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2021.11.28「キハ532号40周年 体験&撮影会」(3) [関東鉄道常総線・竜ヶ崎線]

昨日のブログでは、水曜は1日中、自宅でゆっくりしていた...というようなことを書いたが、実際には30分ほどだが自宅近くで井の頭線を撮っていた。
ちょっと気になるヘッドマークがあるから、ということもあるが、カメラの“試運転”という性格もあって。

すでに持っているレンズの中に“次期エース候補”と考えている1本がある。あまり使ってこなかったから、他の機種でどうなのかよく分からないのだが、少なくとも、5D Mk3などでは気にならなかった。でも、コレ、使ってみると、もしかしたら、EOS R6との“相性”が悪いのでは無いか...という疑惑が、自分の中で湧き上がってきており。
近々、仕事が一段落したところで撮影に出かけたいと思っているのだが、ちょっと悩んでいるのである。いまからレンズを購入する...となれば、その臨時出費は痛すぎて。

ずっと頼り切りになっている、“28-300”にもうちょっと頑張ってもらうか、新たなレンズに手を出すか...。
もう一度、井の頭線で試し撮りして、考えてみたいと思っている。

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【2021年11月28日11時39分】 関東鉄道竜ヶ崎線・竜ヶ崎駅

さて、引き続き、11月28日の「キハ532号40周年 体験&撮影会」の話題。
撮影会があっさり終わってしまって、ちょっと不満だった<変態鉄>だが、その後の「体験会」が、これが予想を遙かに超えるディープな内容で。
まずは、キハ532号車のエンジンの話題。

……  ……

2021年11月28日(日)晴れ

被写体は1両のキハだから、撮影会はそれほど長くかからないのは、当然だった。

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【2021年11月28日9時54分】 関東鉄道竜ヶ崎線・竜ヶ崎駅

撮影会が終わったら、班ごとに分かれて。確か十数名のグループだったような。<変態鉄>のグループは最初が「エンジン始動体験」だった。
車両基地でキハの整備の現場を見せて頂いたことはあるが、自分でエンジンをかける...というのはこれが初めて。

キハ2002号車と隣り合って停まっているところ、狭いスペースに皆で集まって説明に耳を傾け。

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【2021年11月28日10時15分】 関東鉄道竜ヶ崎線・竜ヶ崎駅

このキハ532号車は1基エンジン車。中央ドアの竜ヶ崎寄りのところにエンジンが付いている。そのエンジン、当初はDMH17C型だった。でも、関東鉄道では常総線にもDMH17エンジン車がまとまった数があった分、90年台からエンジン換装が行われ、現在は“NIIGATA”のロゴのある6気筒エンジンになっており。
当日の資料には、エンジン形式として“DMF-13HZ”と書かれており。

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【2021年11月28日10時09分】 関東鉄道竜ヶ崎線・竜ヶ崎駅

さて、エンジンの始動スイッチ、ドアステップのすぐヨコにある小さな箱の蓋を開けると...

その箱の中央少し左に4つのボタンとスイッチが並んでおり。
操作としては、右端の黒いスイッチをパチンと上に起こせば電源が入る。その上で、左側の黒い大きな押しボタンを押せば、力強いサウンドを奏でながらエンジンが動き出す。
まぁ、操作自体はそう、難しくなく。

エンジン停止は、右側の銀色の開放スイッチをパチンと。その上でメインスイッチを「切」にすれば大丈夫。

ただ、エンジン始動の際には、周囲にいる人たちに伝えることも大事で、だから、メインスイッチを押す前に、大きな声で「回します!!」と言うこと、というのを特に注意され。

実はこのイベント、撮影会の後の「体験会」の間、カメラを動画モードで構えていた。そう、メカに疎い<変態鉄>、話を聞いているだけでは理解もできないし、記憶もテキトーになってしまう。
ということで、ブログに載せられる写真をほとんど撮っていなかったのである。



十数名の参加者が狭いところに集まって...なので、その動画を貼る訳にはいかないが、その動画から切り出した音声でキハ532号車のエンジン始動音を。

まぁ、操作自体はそれほど難しいものではないので、意外とあっさりと。1人1分もかからずに次々に進んでいくので全体でも10分程度で。
その後は、エンジンのところを起点に、キハの周囲を反時計回りに1周歩きながら、キハの床下機器の説明。

