阪堺モ161形車「住吉っさん」初詣輸送撮影記(9)MASAKA [ちん電(阪堺電気軌道)]
カメラを“EOS 5D MarkⅢ”から“EOS RP”に“世代交代”したのは、昨年4月。
本当は“世代交代”ではなく、あくまで“5D Mk3”の方が主力機、ミラーレスRPは
記録用の予備機として持っていったコンデジの置換えという風に考えていた。
でも、使ってみると約7年ほどだろうか、デジカメの技術進歩は驚くほどのものだと
実感させられることの連続で。一眼レフとは扱い方の異なるミラーレス一眼に
慣れるまでに、ちょっと時間がかかったが、慣れてしまうと使い易くて。
“5D Mk3”の方がすっかり「予備機」に格下げされてしまった感じ。
この前の記事でも触れたが、その“違い”を一番ハッキリと感じるのが、データの
書き込み速度の面。お目当ての列車が視界に入ったときから、通り過ぎるまで、
ずっとレリーズボタンを押し続ければ、途中で“息切れ”することなく、最後まで
連写し続けてくれるのもありがたい限り。
でも、それとともに感じるのが、あと3点ほど。
…… ……
1. オートフォーカスの追従性。
“置きピン”なんてコトバは忘れてしまいそう(笑)。プリントしたり、ブログに
貼ったりする程度の画像なら、カメラの動態認識任せにしても充分なのである。
「ピント合わせ」は、思いっきり“手抜きモード”。
2. 内蔵露出計の進化。
車体色が白い電車や黒い電車では露出計が惑わされるので、列車の通過前に
周囲の景色などで露出を計っておき、マニュアル撮影...ということが多かった。
でも、“RP”なら極端な色の車体にオート撮影でも、ある程度、対応してくれる。
3. オートホワイトバランス
「何色のサングラスをかけているんだ!?」と思うようなメチャクチャな色味の画像が
多かった初期のデジカメ。でも、最近では「AWB」のままでも、大抵の場合、
困らないような色味で撮れるような気がする。
マジメにカメラに向き合っている皆さんからは、思いっきり叱られそうなくらい
“手抜き撮影”の<変態鉄>。“RP”にしてから、そのテキトーぶりに拍車がかかり。
久々に、この1月2日の阪堺電車の撮影では“5D MarkⅢ”を使ってみて。
そんなことを実感したのだった。
ただし、“5D MarkⅢ”の名誉のため(??)、一言断っておくなら、“全面置換え”と
ならない理由がちゃんとあるのである。
それは「バッテリーの持ち」。どちらの機種も Canon の専用品の充電池を使う。
でも、“RP”用はコンデジにあるような小型のバッテリー。フル充電でも
カタログ値で200枚程度の撮影可能枚数。これ、鉄道写真では致命的なのである。
あくまでカタログ値であって、実際にはWiFiとかGPSを切っておくなどで
300枚弱は撮影できているのだが、いま持っている3本のバッテリーを前夜に
フル充電して置いても、1000枚は厳しい状況で。“一眼レフ”時代には
1本のバッテリーをフル充電で朝、入れたら、晩まで余裕を持って使えることが
多かったのだが...。
広告電車の多い阪堺電車。さまざまな塗色の電車がやって来て。
それを撮っていると、やはり、2つのカメラの違いを実感してしまうのだった。
2020年1月2日(木)晴れ
何となく住吉鳥居前まで戻るつもりだったのだが...
“第6感”というか、何というか...
あびこ道電停で下車して。線路沿いでカメラを構えてみたら、モ161号車が。
でも、それだけではなくて。
そう、先ほど石津川鉄橋と綾ノ町電停でモ162号車とモ166号車を撮った訳だから。
とりわけ、大好きなモ162号車は、たぶん20分くらいで戻ってくるはず...
陽当たりも良いので、そのまま待つことに。
【2020年1月2日14時03分】 阪堺電気軌道阪堺線・安立町-我孫子道
まるで、最近の阪堺電車の“標準塗装”のような感じになっているほど両数が多い
O質店の広告電車。黄色に水色だと晴れカットなら“5D MarkⅢ”でも、補正無しで
オート撮影、現像時も画像無調整で使えるのだが...
【2020年1月2日14時04分】 阪堺電気軌道阪堺線・安立町-我孫子道
“RP”と同じノリでオート撮影を続けていると、大阪市立大医学部附属病院の
広告電車は白基調。撮ったときのRAW画像は真っ暗になっているのである。
現像時に思いっきりプラス側に弄ってこの結果。
ここ、斜め前から路面電車を撮るだけ...イージーな撮影地と思われるかも知れないが
正月三が日は多くの<鉄>が集結していて。
架線柱や建物の影をかわして、陽が射している明るい場所に電車を置ける足場は
見事に埋まっているのである。余裕はありそうに見えるのだが、その人と人の間に
立ってカメラを構えようとしても、目の前にデーーーンと架線柱があったり...
そんな中、電車のすぐ後ろ、つまり、あと架線柱で1スパンほど安立町側に進めば
線路脇に...何だろうか、赤い花が咲いているのが見えて。
ならば、それを入れようと...
