ことでんレトロ最後の春(6)この風景が撮りたかった [高松琴平電鉄]
緊急事態宣言の発出は既に、事実上の確定事項になっており。
<変態鉄>のお仕事は飲食とか娯楽とかそういう分野ではないものの“休業要請”に全く無関係とはいえない部分であり、仕事面でもアレコレ面倒なことが増えそうな予感。
そして、趣味活動の面では...。
そう、ことでんレトロの最後の晴れ舞台。95年間にわたって讃岐の地を走り続けた最後の2両が、この連休の「特別運行」をもって、有終の美を飾ることになっていた。
でも、今日の午後のことだった。連休中のイベントの中止が発表され。
半ば“織り込み済み”のような感じ。あまりショックはなかったが...
というか、こういうところが、ことでんの良さ。レトロ電車の引退を夏頃まで延期するとの発表でもあり。去年の23号車の引退運転も半年遅れて夏に行われた。
去年は<変態鉄>としてもスケジュールがピッタリ合ってくれて。熱中症のような苦しい状態になりつつも、何とか23号車、500号車の最後の姿をとることができたのだった。
今年は、果たして...何としても撮りに行きたいと思っている。
実は今日は...
【2021年4月18日15時28分】 小湊鐵道線・月崎-上総大久保
あの房総のキハを撮りに...、先日、“不完全燃焼”で終わってしまった「東側半分」を撮ろうかと思っていた。最高の天気だったが会社でいろいろあって...
前日まで“行く気満々”だったが、直前になって中止を決定したのである。
つまり、晴れた日中、自宅でイライラしながらブログを“まとめ書き”している...という最大の“不本意な自粛生活”の1日なのである。
ということで、かなりイライラしながら、3月26日の、ことでんレトロ撮影記。
…… ……
2021年3月26日(金)晴れ
伏石駅を通過するレトロ電車。
【2021年3月26日13時19分】 高松琴平電鉄琴平線・伏石駅
接近してくるところを望遠でドカンと...と思い描いていたが。
もしかしたら、この段階で、わがレンズの“エース”「28-300」の異常は始まっていたのだろうか!?
先日、Canon の修理担当から電話があって、絞りの動作不良での修理となっていたレンズ、検査の結果、フォーカスの動きにも問題が生じていて交換部品が増える(つまり金額が上がる)という連絡を受けており。
この組合せで撮っていて、こういう電車を正面からガッチリ撮る構図でピントが外れたというのは、あまり経験していなかったことだけに、ちょっとショックが大きかった。
【2021年3月26日13時19分】 高松琴平電鉄琴平線・伏石駅
信号や踏切の設定上、通過扱いの駅でも一時停止するというのは、よくあるパターンで。ドア扱いはなくてもレトロは一旦停止。
高速道路の影が覆い被さり、写真としては到底、見られるものではなくてもコレはコレで貴重な記録である。
【2021年3月26日13時20分】 高松琴平電鉄琴平線・伏石駅
逆光ながら遠ざかっていくレトロの姿を。こちら側は焦げ茶色の300号車。
こちらには「急行 りつりん」のヘッドマークが掲げられ。意図していた正面からのカットは外しても逆光側のこのカットは納得できる1枚。真新しい高架にイマドキの架線柱、そこを走り抜ける100年近く前の電車。このアンバランスなシーンも半年ほどしか撮れなかったシーンと言うことになる。
【2021年3月26日13時20分】 高松琴平電鉄琴平線・伏石駅
高架区間を抜け、太田駅に向かってスパートする姿を後追いで撮ったら、カメラをしまうのである。
…… ……
さて、今回のレトロ電車。普段の特別運行とは違って、<鉄>なツアー列車。乗車時間が長くなる上、高松築港駅はダイヤの設定上、非常に忙しい折り返しになる訳で。そうした“建前”から(?)、仏生山駅で休憩時間があるという情報が伝わっていた。
でも、仏生山駅も上下1つずつのホーム、他に駅舎側の行き止まり式のホームだけ。15分間隔で走る定期営業列車の合間を縫って設定されているレトロ電車、仏生山駅での停車時間が確保できる筈もなく。
つまり、いったん行き止まり式のホームに入って...
そうすると、続いて琴電琴平駅に向かう際にはいったん、太田駅側に進んで、あの県道の立体交差のあたりまで後退して、もう一度、下りホームに入る入換え作業が必要になる。ということは、30分ないし60分程度の停車時間を確保しておく必要があって。もちろん、<鉄>なツアーであれば、そこで“撮影タイム”が設定される可能性が高いということは容易に想像できる訳で。
何が言いたいか??
つまり、後続電車で急げば、仏生山停車中のレトロを追い抜いてもう一度、撮ることが可能なのではないか...と。
【2021年3月26日13時37分】 高松琴平電鉄琴平線・一宮駅
後続は伏石駅を13:26発の第231列車、この電車は一宮駅止まりの区間運転、先ほど琴電琴平駅から伏石駅までやってきたときの電車の折り返しである。一宮駅には13:36着。この駅でも電車はすぐの折り返しである。
自分は、といえば...
