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秋晴れの岳南電車を訪ねたが... 20211006(5) [岳南電車]

有史以来、いまほど「体調不良」というコトバを口にしにくくなったことがあっただろうか。面倒なことをこのコトバで片付けるのは、どの世界でもよくあることだと思っていたが...
でも、ホントに「体調不良」。他には問題ないのだが、昨日から急にお腹が痛くなって。そのうち治るだろうと思っていたのだが、波のように右わき腹を襲ってくる強い痛み、トイレに行きたくなるわけでもなく、とにかく痛くて。
月曜の晩には、本当に119番しようかと迷ったほどだった。

普段、どちらかというと部屋を冷やすのが好きなタイプの<変態鉄>だが、なぜかこの日は本能が温めることを要求していた。ホットカーペットの電源を入れ毛布を被って痛みをこらえていると、いつの間にか寝ていた。
目が覚めたのは深夜1時。体を温めたのが良かったのか、それまでの痛さがウソのように痛みは消えており。

念のため今日は仕事を休んで。相変わらず温かくしていると今日はだいぶ落ち着いており。体温も平熱で。

さてさて、早くも訪れてから1か月になった岳南電車の話題。何とか年内にもう一度“リベンジ”に訪れたいと思っている。できれば休日の、岳南電車職員による機関車の解説が行われる時を狙っているのだが...
それはデジカメのデータ取り込みに失敗したことも一因だが、実は最初からそう思っていた。来場者が少なくなる(であろう)平日に機関車の姿をしっかり記録して、改めて休日に訪問して機関車について説明を聴く...、もともと電気機関車は<変態鉄>の“専門外”の部分である。
この訪問では、展示中の4機の外観写真を撮ってくることに専念しようと思っていた。幸い、その部分の撮影データは無事だった。

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【2021年10月6日11時54分】 岳南電車・吉原駅

そして、この日、吉原 → 岳南富士岡 → 岳南原田 → 岳南富士岡 → 吉原 と「機関車ひろば」を2回訪れている。実は“初回”に撮った分を富士岡から乗った電車内で見直してみて、撮り直しが必要と分かって。
ということで、いつものように時系列で紹介すると訳のわからない流れになるので、テーマ別に。その第1弾、岳南電車では元京王電鉄の電車が3形式4編成稼働している。この日は、もと井の頭線3000系の単行用7000形2両が運用に入っており。
そのうち、7003号車ハロウィン列車に乗ることが多かった。

……  ……

岳南電車を初訪問したのは、1997年春。確か東京駅から185系特急「踊り子」号で三島まで行って、そこから東海道線の普通電車で吉原へ。

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【1997年5月】 岳南鉄道(当時)・岳南江尾駅

この時の“お目当て”は、「青がえる」、もと東急5000系。多くの地方私鉄に譲渡され、地方の中小私鉄の車両近代化に貢献したものの既に老朽化が進んでおり。
岳南電車も前年に置き換えが本格化した井の頭線3000系を単行運転可能に改造した7000系電車での置き換えが始まっており。まぁ、つまり、<葬式鉄>ということだが「青がえる」改め「アカガエル」の最後の活躍を撮ることが目的だった。

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【1997年5月】 岳南鉄道(当時)・吉原-ジャトコ前(??)

すでにこのとき、7000形電車も稼働しており。まもなく終焉を迎える「アカガエル」に夢中でシャッターを切ったのだった。

当時は、まだ井の頭線でも当然のように3000系に乗れていた。1000系電車の導入に合わせて後期車のリニューアル工事が進められていた時期でもあって。ATC工事の関係もあって、この後、10年以上かかけて拙ブログ開始(2011.10)当初の記事でも、そのお別れ運転の模様をちょっとだけ紹介した位。
だから静岡県まで行って、毎日、乗っている電車を撮るのも...

いまや、その井の頭線3000系の譲渡車も各地で置き換えの話題が出てくるようになって。そんな時期に岳南7000形に乗ってみれば、そこには懐かしい90年代の井の頭線が残っていた。


2021年10月6日(水)晴れ

吉原本町駅を11:39発の吉原ゆきは7003号車単行。ワンマン運転のその車内は半分ほどの席が埋まっているような乗車率。昼下がりの地方私鉄としては少なくは無い方である。クルマ社会かと思うのだが、それでも地元の足として定着しているということだろうか。
<鉄>や旅行者と思しき姿もみられるが、制服姿の高校生や買い物袋を持った地元の方、車内で顔見知りを見つけて挨拶していたり...

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【2021年10月6日11時54分】 岳南電車・吉原駅

その7003号車は10月ということもあってハロウィンの装飾が施されており...

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【2021年10月6日11時54分】 岳南電車・吉原駅

吉原駅で折返しを待つ間にその様子も...

“地元の電車”でもあるので、<鉄>として語り始めると止まらなくなってしまうのだが、この車両、初期のステンレス車らしい波型(コルゲート)が...
井の頭線3000形は20年以上の長期にわたって順次、増備された関係で車体の細部は初期と後期の車両でかなり異なっており。特に目立つのは屋根肩の部分のコルゲートの幅。ここの“波”の数が多いのが初期、後期にはもうちょっとスッキリした仕上がりとなり、波の部分が細くなっているのである。
この岳南7000形は3両が導入(7002号車は廃車)されたが、すべて初期の車両の渋谷側2両目(4号車)だったモハ3100形に運転台取り付け改造を施工したもの。

もともと非冷房4両編成で登場した井の頭線3000系、後に4号車として1M方式の3100形を増結する形で5連化される。(後期車は新製時から5両編成)
この車両は第2編成、狭幅車編成に挟まって編成美をメチャクチャにしていた車両である。う~ん、懐かしい。

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【2021年10月6日13時40分】 岳南電車・モハ7003号車内

運転台取り付け改造車とはいえ、施工が京王重機だからだろうか。車内はその90年代の井の頭線のテイストがよく残っており。
前述のように3000系自体は2011年まで井の頭線でも活躍したが、それらは90年代末からリニューアル工事が行われ、座席モケットが明るいピンクになり、車内の化粧板も白地に花柄の明るいものに交換され。

でも、こちらはクリーム色の化粧板のまま残っており。ワンマン用に設置された運賃箱が写らない構図を選べば、90年代の井の頭線そのものである。
ちなみに車内広告でも「機関車ひろば」の告知が行われており。

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【2021年10月6日13時42分】 岳南電車・モハ7003号車内

首都圏の標準的な通勤電車より若干車体長が短い18メートル級が当時の「京王帝都」の特徴だった。京王線はいち早く20メートル化されたが、井の頭線は長らく車体長も扉数も違う電車が混在して。
その井の頭線3000系の特徴でもあったのが、運転台直後の“かぶりつき”席、改造とはいえ、その伝統も岳南7000形に受け継がれており。
(他社はワンマン化に際して、ここの部分の座席を撤去しているケースが多く...)

ハロウィンの装飾がイマ風だが、臙脂色のシートモケットも相まって、これぞ懐かしの3000系。

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【2021年10月6日13時42分】 岳南電車・モハ7003号車内

さすがに、スピーカーの「KTR」の文字はなくなっているが...

懐かしい学生時代に毎日、乗っていた電車に乗って。

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【2021年10月6日11時55分】 岳南電車・吉原駅

ハロウィン装飾を楽しむべきところ、なつかしさに浸っていた<変態鉄>だった。(つづく)

……  ……

と書いていると、またまた腹痛が戻って来た。何とか辛抱して...明日こそ病院に行くしかないのか??

(※)撮影時刻は写真データのものです。したがって、実際の時刻とは多少前後します。

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