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秋の北東北「鉄印帳」の旅(24)道南いさりび鉄道 木古内駅 [3セク鉄道「鉄印」の旅]

国鉄が分割民営化されて...、自分としては(後からの結果論かもしれないが)地域ごとに旅客6社と貨物に分けたのは間違いだったのではないかと思っている。もちろん、分割民営化の頃は今より経済も好調、だから資産(積立金)を運用して運用益を運営資金にすれば、いわゆる三島会社も成り立つ...という目論見は甘かったわけで。

さらに整備新幹線の開業とともに路線(並行在来線)は分断されて...。
地方分権といえば聞こえは良いが、“線”としてのヒト・モノの流れを分断されることにもなるわけで。旅客会社が線路・施設を保有するのが基本とされる体制では...、その“歪”がハッキリ出てきているのが北海道だと思っている。

郵便局は、郵便、貯金、保険(かんぽ)に分割された。電電公社(→ NTT)だって、東・西日本(おもに固定電話)はあるが、基本的に事業内容で分割されており。そのとき、最大の“お荷物”だった「移動体通信」が、分割後に急成長して...。

国鉄も、車両を保有する会社、線路を保有・保守管理する会社...などの形に分割しておけば、今のようなことにはならなかったのではないか...と思うわけで。でも、まぁ、そういう難しい問題への議論と考察は、マジメな<鉄>ブログに譲るとして...。あくまで、ココは<変態鉄>ブログである。

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【2023年10月26日9時14分】 道南いさりび鉄道線・木古内駅

新幹線が新函館北斗まで延伸される事になった際に、JR江差線の一部(五稜郭 〜 木古内)を分離したのが「道南いさりび鉄道」である。
車両がキハ40形というのは<鉄>として嬉しい限り。でも、JR北海道が再来年で同型車の運用を終了することを発表しているいま、この路線も遠からず、車両の置き換え(= 多額の設備投資)ということが必要になり、大きな岐路に立たされる...との予測も成り立つわけで。

騒がしくなる前に、国鉄型キハに揺られながら、旅しておきたい...という気持ちがあった。……  ……

2023年10月26日(木)晴れ

北海道新幹線で渡道するのは実はコレが初めてだった。新幹線は函館...へは行かない。「新函館北斗」という駅名、これは...北海道のスケールの大きさかも知れないが、現在の函館駅から20 kmほど離れている。ということもあって、自分は木古内駅で下車。

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【2023年10月26日8時59分】 北海道上磯郡木古内町字本町付近

ただ...

ココ、木古内で道南いさりび鉄道の「鉄印」を入手できるのは、駅では無く、駅近くの「道の駅 みそぎの里 きこない」のカウンター。
しかも、「鉄印」には当日有効の乗車券が必要だが、「道の駅」では、それは売っておらず。(一部、企画券は取り扱っているみたい)
つまり、乗車券を木古内駅の券売機で買ってから「道の駅」に行かないとならない訳で。

「はやて93号」は定刻 8:45着、接続の第125D列車は9:13発、すでに最終日、旅館をチェックアウトした後なので、着替えなどの入った大きなバッグを提げて...である。28分間で「道の駅」まで往復。写真を撮ったりする時間も欲しかったので...
ここがスケジュール上の最大のネックだった。しかも、次の道南いさりび鉄道線は11時過ぎまで無く。

大急ぎで、息を切らして駅前広場を...、「道の駅」の前に到着した<変態鉄>は愕然とする。そう、9時オープン、灯りは点いているものの、まだ開店前。自動ドアのところにはそれを知らせる立て看板。う〜ん...

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そんな<変態鉄>に気づいてか、9時よりも3〜4分早くオープン。
脇目もふらず、一目散にカウンターへ。幸い、他の客もおらず「鉄印」を非常にスムーズに...

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【2023年10月26日9時01分】 北海道上磯郡木古内町字本町付近

ということで、ホッと一息。

さて、その木古内駅、在来線時代は青函トンネルの北海道側の拠点として、特急列車も停車しており、木古内までは「江差線」でありながら、「津軽海峡線」の愛称の方が定着しており。そして、青函トンネル経由の列車の接続を受けて、江差ゆきのワンマン列車が発車する...。
間違いなく、鉄道の要衝ではあった。でも、いまでは、新幹線の高架ばかりが目立って。

ちなみに、現在の、木古内 〜 函館は路線バスの方が便数は多いかも知れない。ちょうど9時発のバスが10名ほどの乗客を乗せて発車していって...
「津軽海峡線」が経営分離された、道南いさりび鉄道線も経営環境は厳しいものがあるみたいで。

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【2023年10月26日9時08分】 道南いさりび鉄道線・木古内駅

そんな白亜の新幹線駅舎の下に、小さなホームがあって。在来線時代の木古内駅の面影は残っておらず。寂しい限りのホームで発車を待っているキハ40形単行が道南いさりび鉄道線の函館ゆき。

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【2023年10月26日9時10分】 道南いさりび鉄道線・木古内駅

階段を上がって新幹線改札へと続くコンコースの中ほどに、小さなのりばがあって。

始発駅でありながら、駅員さんは居ないようで。(時間帯によっては係員が配置されている??)

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【2023年10月26日9時10分】 道南いさりび鉄道線・木古内駅

「駅舎」といっても事実上、待合室だけなのだが...
懐かしいJR北海道仕様の「木古内」の駅名看板が展示されており。その手前の蒸気機関車の大型模型は、もちろん、C62型。
北海道の鉄道といえば、急行「ニセコ」である。尤も、木古内は経路上ではないが...

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【2023年10月26日9時10分】 道南いさりび鉄道線・木古内駅

琺瑯の紺色、旧客時代のものと思われる「函館(小樽経由)」のサボも展示され。
山線...函館本線も新幹線延伸に伴い、存廃の議論が盛り上がっている。かつての北海道の大動脈も、もはや...。
知事さんの方針かも知れないが、北海道の行政は鉄道に厳しいようで。優等列車は苫小牧、東室蘭経由の“海線”に移って久しいが、災害時などには近年も山線経由の臨時列車を出して対応していたのは記憶に新しく、倶知安・小樽経由で札幌 〜 函館を行き来できなくなる...のは寂しい限り。

あとは...

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【2023年10月26日9時10分】 道南いさりび鉄道線・木古内駅

「北海道」というだけで木古内とは縁もゆかりもないサボも多く。
岩内線とか瀬棚線とかのものなどは初めて見たが...、国鉄時代のものと平成に入ってからのものが混在しており。このカオス感もいい感じである。

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【2023年10月26日9時12分】 道南いさりび鉄道線・木古内駅

というわけで誰も居ない改札口を通って、北海道らしい跨線橋を渡って...

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【2023年10月26日9時14分】 道南いさりび鉄道線・木古内駅

ホームに下りれば、キハ40 1810号車「ながまれ号」が単行で停車中。ただ、車内の乗客はそれほど多くなくて。5〜6名だっただろうか。(つづく)

(※)撮影時刻は写真データのものです。したがって、実際の時刻とは多少前後します。

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