まずは、改めてこのキハの心臓部、エンジンに関して。

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【2021年11月28日10時15分】 関東鉄道竜ヶ崎線・竜ヶ崎駅

エンジンは竜ヶ崎サイド、ちょうどサボ替わりのステッカーのある位置の真下付近に装荷されている。

前出の通り、換装されており横型エンジンになっている。縦型エンジン車の象徴でもあった車内の点検蓋、使われなくなって久しいが、この車両の場合、そのまま車内に残されているのも特徴である。
自分の班は、後半が車内見学(と車内放送体験)だったのだが、この際にはエンジン蓋を開けてくれていて。このイベントに際して、実際に整備を担当している皆さんも、かなり久しぶりに開けた...とのことで、固着して開きにくかったが、でも、開いたという趣旨のお話を伺った。
横型エンジンを車内から眺める...という、なかなかできない経験もできて。

鉄道誌の記事で「横型エンジンの方が車外から点検できて作業性に優れている」と読んだことがあるような気がするが、実際に作業にあたる皆さんは「縦型エンジンの方が点検作業がしやすい」とのお話。これは五井機関区で聞いたこととも一致しており。
キハでも横型エンジンが周流になった理由として「客室内の騒音の面が大きいのでは??」とのことだった。

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先ほどの写真、エンジンの“NIGATA”のロゴを半分隠していた円筒形のパーツはエアクリーナー。

やはり、説明は自動車のエンジンと対比する形で続くので...
皆さん、「へぇ~、なるほど!!」と声があがるが、<変態鉄>はチンプンカンプン。

エアクリーナーの下側には蛇腹状の太いパイプが見えており。これがキハのエンジンへと空気を送っており。

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その左側、台車側、ちょうど車番標記の真下付近にある小さなパーツが過給器(ターボチャージャー)で。
「これがあると無いとでは、列車のパワーが全然違います」と。ただ、故障しやすく要注意のパーツでもあるそうで。「毎年2回ずつ水海道で点検している」とのこと。

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そのターボの裏側にチラッとだけ見えているのが液体変速機、トルクコンバーターである。
「コレはかなり古い型式で。向こう(水海道)の0形とか310形と同じもので。貴重品ですね(笑)」。

さて、再びエンジン。

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【2021年11月28日10時15分】 関東鉄道竜ヶ崎線・竜ヶ崎駅

やはり、自動車と比べるとキハのエンジンは凄いのだそうで...
「エンジンオイルだけで70リッター」という説明に、周囲の参加者からは歓声が上がり。<変態鉄>としては...う~ん。
竜ヶ崎には、水海道と違ってエンジンオイルの交換用ポンプの設備がないそうで、手作業。「ジョッキで交換している」との話に笑い声が起きて。

出力は230 PS。キハ2000形と同じエンジンをわざと出力を下げて使っているとのこと。
コレはキハ2000系列は2軸駆動だが、「キハ532は、1軸しか回していないんです」とのことで。だからエンジンのパワーを目一杯で使うと空転して走らなくなってしまうのと、旧型の液体変速機の能力との兼ね合いとのこと。
でも、運転士さんからは、エンジン出力の強い車両が好まれるとのことで。

そして、排気量は13,000 cc、コレはよく考えれば、DMH17エンジンの「17」は17,000 ccという排気量を表す数字。エンジン換装で排気量の小さいものに交換したことになり。でも、その数字を補っても余りあるくらい、過給器の効果は絶大なのだそうで。

エンジンのお話だけでも尽きること無く。ここからキハの回りを1周、さらに床下機器の紹介が続くのである。
撮影会は、正直言って淡泊な内容、ちょっとそこには不満だったが、この「体験会」の企画、それを補って何倍にも...短時間ながらキハ好きの<変態鉄>には非常に濃密な時間を過ごしたのだった。
(つづく)

(※)動画から切り出した画像を使っているため、写真が見づらくなっています。ご了承ください。そのうち、画質の良い静止画像の切り出し方が分かったら、写真を差し替えます。
(※)撮影時刻は写真データのものです。したがって、実際の時刻とは多少前後します。

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