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「ことでんレトロ」LAST RUN 2021.11.03 撮影記(8)香東川鉄橋 [高松琴平電鉄]

相変わらず、仕事でバタバタしており。皆さんのブログへの訪問も滞ったままで、申し訳ないと思う限り。SSブログに限っても、自分として興味のある関心のあるブログがたくさんあるのは確かなことで。それらを巡回したいとは思っているのだが...。
そういえば、1月が31日まで、そして、2月に入って5日が経過したのだから、合わせて36日。1年365日の1割、10%が過ぎ去ったということになる。
趣味活動だけではない、最近では自室の掃除すらする時間がとれず。愚痴と溜息しかでない日々を送りながら。毎年のことではあるのだが...

来週こそ、ちょっと趣味活動を行いたい...と思いつつ。

さて、引き続き、11月3日「ことでんレトロ」の最後の運転の話題。

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【2021年11月3日14時52分】 高松琴平電鉄琴平線・一宮-円座

仏生山構内の撮影会は早々と整理券の配布が終了していたようで。とはいえ、自分は最初から撮影会ではなく、この日は走行シーンの撮影に専念したいと思っていた。
前日の“ロケハン”の結果、「勝負どころ」と位置づけていたのは、15時半の最後の琴平線下り運転の香東川鉄橋。思えば、2015年以来、何度も訪れた地点である。

サイドに光が回る。順光になる筈、斜め前から正統派の編成写真を...

……  ……

2021年11月3日(水・祝)晴れ

今日の記事は同じような写真の羅列、結局、この地点には3時間近く滞在したので...

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【2021年11月3日12時49分】 高松琴平電鉄琴平線・一宮-円座

到着して、最初に撮ったのは第34列車。事故で破損した影響だったか...、記憶は曖昧だが、しばらく前に前面方向幕が白色のLED化されており。そのLED化は良いとしても、裾部にあった識別灯が撤去されて、ノッペリした顔立ちになってしまって。
電車の“顔”というのも、小さな1つ1つのパーツの組合せで、その印象が決まっているのだなぁ...というか、何か1つでも欠けると全体のバランスが崩れてしまうのだと実感した車両だった。

幸い、識別灯撤去などは、いまのところ他車に及ぶことはなく。この“変顔”1100形の高松築港ゆきからスタートした撮影だった。

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【2021年11月3日13時22分】 高松琴平電鉄琴平線・一宮-円座

日中の琴平線、高松築港駅を基準に考えれば、電車は15分間隔、築港駅を00, 15, 30, 45分と規則正しく折り返すダイヤ。そして、琴電琴平まで行くのが00, 30分の2本。一宮止まりの電車が15, 45分発と交互に発車する。だから、香東川鉄橋を渡る電車は日中30分間隔。
そして、琴電琴平まで通しで走る列車どうしは一宮駅ですれ違う。だから、香東川鉄橋で撮っていると上り、すぐに下りと連続で電車が来て、そこから20分以上、間隔が空くというパターン。

でも、通りかかる全部の電車を撮ったわけではなく。そう、ブログに貼ると同じ写真の連続に見えてしまうが、この間にも、実は立ち位置を横に1歩、また1歩戻って...
ズームをちょっと望遠側に回して、広角側に戻して...悩みは尽きなかったのである。本当に、ずっと調整しながら。

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【2021年11月3日13時53分】 高松琴平電鉄琴平線・一宮-円座

そもそも電化区間で撮ることがそう多くない<変態鉄>。ローカル線でディーゼル動車を撮る場合、基本的に、架線柱をどう処理するか...という問題には直面しないのである。
これが悩むところ。前側の車両だけは架線柱にひっかからないように...と、画面左端に架線柱を1本入れる構図で...

1200形トップナンバー編成の琴電琴平ゆきは第29列車。でも、この構図、いまの黄色い電車にはちょうど良い感じになるのだが...

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【2021年11月3日14時23分】 高松琴平電鉄琴平線・一宮-円座

いつの間にか、次の琴電琴平ゆき。第31列車は「飲酒運転撲滅ヘッドマーク」付きの1091編成。

悩ましいのはレトロ電車は1両あたり4 mほど車体長が短い...という点。
2両編成では8 m近い差になってきて。つまり、この京急から来た黄色い電車の「1.5両編成」だと思って構えると、レトロ電車2連に近い間隔になるわけで。

だから、この写真では「1.5両編成」の確認を兼ねており。見る限り、架線柱のスパンに、ほぼピッタリの長さで嵌まり込む筈なのだが、それだけピッタリ、トリミング無しで2両編成を画面一杯に入れる構図に設定してしまうと、何かのアクシデントで“ケツ切れ撃沈”という最悪の結末が...
リスクをとっても「レトロ2連」にピッタリ合わせた構図で待ち構えるか、左右の余白を後ほどトリミングすることを前提に、ちょっと余裕のある構図にするか...

