年の初めは阪堺から（２２）再びの、再びの、住吉。

以前、阪堺電車のイベントのとき、職員の方に訊いてみたことがある。「モ161形車を撮るとすれば、いつ来たら、確率が高いですか??」と。
そのときの返答が「正月に来れば、ほぼ間違いなく走っている」ということだった。それ以来、できる限り、正月は阪堺を訪れることにしているのである。

ただ、正月の阪堺電車は複雑怪奇。普段とは運用が異なるので、なかなか様子が掴めないのである。それは、何か??

そう、この日のモ161号車、スタートは昼前のえびす町ゆき。そこから、折返しは確実にあびこ道ゆきになる訳だが、その次は...
もしかしたら、次は天王寺駅前ゆきになってしまうかも知れない。そうすると、東玉出で次のカットを狙っていたら待ちぼうけ...である。増車運用だけに、次が何なのかは“出たとこ勝負”である。
最悪、そのまま我孫子道に戻ったところで車庫に入って、この日の運用終了となるかも知れない。


【2022年1月3日12時03分】　阪堺電軌上町線・住吉電停付近

ということで、そう、えびす町運用でも上町線でも確実に撮れる場所...ということで、住吉に戻るしか無かったのである。
塚西で撮って、モ161号車の後を追って...住吉での停車時間が長くなることを考慮すると、モ161号車が我孫子道で折り返してくるのには、たぶん、間に合う。

……　　……

2022年1月3日（月）晴れ

やはり、住吉には夥しい数の＜鉄＞が集まっており。


【2022年1月3日12時01分】　阪堺電軌上町線・住吉電停付近

徐々に太陽は西側に回ってくる。この、住吉電停の天王寺駅前方面のホームの後ろにある駅舎...というか、待合室のところから狙うと電車の顔を順光で狙える時間帯に入っており。

そんな撮り方をしていると、ホントにあっという間のこと。


【2022年1月3日12時06分】　阪堺電軌阪堺線・住吉電停付近

オレンジ色のモ354号車の後ろから姿を現したのはモ161号車。望遠レンズで覗けば、再びの、えびす町ゆき。ということは、この日は阪堺線のえびす町への運用に入っている...ということだろうか。
でも、そういう確信はないわけで。

とりあえず、もう一度、阪堺線方面の撮影地を探さないと...。


【2022年1月3日12時09分】　阪堺電軌阪堺線・住吉電停付近

と、周囲が慌ただしい雰囲気になっており。響き渡るサイレンの音、やはり、これだけ初詣客が集まっていると体調を崩す人もいる...ということだろうか。救急車が走ってきた。
電車通りは車両通行止めになっており、いわゆる、歩行者天国的な感じ。大勢の人で溢れており。こういうときの緊急車両の通路としても軌道敷が使われているようで。

救急車の通過を待って、オレンジ色のモ354号車が発車していくと...


【2022年1月3日12時10分】　阪堺電軌阪堺線・住吉電停付近

いよいよ、モ161号車が。

ホームに立った職員が手を伸ばして停車の合図を送っているが、正月輸送では、えびす町ゆきの電車はこちらのホームでの客扱いはなく、信号が変わるのを待ってそのまま通過する。

南向きにカメラを構えていることになるので、この時間帯、ほぼ完全な逆光である。それでも...


【2022年1月3日12時10分】　阪堺電軌阪堺線・住吉電停付近

既に後続の天王寺駅前ゆきはやって来ており。「堺トラム」での運転である。昭和初期に造られた電車の後ろから超低床連接車が来る...という画。


【2022年1月3日12時11分】　阪堺電軌阪堺線・住吉－東粉浜

住吉交差点を過ぎれば、後追いながら順光での撮影となる。ちょうどビルの影が落ちない地点を見つけて。住吉警察付近を通過し、えびす町に向かうモ161号車。


【2022年1月3日12時11分】　阪堺電軌阪堺線・住吉－東粉浜

その姿をずっと追いながら、次の、えびす町から戻ってくる電車をどこで撮るのか...、その問題に直面し、必死に考えていた＜変態鉄＞だった。（つづく）

（※）撮影時刻は写真データのものです。したがって、実際の時刻とは多少前後します。

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