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「ことでんレトロ」LAST RUN 2021.11.03 撮影記(10)夜の仏生山駅-1 [高松琴平電鉄]

今週の後半には、またまた南岸低気圧が通過するそうで。東京も雪になるという予報も出されている。ただ、コレは...雪になるのか雨で済むのか、あるいは降ることさえないのか、これは低気圧と寒気の非常に微妙な位置関係で変わってくるとのことで、<変態鉄>が趣味活動において、おもに参照している予報サイトは「雨」予報なのである。
実はその日、仕事でちょっと面倒な用事が入っている。しかも朝一番で。これを「雪で行けません!!」と言えないかと、ちょっと期待しているのである。

そう、本来、サラリーマンは「気楽な稼業」でなければならないのである。不謹慎ながら木曜・金曜と、首都圏が麻痺する位の雪が降り続いてくれると非常に助かるのだが...
仕事が休みになれば、珍しい雪景色の中を走る房総のキハでも撮りに行きたい。(ただ、その交通手段がないのだが...)

さてさて、どうしようもないことを書いたところで、引き続き、11月3日の「ことでんレトロ」最終運行の話題。

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【2021年11月3日18時30分】 高松琴平電鉄琴平線・仏生山駅

迷った末に決断したのは...というか、何の考えもなしに何となく“下車してしまった”仏生山駅。その構内通路でカメラを構えて。18時を回って、周囲は真っ暗。
混雑する駅構内、いくら図々しい<変態鉄>であっても、もちろん、ここで三脚をセットするわけにはいかない。ISO値を思いっきり上げて...、それでも手ブレ写真の連続だった。
ただ、ココで撮ったから...

この記事を書くのにあたって、写真を整理していて気づいたのだった。120号の前面には確かに「回送」の方向板が挿されている。レトロ電車の現役最後の姿を撮りに集まった<鉄>たちへの、ことでんからのプレゼントだったのでは...と思ったのである。
仏生山駅に到着した電車が隣接した仏生山車両所に入庫するだけである。法令上は「回送列車」ですらない。本線上を走る距離だって0.1 kmほど、それなのに...

……  ……

2021年11月3日(水・祝)晴れ

あっという間に過ぎていったレトロ電車、最後の1日。自分の“戦果”は「1勝3敗」だっただろうか。“勝ち”といえそうなのは香東川鉄橋のカットだけ。光の回り方などを読むことができず、予定外の撮り方を強いられる場面が続いたのもその一因だろうか。事前に綿密に撮影地を調べて...でないと、一発勝負で納得できる写真を残すのは、自分にとっては荷が重い事だったと、改めて思った。

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【2021年11月3日16時58分】 高松琴平電鉄琴平線・岡田-栗熊

最後の運転も琴平線上りの運転は、発車直後に日没を迎えるダイヤ設定で。
最後の走行シーンとなる岡田駅近くの踏切での撮影は、当初と反対側を向いてカメラを構えた挙げ句、大撃沈。すっかり暮れて暗くなってきた中、岡田駅へと戻る足は重かった。

それでも、通りかかった地元の女性の声。

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【2021年11月3日17時03分】 香川県丸亀市綾歌町岡田東付近

向こうの鉄塔の上にいる鳥たち、コウノトリなのだそうで。自分はまったく詳しくなく。指さす方向に望遠レンズで...

写真を拡大してみると...

