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春の1日、会津まで往復してみた(9)新藤原駅 [東武鉄道]

本当は今日は関東鉄道竜ヶ崎線にキハ532号車を撮りに行きたかった。(公開されている範囲では)土曜日しか走らない旧型キハ、土曜日が休みになるチャンスは年に数回しかなくて。次こそは...

さて、ということで久々の、この話題。

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【2021年3月9日6時23分】 東武鉄道伊勢崎線・浅草駅

会津へと出かけたのは、3月9日のことだった。下今市駅から少し北に向かえば鬼怒川温泉駅、この2駅隣が新藤原駅である。
そこからは野岩鉄道に入る。会津鬼怒川線という路線名が示すとおり、県境を超えていく路線。昭和が平成に変わる頃、この路線が開業したことによって浅草から会津若松が結ばれることになる。ほぼ同時に国鉄会津線は第3セクター会津鉄道に転換されている。
この朝、乗ってきた特急「リバティ会津1号・けごん1号」は会津田島・東武日光ゆきだった。
会津線は国鉄時代は非電化ローカル線、いわゆる盲腸線だった区間だが、3セク転換後に南側の区間が電化され、いまでは浅草から直通列車がやってくるようになったのだから...。
その野岩鉄道の列車は東武の車両が中心で。6050系の普通電車が往復している。

東武日光・下今市 ~ 鬼怒川温泉 ~ 新藤原 ~ 会津高原尾瀬口 ~ 会津田島

は、書類上は、東武鉄道・野岩鉄道・会津鉄道の3社に渡るが、同じ電車が直通しており、東武と野岩も会社境界の新藤原駅で乗り換えになる電車もあるが、直通となる列車もあって。

写真的には代わり映えしないが、<変態鉄>がこの旅の“お目当て”にしていた6050系の旅が楽しめるので、自分としては大満足だったのである。

……  ……

2021年3月9日(火)曇りのち晴れ

正直、後ろ髪を引かれるような思いで。下今市駅を後にしたのは9:23発の新藤原ゆき。

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【2021年3月9日9時18分】 東武鬼怒川線・下今市駅

SLの居る機関区は時間が合わなくて見学できなかったが、この駅と「SL大樹」号が走る東武鬼怒川線沿線には、もう一度、しっかりと時間をとって撮りに来ないといけない...と強く感じた1時間余りだった。
14系客車の隣に“復刻色”の6050系が停車して。

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【2021年3月9日9時57分】 野岩鉄道会津鬼怒川線・新藤原駅

東武6050系4連だが、これが何と...
<鉄>の中には、この2編成が併結される運用の日を探して撮りに行く人もいる...というのに、まさに“ビギナーズラック”のような感じだろうか。
“復刻色”の重連を引き当てたのである。尤も、車内は座席モケットが替えられている程度だろうか。

1人占めしたボックスシートに座って、車窓を眺めれば、う~ん...
鬼怒川温泉の温泉街に沿って山の中に分け入っていく最後の区間、川沿いに立派な温泉旅館や観光ホテルが並んでいるように見えて、窓ガラスは割れ、荒廃しきった文字通りの“廃墟”も目について。
“コロナ”だけではないだろうが、ちょっと景気の良くなさそうな...

電車は西会津街道、国道121号線に沿ってどんどん山の中へ。

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【2021年3月9日9時56分】 野岩鉄道会津鬼怒川線・新藤原駅

山間にある小さな駅が野岩鉄道の拠点でもある新藤原駅。
2面3線のホーム配置と、簡素な保線基地と折返し電車の留置線。斜面と国道に挟まれた狭いスペースにコンパクトに配置されている。

旅客ホームは島式2面。真ん中の線路は両側にホームがあって。上下どちらの列車にも対面での乗り換え可能な構造である。

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【2021年3月9日10時00分】 野岩鉄道会津鬼怒川線・新藤原駅

乗ってきた“復刻色4連”は国道側にある頭端式の1番ホームに到着したのだった。
小さな駅舎へ行ってみれば、窓口には2~3名が並んでいて。「鉄印帳」を出している....つまり、“同業者さん”と作業服のようなものを来た自分より若そうな男性。

