秋の北東北「鉄印帳」の旅(16)三陸鉄道 南リアス線 [3セク鉄道「鉄印」の旅]
鉄道の路線名というのは複雑で。法令上のものと旅客案内上、一般に定着しているものが全く異なるというケースは数多い。
例えば、山手線は「丸い」訳では無い。“本当の”山手線というのは、品川 〜 池袋 〜 田端の20 kmあまりの路線である。品川 〜 東京は東海道本線、東京 〜 田端は東北本線の一部...という扱いになり。
三陸鉄道も複雑で。長らく「北リアス線」(久慈 〜 宮古)と「南リアス線」(釜石 〜 盛)で中央の宮古・釜石間がJR山田線の一部だった。あの震災までは...
【2023年10月25日11時30分】 三陸鉄道リアス線・釜石駅
津波で甚大な被害を受け、長期に渡って運休していた山田線の宮古 〜 釜石間が復旧に際して三陸鉄道に移管され。
その、宮古 〜 釜石間が2019年に「三陸鉄道リアス線」となる。
現在は、旅客案内上は全線を...久慈 〜 盛間、163 kmを「リアス線」というのだが、書類上の路線名は「北リアス線」「リアス線」「南リアス線」に分かれており。
...と、いってもJR山田線時代から臨時列車を中心に直通運転は行われており、現在でも完全に運転系統が別れているということもなく...。
ということで、拙ブログでも全線を「リアス線」と称する慣例に従っている。
その「北リアス線」は10年ほど前に完乗しており。そう、まだ接続するJR八戸線がキハ40系だった頃である。
今度は「南リアス線」区間から...
…… ……
2023年10月25日(水)晴れときどき雨、昼頃は強く
11時、釜石駅に着いた時は雨が強くなってくるタイミングで。
【2023年10月25日11時08分】 釜石線・釜石駅
停車する快速「はまゆり1号」の編成と接続の三陸鉄道の列車をホームで撮っただけで改札に。
跨線橋(橋上駅舎)と地下道の違いはあれ、ホームを結ぶ通路の途中に別々に2箇所の改札口があるのは、羽後本荘駅と同じだろうか。
まず、JR側の改札口を出て。
【2023年10月25日11時23分】 釜石線・釜石駅
釜石駅の正面は製鉄所である。市街地は駅裏を流れる甲子川の対岸にあるようで。
ただ、雨脚は強くなる一方。傘は持っているのだが、それでも駅から外へ出る気にはなれず。屋根というか庇のあるところで...。
釜石は製鉄の街であるのと同時にラグビーでも有名で。駅構内にもこのオブジェ。
その横に小さく見えているのが...
【2023年10月25日11時23分】 三陸鉄道リアス線・釜石駅
三陸鉄道の駅舎である。
同じ構内地下通路に繋がるのだが、入口は分けられており。
窓口のお姉さんに確認すると、残念ながら平日は1日フリーきっぷのようなものはなく。券売機で普通乗車券を買って。
11:20頃から改札を始めるとのことで小さな駅舎内で暫し待機である。
【2023年10月25日11時23分】 三陸鉄道リアス線・釜石駅
改めて、三陸鉄道全体の路線図を。
中間部の緑色の区間(釜石 〜 宮古)がJR山田線から移管された区間。このあと、まず、青い線...南リアス線でをいったん盛駅へ。
すぐに折り返して、再び釜石を通過、宮古まで、そのリアス線に乗って。宮古駅で「鉄印」を入手する...というのがこの日のプラン。
その南リアス線は、大船渡から盛に伸びてきた路線を延伸する形で、国鉄時代、1970年代に盛から吉浜までが国鉄盛線として開業、あと15 kmで釜石まで繋がるところ、中途半端な路線だけに、もちろん特定地方交通線として廃線対象となり残り15 kmの建設工事は凍結された。
これを岩手県出資の第3セクターで引受け、残りの区間の開業と合わせて、1984年(昭和59年)に三陸鉄道南リアス線として再スタートを切った。
【2023年10月25日11時30分】 三陸鉄道リアス線・釜石駅
ということで、11:38発の盛ゆき、第2212D列車は宮古からの第2010D列車として到着後、15分停車して盛ゆきとして発車する。
南リアス線専用のホームもあるが、この列車は先ほど「はまゆり1号」で到着したときのホームの向かい側、4番のりばからの発車だった。
車内運賃収受式ワンマンだが、三陸鉄道では前ドアのみ開閉となっており。
【2023年10月25日11時32分】 三陸鉄道リアス線・釜石駅
車内はボックス席が各々2名がけくらい、ロングシートは満席になって。
何人か立っている人もいただろうか、それくらいの混雑で定刻で釜石駅を発車。
【2023年10月25日12時05分】 三陸鉄道リアス線・第2212D列車(36−718号車)内
駅を出ると甲子川の鉄橋をわたり、車窓に製鉄所の煙突を見ながら進めば、まもなくトンネルに入って。
長いトンネルと一直線の高架線路が続くのが、鉄建公団の手で3セクになってから建設された区間の特徴、それは全国どこでも変わらなくて。
最初の平田駅で多くの乗客が下車。一気に車内は落ち着いて。次の唐丹駅で2連の臨時列車と交換して。
旧国鉄の手で開業した区間は次の吉浜駅から。この付近に来ると車窓にはチラッと...だが海が見えてくる。
でも...
