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2021/10 倉敷へ、鳥取へ(21)DD13-551号機 [保存車・博物館・廃線跡]

2022年もスタートから半月になろうとしており。でも、そんな中で引き続き、昨年10月の撮影記を。

引き続き、柵原ふれあい鉱山公園の旧吉ヶ原駅周辺に保存されている車両たちの話題。今回、最も撮ってみたいと思っていたのはDD13型ディーゼル機関車だった。ネットの情報で最近、塗り直されて美しい姿を取り戻した...と聞いていて。

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【2021年10月21日13時30分】 岡山県久米郡美咲町・柵原ふれあい鉱山公園

ボンネットの肩のところに2灯のヘッドライト。
ピカピカになったライトリムに自分の顔が映るのを見て...
陽当たりの良いところに留置されていたDD13型ディーゼル機関車をいろいろな角度から撮った。

……  ……

<鉄>の間で注目されているのは、やはり「国鉄型」。広く解釈すれば国鉄時代に製造された車輌ということになるのだろうが、その「国鉄型」らしさといえば、多数、全国に配置...つまり、どこでも、いつでも見られる車両という要素が大きいような気がする。
ディーゼル動車にも客車にも電車にも電気機関車にも数多くの「国鉄型」があったが、たぶん、一番、形式のバラエティが少なかったのがディーゼル機関車。

やはり、太平洋戦争の影響(燃料統制など)もあって、国鉄でのディーゼルエンジンの開発がなかなか進捗しなかったことも一因だろうが、国鉄型のディーゼル機関車といえるものが登場するのは戦後になってから。当初はアメリカから持ち込まれた入換用機関車から。
そして、蒸気機関車で行われていた車庫や貨物ヤードでの入換作業の近代化のために全国に投入されたディーゼル機関車がDD13型。1958年(昭和33年)に製造が始まり、400機あまりが全国で活躍した。
DMF31系エンジン(DD13型量産車では500 PS)を2基搭載している。

もちろん、私鉄にも類似の機関車が導入され。エンジンは換装されているが京葉臨海をはじめ、各地の臨海鉄道などに同系車が僅かに残っているが、“本家”の国鉄ではDD13型自体はJRには1両も承継されることなく。

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【2008年8月16日10時15分】 美祢線・四郎ヶ原駅

客貨両用の決定版とし本線用てはDD51、支線区用にはDE10が多数承継され。そして、それらも退役のときを迎えているのが現状。
先日、「青春18きっぷ」で名古屋周辺を巡ったときも稲沢駅近くに運用離脱車の留置だろうか、まとまった数のDD51形が並んでいた。でも、10年ほど前までは、あまり不自由することなく撮ることができた。

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【2021年10月19日14時15分】 水島臨海鉄道水島本線・水島駅

そう、そして、DD13形の“後継機”という側面もあったDE10形は、現在も水島臨海鉄道に乗り入れてくる定期運用があって。

ということで、見慣れた2形式とは違って、あまり見たことがないのがDD13形。

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【2021年10月21日13時03分】 岡山県久米郡美咲町・柵原ふれあい鉱山公園

硫化鉄鉱の輸送を担った片上鉄道では、蒸気機関車が牽引していた鉱石列車の置換え用として、自社発注でDD13形ディーゼル機関車を6両導入している。550番台に区分されており、国鉄のものとは細部に違いがあるようだが...

そのDD13-551号機は黄福棚原駅のところに佇んでいた。


2021年10月21日(木)晴れ

1991年の鉄道廃止後も、吉ヶ原駅構内はほぼそのまま残され、のちに、そこに「柵原ふれあい鉱山公園」がオープン、鉄道公園のような形で片上鉄道の展示運転が始まった。

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【2021年10月21日13時18分】 岡山県久米郡美咲町・柵原ふれあい鉱山公園

その後、線路は“延伸”され、吉ヶ原駅の構内外れにあたるところに新設された駅が黄福棚原駅。その“開業”は2014年、自分が吉ヶ原を初訪問するちょっとだけ前のことだった。

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【2021年10月21日13時22分】 岡山県久米郡美咲町・柵原ふれあい鉱山公園

真新しいながらも懐かしさのある木造の駅舎。展示運転の日ではないので駅舎部分はガラ~んとしており、誰もいなかった。
現在、本当の柵原駅周辺は自由に立ち入りができなかったと記憶している。この駅舎、片上鉄道にありがちなトンガリ屋根をもつ木造駅舎、これもその柵原駅を模したモノなのだろうか。

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【2021年10月21日13時26分】 岡山県久米郡美咲町・柵原ふれあい鉱山公園

残念ながら、保存車両を留置できる上屋のあるスペースは限られており、いつも、どれかは露天に置かれているのだが、この日は再塗装の都合もあったのかDD13が黄福棚原駅の、一番、見やすいところに停められており。

じっくり観察である。

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【2021年10月21日13時22分】 岡山県久米郡美咲町・柵原ふれあい鉱山公園

国鉄機としては入換機関車の印象が強いDD13形だが、こちらでは本線用の“エース格”の機関車だった。
鉱石を満載した無蓋貨車を連ねた長編成の貨物列車の他、その間合い運用的な意味合いだろうか、キハの他に輸送力列車として客車も保有しており。その客車列車の先頭に立っての活躍も見られたという。

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【2021年10月21日13時20分】 岡山県久米郡美咲町・柵原ふれあい鉱山公園

こちらは製造は1965年(昭和40年)、本線用の機関車として国鉄機とは仕様が異なっており。過給器を取り付けて、高出力化されていたというエンジンが特徴。
そのほかにも、そもそも車体長が異なっており。こちらの方が国鉄機より1 mほど長く14 m超の車体長なのも違いの1つ。それから、よく見れば窓配置が違う。中央のボンネットの左右に乗務員室扉があるのが国鉄機、でも、片上では向かって左側(写真では右側)は幅広の窓が設置され、正面から見ると、ちょっと間延びした表情になっている。
これは、車内の運転台配置の違いが理由か。DE10形などもそうだが、凸型ディーゼル機関車の運転台というのは1箇所、運転席は枕木方向に設置されており、いつもヨコを見ながら運転している...のが通常だが、片上の機関車は前後それぞれに運転台があって。

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【2021年10月21日13時30分】 岡山県久米郡美咲町・柵原ふれあい鉱山公園

朱色の色調が国鉄と片上では違う...とか、アレコレ調べてみるとさまざまな話が出てくる。また、車体長も違うし窓配置も違うのだが、こうしてDD13形の活躍する姿が見られるというのは、自分にとっては貴重なことで。

今度は是非、動いているところを撮ってみたいもの。

そして、黄福棚原駅の奥の方。しばらく来ないうちに線路が延びているのに気がついて。(つづく)

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