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阪堺「モ161号大規模修繕工事」竣工お披露目車庫撮影会(7) [ちん電(阪堺電気軌道)]

今年の台風は週末に合わせて関東に接近する傾向にあるのか...
今週末は特に予定の入っていない自分は、自宅でゴロゴロしながら過ごす予定だが、あの路線をはじめ「台風」と聞けば、やはり、<鉄>として不安になることがたくさんあって。地元・東京の天気予報よりも先に“千葉県市原市”をチェックしてしまう自分がいるのである。すでに計画運休になっているみたいだが、どうか大きな被害が出ずに10月17日からの週とされている全線復旧の予定が変わってしまうようなことだけは...

さてさて、この日も台風の影響で前日まで開催が危ぶまれていた。

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【2021年9月19日11時22分】 阪堺電気軌道・大和川検車区

9月19日の阪堺電車・我孫子道車庫で開催された「モ161号大規模修繕工事」竣工お披露目車庫撮影会。
10時過ぎから始まった撮影会、夢中でシャッターを切っているうちに11時を回っており。
4方向から車体全景を撮る時間が終わると、その“規制線”の中に入って自由に細部撮影などを楽しめる時間帯に。

それに合わせて、希望者のみ順番に車内見学(撮影)が許可されて。
やはり、コロナ禍。車内には1人ずつ、制限時間1分という条件で。希望制とはいえ、もちろん参加者の大半はドアの前に並ぶ列に加わったのである。

……  ……

2021年9月19日(日)晴れ

ドアの前を先頭に1列に整列して。

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【2021年9月19日11時35分】 阪堺電気軌道・大和川検車区(モ161号車内)

自分も何番目かで順番が回ってきた。制限時間は1分、最初は車内撮影。運転台撮影は別にもう1分設けられるとのことで。
タイムキーパーを務める阪堺職員の方が運転席に立っていて。

まずは車内の様子から。現在、稼働しているモ161型車は、この161号車を含めて4両。残る3両は(冷房使用時期以外の)通常運用に入っているが、それらの車内は木部が薄緑色のペンキ塗りつぶしで。この車両だけ「昭和40年代仕様」に改装される際にペンキを剥がしてニス塗りに戻された。
その後、さらに天井の蛍光灯が電球色タイプに交換されており。この161号車も貸切が中心でも時折、通常運用に入っているのでドア横にはICカードリーダーが付いているし、運賃箱もそれに対応した最新のもの。運転台にはドラレコも付いていて。古さと新しさが同居した車内である。

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【2021年9月19日11時34分】 阪堺電気軌道・大和川検車区(モ161号車内)

今回のイベント、皆さん、黙々と撮るタイプで質問などをするチャンスはなかったが、天井の...
1928年(昭和3年)製ということは当然、新製当初の車内照明は白熱灯だったと考えられる。これは非常灯だろうか、その台座にあたる円形のもの、コレは白熱灯照明時代の灯具(の台座)の痕跡ではないか...と思っているのだが。
(扇風機が付くようになるのも国鉄でも戦後の特急用車から。この電車には冷房も扇風機もない)

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【2021年9月19日11時34分】 阪堺電気軌道・大和川検車区(モ161号車内)

昭和初期の電車というのはモダンな...
細かいところの造作が美しい車両が多くて。これは新製当初から変わらぬデザインかどうか...だが、つり手の支柱のデザインもいまの電車にはない優雅さ。

路面電車にとって、この吊革を提げている管、これが大事なもので。この中に紐が通っていて。後部に乗る車掌さんが引き紐を引けば、この中の紐が...
反対側、前部の運転台天井付近にある信鈴が「チンチン」と。阪堺電車は地元で「チン電」と呼ばれており、その語源でもあって。
もちろん、いまはダミーというか使われることはない筈だが、モ161号車だけ、これが再現されており。
そう明るくはない車内だけに信鈴付近を撮った写真は見事な手ブレだった。嗚呼。

というようなディテールは、もちろんのこと...

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【2021年9月19日11時35分】 阪堺電気軌道・大和川検車区(モ161号車内)

この車両、自分が気に入っているのは屋根の丸みである。屋根の深さ。

そんな様子を強調したくてタテ画像も撮ったのだが、やはり、自分には難しかった...嗚呼。

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【2021年9月19日11時35分】 阪堺電気軌道・大和川検車区(モ161号車内)

スピーカーに広告枠、車内の至る所に気になるものがあった。
でも、「あと10秒!!」、慌ててパシパシ撮ったら車外へ。あっという間のことで、なかなか思い通りにはいかなかった。

……  ……

再び車外に列ができて。

今度は運転台見学(撮影)。車内とは違って2人ずつで車内に入り、それぞれ指定されたサイドの運転台を撮影できることになっていて、
自分は非パンタ側(下り方)の運転台を撮影することができた。

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【2021年9月19日11時48分】 阪堺電気軌道・大和川検車区(モ161号車内)

運転士の背後の仕切りにもこの電車らしさが。ペンキ塗りの他車と構造自体はほぼ同じだが、それでも印象はかなり違っており。楕円形の車番表示が何とも言えない。
ちなみに、この写真の右隅に先ほどの、信鈴の引き紐が確認できる。

それにしても...

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【2021年9月19日11時48分】 阪堺電気軌道・大和川検車区(モ161号車内)

昭和の路面電車の“通常仕様”、立っているだけでも窮屈そうな狭隘な運転台なのである。
そう、28 mmでも全景を撮るのは難しく。

まぁ、それでも間接制御車(もともとは連結運転対応だった)なので、マスコンは同世代の他の電車ほど大きくなくて。全体としては整った感じの運転台に見える。運転士さんのお腹のところに並んだ押し釦などはワンマン対応機器などだろうか。

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【2021年9月19日11時48分】 阪堺電気軌道・大和川検車区(モ161号車内)

他の車両と同様、運転台後部、客席との仕切り部に透明なビニールカーテンが張られているのが、イマドキ仕様。

運転状況記録装置なども装備されており、そういうところ、令和と昭和の2つの時代がミックスされた仕様になっていたのである。
さぁ、あっという間に時間になって。ほかの皆さんの見学が終わるまで車外で待機である。(つづく)

(※)撮影時刻は写真データのものです。したがって、実際の時刻とは多少前後します。

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