どうしても撮りたい地点があった。
【2019年5月4日13時05分】 高松琴平電鉄琴平線・一宮-円座
いや、一宮駅で降りたとなれば撮影地は香東川鉄橋と決まっているはずだが、あれは一昨年5月の大型連休のとき。
そう、あのとき「レトロ廃車計画」が発表され、<鉄>の間で大騒ぎになった...あのときである。
<変態鉄>としては何の迷いもなく香東川鉄橋に向かった。
あのときのイベントはレトロ電車と“還暦の赤い電車”の「2本立て」という豪華ラインナップだったのだが...
京急車4連を真横から撮る...ということで。水のない香東川の真ん中でカメラを構えた。それを撮り終えて一宮駅に戻るときだったと思うのだが、鉄橋と一宮駅の間に人だかりになっている場所があるのが...
去年はこの時期のイベントが中止され撮ることができなかったのだが...
【2021年3月26日13時50分】 高松琴平電鉄琴平線・一宮-円座
既に人だかりになっていたらイヤだなぁ...と。でも、大丈夫だった。自分ともう2~3人くらい。
香東川鉄橋に続く築堤、その手前の田んぼの一部に、一面の菜の花である。
このシーンを撮りたかった。2年越し、念願叶って。
でも、試し撮りのつもりでカメラを構えたら、予想外の4両編成。そう、琴電琴平駅で撮った編成である。平日ダイヤの琴平線を撮ることは、なかなか無くて。4連が来ると驚いてしまうのである。
ただ、全列車が4連になるわけではないので。
【2021年3月26日14時24分】 高松琴平電鉄琴平線・一宮-円座
1080形2連を、ほぼ狙い通りの構図で。
この時間帯、だんだん4両編成が増えてきて、試し撮りはどうしても“ケツ切れ”の状態になってしまい。
そして、15時前。仏生山駅での休憩を終えたレトロ電車が。
【2021年3月26日14時38分】 高松琴平電鉄琴平線・一宮-円座
やはり、吊り掛け音はよく響くのである。迫力のサウンド。香東川鉄橋に向かっていく、その姿を。
榎井駅のサクラ、一宮の菜の花。
レトロ電車にとって最後の春。その情景をしっかりと記録できることができて、これで大満足だったのである。
さぁ、琴電琴平駅で団体客を下ろしたレトロ電車が戻ってくる回送、それが最後の撮影チャンスになる。(つづく)
(※)撮影時刻は写真データのものです。したがって、実際の時刻とは多少前後します。
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<変態鉄>のお仕事は飲食とか娯楽とかそういう分野ではないものの“休業要請”に全く無関係とはいえない部分であり、仕事面でもアレコレ面倒なことが増えそうな予感。
そして、趣味活動の面では...。
そう、ことでんレトロの最後の晴れ舞台。95年間にわたって讃岐の地を走り続けた最後の2両が、この連休の「特別運行」をもって、有終の美を飾ることになっていた。
でも、今日の午後のことだった。連休中のイベントの中止が発表され。
半ば“織り込み済み”のような感じ。あまりショックはなかったが...
というか、こういうところが、ことでんの良さ。レトロ電車の引退を夏頃まで延期するとの発表でもあり。去年の23号車の引退運転も半年遅れて夏に行われた。
去年は<変態鉄>としてもスケジュールがピッタリ合ってくれて。熱中症のような苦しい状態になりつつも、何とか23号車、500号車の最後の姿をとることができたのだった。
今年は、果たして...何としても撮りに行きたいと思っている。
実は今日は...
【2021年4月18日15時28分】 小湊鐵道線・月崎-上総大久保
あの房総のキハを撮りに...、先日、“不完全燃焼”で終わってしまった「東側半分」を撮ろうかと思っていた。最高の天気だったが会社でいろいろあって...
前日まで“行く気満々”だったが、直前になって中止を決定したのである。
つまり、晴れた日中、自宅でイライラしながらブログを“まとめ書き”している...という最大の“不本意な自粛生活”の1日なのである。
ということで、かなりイライラしながら、3月26日の、ことでんレトロ撮影記。
…… ……
2021年3月26日(金)晴れ
伏石駅を通過するレトロ電車。
【2021年3月26日13時19分】 高松琴平電鉄琴平線・伏石駅
接近してくるところを望遠でドカンと...と思い描いていたが。
もしかしたら、この段階で、わがレンズの“エース”「28-300」の異常は始まっていたのだろうか!?