【2020年1月2日14時23分】 阪堺電気軌道阪堺線・安立町-我孫子道
う~ん、何もかもが中途半端な構図になってしまった、そんなタイミングで
モ162号車が戻ってきた。冬至から1週間余り、まだまだ昼の時間が短い時期、
14時半でも太陽は西に傾いていて。濃緑色の車体をエロく輝かせていたが...
う~ん、ちょっと勿体ない。中途半端な感じの1枚になってしまって。
【2020年1月2日14時23分】 阪堺電気軌道阪堺線・安立町-我孫子道(後追い)
もちろん、そんなこと気にする前に、とにかく必死で後追いショットも。
阪堺電車は基本的に南北方向の路線。南向きにカメラを構えるので、どうしても
光線状態が悪くなって...
電車の後ろ側の“顔”には光が来ないで真っ黒だが、そのぶん、車体側面の
濃緑色が午後の太陽に照らされて。深みのあるこの電車の車体色、なかなか撮るのが
難しいのだが、自分としては、この写真、側面の...午後の光に照らし出された
濃緑色、撮った自分としては気に入っている1枚なのである。
「黒・あびこ道」で我孫子道電停に到着、乗客を降ろせば折返し線に入るはず...
と、そのとき。
【2020年1月2日14時25分】 阪堺電気軌道阪堺線・我孫子道-安立町
まったくの予想外。折り返すはずのモ162号車を、次にどこで撮るのか...それだけを
考えていた。「まさか...」だった。
ちょうど我孫子道電停を出発して、こちらに向かってくる上り電車が何とモ161号車。
慌ててカメラを構えてみたものの、架線柱に阻まれて、この1枚。嗚呼。
まさか、こんなに早く折り返すとは思っていなかった。
【2020年1月2日14時25分】 阪堺電気軌道阪堺線・我孫子道-安立町(後追い)
とにかく、「何とかしないと...」
もう無我夢中、必死でシャッターボタンを押し続けたが、後追いカットもこのざま。
う~ん、折角の貴重な...モ161号車の、しかも、えびす町運用。
しかも...
折返し線に居るはずのモ162号車、次の運用を撮るべく、先行電車でどこかへ
行こうと我孫子道電停に引き返したら...
ぬぁんと...
【2020年1月2日14時27分】 阪堺電気軌道阪堺線・我孫子道電停付近
出てきた電車が、その、まさに、そのモ162号車だったのである。
「乗れば撮れない、撮れば乗れない」は<鉄>にとっての永遠の悩み。
でも、せっかくだから、わずかな区間でも、この昭和3年製の古豪に乗っておこうと
ホームに向かったのである。(つづく)
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本当は“世代交代”ではなく、あくまで“5D Mk3”の方が主力機、ミラーレスRPは
記録用の予備機として持っていったコンデジの置換えという風に考えていた。
でも、使ってみると約7年ほどだろうか、デジカメの技術進歩は驚くほどのものだと
実感させられることの連続で。一眼レフとは扱い方の異なるミラーレス一眼に
慣れるまでに、ちょっと時間がかかったが、慣れてしまうと使い易くて。
“5D Mk3”の方がすっかり「予備機」に格下げされてしまった感じ。
この前の記事でも触れたが、その“違い”を一番ハッキリと感じるのが、データの
書き込み速度の面。お目当ての列車が視界に入ったときから、通り過ぎるまで、
ずっとレリーズボタンを押し続ければ、途中で“息切れ”することなく、最後まで
連写し続けてくれるのもありがたい限り。
でも、それとともに感じるのが、あと3点ほど。
…… ……
1. オートフォーカスの追従性。
“置きピン”なんてコトバは忘れてしまいそう(笑)。プリントしたり、ブログに
貼ったりする程度の画像なら、カメラの動態認識任せにしても充分なのである。
「ピント合わせ」は、思いっきり“手抜きモード”。
2. 内蔵露出計の進化。
車体色が白い電車や黒い電車では露出計が惑わされるので、列車の通過前に
周囲の景色などで露出を計っておき、マニュアル撮影...ということが多かった。
でも、“RP”なら極端な色の車体にオート撮影でも、ある程度、対応してくれる。
3. オートホワイトバランス
「何色のサングラスをかけているんだ!?」と思うようなメチャクチャな色味の画像が
多かった初期のデジカメ。でも、最近では「AWB」のままでも、大抵の場合、
困らないような色味で撮れるような気がする。
マジメにカメラに向き合っている皆さんからは、思いっきり叱られそうなくらい
“手抜き撮影”の<変態鉄>。“RP”にしてから、そのテキトーぶりに拍車がかかり。
久々に、この1月2日の阪堺電車の撮影では“5D MarkⅢ”を使ってみて。
そんなことを実感したのだった。
ただし、“5D MarkⅢ”の名誉のため(??)、一言断っておくなら、“全面置換え”と
ならない理由がちゃんとあるのである。
それは「バッテリーの持ち」。どちらの機種も Canon の専用品の充電池を使う。
でも、“RP”用はコンデジにあるような小型のバッテリー。フル充電でも
カタログ値で200枚程度の撮影可能枚数。これ、鉄道写真では致命的なのである。
あくまでカタログ値であって、実際にはWiFiとかGPSを切っておくなどで
300枚弱は撮影できているのだが、いま持っている3本のバッテリーを前夜に
フル充電して置いても、1000枚は厳しい状況で。“一眼レフ”時代には
1本のバッテリーをフル充電で朝、入れたら、晩まで余裕を持って使えることが
多かったのだが...。
広告電車の多い阪堺電車。さまざまな塗色の電車がやって来て。
それを撮っていると、やはり、2つのカメラの違いを実感してしまうのだった。
2020年1月2日(木)晴れ
何となく住吉鳥居前まで戻るつもりだったのだが...
