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信越地方の3セク鉄道を巡って(9)坂城駅 [3セク鉄道「鉄印」の旅]

なかなか、思い通りに進まず...
それは撮影でもそうなのだが、あのときのイライラ感とは、また全然違って。そもそもイライラしていても何もできないのだが。

そして、そういうときに限って仕事でも面倒なことがアレコレ重なってきて。
いま、このブログを書いている事自体が“現実逃避”以外の何物でもないのだが、それでも...

相変わらず、4月に、かつての特急「白山」号のルートを辿ったときの話。あのときは、長野県内というのは長くて長くて仕方ない退屈な時間だったが、特急列車に6時間も揺られるなど、いまでは、願っても叶わないもので。タラレバは禁物だが、もし、長野でオリンピックがなければ...、ヨコカルが廃止にならなければ...、と思ってしまうのである。

さて、その“長野新幹線”開業時にできたのが、しなの鉄道(しなの鉄道線)。他社とは違って国鉄型電車を譲受してのスタートだった。長らく169系と115系、“国鉄型天国”だったが、SR1系による置き換えが本格的に進められ。115系電車を見かける機会も少なくなって。

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【2023年4月12日9時44分】 しなの鉄道線・坂城駅

いや、しなの鉄道はファン向けに毎月、車両運用の予定を公開してくれているので、それを見てから訪れれば115系に効率的に乗ることも、撮ることもできたのだろうが、何も下調べをしてこなかったので...


……  ……

2023年4月11日(火)晴れ

朝8時過ぎの豊野駅は、ちょうど通勤・通学の時間帯で。

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橋上駅舎にも多くの人たちがいたが、その隙を狙って窓口で「鉄印帳」を示して。

しなの鉄道の「鉄印」は豊野と小諸の2駅で入手可能。当初は小諸で...と検討していたが、豊野駅で乗り換えることができるスケジュールに変更になって。これで、今回、予定していた3社の「鉄印」が無事、揃って。
再びホームに戻れば、ちょうど長野方面からの電車が到着するところ。朝ラッシュだけあって、6両編成だが...

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【2023年4月12日8時34分】 しなの鉄道北しなの線・豊野駅

これが115系編成。メタリックカラーのしな鉄色編成だったが、115系6連というのも、いまや貴重な存在となった。
こちらの電車は豊野止まり。たぶん、8:54発の長野ゆきで長野に戻るのだろうが、これを待つと、その後の接続が...

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【2023年4月12日8時36分】 しなの鉄道北しなの線・豊野駅

その前に8:33発の長野ゆき。こちらは、十日町からの飯山線列車。キハ110系2連である。手元のメモには「キハ111−210」、満員で到着したが、幸い、隣の三才駅で座ることが出来て。

満員のまま、長野駅には8:48着。

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【2023年4月12日8時57分】 篠ノ井線・長野駅

隣のホームで発車を待つのは、383系特急「しなの6号」だろうか。橋上駅だと晴れた日の駅撮りは難しいのである。

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【2023年4月12日9時00分】 篠ノ井線・長野駅

そして、ホームに入ってきたのは、115系“旧信州色”編成。

9:05発の第2632M列車、クモハ115−1018の車内に空席を見つけて。
途中の戸倉駅からワンマン運転。その電車を坂城駅で下車。

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【2023年4月12日9時44分】 しなの鉄道線・坂城駅

上屋のない開放的なホームは雨の日や夏の陽射しは辛いが、写真を撮るには好都合なのである。
跨線橋で駅舎に繋がっているのは、この付近ではよくある駅の構造、時間帯限定で委託(?)の駅員さんが配置されており。
ちょうど、この電車の到着で長い昼休みに入るところにあたっていたようで。

この小さな駅に降り立ってみたいと思っていたのは...

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【2023年4月12日9時44分】 しなの鉄道線・坂城駅

駅舎の軽井沢側、駐車場のようになっているあたりに、この3両編成が佇んでいるのである。
しなの鉄道開業時から活躍した169系編成である。しなの鉄道では「S51編成」と呼ばれていた3両。

静態保存では先頭車だけが残されるケースが圧倒的に多い気がするが、ここは3両編成がそのまま残されているのも貴重な存在で。
さっそく改札を抜けて、その169系のもとへ...

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【2023年4月12日9時56分】 長野県埴科郡坂城町大字坂城・坂城駅前

駅舎の正面には、坂城の街の案内図があって。地図で見ても、小さな町である。北国街道の宿場町として栄えた歴史ある街だそうだが、その名所としても、169系S51編成のことがでており...

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【2023年4月12日9時52分】 長野県埴科郡坂城町大字坂城・坂城駅前

でも、<鉄>として、坂城には、もう1つ忘れてはいけないポイントが。
それは駅舎の反対側。貨物列車の、しかも、タンカー列車の発着がある駅である。駅近くに油槽所があり、根岸駅(神奈川県)との間に石油輸送の貨物列車が設定されており。169系を撮りに来たとき、偶然、撮ったことがあった。

さて、169系。

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【2023年4月12日9時53分】 長野県埴科郡坂城町大字坂城・坂城駅前

ライトアップ用だろうか、電気設備などが追設されており、形式写真的にスッキリ撮るのはちょっと難しい場所だが...

その前に説明板。165系直流急行型電車の、碓氷峠通過時のEF63形電気機関車との協調運転対応版が169系。1968年(昭和43年)に登場、急行「信州」「妙高」などで活躍後、分割民営化に際しては、基本的にJR東日本に承継され、長野と松本の車両基地に配置され。自分が、169系自体に乗ったのは90年代、既にローカル転用されて長野県内のローカル運用に入っていた頃。

でも、同じ車体、車内の165系には“大垣夜行”をはじめ、数えきれないほど乗ったのだった。学生時代の<鉄>活動では、必ず。その分、この車両に再開できるのは、非常に懐かしい!!

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【2023年4月12日9時54分】 長野県埴科郡坂城町大字坂城・坂城駅前

現在は、「保存会」の皆さんが中心になって、整備やイベントが行われているようで。

クハの後部、車体塗色が剥げているように見えるのは、パテを盛っている部分。少しずつ塗装の修復も進められているようで。
妻面の検査表記は「19−7 屋代工」、“車生”の4割ほどの時間は、しなの鉄道車として過ごした訳で。自分が撮りに通ったのは、その末期の頃。

もちろん、車内公開などのイベント日ではないため、外観をチラッと見るだけではあるものの、懐かしさが込み上げてくるのだった。(つづく)

(※)撮影時刻は写真データのものです。したがって、実際の時刻とは多少前後します。

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