SSブログ

水島臨海鉄道「ナナマル感謝 機関車写真撮影会」(3) [水島臨海鉄道]

長い中断を挟んで再開のこの話題。

水島臨海鉄道は、今年、「80周年」として記念塗装の車両を登場させたり、その他、イベントが予定されており。戦時中の1943年(昭和18年)、水島地区にあった三菱重工の飛行機工場への輸送を目的として敷設された専用鉄道に端を発する。戦後は、いろいろな経緯があって、1970年(昭和45年)春に倉敷市交通局鉄道線から、水島臨海鉄道に衣替え。「臨海鉄道」の中では、唯一、貨物と旅客の“二刀流”の路線として、地元の足を担い。
(後に、鹿島臨海鉄道が大洗鹿島線の運行を担うことになったので、現在、「旅客営業を行う臨海鉄道」は2社。でも、現在、旅客列車と貨物列車を同じ路線で走らせているのは水島だけ)

いまも、水島地区の工場とJR線を結んでの貨物輸送が、同社の柱であることには違いなく。JRから乗り入れてくる貨物列車の牽引はJR貨物の機関車とともに、水島臨海鉄道も機関車を保有し。

031_msi00005992.JPG
【2023年1月15日13時43分】 水島臨海鉄道・倉敷貨物ターミナル

国鉄DE11形と同じ設計、ほぼ同じ朱色と灰色の塗り分け、でも、赤いナンバープレートと「m」の文字とレールのデザインの社紋が入った機関車が、DE701号機。折しも、水臨が発足した翌年、1971年(昭和46年)に新製、東水島 〜 倉敷 〜 西岡山と、同社の“虎の子”の機関車として、同社といっしょに歩んできた。それから50年、機関車としては長寿の部類に入る同機、とうとう、後継のDD200型機が登場、同機の運用を置き換え。

そのDE701号機、色あせて錆が浮いた姿で倉敷貨物ターミナルの端に停まっていたが、とうとう廃車・解体が決定し、その最後の姿を撮るべく、撮影会が催されたのが1月15日。<変態鉄>は午後の部に参加、残念ながら生憎の空模様だったが、何とか雨は上がってくれて。影落ちや光線状態を気にしないで撮れる...と前向きに捉えて。

……  ……

2023年1月15日(日)曇り一時雨

まずは、同社の機関車の4並びの撮影から。
キハで倉タの洗車台まで乗り入れ、降車してヘルメットを受け取れば撮影開始。

032_msi00005991.JPG
【2023年1月15日13時41分】 水島臨海鉄道・倉敷貨物ターミナル

奥の方にキハ205号車も写り込んで。まるで国鉄時代のどこかの機関区のような。

4機並んだ機関車、左から順に、DD501、DE701、DD200−601、DD506の4機。

s5_msi00005373.JPG
【2023年1月15日13時43分】 水島臨海鉄道・倉敷貨物ターミナル

まずは、この「撮影会らしい」場面を一斉に。もちろん、いろいろと角度を変えながら。皆さん、譲り合っての撮影。

DE701号機は今回の撮影会が最後の勇姿、代わりに、DD200形が今後の主力機、DD501は線内貨物担当、現在はDD200の整備と重なる水曜日午後の港東線貨物を担当とのこと。そして、右隅のDD506号機は籍こそ残っているが廃車前提の、いわゆる“二休”扱いのような状態。

<変態鉄>が、どうしても撮りたくて、何度も通った機関車たちが勢ぞろいである。
せっかくならDE701号機の姿が目立つ撮り方を...

033_msi00005993.JPG
【2023年1月15日13時47分】 水島臨海鉄道・倉敷貨物ターミナル

ただ、広大なスペースがある倉タとはいえども、機関区としての機能がある西側のエリアは給油関係や、その他、整備に使われる機器類が多数あって、スッキリした「形式写真」としては意外と難しいもので。そんな中で「惜別」マークを付けたDE701号機を。
事実上の最後が、故障による運用離脱だった同機、残念ながら、このマークを付けて本線運用で「さよなら運行」することは叶わなかった。

そして...

034_msi00005994.JPG
【2023年1月15日13時53分】 水島臨海鉄道・倉敷貨物ターミナル

ずっとチャンスを伺っていた。

DE701の近影。本当は鼻の短い下り方から撮るのが好きなのだが...
こちら側も貴重な記録である。

035_msi00005995.JPG
【2023年1月15日13時57分】 水島臨海鉄道・倉敷貨物ターミナル

機関車メインの撮影会とはいえ、旅客用のディーゼル動車もここに留置されているわけで、撮れる位置に居た、トップナンバー、301号車を。

036_msi00005996.JPG
【2023年1月15日13時57分】 水島臨海鉄道・倉敷貨物ターミナル

天気の良い日の撮影会では、参加者は皆さん、順光側に集合することになるので意外と撮りやすいのだが、こういう雲天下では皆さん、好きな方角から撮るので、他の参加者をカットした記録写真というのは難しく。もう、これは根気比べ。ファインダーを覗いたまま、人が見えなくなる、その一瞬を待つしか無い。ということで、DE701号機の正面がちのカットを。

037_msi00005997.JPG
【2023年1月15日14時01分】 水島臨海鉄道・倉敷貨物ターミナル

50年前、当時の国鉄支線区の標準型のディーゼル機関車だった、DE10形とほぼ同一の設計になっていたDE701号機、今度は、それを置き換えていく、今のJR貨物の標準型のディーゼル機関車DD200形を新製して置き換えとなり、その世代交代のカット。

奥のDD501号機は、先日、検査を通したとのことで線内運用だけの予備機とはいえ、もうしばらく活躍が続く。

038_msi00005998.JPG
【2023年1月15日14時01分】 水島臨海鉄道・倉敷貨物ターミナル

一方の、DD506号機。こちらは、すでに検査期限切れ(簡単に言えば“車検切れ”)、改めて検査を通す予定も無いのだそうで。ただ、何らかの事情で廃車の手続きはとられていないのだとか。

このDD50形、ちょっと不思議で。最初は知らなかった。506号機の方が501号機より1年先輩なのである。しかも、製造両数は5両、502号機が欠番である...というよりも、旧式機の続き番号で増備するのは、中小私鉄ではよくあることで。旧1、2号機が在籍していた時に、DD50の製造が始まったので、503号機からスタート、506まで増備したときには、古い“1号”機関車が除籍されていたので、最後に製造された501号機がその欠番を埋めて。

039_msi00005999.JPG
【2023年1月15日14時03分】 水島臨海鉄道・倉敷貨物ターミナル

だから、506号機の方がアンティークな姿で。501と506の最大の違いとも言えるのが、足元。
506号車はスポーク車輪が採用されており。この写真だとわかりにくいが...

ということで、4機の姿を撮り続けたのだった。(つづく)

(※)撮影時刻は写真データのものです。したがって、実際の時刻とは多少前後します。

あなたの「ポチッ!」こそが、励みになります。あっ、あと、「nice!」も。
にほんブログ村 鉄道ブログへ
にほんブログ村

nice!(3)  コメント(0) 
共通テーマ:趣味・カルチャー

nice! 3

コメント 0

コメントを書く

お名前:[必須]
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。