ズームリングを回しては戻して...、もう数え切れない位、“往復”させたのである。

でも、結局、選んだのは“守り”の姿勢。

それは朝の長尾線が“撃沈”だったこととも関係してくるわけで。さすがに、自分にとって、納得できる写真を1枚も残さずには帰れない日だった。これほど夢中で撮ってきたレトロ電車の、最後の晴れ舞台である。

あの、自分が予定した構図に列車編成がピッタリと嵌まり込んでくれたときの、あの快感。
「ただの編成写真じゃないか」などというなかれ。万全の構えで撮ったつもりでも、架線柱と電車の位置関係に納得できず...というのは数え切れない位、経験しており。
連写したうちの1枚が、良い感じになっていれば...と“逃げ”の姿勢。だから、18 m級電車2両編成用の構図でレトロ2連を撮ることにしたのである。

いつの間にか、この場所で2度目の“変顔”1100形。この場所で最初に撮った高松築港ゆき、高松築港駅からの折返しは一宮ゆき、そして、一宮から築港に戻って、さらに琴電琴平ゆき、第33列車として戻ってきたのだから...
いかにこの場所に長く居るか...である。

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【2021年11月3日14時49分】 高松琴平電鉄琴平線・円座-一宮

ただ、2両編成用の構図で撮り続けて良かった点は...

レトロ電車は90年以上、走り続けてきた。その存在があるからこそ目立たないのだが、黄色い電車たちも...
1100形の京王5000系も、1080形の京急1000系も、1200形の京急700系も...、すでに還暦世代の電車たちなのである。そう、こちらの方の車両更新の噂も尽きることはなく。
いまの琴平線の日常の姿を記録することになったので...

たぶん、あと数年すると、これが貴重な記録になった...と思う日が来てしまうような気がしていて。

この間、早くも運用は1周して、先ほど琴電琴平ゆきとして通過していくところを撮った1200形のトップナンバー編成が琴平から折り返して戻ってきており。

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【2021年11月3日14時52分】 高松琴平電鉄琴平線・一宮-円座

たぶん、ことでんの車両運用、意図的ではないのだろうが、この日は広告ラッピングの電車をあまり見なかった気がする。黄色とクリーム色の標準色の車両ばかりが中心で...
スッキリした写真が撮れて嬉しいものだが...

だんだん、そのときが近づいてきて。
こちら側の定番、川沿いの道路からと、法面のところのお宅の庭先から撮るのは、もはや立錐の余地もないくらいに見え...
そうするうちに自分のまわりにも人が増えてきて。幸い(???)、地元の<鉄>の方だろうか、10 mほど鉄橋に近い正面がちの構図で構えていらっしゃった方が、立ち位置に悩む<鉄>たちに(<変態鉄>の立ち位置付近では)「レトロの時間になると側面に光が来ないよ!!」とアドバイスをしており。自分の回りには長らく誰も居なかったのだが...
混んできたから仕方なく...だろうか、自分のまわりも身動きできないくらいに三脚が並んで。

確かに自分のまわりだけ誰もいないと不安にもなるわけで。でも、結果的に、11月2日の15時半過ぎの電車でここを通過したときに、自分の目で確かめていたものを信じたのだった。

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【2021年11月3日15時20分】 高松琴平電鉄琴平線・円座-一宮

ヘッドマーク付き編成が上り電車として琴平から戻ってくると、だんだんレトロの時刻が近づいており。

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【2021年11月3日15時23分】 高松琴平電鉄琴平線・一宮-円座

最後の試し撮りになったのは、15:22に一宮駅を出る第37列車の琴電琴平ゆき。この列車に続行するような形でレトロ電車も仏生山駅を出発する。

自分のまわりも混雑してくると、カメラを構える“同業者さん”の会話も耳に入ってくるもので。対岸、一宮側は新しい感じの分譲住宅が建ち並び、川沿いの道はクルマの通行量も多く...
背後の、橋脚の下にチラッと見えるお宅の駐車場にあるクルマが意外と目立つ...と。そんな声を聞いてしまうと、自分も気になり始めて...う~ん。

でも、先に自分が決めた構図は、どんな声が聞こえてこようとも変えなかった。

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【2021年11月3日15時37分】 高松琴平電鉄琴平線・一宮-円座

“First Choice”を信じた方がうまくいく...というのは、自分の学生時代からのジンクスのようなもので。
このときは、それを貫き通すことができたのである。

さぁ、いよいよ。黄色い電車とは全く異なる、盛大な走行音。あの重低音が聞こえてきて。この時間が長く感じられるのである。少しずつ大きくなってくる吊り掛けサウンド、画面の中にレトロ電車の姿が。

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【2021年11月3日15時37分】 高松琴平電鉄琴平線・一宮-円座

もう、無我夢中でレリーズスイッチを握りしめるしかなかった。
この日、最高の1枚。単なる平凡な走行写真でも、この最後の走行を記録することができたことが嬉しかったのである。

円座駅へと続くカーブの先に電車が消えていくと、まさに“民族大移動”。皆さん、競うように三脚を畳んで河原を歩き始めた。もちろん、自分も円座駅へと急ぐのだった。(つづく)

(※)撮影時刻は写真データのものです。したがって、実際の時刻とは多少前後します。

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