秋の北東北「鉄印帳」の旅（１９）恋し浜駅

三陸鉄道の「鉄印」は、宮古駅。まぁ、非常に大雑把にいえば盛（大船渡市）は岩手県の南東部にあたり、釜石はその北、そして、もっと北に盛岡、そして、その東に宮古。この日、＜変態鉄＞はわざわざ釜石までやってきて、そこから宮古に向かわずに南下、さらに、折り返して北上して宮古を目指す...という、「鉄印」という“目的”に対して、何ともムダの多いプランを組んだのだった。

でも、釜石線をキハ110系で制覇できたことも、雨の中、短時間ではあったものの盛駅で岩手開発鉄道の貨物列車の姿を見ることができたのも大きな“収穫”だった。


【2023年10月25日13時26分】　三陸鉄道リアス線・恋し浜駅

その盛駅、再び雨脚が強まりだしたところで、13:00発の第211D列車に乗って釜石へと向かう。
車体全面にイラストが入った36-704号車単行で、再び、南リアス線の旅。
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2023年10月25日（水）晴れときどき雨、昼頃は強く

13時、短くベルが鳴ったらドアが閉まって発車である。


【2023年10月25日12時56分】　三陸鉄道リアス線・盛駅

車内は5人ほどの僅かな乗客。再び海側の...進行方向右側のボックス席に陣取って。
列車はトンネルをくぐって、左へ左へとカーブし、北へ進路を変えていく。


【2023年10月25日13時23分】　三陸鉄道リアス線・第211D列車（36-704号車）内

相変わらず、雨は降り続いていたが小石浜あたりからは車窓に海が広がって。

その小石浜の駅は、1985年開業時には集落の名前と同じ「小石浜」だったが、後に表記を「恋し浜」に変更している。
このあたりはホタテで有名だそうで...


【2023年10月25日13時26分】　三陸鉄道リアス線・恋し浜駅

駅には「ホタテの貝殻の絵馬」が掛けられており。往路の列車と同じくこの無人駅で2分の停車時間。
駅舎...と言っても小さな待合室だが...に一面に架けられた絵馬を見学できる旨、運転士さんがマイクをとって車内放送。自分と、もう1人、＜鉄＞と思しき男性がホームへ。

往きの列車で通った時は、到底、降りる気にならない激しい雨で、だから運転士さんもアナウンスしなかったのだろうか。


【2023年10月25日13時26分】　三陸鉄道リアス線・恋し浜駅

三陸鉄道と言うと、リアス式海岸のホントに波打ち際を走っていそうなイメージだが、海岸線から集落を挟んで少し入った高台に線路が通っている区間が多く。まぁ、国鉄時代の凍結を経て鉄建公団の手で転換後に完成した路線なので、当たり前といえばそうだが...

ということで、ホームに立って振り返ると遠くに海が見える...という区間が多いのも南リアス線の特徴だろうか。


【2023年10月25日13時26分】　三陸鉄道リアス線・恋し浜駅

わずか2分間の見学時間、とにかく急いで...

駅舎の絵馬をチラッと見たら、カーブしたホームに停車中の車両を。


【2023年10月25日13時27分】　三陸鉄道リアス線・恋し浜駅

駅の両側はトンネルに挟まれている。

そんな様子を慌ててスナップしたら、すぐに発車時刻。＜変態鉄＞が乗り込むとすぐにドアが閉まって。


【2023年10月25日13時34分】　三陸鉄道リアス線・第211D列車（36-704号車）内

その、車窓に見える海岸線も、コンクリートの真新しい巨大な防潮堤が見えてきて。
ワンマン用の自動放送では車窓の案内も流れるのは、3セク路線の“通常仕様”のような感じだが、唐丹駅手前では「吉浜湾」の案内、この付近では最高級のアワビがとれるのだそうで、海外にも輸出されている...とのこと。

釜石が近づくにつれて...、いつの間にか雨は上がって、時折、陽差しも。予報通り、午後から天候は回復してくるようで。


【2023年10月25日13時56分】　三陸鉄道リアス線・第211D列車（36-704号車）内

長いトンネルを抜けて、車窓に甲子川、その向こうに製鉄所の大きな煙突が見えてきたら、まもなく釜石駅に到着である。すっかり雨は上がっている。
往路の列車は宮古からの直通だったので、ＪＲ線側の4番のりばだったが、この列車は釜石止まりだからか、駅の一番奥、ちょっと他のホームから離れた5番のりばへ、13:51到着である。（つづく）

（※）撮影時刻は写真データのものです。したがって、実際の時刻とは多少前後します。

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