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ことでんレトロ最終章 20210731(3)まさか、ここは20年ぶりの??? [高松琴平電鉄]

ここに来て、緊急事態宣言が9月下旬まで延長されるという報道が出てきており。まぁ、延長になるのは織り込み済みだったので、何の驚きも無いのだが。
結局、2021年は1年間の大半が緊急事態宣言下というヘンな年になりそう。

いっそ、黙っていたら「緊急事態」で、感染状況が落ち着いたら「通常事態宣言」をするように改めては...などと思う<変態鉄>である。

この状況が続けば、レトロ電車も「お別れ運転」無しにフェードアウト...という最悪の事態が起こるかも。それが心配である。

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【2021年7月31日12時27分】 高松琴平電鉄長尾線・長尾駅

もし、「お別れ運転」があったとしても、それが<変態鉄>の仕事が忙しい時期に重なる可能性はあるわけで。
そうなれば、コレが自分にとっては最後の「長尾線レトロ」になるかもしれず。決して、そうなって欲しいと思わないが、でも、そうであるからこそ、今回は天気にも恵まれ、自分自身、納得のできるカットを残したい...という気持ちが強かった。

……  ……

2021年7月31日(土)晴れ

経緯もあって長尾駅は片面ホームだけの折返し駅。ホームのない側線が1本だけあって、長尾駅に到着したレトロ電車はツアー参加者を降ろした後、入換えされて側線に入っており。

<変態鉄>の乗った1250形、12:25着、12:31発とわずか6分の折返し。駅のすぐ隣の道から撮れるが、そこまでたどり着くのも一苦労だったのである。

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【2021年7月31日12時27分】 高松琴平電鉄長尾線・長尾駅

大勢の<鉄>をかき分けて何とか撮ったこの1枚。X字型にバーが入る、車止めのところの架線柱。
その隙間から120号車の顔を。この日のためのヘッドマークを掲出した姿を。

もう、大急ぎである。

駅舎だって、その入口上部の飾り窓(??)だって、長尾駅に来たからには撮りたいポイントはあるのだが、それどころでは...

大急ぎでホームに停まる電車に戻って。再びの学園通り駅へ...。

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【2021年7月31日10時46分】 高松琴平電鉄長尾線・白山駅

朝、降り立った駅は白山(しらやま)駅だった。白山は高さ203 mの山...というか小高い感じの。麓に白山駅があってそのすぐ先に神社が。そこからハイキングコースがあって山頂まで登れる。
山頂からの俯瞰に挑戦したこともあったが、岩質の関係で讃岐の山々は見事な円錐形というかお椀を伏せたようなシルエットになって。
「東讃富士」とも呼ばれるこの山は、まさに長尾線のシンボル的存在でもあって。

<変態鉄>にとっては、長尾線と言えば“白山バック”となるわけで。

ただ、2000年代初頭につくられた撮影地ガイドに出てくる有名なポイントには白い柵が立って撮影不可能になっており。
残された“白山バック”のポイントと言えば、学園通り駅近くの、午前中にサイドから撮った、あの場所なのである。そう、だから田園風景のサイドショットを狙っていた<変態鉄>は少数派であって、多くの<鉄>はその白山バックを狙っていた。

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【2021年7月31日11時43分】 高松琴平電鉄長尾線・学園通り-白山

車窓から見たあの地点、すでに多くの三脚が林立している状態で。

電車が学園通り駅に到着するとダッシュで駆け出す若い“同業者さん”たち。数少なくなった撮影地をめぐる“競争”は激化しているのである。膝が痛くてフツーに歩くにも難がある状態の<変態鉄>、もはや、この撮影地競争に“参戦”できる気持ちの余裕は無く。
後ろからゆっくりと歩き出すのだった。

でも、ゆっくり歩いたからこそ...