【2023年10月25日12時23分】 三陸鉄道リアス線・第2212D列車(36−718号車)内
雷鳴が轟き、時折、車窓もピカッと光って...
何と言っても列車のフロントガラスを叩く雨音が車内まで聞こえてくる位、視界の効かないほどの雨になって。
綾里駅付近が一番、雨が激しくなっただろうか。
「列車の運行に影響がでなければ良いが...」と心配になってくるくらいの雨で。
【2023年10月25日12時37分】 三陸鉄道リアス線・盛駅
でも、<変態鉄>は意外と晴れ男...というか、酷い雨の日というのは、旅行中、あまり多く経験していないのである。
盛駅に到着する頃には雨脚は弱まってきて。
不意に...
三陸鉄道ホームの向こう側を、紺色のディーゼル機関車に牽かれたホキ車の列が。意外なところで長大貨物列車を見て...(つづく)
(※)撮影時刻は写真データのものです。したがって、実際の時刻とは多少前後します。
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例えば、山手線は「丸い」訳では無い。“本当の”山手線というのは、品川 〜 池袋 〜 田端の20 kmあまりの路線である。品川 〜 東京は東海道本線、東京 〜 田端は東北本線の一部...という扱いになり。
三陸鉄道も複雑で。長らく「北リアス線」(久慈 〜 宮古)と「南リアス線」(釜石 〜 盛)で中央の宮古・釜石間がJR山田線の一部だった。あの震災までは...
【2023年10月25日11時30分】 三陸鉄道リアス線・釜石駅
津波で甚大な被害を受け、長期に渡って運休していた山田線の宮古 〜 釜石間が復旧に際して三陸鉄道に移管され。
その、宮古 〜 釜石間が2019年に「三陸鉄道リアス線」となる。
現在は、旅客案内上は全線を...久慈 〜 盛間、163 kmを「リアス線」というのだが、書類上の路線名は「北リアス線」「リアス線」「南リアス線」に分かれており。
...と、いってもJR山田線時代から臨時列車を中心に直通運転は行われており、現在でも完全に運転系統が別れているということもなく...。
ということで、拙ブログでも全線を「リアス線」と称する慣例に従っている。
その「北リアス線」は10年ほど前に完乗しており。そう、まだ接続するJR八戸線がキハ40系だった頃である。
今度は「南リアス線」区間から...
…… ……
2023年10月25日(水)晴れときどき雨、昼頃は強く
11時、釜石駅に着いた時は雨が強くなってくるタイミングで。
【2023年10月25日11時08分】 釜石線・釜石駅
停車する快速「はまゆり1号」の編成と接続の三陸鉄道の列車をホームで撮っただけで改札に。
跨線橋(橋上駅舎)と地下道の違いはあれ、ホームを結ぶ通路の途中に別々に2箇所の改札口があるのは、羽後本荘駅と同じだろうか。
まず、JR側の改札口を出て。
【2023年10月25日11時23分】 釜石線・釜石駅
釜石駅の正面は製鉄所である。市街地は駅裏を流れる甲子川の対岸にあるようで。
ただ、雨脚は強くなる一方。傘は持っているのだが、それでも駅から外へ出る気にはなれず。屋根というか庇のあるところで...。
釜石は製鉄の街であるのと同時にラグビーでも有名で。駅構内にもこのオブジェ。
その横に小さく見えているのが...