先日、Canon の修理担当から電話があって、絞りの動作不良での修理となっていたレンズ、検査の結果、フォーカスの動きにも問題が生じていて交換部品が増える(つまり金額が上がる)という連絡を受けており。
この組合せで撮っていて、こういう電車を正面からガッチリ撮る構図でピントが外れたというのは、あまり経験していなかったことだけに、ちょっとショックが大きかった。
【2021年3月26日13時19分】 高松琴平電鉄琴平線・伏石駅
信号や踏切の設定上、通過扱いの駅でも一時停止するというのは、よくあるパターンで。ドア扱いはなくてもレトロは一旦停止。
高速道路の影が覆い被さり、写真としては到底、見られるものではなくてもコレはコレで貴重な記録である。
【2021年3月26日13時20分】 高松琴平電鉄琴平線・伏石駅
逆光ながら遠ざかっていくレトロの姿を。こちら側は焦げ茶色の300号車。
こちらには「急行 りつりん」のヘッドマークが掲げられ。意図していた正面からのカットは外しても逆光側のこのカットは納得できる1枚。真新しい高架にイマドキの架線柱、そこを走り抜ける100年近く前の電車。このアンバランスなシーンも半年ほどしか撮れなかったシーンと言うことになる。
【2021年3月26日13時20分】 高松琴平電鉄琴平線・伏石駅
高架区間を抜け、太田駅に向かってスパートする姿を後追いで撮ったら、カメラをしまうのである。
…… ……
さて、今回のレトロ電車。普段の特別運行とは違って、<鉄>なツアー列車。乗車時間が長くなる上、高松築港駅はダイヤの設定上、非常に忙しい折り返しになる訳で。そうした“建前”から(?)、仏生山駅で休憩時間があるという情報が伝わっていた。
でも、仏生山駅も上下1つずつのホーム、他に駅舎側の行き止まり式のホームだけ。15分間隔で走る定期営業列車の合間を縫って設定されているレトロ電車、仏生山駅での停車時間が確保できる筈もなく。
つまり、いったん行き止まり式のホームに入って...
そうすると、続いて琴電琴平駅に向かう際にはいったん、太田駅側に進んで、あの県道の立体交差のあたりまで後退して、もう一度、下りホームに入る入換え作業が必要になる。ということは、30分ないし60分程度の停車時間を確保しておく必要があって。もちろん、<鉄>なツアーであれば、そこで“撮影タイム”が設定される可能性が高いということは容易に想像できる訳で。
何が言いたいか??
つまり、後続電車で急げば、仏生山停車中のレトロを追い抜いてもう一度、撮ることが可能なのではないか...と。
【2021年3月26日13時37分】 高松琴平電鉄琴平線・一宮駅
後続は伏石駅を13:26発の第231列車、この電車は一宮駅止まりの区間運転、先ほど琴電琴平駅から伏石駅までやってきたときの電車の折り返しである。一宮駅には13:36着。この駅でも電車はすぐの折り返しである。
自分は、といえば...
どうしても撮りたい地点があった。
【2019年5月4日13時05分】 高松琴平電鉄琴平線・一宮-円座
いや、一宮駅で降りたとなれば撮影地は香東川鉄橋と決まっているはずだが、あれは一昨年5月の大型連休のとき。
そう、あのとき「レトロ廃車計画」が発表され、<鉄>の間で大騒ぎになった...あのときである。
<変態鉄>としては何の迷いもなく香東川鉄橋に向かった。
あのときのイベントはレトロ電車と“還暦の赤い電車”の「2本立て」という豪華ラインナップだったのだが...
京急車4連を真横から撮る...ということで。水のない香東川の真ん中でカメラを構えた。それを撮り終えて一宮駅に戻るときだったと思うのだが、鉄橋と一宮駅の間に人だかりになっている場所があるのが...
去年はこの時期のイベントが中止され撮ることができなかったのだが...
【2021年3月26日13時50分】 高松琴平電鉄琴平線・一宮-円座
既に人だかりになっていたらイヤだなぁ...と。でも、大丈夫だった。自分ともう2~3人くらい。
香東川鉄橋に続く築堤、その手前の田んぼの一部に、一面の菜の花である。
このシーンを撮りたかった。2年越し、念願叶って。
でも、試し撮りのつもりでカメラを構えたら、予想外の4両編成。そう、琴電琴平駅で撮った編成である。平日ダイヤの琴平線を撮ることは、なかなか無くて。4連が来ると驚いてしまうのである。
ただ、全列車が4連になるわけではないので。
【2021年3月26日14時24分】 高松琴平電鉄琴平線・一宮-円座
1080形2連を、ほぼ狙い通りの構図で。
この時間帯、だんだん4両編成が増えてきて、試し撮りはどうしても“ケツ切れ”の状態になってしまい。
そして、15時前。仏生山駅での休憩を終えたレトロ電車が。
【2021年3月26日14時38分】 高松琴平電鉄琴平線・一宮-円座
やはり、吊り掛け音はよく響くのである。迫力のサウンド。香東川鉄橋に向かっていく、その姿を。
榎井駅のサクラ、一宮の菜の花。
レトロ電車にとって最後の春。その情景をしっかりと記録できることができて、これで大満足だったのである。
さぁ、琴電琴平駅で団体客を下ろしたレトロ電車が戻ってくる回送、それが最後の撮影チャンスになる。(つづく)
(※)撮影時刻は写真データのものです。したがって、実際の時刻とは多少前後します。
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