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北陸本線 特急「雷鳥13号」金沢駅到着車内放送 [車内放送]

ちょっと事情により、久々に車内放送のコレクションから。
いよいよ3月に北陸新幹線が敦賀駅まで延伸されることになり。「雷鳥」→「サンダーバード」と進化を遂げてきた“北陸特急の雄”ともいえる“名門特急”も、列車名こそ残るものの、「北陸に足を踏み入れないリレー列車」になってしまう日が来るのである。

1964年(昭和39年)、東京オリンピックの秋、北陸本線が富山まで電化されて。大阪〜富山間を結ぶ特急列車として「雷鳥」号が誕生した。(当初は湖西線開業前のため米原経由)

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【2010年4月7日17時09分】 東海道本線・大阪駅

<変態鉄>が富山に行くと、間違いなく大阪ゆき特急「雷鳥」号の発車案内が流れており。地平時代の富山駅に「雷鳥」号がいるのは、ある種、当たり前の風景だった。

時刻表を開いても「L特急」の、あのマークがずらりと並んで、その間に申し訳無さそうに普通列車が設定されていて...
そんな90年代までの北陸本線を見て、乗ったものとしては、次の3月改正は、まさに「北陸本線が消える」という感を強くするのである。



その、北陸本線の象徴たる特急列車だった「雷鳥」号、一時はJR東日本新潟支社の485系も運用されていたが、末期はJR西日本(京都)の485系で。
カメラよりもMDレコーダ(!!)とマイクを手に、車内録音に明け暮れた、大学生の頃の<変態鉄>。その中に大阪〜金沢間「雷鳥13号」の録音データがあった。ただ、いっさい記録は残しておらず、録音日時も不明。小松付近からのものと思われる録音データだったので、福井鉄道を撮ってから...かも知れないし、大阪から乗っていたかも知れない。北陸に行くことは多かったので、その分、記録も記憶も曖昧になって。

でも、録音したものを聞き直してみると、断片的な記憶が蘇ってくる。
確か、若い見習いの(??)車掌さんがベテランの車掌さんとペアで乗務して...研修中のような感じだっただろうか。そう言えば、終着・金沢駅到着を告げるアナウンスも、何だか初々しい口調にも聞こえてくる。

……  ……

<変態鉄>が「雷鳥」号に初めて乗ったのは、昭和が平成に変わった頃。当時、ほくほく線は無く、北陸方面へは上越新幹線長岡乗り継ぎが基本だった。その接続特急は、長岡〜金沢間の「かがやき」号の他、長岡・新潟始発の「雷鳥」号になる列車もあって。
平成になった頃の景気の良かった頃、しかも、JR初期で各社ともサービス向上に...、485系も各社競って「アコモ改善車」を投入しており。

そんな485系特急の1つとして乗ったのだった。いや、狙って乗ったのではない。家族で富山に帰るときに乗ったのである。

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【1999年頃】 東海道本線・大阪駅

90年代の初頭、公務員だった父は大阪で単身赴任。富山で法事を済ませてから、家族でそちらに向かうことになり。
そのときに乗ったのが「スーパー雷鳥」号だった。同じ485系でも白地に青とピンクのラインが入った爽やかなデザイン。雷鳥の絵が入ったマークは変わらないまでも、3色のラインが加わって...。そして、先頭はパノラマグリーン車。

確か、金沢駅を出ると福井、京都、新大阪と最低限の途中停車駅に絞られており。数年後に方転されてから...だが、大阪駅のホームでその姿を撮っている。

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【2004年8月】 北陸本線(当時)・倶利伽羅-石動

そして、「つい、この前」だったような気持ちでいるのだが、特急「雷鳥」号の485系を置き換えるべく、新型特急「ニュー雷鳥」として681系が投入されたのは、<変態鉄>が高校生の頃だっただろうか。

「スーパー雷鳥(サンダーバード)」という長い愛称名で富山〜大阪間を走り出した。

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【2009年10月26日13時02分】 北陸本線・武生駅

だから、<変態鉄>がカメラを構えるようになったときには、既に485系「雷鳥」は主役の座を下りたあと。
湖西線・ほくほく線での高速走行に対応した仕様で新製された681・683系の前では、国鉄時代に製造された485系の足で叶うはずがなく...

大阪を発って、滋賀県、福井県内の駅にこまめに停まりながら、金沢駅まで後続の「サンダーバード」号から何とか逃げ切る...というダイヤになって。

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【2004年8月】 北陸本線(当時)・呉羽-富山

富山乗り入れも繁忙期の1往復(「ふるさと雷鳥」号)だけに限られてしまい。
そして、長らく西日本の485系の“シンボル”的存在でもあった、ボンネット車も全廃され...

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【2003年9月21日】 北陸本線(当時)・呉羽-富山

「さよならボンネット」として走ったときは、ヒコーキで富山へ駆けつけて、雨の降る中、呉羽トンネルの上に陣取って。
ここも新幹線の高架が並走するようになって雰囲気もだいぶ変わったみたい。

そんな485系「雷鳥」の“勇退”は、2011年3月、あの震災の日が最後だっただろうか。

……  ……

今回のサウンド、2000年代に入ってからのものであるのは確実だと思うのだが...
乗り換え案内を聞いていると、どうやら、この「雷鳥13号」はお昼頃に金沢駅に到着する列車だったみたい。でも、それしか分からない...

何と言っても、この放送で珍しいのは放送の前に「鉄道唱歌」のオルゴールを2回連続で演奏していること。寝台列車の「おはよう放送」のときに、それをする車掌さんは、時折...。でも、昼行特急では、たぶん、他に聞いた試しがない。何度も乗った北陸特急でも、このときだけだったか。

「大阪からの〜」と始発駅名をいう、独特のアナウンスではないので、福井か金沢の車掌さんが担当だったと思うのだが...
ちゃんとメモを取っていたら、そのあたりも記録しているはずなのだが...う〜ん。

まったく記憶は残っていない。そもそも、いつ乗ったときのものなのかも...

……  ……

地平のホームに「こきりこ節」の寂しげなメロディ
そこに、スピーカーの音割れが酷く聞き取れないアナウンス...
ホームには、お土産だろうか、両手いっぱいに紙袋を提げた人たちの列。

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【1994年頃】 北陸本線(当時)・富山駅

そこに、485系特急が次々に発着する。

あの頃の富山駅も既になく。改めて、自分の若かりし頃は遠い向こうへ行ってしまった...と、実感するのである。

(※)撮影時刻は写真データのものです。したがって、実際の時刻とは多少前後します。

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