【2023年10月25日11時23分】 三陸鉄道リアス線・釜石駅
三陸鉄道の駅舎である。
同じ構内地下通路に繋がるのだが、入口は分けられており。
窓口のお姉さんに確認すると、残念ながら平日は1日フリーきっぷのようなものはなく。券売機で普通乗車券を買って。
11:20頃から改札を始めるとのことで小さな駅舎内で暫し待機である。
【2023年10月25日11時23分】 三陸鉄道リアス線・釜石駅
改めて、三陸鉄道全体の路線図を。
中間部の緑色の区間(釜石 〜 宮古)がJR山田線から移管された区間。このあと、まず、青い線...南リアス線でをいったん盛駅へ。
すぐに折り返して、再び釜石を通過、宮古まで、そのリアス線に乗って。宮古駅で「鉄印」を入手する...というのがこの日のプラン。
その南リアス線は、大船渡から盛に伸びてきた路線を延伸する形で、国鉄時代、1970年代に盛から吉浜までが国鉄盛線として開業、あと15 kmで釜石まで繋がるところ、中途半端な路線だけに、もちろん特定地方交通線として廃線対象となり残り15 kmの建設工事は凍結された。
これを岩手県出資の第3セクターで引受け、残りの区間の開業と合わせて、1984年(昭和59年)に三陸鉄道南リアス線として再スタートを切った。
【2023年10月25日11時30分】 三陸鉄道リアス線・釜石駅
ということで、11:38発の盛ゆき、第2212D列車は宮古からの第2010D列車として到着後、15分停車して盛ゆきとして発車する。
南リアス線専用のホームもあるが、この列車は先ほど「はまゆり1号」で到着したときのホームの向かい側、4番のりばからの発車だった。
車内運賃収受式ワンマンだが、三陸鉄道では前ドアのみ開閉となっており。
【2023年10月25日11時32分】 三陸鉄道リアス線・釜石駅
車内はボックス席が各々2名がけくらい、ロングシートは満席になって。
何人か立っている人もいただろうか、それくらいの混雑で定刻で釜石駅を発車。
【2023年10月25日12時05分】 三陸鉄道リアス線・第2212D列車(36−718号車)内
駅を出ると甲子川の鉄橋をわたり、車窓に製鉄所の煙突を見ながら進めば、まもなくトンネルに入って。
長いトンネルと一直線の高架線路が続くのが、鉄建公団の手で3セクになってから建設された区間の特徴、それは全国どこでも変わらなくて。
最初の平田駅で多くの乗客が下車。一気に車内は落ち着いて。次の唐丹駅で2連の臨時列車と交換して。
旧国鉄の手で開業した区間は次の吉浜駅から。この付近に来ると車窓にはチラッと...だが海が見えてくる。
でも...
【2023年10月25日12時23分】 三陸鉄道リアス線・第2212D列車(36−718号車)内
雷鳴が轟き、時折、車窓もピカッと光って...
何と言っても列車のフロントガラスを叩く雨音が車内まで聞こえてくる位、視界の効かないほどの雨になって。
綾里駅付近が一番、雨が激しくなっただろうか。
「列車の運行に影響がでなければ良いが...」と心配になってくるくらいの雨で。
【2023年10月25日12時37分】 三陸鉄道リアス線・盛駅
でも、<変態鉄>は意外と晴れ男...というか、酷い雨の日というのは、旅行中、あまり多く経験していないのである。
盛駅に到着する頃には雨脚は弱まってきて。
不意に...
三陸鉄道ホームの向こう側を、紺色のディーゼル機関車に牽かれたホキ車の列が。意外なところで長大貨物列車を見て...(つづく)
(※)撮影時刻は写真データのものです。したがって、実際の時刻とは多少前後します。
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