5月、阪堺モ161形車を撮りに(32)ディープな街 [ちん電(阪堺電気軌道)]
今年度は、原則として水曜日が公休日になる勤務の<変態鉄>、それに合わせたかのように、肌寒い、雨の1日。まぁ、それも自分らしくて良いのかも。小湊キハも撮りに行きたいが、なかなか行けないでいる。
気温が下がってくると空気が澄み切ってきて...、先日、朝、羽田から飛び立つときもヒコーキの窓の外には富士山が、ちょっとだけ姿を見せていて。朝、起きるのが辛いが、西広の富士山バックの1枚、今シーズンこそチャレンジしてみたい。
さて、そんな季節になっても、まだ、拙ブログは5月の大型連休の阪堺電車撮影記。
【2022年5月4日11時32分】 阪堺電気軌道阪堺線・天神の森-聖天坂
モ161号車とはまた違った色調の濃緑色の車体に、試験的に施されたV字型の黄色い警戒色。“ビークルスター”モ166号車の姿を聖天坂電停周辺で撮ったのだった。
…… ……
2022年5月4日(水)晴れ
阪堺の2路線、上町線と阪堺線は近接した路線だが開業時には別の会社だったし、開業の経緯も違っており。帝塚山と西成、沿線の雰囲気もだいぶ異なるのである。
<鉄>として気になるのは、阪堺線の専用軌道区間には、上町線とは違って線路沿いに道路というか通路がないところが多い。そういう区間では、写真を撮れるのはホーム端と踏切に限られ。立ち位置も限られてしまう。
【2022年5月4日11時31分】 阪堺電気軌道阪堺線・天神の森電停付近
そうした中で、線路の両側に比較的幅のある道路が通っているのは、聖天坂電停周辺。
えびす町ゆきの電車は、東玉出電停の北側で南海高野線の線路を潜って。天神森天満宮のヨコを掠めてカーブを曲がると、道路が並走する区間のカーブに差し掛かり、そのまま聖天坂電停に到着する。
まずは、その姿を望遠で。
【2022年5月4日11時32分】 阪堺電気軌道阪堺線・天神の森-聖天坂
振り返って、聖天坂へとカーブを通過していく姿を後追いで。
ここのカーブ、撮ってみたいカットがあった。正月の訪問時に見つけたのだが“先客”がいて。撮れたのは薄暗くなってから。残念な結果に終わった地点だったのだ。
ただ、架線柱と信号機、うまく撮れるスペースは1人分くらい。線路沿いの柵のところでカメラを構える割に、針の穴に糸を通すような...そんな、ピンポイントで1名分しか立ち位置がない難しい地点である。
モ166号車が折り返してくるまで待ったのである。他の“同業者さん”が誰も来なかったのは、上町線にモ161号車が入ってくれたおかげだろうか。
そして、正午。
【2022年5月4日12時01分】 阪堺電気軌道阪堺線・聖天坂-天神の森
聖天坂電停を出発したモ166号車、その背後には公園を挟んで、バックに「あべのハルカス」。
松虫だけでは無い。沿線のいろいろな場所で撮れるのである。
さぁ、後続電車で...
【2022年5月4日12時20分】 阪堺電気軌道阪堺線・聖天坂電停
この、何気ないカット、5月経って貴重な記録になったみたい。上町線の停留場とは違って阪堺線区間には昔ながらの姿が残っているところが多く...汚れや傷みが目に付くところが多かった。上町線の停留場は薄緑色のペンキでキレイに塗られているところが多いのだが、それに比べて阪堺線は...
ハルカス開業で、上町線が“本線”のような存在になって、阪堺線(恵美須町-住吉)が閑散路線のような感じになってしまったからだろうか。
その阪堺線区間では、停留場のリニューアル、特に壁面にアート作品をつくるプロジェクトが行われ。
新今宮駅前に続いて、この聖天坂電停も先日、リニューアルされた...とのこと。
5月の訪問時、<変態鉄>がそんなこと知るよしも無く、何気なく撮ったカットだった。
さて、後続のえびす町ゆきは“黄金糖”モ602号車、住吉に戻るのでは無く、さらに北上して...
