5月、阪堺モ161形車を撮りに(30)東粉浜 [ちん電(阪堺電気軌道)]
路面電車の撮影記となると、どうしても写真の枚数が増え、その分、拙ブログは記事が長くなってしまうのである。3泊4日の撮影記だが、既に第30話。まぁ、拙ブログをお読みの皆さんは、そのあたり、既に織り込み済みだと思うので気にしないが...
もうちょっと紹介する写真を絞って...と、お思いの方もいらっしゃると思うが、コロナ禍もそうだった。どうしても、会社員<鉄>、しかも、休暇もままならない中小零細企業に勤める者としては、いつ“ネタ切れ”に陥るか分からない訳で。
どうしても、貧乏性というか、小出しにして1つの撮影記を引っ張りたくなるものなのである。
昨日は、水島臨海鉄道のイベントの<速報版>で1日、お休みをいただいた、この話題。5月の大型連休の阪堺電車モ161形車撮影記。
【2022年5月4日8時43分】 阪堺電気軌道阪堺線・安立町電停付近
今回も、モ161号車が中心で、2日の朝にモ162号車が少しだけ姿を見せてくれた...、それだけでも大きな“収穫”だったと思っていたら、東京に戻る、大阪での最後の朝。
一番、撮りたかった“ビークルスター”モ166号車が出てきて。
でも、2日の朝のように、何往復かしただけで車両交換されて入庫してしまうかも知れない。その前に、何としても納得できる1枚を...
気持ちばかり焦ってしまうと...
…… ……
2022年5月4日(水)晴れ
基本的に南北方向に走る阪堺電車とはいえ、特に朝方は、陽の当たり方が結構、難しく。「専用軌道区間でスッキリした車両写真を...」という、こちらの願いとは裏腹に、焦れば焦るほど、黒つぶれした写真を量産してしまうのである。
安立町を発車したモ166号車の後ろ姿を...
【2022年5月4日8時43分】 阪堺電気軌道阪堺線・安立町電停付近
後追いなので、ヘッドライトこそ点いていないが、この塗色の特徴でもある警戒色の黄色のV字を。
【2022年5月4日8時53分】 阪堺電気軌道阪堺線・あびこ道-安立町
そして、この地点での光線状態を考えると、あびこ道で折り返して戻ってくるところが“勝負”だった。
まずは、先行のモ701号車「パンダ電車」で試し撮り。白い車体色は、しっかり光が回らない状況下での撮影では、車体が黒つぶれしにくく撮りやすいのである。
濃い色が多いモ161形車のような古豪の場合、思いっきり黒つぶれしてしまうので、この結果で、あまり喜んでいてはいけないのだが...
「うんっ!?」
天王寺駅前ゆきの「パンダ電車」が通過したと思ったら、すぐ、後を追うようにモ166号車があびこ道電停から...
ということは...
【2022年5月4日8時56分】 阪堺電気軌道阪堺線・あびこ道-安立町
モ166号車は、えびす町ゆきとして折り返してきた。
この時間帯、天王寺駅前ゆきを撮るのには神ノ木電停ホーム端というのが最高の撮影地になるのは、もちろん、知っていたわけで。
迷っていたのだった。
でも、この“リスク”を考えて。現行のダイヤ、だいたい、10時頃から夕方までは、電車は各々、同じ系統で折り返すことに統一されているようで。ただ、朝のうちは、あびこ道での折り返しの時に、天王寺駅前ゆきとえびす町ゆき、それが交互に入れ替わる車両があって。経験的に、そういうことが分かってきたので、その可能性を恐れて安立町を選んだのだった。あびこ道ゆきは苦し紛れの撮影になったが、でも、それが奏功した部分もあって。
まぁ、詳細な運用研究をしているサイトもあるので、自分もそういうのを確認して“予習”しておけば良いのだが、生来のテキトーな性格なのである。
さぁ、どこで撮るか??
正月に続いて、不慣れな阪堺線(住吉以北)での撮影になってしまう。さぁ、どうするか??
あべのハルカスの開業で、すっかり、閑散路線になってしまった区間は、現在、日中20~30分間隔が基本になっていて。6分間隔で次々に電車がやってくる上町線と違って、試し撮りのチャンスもなければ、後続電車で撮影地を探す...のも大幅に制限され
撮影経験の少なさも相まって、なかなか思ったような写真が撮れないのである。う~ん、悩ましい。寄りによって、初撮影となるモ166号車が...である。
まずは、住吉に戻って。そう、徒歩でいける範囲内で撮ろうと。
あまり、高い建物がないところなのだが、それでも朝9時台では電車通りは建物の影と陽当たりと、まだら模様のようになっていて。スッキリ撮れる場所を探している内に東粉浜電停のところまで歩いてきてしまった。
【2022年5月4日9時24分】 阪堺電気軌道阪堺線・塚西-東粉浜
待っている間、散歩していたご老人に話しかけられ。お孫さんを連れて散歩中...という感じだったが、カメラを構える<変態鉄>を見て悟ったのか!?
