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阪堺「旧海道畑駅撮影ツアー」20240321(1) [ちん電(阪堺電気軌道)]

大阪ミナミの繁華街から南下、大和川の鉄橋を渡って堺市内中心部を走り抜け、かつては別荘地として、また、夏の海水浴などの行楽地として知られた浜寺へと至る路面電車が阪堺電気軌道。歴史的には熾烈なライバル争いをしていたり、また、同じ会社になったり...と変遷があるが、100年以上に渡って大阪市と堺市を結んできた。

大阪湾の海沿いに走る南海電鉄南海本線、そのすぐ東側、陸側を走る路面電車が阪堺電気軌道。
南海本線の東側を、近づいたり間をとったり...を繰り返しながら走ってきた阪堺電車は、最後の最後、船尾電停を出てから南海本線をオーバークロス、浜寺公園の松林を見ながら、終点・浜寺駅前に至る。

その南海本線をオーバークロスしたところ、築堤の上にあった駅が「海道畑」。現在は踏切の名前に残っているのだが...
駅は、たぶん、現在の神ノ木電停と似た佇まいだったと思われ。でも、だいぶ昔に廃止された駅なのである。

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【2024年3月21日13時18分】 阪堺電気軌道阪堺線・船尾-浜寺駅前

いつの時期まで電車が停車して乗客が乗り降りしていたのか、正式に廃止の手続きがとられたのがいつなのか...
「戦災により廃止された」とか、「戦後まで営業していた」とか、諸説あるが、いまだ確たるものでは無く。何ともミステリアスな駅である。

昭和30年代までホームの上屋などが残っていたとされる写真があったり、その頃の乗務員用の資料にも浜寺駅前と船尾の間に「海道畑」の記述があった...という話も。ただ、戦後も営業していたのなら、自分より先輩の<鉄>の中には、その当時の話を親や周りの大人から聞いて覚えている人が居ると思うのだが。

でも、そんなミステリアスな駅、一段、高い位置の線路際で阪堺電車を撮れるので、普段は立ち入りできないこの場所で撮る...というのは非常に魅力的。
しかも、まもなく、この区間は線路付替で廃止されることが発表されており。ちょうど1年ぶり2度目の「旧海道畑駅撮影ツアー」に参加することにしたのだった。

……  ……

16日から22日まで約1週間に渡って開催された、この撮影会、撮影時間は2時間、朝9時集合の午前の部と、昼の13時集合の午後の分があって。
でも、この時期、<変態鉄>は仕事が一番忙しい時期でもあって。この期間、公休日に重なっていたのが21日だけ。前日の20日は夜まで仕事だったので、参加できるのは21日の午後の部だけだったのである。

申し込み開始に合わせて予約ページをクリックして。


2024年3月21日(木)晴れ

ちょうど1年前にも同じツアーに参加して。
13時に浜寺駅前電停に行けば良いので、9時頃のヒコーキでも間に合うはずだが、その時に“不覚”をとった苦い思い出。その“リベンジ”も...
いや、いま考えたら「2匹目のドジョウ」は居ないというのは分かったことなのだが...

羽田を6:20発のNH985便を予約したのだった。

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【2024年3月21日4時42分】 京王井の頭線・三鷹台駅

となれば、渋谷ゆきの初電に乗っても間に合わない。
吉祥寺駅中央口からのリムジンバスになるので、実家に泊まって。4時半の井の頭線初電の吉祥寺ゆき。

でも、16日のダイヤ改正でこの電車の時刻が数分繰り下がったみたいで...
せっかく頑張って3時半に起きたのに、ホーム上の待合室で座っているだけだったのである。ぬぁんと、わが実家の最寄り駅、この撮影に行った直後からホームドアが稼働をはじめており。

使用開始前の開きっぱなしのホームドアが並ぶ、過渡期の貴重な風景である。

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【2024年3月21日7時42分】 大阪府豊中市蛍池・大阪国際空港

羽田の保安検査場が長蛇の列。保安検査を通ったときには最終の搭乗案内が始まっているタイミングで。
いつものB787型機、フライト自体は快調で。

そして、伊丹空港で三脚を受け取って。

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【2024年3月21日8時44分】 大阪府大阪市阿倍野区阿倍野筋付近

予定通り、7:50発の天王寺(あべの橋)ゆきの阪急リムジンバスである。それが、渋滞に巻き込まれて遅れるのも“織り込み済み”。2月にモ161形車を撮りに来たときと同じく、8:40頃に天王寺到着。

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【2024年3月21日8時46分】 阪堺電気軌道上町線・天王寺駅前電停

さぁ、さっそく天王寺駅前からスタート。

この直前、モ164号車も長い現役生活を終えて休車になって。まぁ、つまり...、除籍にしないだけで事実上の引退ということだろうか。
モ162号車だけが通常運用に入る車両として残っているが、稼働しない日が増えて。いや、この日、モ162号車が我孫子道折返しの大阪市内運用に入ってたりしたら、悶々とした気分で撮影会の時間を過ごしていただろうが。

というわけで、この日のスタートは「パンダ電車」、モ701号車。そのまま我孫子道まで。

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【2024年3月21日9時12分】 阪堺電気軌道・大和川検車区付近

車庫の様子を覗いてみれば、モ162号車は手前の方に留置されているが、パンタは下げた状態。これは少なくとも午後までは動かない...という予想。
運用入りする電車は、たいてい、この時間には既にパンタを上げて、前扉を開放して待機している。そもそも方向幕が、赤・あびこ道という時点で...。

もしかしたら、モ161号車が「貸切」で待機しているかも知れない。

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【2024年3月21日9時36分】 阪堺電気軌道・大和川検車区付近

一縷の望みを...というよりは、その可能性がないことも確認のため車庫の裏手へ。

一番、東側の線路に引退した車両たちが並べられており。ホンの微かにモ161号車の姿も見えたが、それも動き出しそうな気配はなく。
この日はモ161号車は動かないだろう...と、ほぼ確信して。

そうすると、昼まで時間が空いてしまった。
大和川の堤防へ。大和川鉄橋手前の踏切付近、住宅街よりも一段高い場所だけあって、スッキリとした感じで撮れるのである。

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【2024年3月21日9時49分】 阪堺電気軌道阪堺線・我孫子道-大和川

最初にやってきたのは「モリタサービス」のモ705号車。自分は、撮影に来るとこの電車に“よく当たる”気がするのである。

でも、一見、スッキリしているように見えて、架線柱の位置が非常に悩ましいのである。できるだけ電車に被せたくないので構図の調整を繰り返しながら...

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【2024年3月21日9時53分】 阪堺電気軌道阪堺線・大和川-我孫子道

いつも通り、もうちょっと下がってサイドがちに。
質屋さんカラーのモ703号車は天王寺駅前ゆき、後追いながら、その方が簡単かつスッキリ撮れる場所なのである。(つづく)

(※)撮影時刻は写真データのものです。したがって、実際の時刻とは多少前後します。

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