【2022年5月4日12時26分】 阪堺電気軌道阪堺線・今池電停
初めて降り立ったのは今池電停。かつては、ここから平野線が分岐していたと言うことで、その痕跡というか、線路のヨコに少しスペースがあったり。
合わせて、南海天王寺支線も、かつて、ここを通っていた。南海電車との立体交差で高架駅のような構造になっているのは神ノ木とよく似ているが、周囲の雰囲気はだいぶ違うのである。
大阪の中でも最もディープなエリアのまっただ中にあって。何だか、うまく言えないが独特の雰囲気なのである。
ホームは高架のような感じ、築堤上にあって、すぐ下にはアーケードのある庶民的な商店街。細い階段を下りていくことになる。
何屋さんだろうか、階段を下りたところには長い行列ができているお店も。
スッキリ撮れそうな場所がなかなか見つからず、そのまま、隣の今船電停に向かって。ちょうど線路の西側を歩いた感じ。
商店街を抜ければ、三角形の広い公園。手前は居酒屋だろうか、昼からかなり賑わっている。店内というか店の前にも机イスが置かれて、中高年の男女がワイワイ。その話し声とラジオの音だろうか...
70代くらいの立派な体格のBBAが、いっしょに呑んでいる爺さんの名前だろうか、甘ったるい声で話しかけている。隣の公園も寝そべってラジオを聞いているオッサンたち。
道沿いの不動産屋には「保証人不要、即入居」とか「生活保護歓迎」とか、そんな貼り紙が並び、その連絡先がケータイ番号になっているのも、上町線側とは違った光景。
【2022年5月4日12時35分】 阪堺電気軌道阪堺線・今船電停
そんな独特の街並みを歩けば、ほどなく隣の今船電停に到着。
今船電停はグリーンベルトのある大通りとの交差部分にあって。上下のホームが、その大通りを挟んでオフセットした位置に設けられている。
初訪問なので、向かい側のホームも覗いてみて。現在では、浜寺駅前ゆきの定期運行は無くなっており。錆び付いて読みづらくなった表示板がそのまま残っている。
【2022年5月4日12時44分】 阪堺電気軌道阪堺線・今船電停
北側にある、えびす町ゆきホームの先端に立って。今池から一直線に駆け下りてくる姿を撮ることができる。折しも、モ602号車
【2022年5月4日12時46分】 阪堺電気軌道阪堺線・今船電停
北天下茶屋、松田町、今船、今池とほぼ一直線の線路。でも、線路沿いに道路がないのが<鉄>としては辛いところ。民家の軒先を掠めるように線路が通っており。
その長い直線の向こうから、モ166号車が近づいてきた。(つづく)
(※)撮影時刻は写真データのものです。したがって、実際の時刻とは多少前後します。
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気温が下がってくると空気が澄み切ってきて...、先日、朝、羽田から飛び立つときもヒコーキの窓の外には富士山が、ちょっとだけ姿を見せていて。朝、起きるのが辛いが、西広の富士山バックの1枚、今シーズンこそチャレンジしてみたい。
さて、そんな季節になっても、まだ、拙ブログは5月の大型連休の阪堺電車撮影記。
【2022年5月4日11時32分】 阪堺電気軌道阪堺線・天神の森-聖天坂
モ161号車とはまた違った色調の濃緑色の車体に、試験的に施されたV字型の黄色い警戒色。“ビークルスター”モ166号車の姿を聖天坂電停周辺で撮ったのだった。
…… ……
2022年5月4日(水)晴れ
阪堺の2路線、上町線と阪堺線は近接した路線だが開業時には別の会社だったし、開業の経緯も違っており。帝塚山と西成、沿線の雰囲気もだいぶ異なるのである。
<鉄>として気になるのは、阪堺線の専用軌道区間には、上町線とは違って線路沿いに道路というか通路がないところが多い。そういう区間では、写真を撮れるのはホーム端と踏切に限られ。立ち位置も限られてしまう。
【2022年5月4日11時31分】 阪堺電気軌道阪堺線・天神の森電停付近
そうした中で、線路の両側に比較的幅のある道路が通っているのは、聖天坂電停周辺。
えびす町ゆきの電車は、東玉出電停の北側で南海高野線の線路を潜って。天神森天満宮のヨコを掠めてカーブを曲がると、道路が並走する区間のカーブに差し掛かり、そのまま聖天坂電停に到着する。
まずは、その姿を望遠で。
【2022年5月4日11時32分】 阪堺電気軌道阪堺線・天神の森-聖天坂
振り返って、聖天坂へとカーブを通過していく姿を後追いで。
ここのカーブ、撮ってみたいカットがあった。正月の訪問時に見つけたのだが“先客”がいて。撮れたのは薄暗くなってから。残念な結果に終わった地点だったのだ。
ただ、架線柱と信号機、うまく撮れるスペースは1人分くらい。線路沿いの柵のところでカメラを構える割に、針の穴に糸を通すような...そんな、ピンポイントで1名分しか立ち位置がない難しい地点である。
モ166号車が折り返してくるまで待ったのである。他の“同業者さん”が誰も来なかったのは、上町線にモ161号車が入ってくれたおかげだろうか。
そして、正午。
【2022年5月4日12時01分】 阪堺電気軌道阪堺線・聖天坂-天神の森
聖天坂電停を出発したモ166号車、その背後には公園を挟んで、バックに「あべのハルカス」。
松虫だけでは無い。沿線のいろいろな場所で撮れるのである。
さぁ、後続電車で...