短い会話の中で「モ161」というワードまで登場して。何だか妙に詳しくて驚いてしまった。
さて、あびこ道ゆきがやって来た。
ただ一度の試し撮りは“黄金糖”。やはり、この時間帯でも南側、あびこ道サイドの前面には光が回っておらず。
【2022年5月4日9時41分】 阪堺電気軌道阪堺線・塚西-東粉浜
さぁ、向こうからモ166号車の姿が。あとは並走するクルマが居ないことを願うのみ。それは、この近くの信号機の変わるタイミングが重要。
緊張する瞬間である。
【2022年5月4日9時42分】 阪堺電気軌道阪堺線・塚西-東粉浜
5月の穏やかな青空の下をゆく、モ166号車。ちょっと広角気味にして、周囲の景色を取り入れて...
といえば、聞こえが良いのだが、実際は、近づいてくることで、ファインダーの中で大きくなってくるモ166号車の姿にビビって“ケツ切れ撃沈”を恐れるあまり、ズームリングを思いっきり回してしまった...
被写体の大きさを予測できない、「ド素人」顔負けの初歩的な失敗なのだが...
まぁ、結果的に、これはコレで阪堺線らしい画が撮れたような気もする。
【2022年5月4日9時43分】 阪堺電気軌道阪堺線・東粉浜電停
振り返れば、すぐ目の前には東粉浜電停。
道路中央の狭いホームに停車して、客扱いする姿もまた、路面電車らしい光景。
【2022年5月4日9時43分】 阪堺電気軌道阪堺線・東粉浜電停付近
そして、東粉浜電停を発車する姿。10時でも南向きにカメラを向けた方が明るい画が撮れるような...
“サクラダ順光”にはほど遠い光線状態だったが、それでも、狙っていた「“ビークルスター”モ166号車の記録写真」としては、納得いく1枚が、ようやく撮れたような気がした。(つづく)
(※)撮影時刻は写真データのものです。したがって、実際の時刻とは多少前後します。
あなたの「ポチッ!」こそが、励みになります。あっ、あと、「nice!」も。
にほんブログ村
もうちょっと紹介する写真を絞って...と、お思いの方もいらっしゃると思うが、コロナ禍もそうだった。どうしても、会社員<鉄>、しかも、休暇もままならない中小零細企業に勤める者としては、いつ“ネタ切れ”に陥るか分からない訳で。
どうしても、貧乏性というか、小出しにして1つの撮影記を引っ張りたくなるものなのである。
昨日は、水島臨海鉄道のイベントの<速報版>で1日、お休みをいただいた、この話題。5月の大型連休の阪堺電車モ161形車撮影記。
【2022年5月4日8時43分】 阪堺電気軌道阪堺線・安立町電停付近
今回も、モ161号車が中心で、2日の朝にモ162号車が少しだけ姿を見せてくれた...、それだけでも大きな“収穫”だったと思っていたら、東京に戻る、大阪での最後の朝。
一番、撮りたかった“ビークルスター”モ166号車が出てきて。
でも、2日の朝のように、何往復かしただけで車両交換されて入庫してしまうかも知れない。その前に、何としても納得できる1枚を...
気持ちばかり焦ってしまうと...
…… ……
2022年5月4日(水)晴れ
基本的に南北方向に走る阪堺電車とはいえ、特に朝方は、陽の当たり方が結構、難しく。「専用軌道区間でスッキリした車両写真を...」という、こちらの願いとは裏腹に、焦れば焦るほど、黒つぶれした写真を量産してしまうのである。
安立町を発車したモ166号車の後ろ姿を...
【2022年5月4日8時43分】 阪堺電気軌道阪堺線・安立町電停付近
後追いなので、ヘッドライトこそ点いていないが、この塗色の特徴でもある警戒色の黄色のV字を。
【2022年5月4日8時53分】 阪堺電気軌道阪堺線・あびこ道-安立町
そして、この地点での光線状態を考えると、あびこ道で折り返して戻ってくるところが“勝負”だった。
まずは、先行のモ701号車「パンダ電車」で試し撮り。白い車体色は、しっかり光が回らない状況下での撮影では、車体が黒つぶれしにくく撮りやすいのである。
濃い色が多いモ161形車のような古豪の場合、思いっきり黒つぶれしてしまうので、この結果で、あまり喜んでいてはいけないのだが...
