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ことでんレトロ最後の春(7=最終回)夕暮れの香東川鉄橋 [高松琴平電鉄]

いまも高校の数学の教科書には“背理法”という論証法が扱われている筈。自分の世代が“境界線”みたいだが、自分が学生だった頃、数学の授業で「背理法」が出てくると誰ともなく、「丸大ハンバーグ」のCMソングを口ずさんでいた。むかしのTV CMって...自分が子供だったからだろうか、面白かった。番組よりもCMが...
なかなかインパクトの強いものが多かったように思う。

ちょっと懐かしい動画を。

  https://youtu.be/-Fj5CcYWPMI

「私はコレで...」というのは、今なら“炎上”しそうなCMだが、昭和の頃、まだ<変態鉄>が幼稚園から小学校低学年くらいの時、一世を風靡したCMだった。

そういえば「亭主元気で留守が良い」というタンス用防虫剤のCMもあった。いまだったら、ネット上を中心に“炎上騒動”に発展して企業が謝罪する...という流れになりそう。“ポリティカル・コレクトネス”だの“コンプライアンス”だの...よく分からんカタカナ語を大声で叫ぶ人たちが増えて、そういうコトバ、口にすることも憚られるような。
「反知性主義」というのは、そもそも某国の政治の用語だったような。さしずめ自分は「反倫理主義」の人間ということだろうか。

でも、「私はコレで...」、あのCMがいまの自分、なんとも懐かしく思い出されるのである。なぜか...それは分からない。

早いものでいつの間にか1ヶ月が経とうとしている3月26日の「ことでんレトロ」撮影記。

自分の場合、最初の撮影機会に納得いく1枚が残せたときは、1日中、気持ちよく撮って納得できる画を残し続けるというケースが多い。

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【2021年3月26日11時20分】 高松琴平電鉄琴平線・羽間-榎井

この日は朝の土器川鉄橋から始まって、良い感じで1日過ごすことができて。

……  ……

2021年3月26日(金)晴れ

香東川の東岸、一宮側の菜の花畑で下りレトロを撮ったら、すぐに一宮駅に戻って。14:52発の第31列車で1駅。隣の円座駅で降りて。

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【2021年3月26日15時50分】 高松琴平電鉄琴平線・一宮-円座

そう、午後の琴平線というのは撮る場所が限られるのである。後追いではあっても光が回る地点で撮りたくて。そうなると、ほぼ“消去法”のような感じで香東川鉄橋になってしまう。
先ほど撮ったレトロは15時半に琴電琴平駅に到着して、折返しは仏生山までの回送になるはず。このとき、無駄に長く琴電琴平駅に停めておくとは考えにくく、17時前後には上りの回送が香東川鉄橋を渡るだろう...と予測してのこと。

初めて西岸の石垣の上に上ってみた。“先客”は地元の方とのことで、あれこれ雑談しながら。
上りの臨時電車は、岡本駅で琴平ゆきの定期営業列車と交換するパターンになっており。つまり、下りの定期列車を撮って10分後くらいにやってくるはず。そういう意味では単線区間での撮影というのは安心して待てるものなのである。

最初の試し撮りは1080形の2両編成。この編成、この日、何度もお世話になっている。菜の花畑にいる間に高松築港に戻って、さらに琴電琴平まで1往復して戻ってきたところ。

そして、続いて...

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【2021年3月26日15時54分】 高松琴平電鉄琴平線・一宮-円座

一宮駅では定期の上下列車が交換することになっている。下ってくる今度の琴電琴平ゆきは4両編成。京急と京王が併結するという、讃岐では当たり前でも東京の<鉄>からしたら、ちょっと不思議な編成である。

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【2021年3月26日16時20分】 高松琴平電鉄琴平線・円座-一宮

そして、この電車の姿も。クラウドファンディングの支援には参加したが、まさにコロナ禍が直撃した形になり、なかなか腰を落ち着けて撮ることができなかった。今夏、ラッピングの期限を迎えるはず。ちょっとでも、その姿を見ることができた自分は「カネ返せ!!」とか、そんなことは全く思わないが、それでももうちょっと落ち着いて撮りたかったとは思っている。5月の連休に高松に行ければ、こちらの編成の動きにも注目したい。

「そろそろ、来る頃だぞ?!」と思いながら、待つ時間というのは意外と長く感じられるもので。
来るタイミングというのは30分サイクルで。でも、待っても...
「あぁ、もうすぐ後続の定期電車の時間だぁ...」と。

結局、1時間経って。


まもなく17時。

すっかり春になって昼の時間が延びてきたとはいえ、やはり、西に傾いていく太陽が気になるのである。

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【2021年3月26日16時50分】 高松琴平電鉄琴平線・円座-一宮

やってきた高松築港ゆきは4両編成。そう、あの昼の琴電琴平駅で見かけたあの編成である。

すぐに続けて...

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【2021年3月26日16時54分】 高松琴平電鉄琴平線・一宮-円座

1080形2連の琴電琴平ゆき。もう4連を待つつもりはなく。レトロ2連に合わせるためには黄色い2両編成がちょっと窮屈な位のフレーミングがちょうど良いのだが...
架線柱の位置を考えながら構図を調整していくのである。

そして...

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【2021年3月26日17時05分】 高松琴平電鉄琴平線・円座-一宮

背後から吊り掛け音が聞こえてきた。ちょうど日の入り間近の太陽がレトロ電車と同い年の鉄橋をオレンジ色に染めて。

平凡な走行写真でありながら、思ったよりもはるかに良い感じに撮ることができて。

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【2021年3月26日17時05分】 高松琴平電鉄琴平線・円座-一宮

長い鉄橋である。慌ててEOSくんを三脚から外して、思いっきり望遠側で120号車車体のアイボリーが美しく輝いて。

このカットを撮って、この日の全ての撮影は完了。円座駅に戻ってベンチで、しばらくぼーっとしていたのだった。

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【2021年3月26日17時55分】 高松琴平電鉄琴平線・空港通り駅

何だか、不思議なことに、いつもと違って仏生山駅構内でレトロを撮る気にならず、円座駅から乗った電車を2つめの空港通り駅で降りて、すぐ近くの空港リムジンバスの停留所。

……  ……

高松空港の悩ましいところはアクセス面。ことでんバスのリムジンバスが高松市街地からは唯一の公共交通だが、このバスが...
<変態鉄>の待つ「空港通り一宮」は最後の乗車バス停。フライト時刻に合わせるように続行のような形で数分間隔で2~3台での運行だが、だいたいは満席で前の車両には乗れない。
この日も3便目、最後のバスを待って。バスは高松市街地の夕ラッシュを思いっきり引きずっていて、10分ほど遅れて到着。

高松空港に着いたら19時に近く。既にターミナルビル内にはNH540便の保安検査〆切時刻の放送が繰り返されており。

実は、この日の“最大の不覚”は、早朝の羽田空港で買った「空弁」だった。この日の撮影は思った以上に慌ただしく、弁当を食べる時間など無かった。
ずっとバッグの中に入ったまま。(だからカメラをバッグにしまえず、手で提げていた)

保安検査場前のスペースで大急ぎでかき込んで...味わうも何もなく。ただ、口に入れただけ。
淡々と撮影記を綴ってきたが、実は、現地ではとにかく空腹に耐えていたのだった。

この日のNH540便はB737-800型機「JA52AN」、最近はエアバス続きで久々のボーイング。あっという間に東京に戻ってきたのだった。(おわり)

(※)撮影時刻は写真データのものです。したがって、実際の時刻とは多少前後します。

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