“第6感”というか、何というか...
あびこ道電停で下車して。線路沿いでカメラを構えてみたら、モ161号車が。
でも、それだけではなくて。
そう、先ほど石津川鉄橋と綾ノ町電停でモ162号車とモ166号車を撮った訳だから。
とりわけ、大好きなモ162号車は、たぶん20分くらいで戻ってくるはず...
陽当たりも良いので、そのまま待つことに。
【2020年1月2日14時03分】 阪堺電気軌道阪堺線・安立町-我孫子道
まるで、最近の阪堺電車の“標準塗装”のような感じになっているほど両数が多い
O質店の広告電車。黄色に水色だと晴れカットなら“5D MarkⅢ”でも、補正無しで
オート撮影、現像時も画像無調整で使えるのだが...
【2020年1月2日14時04分】 阪堺電気軌道阪堺線・安立町-我孫子道
“RP”と同じノリでオート撮影を続けていると、大阪市立大医学部附属病院の
広告電車は白基調。撮ったときのRAW画像は真っ暗になっているのである。
現像時に思いっきりプラス側に弄ってこの結果。
ここ、斜め前から路面電車を撮るだけ...イージーな撮影地と思われるかも知れないが
正月三が日は多くの<鉄>が集結していて。
架線柱や建物の影をかわして、陽が射している明るい場所に電車を置ける足場は
見事に埋まっているのである。余裕はありそうに見えるのだが、その人と人の間に
立ってカメラを構えようとしても、目の前にデーーーンと架線柱があったり...
そんな中、電車のすぐ後ろ、つまり、あと架線柱で1スパンほど安立町側に進めば
線路脇に...何だろうか、赤い花が咲いているのが見えて。
ならば、それを入れようと...
【2020年1月2日14時23分】 阪堺電気軌道阪堺線・安立町-我孫子道
う~ん、何もかもが中途半端な構図になってしまった、そんなタイミングで
モ162号車が戻ってきた。冬至から1週間余り、まだまだ昼の時間が短い時期、
14時半でも太陽は西に傾いていて。濃緑色の車体をエロく輝かせていたが...
う~ん、ちょっと勿体ない。中途半端な感じの1枚になってしまって。
【2020年1月2日14時23分】 阪堺電気軌道阪堺線・安立町-我孫子道(後追い)
もちろん、そんなこと気にする前に、とにかく必死で後追いショットも。
阪堺電車は基本的に南北方向の路線。南向きにカメラを構えるので、どうしても
光線状態が悪くなって...
電車の後ろ側の“顔”には光が来ないで真っ黒だが、そのぶん、車体側面の
濃緑色が午後の太陽に照らされて。深みのあるこの電車の車体色、なかなか撮るのが
難しいのだが、自分としては、この写真、側面の...午後の光に照らし出された
濃緑色、撮った自分としては気に入っている1枚なのである。
「黒・あびこ道」で我孫子道電停に到着、乗客を降ろせば折返し線に入るはず...
と、そのとき。
【2020年1月2日14時25分】 阪堺電気軌道阪堺線・我孫子道-安立町
まったくの予想外。折り返すはずのモ162号車を、次にどこで撮るのか...それだけを
考えていた。「まさか...」だった。
ちょうど我孫子道電停を出発して、こちらに向かってくる上り電車が何とモ161号車。
慌ててカメラを構えてみたものの、架線柱に阻まれて、この1枚。嗚呼。
まさか、こんなに早く折り返すとは思っていなかった。
【2020年1月2日14時25分】 阪堺電気軌道阪堺線・我孫子道-安立町(後追い)
とにかく、「何とかしないと...」
もう無我夢中、必死でシャッターボタンを押し続けたが、後追いカットもこのざま。
う~ん、折角の貴重な...モ161号車の、しかも、えびす町運用。
しかも...
折返し線に居るはずのモ162号車、次の運用を撮るべく、先行電車でどこかへ
行こうと我孫子道電停に引き返したら...
ぬぁんと...
【2020年1月2日14時27分】 阪堺電気軌道阪堺線・我孫子道電停付近
出てきた電車が、その、まさに、そのモ162号車だったのである。
「乗れば撮れない、撮れば乗れない」は<鉄>にとっての永遠の悩み。
でも、せっかくだから、わずかな区間でも、この昭和3年製の古豪に乗っておこうと
ホームに向かったのである。(つづく)
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