SSブログ

2021/10/10 小湊キハ40-1臨時運行(11)ヘッドマークのこと [小湊鐵道]

何度も中断を挟んでしまったこの話題。もうちょっとだけ。

108_msi00002347.JPG
【2021年10月10日11時54分】 小湊鐵道・五井機関区

五井機関区の撮影会、“恒例行事”のようになってきたキハ200形のエンジン実演。キハの車内にあるエンジン点検蓋を開けた状態でDMH17Cエンジンを始動させて、その動きを観察するというもの。
今回、それに充当されたのはキハ208号機。上総牛久以遠の区間に閉じ込められていたうちの1両で、約3ヶ月ぶりに五井機関区に戻ったのは、修理のためだったみたい。
エンジンなど駆動系は元気だったので、今回、使われたみたい。

その前面には「試運転」のヘッドマークが。
……  ……

2021年10月10日(日)曇り

今年は走るのだろうか?? これからの時期、キハ200形の「イルミネーション列車」、あるいは正月の「高滝神社初詣」。キハ200形は時折、ヘッドマーク付きで運転されることがあって。
撮っているときに、「おっ、マーク付きだ!!」と、その折返しを待ち構えていたら、マークは片面にしかなくて“空振り”という経験が何度もあって。

考えてみれば、当たり前なのだがキハに取り付けるヘッドマークのことについても、お話は尽きることなく。

111_msi00002361.JPG
【2016年12月19日16時12分】 神戸市兵庫区和田山通・川崎重工業兵庫工場付近

この「試運転」のヘッドマークは、電車による特別急行列車のデビューとなった151系特急「こだま」のマークをイメージしたものだとのことで。(気づいていなかった)
確かに、当時の写真を見ると逆ホームベース型のボンネット電車特急特有のマーク、上下がグレーに塗り分けられ、中央の白い部分に「こだま」と。
神戸で保存されているのは、後の白地のマークになっているが。

このマーク、職員の方と外部のデザイナーの方にも協力してもらってデザインを考えるのだとか。

112_msi00002340.JPG
【2021年10月10日11時18分】 小湊鐵道・五井機関区

今回の「かずさ」のマークは中央本線の特急「あずさ」を参考にしたデザインだったとか、違ったとか。
キハ40形に掲げられた円形のヘッドマーク、当然、撮る側としては「これをキハ200形に掲出してみたら??」と思うのだが...

両形式のヘッドマークは掲出方法が違っており、付け替えられないというお話が。

よく観察していれば分かりそうだったが、お話を聞いて初めて気づかされたという...

113_hm1.jpg

キハ200形にはヘッドマークステイのような取り付け具は装備されておらず。
こんな感じの取り付け用の台座を車体に固定して。あの逆ホームベース型のヘッドマーク、裏面には縦方向に2本の棒状のものが付いており、それを台座にあるパイプ状の部分に挿し込むことで取り付けているのだとか。
その台座は左右4箇所のボルトで幌枠に取り付けており。

041_msi00002295.JPG
【2021年10月10日10時00分】 小湊鐵道・光風台駅

キハの幌は片側にあって、連結作業の時は片方の車両が幌付き、もう一方の車両は幌枠がむき出しの状態でないと繋げられない構造。
だから、JRでも私鉄でもディーゼル動車は、どちら側の貫通扉のところに幌を付けて、どちら側を幌枠だけにするのかが線区・区所ごとに決められていて。

光風台駅で折返し入線してきたキハ40 1号機。五井方の貫通扉には幌が付けられている。でも、その直後に撮った後ろ姿は...

043_msi00002297.JPG
【2021年10月10日10時01分】 小湊鐵道・光風台駅

幌枠だけなのでキハの顔はスッキリと見ることができて。上総中野方は幌枠だけ。

小湊鐵道はキハ40形もキハ200形も、常に五井方は幌を付けた厳つい顔、上総中野方は幌枠だけのスッキリした顔になっており。

つまり、キハ200形用のヘッドマーク固定台座は幌を付けずに幌枠だけになっている五井方にしか取り付けられないということ。だから、ヘッドマーク付き列車の反対サイドはマーク無しだったのは実は当たり前のことだった訳で。
ちなみに、キハ40形の場合、台座を付けなくても貫通扉に水平方向に手すり状のものが備えられており。ここに引っかければ取り付け可能。

それにしても、担当者さんの説明は、ユーモアというか時にジョークを交えつつ、お話自体が非常に面白く。
自分も仕事で説明役として長々と話す機会が多いのだが、このお話の組み立てというか話し方自体が羨ましい限り。

114_msi00002346.JPG
【2021年10月10日11時45分】 小湊鐵道・五井機関区

このキハ200形特有のヘッドマークの取り付けも悩みがあるのだとか。この台座自体はアルミ製でそれほど重量はないものの、基本的に着脱は2人で作業することになっているそうで。
その2人が息のぴったり合うコンビなら良くても、そうでない場合に「喧嘩になりそう」と。着脱に手間がかかることと台座を付けると幌が使えなくなるので連結できないこと、マーク自体が下り方しか取り付けできないことから、今後、取り付け方法を改良することかどうか検討したいのだとか。

なるほど。年末年始を中心としたヘッドマーク付きのキハ200形の姿を撮るには下り列車で狙うことにしないといけないのである。

115_msi00002359.JPG
【2021年10月10日11時44分】 小湊鐵道・五井機関区

ちょうどアートミックスの始まる直前の時期だった。その展示の一環となるため、現在、<鉄>としてSLを撮ることはできなくなっているはず。その直前の保存蒸機の姿もスナップ。コレは意外と貴重なカット。何もないときは職員の方の通勤用のクルマの駐車スペースになるので実は全景を撮るのは容易ではないのである。

さて、静態保存されているキハ5800の車内見学も。

116_msi00002357.JPG
【2021年10月10日11時40分】 小湊鐵道・五井機関区

ちなみに塗装が剥げているのは、むしろ貴重で。キハ200形登場時に現行の朱色とクリームのツートンに変わる前の“標準色”、焦げ茶色塗り潰しの塗装が透けているわけで。
その証拠に(??)、オデコのところに「5800」と昔の車番標記が透けているわけで。

117_msi00002356.JPG
【2021年10月10日11時39分】 小湊鐵道・五井機関区(キハ5800車内)

今回の車内見学では運転台回りを攻めてみたのだが...
運転台回りはキハ200形とそう大きな差異を見つけられず。

118_msi00002355.JPG
【2021年10月10日11時38分】 小湊鐵道・五井機関区(キハ5800車内)

立ち入るだけでギリギリの極めて狭い運転室の中のアレコレをカメラに収めて...

119_msi00002354.JPG
【2021年10月10日11時39分】 小湊鐵道・五井機関区(キハ5800車内)

車内放送マイクは見つけられなかったが、ドアスイッチはよく見るタイプ。でも、何だかキハと言うより、旧型電車っぽさも残っているような雰囲気を感じて。

何度、訪れても撮りたいものが尽きることない五井機関区撮影会なのだった。(つづく)

あなたの「ポチッ!」こそが、励みになります。あっ、あと、「nice!」も。
にほんブログ村 鉄道ブログへ
にほんブログ村

nice!(8)  コメント(0) 
共通テーマ:趣味・カルチャー

nice! 8

コメント 0

コメントを書く

お名前:[必須]
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。