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阪堺「モ161号大規模修繕工事」竣工お披露目車庫撮影会(6) [ちん電(阪堺電気軌道)]

例年、10月というのは<鉄>にとっては忙しい時期になるはずだが...
それは10月14日の「鉄道の日」、そもそも国鉄内部のお祝い事だったはずが、いつの頃からか監督官庁が音頭をとって全国の鉄道事業者でイベントをするようになって。
この時期、毎週末のように各地で車両基地の一般公開やイベント列車の運転など、毎年、どこに“参戦”するのかに悩むものだが。

今日で緊急事態宣言などが全面的に解除されるが、それでは準備してその情報を公開して...たぶん、間に合わなくなった事業者が多いはず。さらに車庫公開などのイベントの場合、周辺住民の中に過度に気にするタイプの人がいるというケースも多いだろうし。
今シーズンのイベント開催はどうなっているのか気になるところ。

それにも増して気になるのは、ことでん、高松琴平電鉄レトロ電車のお別れイベント。11月になると仕事が忙しくなる自分としては10月中に行ってほしいと思っているのだが...。
やはり、全国的に有料で事前募集制のクローズドなイベントが多くなるのだろうか。それはそれで撮りやすくてうれしいのだが。

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【2021年9月19日10時58分】 阪堺電気軌道・大和川検車区

この撮影会はクラウドファンディングの返礼品としての実施であり、イベントとはちょっと違うが、20名弱の参加者、運営側が<鉄>の気持ちをうまく捉えた進行をして下さったことも相まって、ベストポジションでも、皆さん、笑顔で譲り合って順番に撮るような雰囲気で。
少人数の撮影会というのも良いものなのである。この日も2時間ほどの時間があっという間に過ぎていく、充実した撮影会だった。
 

……  ……

2021年9月19日(日)晴れ

普段に比べて減便が行われているので、日中でも多くの車両が車庫で休んでおり。(10月より土休日も通常ダイヤに戻る予定)
その中で車庫の中央に撮影スペースをつくっていただいた訳で。

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【2021年9月19日11時14分】 阪堺電気軌道・大和川検車区

モ351、501、601、701形車といった、普段なら営業運転で出庫しているはずの車両も所狭しと並べられていて。

子供たちに人気のモ701号車(パンダ電車)の姿も確認できる。

他の人が撮っている写真に写りこまないようにするため、撮影スペースの周囲にはテープと朱色のコーンで立ち入り範囲が細かく規制されており。もちろん、その範囲内で(こっそり)モ161号車以外の電車たちも撮っていたのだった。
ホントに気になっている1両は見える場所にいなかったのだが...

撮影スペースの東側に留め置かれていたのが、デト11号。

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【2021年9月19日11時41分】 阪堺電気軌道・大和川検車区

最近はコロナで中止になっているが、毎年6月にこの我孫子道車庫で行われるイベントではコンサートとかクイズ大会のステージとして“活躍”しているのを撮ったことがあったが...

分類上は「電動貨車」。高松は仏生山車両所にいる“仏生山のヌシ”デカと同じであり、どちらもたぶん車庫内の構内専用で車籍は残っていなかったような。(※ 曖昧な記憶に基づくテキトーな記述)
濃緑色塗りつぶしの車体、窓のところはニス色で。これは部品取り用に留置されているモ163号車とも同じ。広い意味で今回の主役・モ161号車とも同じ姿である。ガイコツ型テールライトなどモ161形車との共通性を感じさせる部分も。でも、それにしても両側の運転台は狭そうである。これは走らせるとしても乗務する運転士さんの体型に制約がありそう。

側面のアオリ戸が開けられた状態で。

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【2021年9月19日11時41分】 阪堺電気軌道・大和川検車区

その“検査表記”。「製造年月 昭和29年」とあるもののネット上では、あのウィ※ペ※ィアをはじめ複数のサイトに「1952年(昭和27年)帝国車両製」と書かれており。
まさか新製2年後に大改造を受けて...ということは無さそうで。

この“2年差”は一体??
こういうことはよくあるもので。次回、我孫子道車庫のイベントに参加できる機会があれば聞いてみたいところ。

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【2021年9月19日11時36分】 阪堺電気軌道・大和川検車区

その2年差は気にしなくても、この電動貨車、新製車というのもちょっと珍しい存在。初めから事業用車だったと思うのだが...
この日は(も)交換用の冷房装置の置台として使われており。

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【2021年9月19日11時51分】 阪堺電気軌道・大和川検車区

そして、その台車。メカに疎い<変態鉄>でも気になってしまったのが、この窮屈そうな台車。
ボギー車としては小型の部類に入りそうな電車だけに台車も小さいのだろうが、左右のブレーキシューがぶつかりそうな幅で。
枕ばねも簡素なもの。乗り心地のほどは???

調べてみれば、この台車、阪堺電気軌道(初代=南海への編入前)が明治から大正時代にかけて導入した1形電車の台車の流用品だとの記述も見られ。
車体は戦後の新製であっても、その際に台車や電機品を流用したというのは何ら不思議でなく、もし、そうだとするならモ161号車より最大で20年くらい“先輩”ということにもなりそう。

いっそ、電動貨車(デト11)と控え車(TR-1,2)を主役にした撮影会を催してもらえないものか??
たぶん、全国から参加者は自分を含めて10名くらいは集まりそう。参加料3万円くらいまでなら参加したいのだが...

さて。

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【2021年9月19日11時41分】 阪堺電気軌道・大和川検車区

我孫子道に留置されている中には阪堺では少数派の他線からの移籍組も。
モ251形車は京都市電からの転入車。それにしても、路面電車としては長い距離で専用軌道も多くスピードが上がる路線、さらに(路面電車としては)大柄な車体が主流だった阪堺(当時は南海の軌道部門)が、なぜ、京都の中型車を購入したのか...阪堺を撮る<鉄>の間でも“七不思議”のような存在になっている車両である。
自分が高校生の時に初めて阪堺を撮りに訪れたときは、まだ「予備車の予備車」みたいな存在として、「お酢はタマノイ」の広告を纏った姿で、この我孫子道車庫で休んでいた。

晩年は、ほとんど稼働することもなく廃車になったが、それに前後して256号車が京都市電時代の塗装に戻されており。

残念ながらだいぶ色あせてしまっている。ほかにも保存例がある形式だけに、趣味者の手で整備して保存しようという機運は高まりそうにないような気もするが、それでも、白いドアなど京都時代の姿をよく残しており、ぜひまた美しい姿を取り戻せたら...

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【2021年9月19日11時01分】 阪堺電気軌道・大和川検車区

主役たるモ161号車だけでなく、周りの車両たちも眺める...このあたりが<変態鉄>の図々しさかもしれない。

でも、我孫子道車庫というのは<鉄>の...<変態鉄>の視線で見ればドキドキするような“宝の山”に見えてくるのである。

さぁ、四方向からの撮影タイムが終了したら... (つづく)

(※)撮影時刻は写真データのものです。したがって、実際の時刻とは多少前後します。

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