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【2021年11月3日17時03分】 香川県丸亀市綾歌町岡田東付近

う~ん、よく分からないが。

さて。カメラをバッグにしまって、岡田駅はすぐ先に見えているのだが、こういうときは、そこまでが遠く感じるもの...なのである。

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【2021年11月3日17時14分】 高松琴平電鉄琴平線・岡田-栗熊

すっかり暗くなった頃に岡田駅。羽間寄りのカーブあたりで撮ったのだろうか、この駅のホームにも大勢の<鉄>の姿。たぶん、琴平-榎井のカーブとか土器川鉄橋はスゴい事になっていたのではなかろうか。
まもなく、やって来た1200形の高松築港ゆき、<鉄>で混雑する電車に乗ってからも、レトロ最後の1本、築港からの仏生山ゆきをどこで撮るか...悩み続けていた。

当初は太田駅か三条駅のホーム端、あるいは駅の外、駐輪場のあたりからホームに停車したところを狙おうか...と思っていた。

でも、考えてみれば...
外は真っ暗、市街地区間なので列車から離れて撮るのは難しく、そうなると駅停車中のシーンを狙うのは<鉄>であれば、たぶん誰しも考えること。あるいは、瓦町駅を出たところの踏切通過シーンを歩道橋から流して...
ただ、今日の<変態鉄>、最後の、その真っ暗な中を走る仏生山入庫の列車は、できるだけ確実に撮れる方法...でいきたかった。朝の長尾線から始まったこの日、香東川鉄橋以上の“会心の1枚”があれば、最後の1枚は流し撮り...とか、もっと攻めの勝負を挑むこともできたのかも知れない。

だけど...

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【2021年11月3日18時02分】 高松琴平電鉄琴平線・仏生山駅

<鉄>で満員の築港ゆきはレトロ電車を追いかけながら、一宮駅を過ぎて。考えがまとまらないまま、他の<鉄>の動きに流されるかのように自分も仏生山駅のホームに立っていたのである。

ホームの東西両側に、車両所の車庫・工場の設備が分散されているのが仏生山の特徴、西側の車庫への入庫線があったりする関係で、上下線がオフセットされた位置にある対向式ホームである。
上り(高松築港ゆき)ホームからは後ろ側の階段を下りて、目の前にある引上げ線を構内踏切で渡って、線路沿いを進んでもう一度、構内踏切で本線を渡った先に駅舎・改札口がある。その分、下りホームは改札口の先から始まっている分、南側に寄っており。
ちょうど、その部分、上りホームから続く通路上でカメラを構えると...

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【2021年11月3日18時03分】 高松琴平電鉄琴平線・仏生山駅

琴平からレトロ電車の前を走ってきた「しあわせさん こんぴらさん」が一宮止まりの区間列車として戻ってきた。

そこから15分後...

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【2021年11月3日18時18分】 高松琴平電鉄琴平線・仏生山駅

同じく1200形の、こちらは琴電琴平ゆき。ISO値は3200という高感度の設定、EOS R6 と RP という“2台持ち”で臨んだ今回の撮影、“R6”の方が新しくて、上位機種という位置づけにはなるのだろうが、でも、試し撮りしたときの自分の感覚というか印象としては、ISO値を4ケタまで上げたときの画面上のノイズについては、自分の主観的なものだが撮った写真を見ていて“RP”の方が画面のザラつき感が少ないように思うので...
“最後の勝負”は2019年からずっといっしょに<撮り鉄>してきた「RP」に託すことにして...

ISO3200設定とはいえ、シャッター速度は1/8秒、手ブレ補正機能にも限界がある訳で。自分としてもできるだけ...
線路柵にグッと腕を押しつけてカメラを固定するという非常手段。手持ち撮影なのにレリーズスイッチを取り付けるのも、少しでもカメラが動いてしまうのを防止するため。

やはり、夜になると寒い訳で。その中で30分間、じっと耐えた...というより、「少しでも確実性の高い撮り方」を必死に考えているとあっという間だった。
いつの間にか、自分のまわりにも撮影者がビッシリと。いままで、ことでんのイベントに何度か参加したが、たぶん、これほどスゴい数の<鉄>が集結したことがあっただろうか!?

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【2021年11月3日18時29分】 高松琴平電鉄琴平線・仏生山駅

18時半、ゆっくりとレトロ電車が到着したのだった。(つづく)

(※)撮影時刻は写真データのものです。したがって、実際の時刻とは多少前後します。

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