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猛暑の「ことでんレトロ」“四重奏”(5)「午前の部・上り」 [高松琴平電鉄]

午前・午後で2往復した「ことでんレトロ」。最初の、午前の部・下りは
高松空港に到着した時点で発車、間に合わなかった。
ということで、撮影機会は3回になってしまい。その“初回”は、何とか...

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【2020年8月30日12時03分】 高松琴平電鉄琴平線・岡田-栗熊(後追い)

でも、「撮るには撮った」という感じ。イメージしていた画とは全く違い。
ただ、それよりも自分自身のことが...

まさか、こんな状況になるとは。朝4時起きのスケジュールになれば寝る時間が
ないのは確かだが、猛暑と睡眠不足が重なれば...

20日の自分も同じスケジュールだが、猛暑は収まっていてくれたら...

……  ……

2020年8月30日(日)晴れ

人それぞれ好みは分かれるが、夏の<撮り鉄>で自分が一番気にするのは
線路周りの下草、まぁ、つまり雑草と言うこと。列車の足回りを覆い隠す草。

アレがないところ、というのが、撮影地選定の第1条件になってくる。
(逆に夏らしくて、それが良いという方もいるが...、あくまで好み)

だから、仏生山から琴電琴平まで乗った車内から、ずっと車窓の...足下を。
その中で「草のない区間」として“発見”したのが岡田駅前後の区間だった。

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【2020年8月30日11時24分】 高松琴平電鉄琴平線・羽間-岡田

羽間駅側のインカーブの撮影地も下り電車の車内から見て注目していた1つ。
でも、まさか後ろにクレーンがあるとは...

さらに琴平街道を歩いて。このあたりからだった。

「何だか体調が優れないなぁ...」と。
歩いていて何だか足下がフワフワしたような感じで、ちょっと頭痛もあって。
何も考えられないような状況。でも、たぶんもうすぐ「レトロ」が
やってくる。

撮り逃す訳にはいかない。

酷い暑さの中で、だんだん意識が遠ざかっていく...
「真っ直ぐ歩けていない」と自分でもわかる状況だった。とにかく辛くて。
何とか近くに踏切を見つけて。

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【2020年8月30日11時54分】 高松琴平電鉄琴平線・岡田-栗熊(後追い)

もう少し歩けば、開けたストレートのようにも見えたが、もはや、そこまで
歩く気力も残っていなかった。踏切先のお宅の庭木に真っ赤な花が咲いていて。

では、それを配して。

線路の向こう側が住宅街なので道路標識とか電柱とか、そういうのを
どう目立たなくするか...である。

とりあえず三脚にカメラを載せて、水準器で水平を出して、ファインダーを
覗きながら...、もはや必要最小限の構図の調整だけで。それで精一杯。
それに、こういう時に限って撮影ポジションの近くには陽射しを遮るものが
何もなくて。(本当はダメだが)踏切継電器箱の土台に腰掛けてみたが、
当然、かなり熱くなっていて。座ることもできず、頭痛と気持ち悪さ...
耐えに耐え...、普段の撮影だったら、ここで断念していたはず。

でも、もう見納めになるレトロ電車。ヒコーキで高松まで来て撮らずに帰る訳には
いかない、<ケチ鉄>としての意地だった。

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【2020年8月30日12時03分】 高松琴平電鉄琴平線・岡田-栗熊

まさに最後の力を振り絞って、いったんセットしたEOSくんを外して。
反対側、直線区間の向こうに見えているのは岡田駅のホームである。

ファンタゴンレッドのあの電車が...

さぁ...

踏切機が鳴り出して、遮断竿が下りてきて...
何だか、その時間がもの凄く長く感じて。
「とにかく、撮るんだ!!」という意味不明な使命感だけで辛うじて立っていた。

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【2020年8月30日12時03分】 高松琴平電鉄琴平線・岡田-栗熊(後追い)

重厚な吊り掛けサウンド、思ったよりもスピードが出ていた感じ。

4両編成の一番奥が、一番目立つ塗色の23号車だったのが幸い。
このアウトカーブのビミョーな位置取りであっても、何とか...何とか、
4両編成であることが分かる画になってくれた。

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【2020年8月30日12時03分】 高松琴平電鉄琴平線・岡田-栗熊(後追い)

栗熊駅に向かって遠ざかっていく電車の姿を必死に追った後は...