ということで、いったん外へ。

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【2021年3月9日9時59分】 野岩鉄道会津鬼怒川線・新藤原駅

駅舎の壁にこの掲示を見つけてしまったのである。早晩、この会津への乗り入れ列車も置き換えが始まるのだろうか!?
20000系電車は地下鉄日比谷線直通で走っていた通勤型電車である。
「この車両にはトイレ設置はありません」「この車両は全てロングシートです」と。
調べてみれば、東武鬼怒川線ローカルは、都心部で活躍した旧型の通勤電車が余生を送っていた時代が長かったようで、優等列車にも使われた6050系がローカル運用に入っている今が、ちょっと豪華だと言うだけなのかもしれない。

6050系の後継車というのは、たぶん製造されないのでは無かろうか。
<鉄>としては、やはり、ロングシート車はちょっと寂しいのである。

その小ぶりな駅舎の外観を撮ろうと思えば...

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【2021年3月9日10時00分】 野岩鉄道会津鬼怒川線・新藤原駅

う~ん、外壁工事中。とりあえず「新藤原駅」の文字が読み取れるように1枚。

この一帯は、古くからの宿場町でもあるそうで、ここも再訪しないといけない。
そんなとき、駅ヨコの踏切が鳴り出して。

「えっ!?」

会津田島方面からの電車が到着したのだった。時刻表をチェックしてこなかった<変態鉄>のダメさである。
そう、この駅に発着する列車は特急「リバティ会津」号と快速「AIZUマウントエクスプレス」号を除けば、基本的に6050系で運転される。
踏切かぶりつきに行けば、駅に進入する姿をとることができたのである。

う~ん、残念っ!!

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【2021年3月9日10時01分】 野岩鉄道会津鬼怒川線・新藤原駅

その踏切まで行って、ホームに停車中の姿を。

お気づきだろうか??

このレア車両。

いや、どこからどう見ても標準塗装の6050系だが、その車番。
車番が妙にデカいのである。5桁の車番を持つ私鉄電車は富山地鉄とココくらいか??
東武6050系だと思いきや、実はこの編成は野岩鉄道車(100番台)、レア車である。

野岩鉄道に籍があるとはいえ、運用管理は東武鉄道車と共通。東武の車庫に常駐する。
そのレア車...だったが、「会津田島ゆき」表示だったので、次に乗る10:37発になるのかと期待したら、ほどなく、撮ろうとしている内に動き出して。

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【2021年3月9日10時02分】 野岩鉄道会津鬼怒川線・新藤原駅

う~ん、行ってしまったのである。重ねて、先ほど駅舎でボーーっとしていたのが悔やまれる。

駅裏に回って。復刻色6050系が折り返し待ちをしているのが分かる。

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【2021年3月9日10時22分】 野岩鉄道会津鬼怒川線・新藤原駅

駅に戻って、少し待って「鉄印帳」に記帳してもらって。ホームに入れば、先ほどの編成は駅の奥にある留置線に入って休んでいたのである。(つづく)

(※)撮影時刻は写真データのものです。したがって、実際の時刻とは多少前後します。

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コメント 2

サットン

東上線民だった頃、6050系を羨ましく見ておりました。
6050を東上線に転属させて通勤ライナーを設定すれば・・・
なんてことを妄想したものです。
今TJライナーが活況を呈しているのを見るとちょっと得意な気分になります。

by サットン (2021-04-04 22:34) 

ferrum_queserasera

サットンさん

コメントありがとうございます。
6050系は、廃車が進められていますが、いま乗っても決して陳腐化しておらず、ボックスシートの座り心地は国鉄型よりも桁違いに良かったと思います。残念ながら、この電車の後継と呼べるような車両は出てきそうにありませんが、残された期間、また、乗って、そして撮って楽しみたいと思います。
TJライナーを始め、首都圏の大手私鉄では有料の通勤ライナーが当たり前になってきました。このあたり、昨今の社会情勢と合わせて興味深いところです。まずは手始めに地元の「京王ライナー」でも乗ってみようかと。

by ferrum_queserasera (2021-04-05 09:23) 

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