【2022年5月4日12時20分】 阪堺電気軌道阪堺線・聖天坂電停
この、何気ないカット、5月経って貴重な記録になったみたい。上町線の停留場とは違って阪堺線区間には昔ながらの姿が残っているところが多く...汚れや傷みが目に付くところが多かった。上町線の停留場は薄緑色のペンキでキレイに塗られているところが多いのだが、それに比べて阪堺線は...
ハルカス開業で、上町線が“本線”のような存在になって、阪堺線(恵美須町-住吉)が閑散路線のような感じになってしまったからだろうか。
その阪堺線区間では、停留場のリニューアル、特に壁面にアート作品をつくるプロジェクトが行われ。
新今宮駅前に続いて、この聖天坂電停も先日、リニューアルされた...とのこと。
5月の訪問時、<変態鉄>がそんなこと知るよしも無く、何気なく撮ったカットだった。
さて、後続のえびす町ゆきは“黄金糖”モ602号車、住吉に戻るのでは無く、さらに北上して...
【2022年5月4日12時26分】 阪堺電気軌道阪堺線・今池電停
初めて降り立ったのは今池電停。かつては、ここから平野線が分岐していたと言うことで、その痕跡というか、線路のヨコに少しスペースがあったり。
合わせて、南海天王寺支線も、かつて、ここを通っていた。南海電車との立体交差で高架駅のような構造になっているのは神ノ木とよく似ているが、周囲の雰囲気はだいぶ違うのである。
大阪の中でも最もディープなエリアのまっただ中にあって。何だか、うまく言えないが独特の雰囲気なのである。
ホームは高架のような感じ、築堤上にあって、すぐ下にはアーケードのある庶民的な商店街。細い階段を下りていくことになる。
何屋さんだろうか、階段を下りたところには長い行列ができているお店も。
スッキリ撮れそうな場所がなかなか見つからず、そのまま、隣の今船電停に向かって。ちょうど線路の西側を歩いた感じ。
商店街を抜ければ、三角形の広い公園。手前は居酒屋だろうか、昼からかなり賑わっている。店内というか店の前にも机イスが置かれて、中高年の男女がワイワイ。その話し声とラジオの音だろうか...
70代くらいの立派な体格のBBAが、いっしょに呑んでいる爺さんの名前だろうか、甘ったるい声で話しかけている。隣の公園も寝そべってラジオを聞いているオッサンたち。
道沿いの不動産屋には「保証人不要、即入居」とか「生活保護歓迎」とか、そんな貼り紙が並び、その連絡先がケータイ番号になっているのも、上町線側とは違った光景。
【2022年5月4日12時35分】 阪堺電気軌道阪堺線・今船電停
そんな独特の街並みを歩けば、ほどなく隣の今船電停に到着。
今船電停はグリーンベルトのある大通りとの交差部分にあって。上下のホームが、その大通りを挟んでオフセットした位置に設けられている。
初訪問なので、向かい側のホームも覗いてみて。現在では、浜寺駅前ゆきの定期運行は無くなっており。錆び付いて読みづらくなった表示板がそのまま残っている。
【2022年5月4日12時44分】 阪堺電気軌道阪堺線・今船電停
北側にある、えびす町ゆきホームの先端に立って。今池から一直線に駆け下りてくる姿を撮ることができる。折しも、モ602号車
【2022年5月4日12時46分】 阪堺電気軌道阪堺線・今船電停
北天下茶屋、松田町、今船、今池とほぼ一直線の線路。でも、線路沿いに道路がないのが<鉄>としては辛いところ。民家の軒先を掠めるように線路が通っており。
その長い直線の向こうから、モ166号車が近づいてきた。(つづく)
(※)撮影時刻は写真データのものです。したがって、実際の時刻とは多少前後します。
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