思い通りの画では無かったが、それでも“撃沈”というべきものでは無く。
琴平街道に戻ったところには、ネットの地図では描かれていなかったLAWSON。
冷房の効いた店内へ。ペットボトルの飲料水を買ったのだが...

当時の自分、何を考えていたのか...

「シュワシュワしたい!!」と、“強炭酸”の、とあるドリンクを買っていた。
間違えたのでは無い。このとき、確かに冷蔵庫のガラス扉を開けた瞬間、
「シュワシュワしたい!!」と思ったのである。

なぜか、無性にシュワシュワする液体を飲みたくなるとき...というのがある。
「ここじゃないだろっ!!」と思うのだが、でも...
幾分、和らいだが、でも、気持ち悪さと頭痛は変わらず。

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【2020年8月30日12時48分】 高松琴平電鉄琴平線・岡田駅

とにかく駅に戻ればベンチで寝そべって休めば、少しはマシになるだろうと。
そういうときに限って、駅に戻る道順を間違えて、迷い道クネクネ。

疲れ切って岡田駅に戻ってきた。
でも、冷房の効いた待合室など、あろう筈も無い。そう、無人駅である。

幸い、ちょっと風が出てきて。券売機前のスペースに置かれたベンチに座ると
駅舎の屋根で陽射しが遮られる分、心持ち涼しく感じられて。
この写真の右側にはジュース類の自販機が並んでいるのである。
改めてスポーツドリンクを買って。これを飲み干したら、ちょっとホッとした。

そうなると駅内が気になってくるわけで。

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【2020年8月30日12時48分】 高松琴平電鉄琴平線・岡田駅

改札口上部には裏返しにされた発車時刻表と沿線案内図。
たぶん、かなり古い時期のものだと思うのだが...

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【2020年8月30日12時48分】 高松琴平電鉄琴平線・岡田駅

そして...

こちらはかなり年代物の注意書きである。
CIというのだろうか、現在は“TKR”ではなく平仮名書きの“ことでん”
で統一されている。“オトナの事情”、瓦町駅ビルへのデパート誘致の負担で
経営破綻した時が、その境目になったと認識している。

つまり、“TKR”と入ったものはそれ以前のものであると想像される。
しかも文面を文字通り読めば、電車での手小荷物輸送が行われていた時代...
とも読み取れる訳で。

前ブログの時代、富山地鉄の各駅の駅舎を観察するシリーズを展開していたが
(いまはずっと“休止中”、再開したいとは思っているのだが...)
それにも負けず劣らず。ことでんの駅舎にも歴史が詰まっているような。

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【2020年8月30日12時52分】 高松琴平電鉄琴平線・岡田駅

この岡田駅、日中のダイヤでは30分間隔の琴電琴平ゆきの電車が交換する駅。
島式ホームだから並びシーンは撮りづらいのだが...

駅舎とホームの間は長いスロープと構内踏切で結ばれている構造。
ここは基本的に奥のホーム、先に高松築港ゆきが先着して琴電琴平駅を待つ
パターンになっている。

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【2020年8月30日12時52分】 高松琴平電鉄琴平線・岡田駅

向こうからやって来た琴電琴平ゆきは1080形のラッピングなし車。

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【2020年8月30日12時53分】 高松琴平電鉄琴平線・岡田駅

下り電車が所定の停車位置に着く頃には上り電車はドアを閉めていて。

それにしても、この1080形1091-1092編成、検査上がりだろうかピカピカである。
本当は沿線で撮った方が良いのだが、自分がこの状態では...

たぶん、レトロ電車の午後の1往復は早くても14時頃、もうちょっと...(つづく)

(※)撮影時刻は写真データのものです。したがって、実際の時刻とは多少前後します。

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