「うんっ!?」
天王寺駅前ゆきの「パンダ電車」が通過したと思ったら、すぐ、後を追うようにモ166号車があびこ道電停から...
ということは...
【2022年5月4日8時56分】 阪堺電気軌道阪堺線・あびこ道-安立町
モ166号車は、えびす町ゆきとして折り返してきた。
この時間帯、天王寺駅前ゆきを撮るのには神ノ木電停ホーム端というのが最高の撮影地になるのは、もちろん、知っていたわけで。
迷っていたのだった。
でも、この“リスク”を考えて。現行のダイヤ、だいたい、10時頃から夕方までは、電車は各々、同じ系統で折り返すことに統一されているようで。ただ、朝のうちは、あびこ道での折り返しの時に、天王寺駅前ゆきとえびす町ゆき、それが交互に入れ替わる車両があって。経験的に、そういうことが分かってきたので、その可能性を恐れて安立町を選んだのだった。あびこ道ゆきは苦し紛れの撮影になったが、でも、それが奏功した部分もあって。
まぁ、詳細な運用研究をしているサイトもあるので、自分もそういうのを確認して“予習”しておけば良いのだが、生来のテキトーな性格なのである。
さぁ、どこで撮るか??
正月に続いて、不慣れな阪堺線(住吉以北)での撮影になってしまう。さぁ、どうするか??
あべのハルカスの開業で、すっかり、閑散路線になってしまった区間は、現在、日中20~30分間隔が基本になっていて。6分間隔で次々に電車がやってくる上町線と違って、試し撮りのチャンスもなければ、後続電車で撮影地を探す...のも大幅に制限され
撮影経験の少なさも相まって、なかなか思ったような写真が撮れないのである。う~ん、悩ましい。寄りによって、初撮影となるモ166号車が...である。
まずは、住吉に戻って。そう、徒歩でいける範囲内で撮ろうと。
あまり、高い建物がないところなのだが、それでも朝9時台では電車通りは建物の影と陽当たりと、まだら模様のようになっていて。スッキリ撮れる場所を探している内に東粉浜電停のところまで歩いてきてしまった。
【2022年5月4日9時24分】 阪堺電気軌道阪堺線・塚西-東粉浜
待っている間、散歩していたご老人に話しかけられ。お孫さんを連れて散歩中...という感じだったが、カメラを構える<変態鉄>を見て悟ったのか!?
短い会話の中で「モ161」というワードまで登場して。何だか妙に詳しくて驚いてしまった。
さて、あびこ道ゆきがやって来た。
ただ一度の試し撮りは“黄金糖”。やはり、この時間帯でも南側、あびこ道サイドの前面には光が回っておらず。
【2022年5月4日9時41分】 阪堺電気軌道阪堺線・塚西-東粉浜
さぁ、向こうからモ166号車の姿が。あとは並走するクルマが居ないことを願うのみ。それは、この近くの信号機の変わるタイミングが重要。
緊張する瞬間である。
【2022年5月4日9時42分】 阪堺電気軌道阪堺線・塚西-東粉浜
5月の穏やかな青空の下をゆく、モ166号車。ちょっと広角気味にして、周囲の景色を取り入れて...
といえば、聞こえが良いのだが、実際は、近づいてくることで、ファインダーの中で大きくなってくるモ166号車の姿にビビって“ケツ切れ撃沈”を恐れるあまり、ズームリングを思いっきり回してしまった...
被写体の大きさを予測できない、「ド素人」顔負けの初歩的な失敗なのだが...
まぁ、結果的に、これはコレで阪堺線らしい画が撮れたような気もする。
【2022年5月4日9時43分】 阪堺電気軌道阪堺線・東粉浜電停
振り返れば、すぐ目の前には東粉浜電停。
道路中央の狭いホームに停車して、客扱いする姿もまた、路面電車らしい光景。
【2022年5月4日9時43分】 阪堺電気軌道阪堺線・東粉浜電停付近
そして、東粉浜電停を発車する姿。10時でも南向きにカメラを向けた方が明るい画が撮れるような...
“サクラダ順光”にはほど遠い光線状態だったが、それでも、狙っていた「“ビークルスター”モ166号車の記録写真」としては、納得いく1枚が、ようやく撮れたような気がした。(つづく)
(※)撮影時刻は写真データのものです。したがって、実際の時刻とは多少前後します。
あなたの「ポチッ!」こそが、励みになります。あっ、あと、「nice!」も。
にほんブログ村
コメント 0