先ほどの田んぼが、林立する三脚が向こうの方にチラッと見えてくるところで、小さな踏切があって。多くの<鉄>は走って通り過ぎて。白壁の塀があるお宅の裏側が先ほどのポイント。手前にある小さな踏切の付近には数名の<鉄>がカメラを構えていて。でも、まだまだ足場には余裕があって。

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【2021年7月31日13時02分】 高松琴平電鉄長尾線・白山-学園通り

<変態鉄>も、ここでカメラを構えることにしたのだが...

立ち位置を確保して、汗を拭ったら試し撮り開始。

……  ……

でも、ここで...

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【2002年頃】 高松琴平電鉄長尾線・高松築港駅

20年前の記憶が甦るのである。たぶん、2002年前後。ちょうど、「コトデン」が「ことでん」になった頃、ことでんが一番、厳しい局面に立たされていた時代である。
琴平線に京急や京王からの電車が入り始めた頃、長尾線にも名古屋市の地下鉄から移ってきた電車が登場して、ようやく冷房化が始まった当時である。

瓦町駅ビルに入った「そごう」デパートの包装紙を模した車体塗色になっていた時代である。

「えっ!! まさか!!」だった。
試し撮りの「お~い、お茶」ラッピング電車の高松築港ゆき、そのカットを見て。

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【2002年頃】 高松琴平電鉄長尾線・学園通り(?)-白山

2002年当時、学生だった自分はヒマさえ見つければ、いや、大学を休んで時間をつくっては、あちこち出歩く生活だった。
ちょうど、ことでんの撮影に訪れたこの日は、名古屋から来た600形に混じって、レトロ電車(という呼び方も無かったが...)編成も1本、日中運用に入っており。
その姿を追って、ここも訪れていた。

「学園通り」駅が開業するのが、この前後の時期で。学園通り駅があったのか、あるいは白山駅から長尾街道を歩いてたどり着いたか...
もしかしたら、実家の引き出しの中にこのときのメモ帳が残っているかも知れないが、いまでは全く記憶が無い。

長らく「撮影地不詳」だったこのカット、約20年ぶりに自分自身で撮影地が確認できたのだった。
20年経ってもこの場所はそれほど変化がないみたい。

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【2002年頃】 高松琴平電鉄長尾線・学園通り(?)-白山

ネガの前後のカットから考えると、たぶん同じ場所で折返しも撮っており。白壁の塀のお宅の方からだろうか、同じ編成を撮ったカットも。
この日、日中運用に入っていた旧型電車は、玉野市電からやってきた760号車と、ぬぁんと、120号車。

760号車は廃車後、玉野に“里帰り”の上、静態保存され、もう一方の120号車は、そう、20年経ったこの日も運用に入っていたのである。

……  ……

道幅のない生活道路沿いだが、ここの場所もだんだん三脚の数が増えてきて。

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【2021年7月31日13時07分】 高松琴平電鉄長尾線・学園通り-白山

最後の試し撮りは1250形編成。本当は現行の京急出身の電車2両編成に合わせて構図を決めると、ちょっとスカスカになるのだが、それも織り込み済み。

レトロ電車のアップでは無く、周辺の情景を入れた1枚を狙っていたのである。

さぁ、いよいよ。

向こうの方から豪快な吊り掛け音が聞こえてきて。

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【2021年7月31日13時14分】 高松琴平電鉄長尾線・白山-学園通り

「パンタグラフが後ろのお宅の屋根に重なって...」
などという苦情は受け付けない。自分なりには、20年ぶりのこのカット、しかも2両編成の後部の車両は、あの日と同じ120号車。

思いがけずに、20年ぶりに、この地点の白山バックが撮れて。

さぁ、1往復目は上下とも、じゅうぶん納得のできる1枚が撮れて。暑いのは辛かったが、気持ちには少しずつ余裕が生まれてきて。(つづく)

(※)撮影時刻は写真データのものです。したがって、実際の時刻とは多少前後します。

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