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ことでんレトロ最終章 20210731(4)もう一度、白山バック [高松琴平電鉄]

昨日の記事では、20年ほど前の120号車の姿をご紹介できたので、今日のトップ写真は、再掲ではあるものの、やはり、2002年頃の1枚。
<変態鉄>が高松琴平電鉄を撮るようになった頃には、既に瓦町はいまの駅ビルだった。あの旧駅舎は写真で見ただけ、その気になれば間に合ったのに、当時はそんなことにまったく興味を持てなかった。それだけ若かったということかも知れないが...

その2002年頃、ちょうど「ことでんそごう」デパートが...という時期。瓦町駅近くの線路に長尾線の予備車が止められているのは、いまと変わらず。

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【2002年頃】 高松琴平電鉄長尾線・瓦町駅付近

この頃は、この300号車が、ことでんの前身、琴平電鉄開業時からの生え抜きの1両であることなど知るよしも無く。何となく旧型電車を撮りたい...というくらいの気持ちで、鉄道誌のガイドを読んで、その通りの場所で撮ったという感じだった。「そごう色」の電車が増え始めた頃で、まだまだ3線とも大半の電車はファンタンゴレッドにオパールホワイトの塗り分け塗装だった時代である。
まさか、このときから20年間、現役で走り続けるとは思っていなかった。

丸窓に復元され、新製時の焦げ茶色単色塗装になる...その前の姿を撮っていた。

さて、2021年7月31日の高松琴平電鉄長尾線、レトロ電車をどうしても“白山バック”で撮っておきたかった。

……  ……

2021年7月31日(土)晴れ

上り列車として通過していったレトロ電車、いったん高松築港駅まで行って折返して戻ってくるのは14時半頃。暑さのピークにさしかかり...
ちょっとでも冷房の効いた電車で...

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【2021年7月31日13時39分】 高松琴平電鉄長尾線・長尾駅

ほぼ無目的に長尾駅まで、もう1往復したのだった。

ことでんの3路線は、それぞれ別の会社だった。いわゆる戦時統合でできた会社である。長尾線は高松電気軌道によって開業、こちらは琴平線よりも早く明治が大正に変わる頃に開業している。
その高松電気軌道の社紋が飾り窓のところに残っているのだが、駅舎自体は30年ほどの前に建て替えられているそうで。

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【2021年7月31日13時40分】 高松琴平電鉄長尾線・長尾駅

この1300形編成で学園通り-長尾間を往復した。

先ほどの喧噪とは打って変わって静けさを取り戻していた長尾駅、今回も5分程度の滞在で。

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【2021年7月31日14時13分】 高松琴平電鉄長尾線・白山-学園通り

今度のレトロは下り列車として。ということは、この人気スポットも白山を入れれば後追いで撮ることになるので...

自分は後追いになるのは、あまり気にしないタイプ。この時間帯は上り列車に対して順光になる上に、白山を入れて撮るなら、この後追い構図になる訳で。
先ほど、1個手前の踏切脇で撮っているときに見ていたのとは、打って変わって<鉄>の姿は少なく。やはり、多くの<鉄>は、列車写真は前から撮らないと気が済まないみたいで。

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【2021年7月31日14時19分】 高松琴平電鉄長尾線・学園通り-白山

一面の緑色にこそ、黄緑色の「お~い、お茶」ラッピング編成が、よく映えるように思う。

そして、いよいよ...

背中の方から、あの重厚なサウンドが響いてきて...

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【2021年7月31日14時31分】 高松琴平電鉄長尾線・学園通り-白山

ファインダーの中に2両の電車が飛び込んでくる。無我夢中でレリーズボタンを握りしめて。

確かにヘッドライトは灯っていないが(← 後部なので当たり前)、それでもサイドがちに2両編成の姿を捉えたカットなので、それほど気にならず。
白山をバックに走るレトロ電車を2箇所で記録できて。これで大満足だったのである。

実は、もう1つ、撮ってみたいテーマがあった。

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【2021年7月31日15時08分】 高松琴平電鉄長尾線・白山-学園通り

それは、灰色のコンクリート製の架線柱に混ざって、少しだけ残っているレールを組んでつくった架線柱である。

だが、結論から言えば、やはりリサーチ不足。完敗だった。折返しの40分ほどの時間は、その架線柱が残るところを探し当て、そしてカメラを構えるのに余裕がある時間だと思っていた。白山駅近くに、そのレールを組んだ架線柱がまとまって残っている地点があることは行きの電車で確認済みだった。

だが、しかし...

歩いて探すとなると...

だいたいの場所が分かっても、農地の中を走る線路だけあって線路周りの道は...

目前にして行き止まりだったり...
結局、1本だけ見つけて、かなり窮屈ながら、強引にそれを絡めて撮るのが精一杯だった。

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【2021年7月31日15時13分】 高松琴平電鉄長尾線・白山-学園通り

この日、初めて。「負け」を確信した状態でカメラを構えたのである。
伝統の“急行 りつりん”と、この日のために用意された“ながお”のヘッドマーク、「2枚看板」でやってくる300号車の姿を撮って、この日のレトロ電車撮影は終了となったのである。

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【2021年7月31日15時14分】 高松琴平電鉄長尾線・白山-学園通り

ちなみにこの地点、「正一踏切」という(たぶん)第4種踏切。
“たぶん”と書いたのは、第4種とは遮断竿も警報器もない踏切の筈。この、手で押して通るタイプ、これは...
このあたり、踏切の分類としてはどれにあたるのか??

ことでん以外ではあまり見たことのないタイプである。

それから...

この踏切のすぐ後ろは「フジメン」という有名な製麺所。そのヨコの遮断機も警報器も備えた踏切のヨコでカメラを構えれば、お目当ての架線柱が何本も並ぶ様子を撮ることができたのだった。それに気づいたのは撤収するとき。
何だか残念な終わり方で。

尤も、“白山バック”はうまく撮れたし、20年前の撮影地も確認することができて“収穫”の多い1日だったことには変わりなく。
汗を拭いながら、学園通り駅へと戻るのだった。(つづく)

(※)撮影時刻は写真データのものです。したがって、実際の時刻とは多少前後します。

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