで何をする?? [水島臨海鉄道]

水島臨海鉄道をほぼ定期的に撮りに行くようになったのは、いまから12年ほど前。もちろん、そのときの“お目当て”はキハ20形だった。すでに吉備線でのイベント運転に際して国鉄色に塗り替えられた2両と水島色の2両の陣容になっていたが、どちらの編成が来るのか楽しみにしながら撮るのは、当時から変わらなかった。

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【2011年10月24日18時58分】 水島臨海鉄道水島本線・西富井駅

やはり、12年の間、時折、訪れると少しずつではあっても沿線が変化していることを感じるのである。もちろん、<鉄>として車両面の変化が一番気になるが、それ以外にも...
自分にとって最大の変化は、倉敷市-球場前の車窓だろうか。最初の頃、水臨を訪れると、決まって倉工グラウンド前の水田のところで撮っていた。

背後に見える山陽本線の線路を走る列車を眺めるのも楽しみだった。

でも、いまや真新しい分譲住宅が並んでいて。住宅が並んで平凡な列車写真を撮ることさえできなくなった。

そして、それは運転面でも。「そういえば」と思うシーンが。

……  ……

2021年4月7日(水)晴れ

昨日の記事の最後の写真。

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【2021年4月7日10時19分】 水島臨海鉄道水島本線・倉敷市駅付近

水島臨海鉄道で自分が気になっている車両の1つが「白いMRT」、6両中2両の“希少車”??
301~306号車の6両のうちの最初の2両、301号車と302号車が白地に青帯で活躍している。ファンや沿線の方には「ヒマワリ色」の方が人気があるみたいだが、断然、自分はコチラ。

303以降の「ヒマワリ色」と経年も仕様も変わらないはずなのに、なぜか昨秋の訪問時には運用に入っている姿を見なかったのである。
だが、乗車した倉敷市ゆきが302号車単行だったので...

この列車、手元の時刻表から考えると、倉敷市駅には 10:14着/10:40発の筈だった。
26分の間合いでの折返しは異例のパターン。

駐輪場のところの歩道橋ではなく、もう少し先の...八田井踏切付近まで行って撮ろうと思っていた。

そこで...

だったのである。これには焦った。線路沿いの歩道を...咄嗟にバッグからカメラを取り出して。

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【2021年4月7日10時20分】 水島臨海鉄道水島本線・倉敷市駅付近

これは不意を突かれた。まさか...だった。第一、この位置なら倉敷市駅の発車ベルの音が聞こえてくるはず。
もちろん、後追いも。

「何だよ~、わざわざ倉敷市着で回送を設定して車両交換か??」と。
フツーに考えれば、下り列車で倉敷貨物ターミナルに帰着したところで車両交換すれば良いはず。
アタマの中には“??????????????”と。「?」マークがいくつも並んでいた。

と、歩いて行くと...

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【2021年4月7日10時23分】 水島臨海鉄道水島本線・倉敷市駅付近

あの地下歩道の入り口の階段ヨコに来たときだった。

ぬぁんと...

行ったばかりのMRT302号が、戻ってきたのである。

「あっ!!」と。
たぶん、錆止めなのである。レールも鉄でできていれば錆びてくるわけで。メンテナンスの方法として、普段、余り使わない線路に列車を走らせるというのは各地でよく行われること。
だからこそ、1日に1本だけ反対のホームから出発して転線して本線に入る...という運用は各地で見られ。

わが地元、井の頭線でも22時頃に回送で永福町駅にやってきて、永福町駅の吉祥寺寄りの渡り線を通って富士見ヶ丘の車庫に帰るという回送が設定されていたはず。

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【2009年6月24日17時29分】 水島臨海鉄道水島本線・倉敷市駅付近

倉敷市駅の手前、駐輪場付近から数百メートルにわたって複線“風”の区間があって。
「本線」は手前の道路側、2本目のレールは車両の留置に使われるのだが...

10年くらい前までは日中、ここにMRTが留置される運用があった。いつの間にか、倉敷市駅に到着した列車がそのまま折り返すパターンに統一され。
2010年頃までは、夕方、上り貨物列車が入る関係で旅客列車の間隔が40分あるところに合わせて、ここに留置されていたMRTが下り列車として発車するというパターンになっていたような。

歩道橋から見下ろせば、MRTが1両、休んでいるというシーンが日常的に見られた。
ここに留置される運用が無くなった分、こちらの線路が錆びるのを防ぐために折り返し間合いに余裕があるこの列車、いったん回送として出発して、こちらの留置線として使われる線路を通って倉敷市駅に戻ることになっているみたい。

ちなみに、この写真、12年前の撮影だがこの写真で留置中のMRT(写真手前)は今回と同じ302号車である。あと、注目は奥の営業列車の「ヒマワリ色」、方向幕が「ワンマン 倉敷市」ではなく「倉敷市」。
当時は単行でも車掌乗務となる列車があったのだろうか。あの頃はあまり気をつけてチェックしていなかった。
現行ダイヤではMRT単行はすべてワンマン運転。

その奥に見える白い建物は若干リフォームされているが、いまも変わらない。隣のホテルもほぼ変わらないが奥の2階建てのお宅は確かマンションに姿を変えたはず。
写り込む町並みも少しずつ変わっている。ちなみに写り込んでいる高校生たち、6月の撮影とあって白いシャツの夏服姿、彼らも既にアラサー世代になっているはず。

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【2021年4月7日10時26分】 山陽本線・倉敷-西阿知

歩いていると頻繁に踏切機の音が聞こえてくる。山陽本線と水島臨海鉄道の共通の踏切になっていて。

折しも、117系である。もう少し歩いたところで、カーブした線路が歩道より一段、高くなる箇所があって。その付近に三脚を置いた。

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【2021年4月7日10時36分】 山陽本線・倉敷-西阿知

一番手前に見えている線路が水島臨海鉄道(単線)、奥がJR山陽本線(複線)である。
ちょうど、EF210 電気機関車に牽かれてコンテナ貨物列車が通過である。快晴の青空、シャッター速度を1/1600秒にして。普段は滅多に使わない設定である。

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【2021年4月7日10時41分】 山陽本線・倉敷-西阿知

「オマェ、いくら話を引っ張りたいからって、同じ写真を2度貼るなよ~~」
というツッコミは受け付けない。5分違いだが、先ほどは「EF210-171号機牽引で2,3両目が空コキ」、今度は「EF210-142号機牽引で前の方はフルコキ」という違い。
5分間隔で長大貨物列車が雁行する。旅客が新幹線に移っても、やはり、在来線は物流の中心である。

ここ、水島臨海鉄道に合わせてカメラを構えていれば山陽本線下りも同じ構えで撮れてしまうお手軽撮影地。

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【2021年4月7日10時43分】 水島臨海鉄道水島本線・倉敷市-球場前

先ほどの白いMRT、今度はちゃんと三菱自工前ゆきとしてやってきた。(つづく)

(※)撮影時刻は写真データのものです。したがって、実際の時刻とは多少前後します。

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