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夏の東北を巡って(9)荒砥駅 [3セク鉄道「鉄印」の旅]

旅客列車の場合、時刻は公表されている。公表されているダイヤから1分でも、秒単位でも「早発」となれば、その鉄道会社が上場しているときなど報道発表もされる。でも、貨物列車というのは謎なのである。それでも、毎日運転の列車なら現在のネット社会、何らかの情報収集はできるものだが...
個別に設定される1回きりの臨時貨物列車となれば、もうまったく分からない。

ネット上に公表...というか漏洩している情報も、まぁ、話半分...といった感じで考えていないと。
先日、撮りに行ったJR東日本秋田支社から小湊鐵道向けのキハ40形の譲渡車、いわゆる甲種車両輸送、一種の臨時貨物列車である。
たぶん着地は千葉貨物ターミナルだったと思う。

五井駅のJR内房線と小湊鐵道の間の渡り線は、もうかなり昔に撤去されている。
だから、京葉臨海鉄道の貨物駅からはトレーラー輸送されることになるはず。

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【2017年12月1日19時00分】 小湊鐵道・上総山田駅

どうせ仕事だから見に行けないが、気になって、ツイッター上の情報などを見ているのだが、まだ、こんどやってきたキハ40形の「続報」を確認していないのである。

7月21日の訪問時、蘇我駅で甲種輸送を撮った後、キハに乗って通った上総山田駅構内の側線付近にはタイガーロープが張られていた。
先日の貨車も、去年の会津若松のキハ40形のときも、陸送先は上総山田駅だった。
そう、駅前に大型トレーラーとクレーン車を入れられて、キハを吊り上げて線路上に下ろすという作業ができるには広いスペースが必要なのである。

だから、たとえ搬入作業が深夜になったとしても、たぶん<鉄>の誰かが、その作業を撮りに行っていると思うのである。
となれば、すぐにネット上に出回りそうだが...

トレーラー輸送も、上総山田駅での作業も、五井機関区への回送も...

1枚もネット上に出てこないという不思議。前回は郡山からの甲種が到着して、すぐに上総山田駅に陸送されたように記憶しているが...
件の大雨被害で、小湊側の都合がつかなくなっているのだろうか。気になっている。
自分は上総山田駅といえば、“バルブ”で訪れることが多い駅...だが。

ということで、ひきつづき、7月1日の山形鉄道フラワー長井線の話題。

……  ……

2021年7月1日(木)曇り一時晴れ

野川鉄橋でフラワー長井線のディーゼル動車を撮って。鉄橋の袂にあるのがあやめ公園駅。
第3セクターに転換された後に、地域からの要望で開業した駅である。

その分、隣の長井駅とは距離が短く。

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【2021年7月1日14時08分】 山形鉄道フラワー長井線・あやめ公園駅

この写真、あやめ公園駅のホーム端から撮ったものだが、入線してくる列車のすぐヨコには四角い遠方信号機が見える。
そして、列車の右側、写真の端にはちょっと遠くに赤を現示している信号機が見える。これが隣の長井駅の上り出発信号機だと思われる。

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【2021年7月1日14時09分】 山形鉄道フラワー長井線・第211D列車(YR883号車)内

今度の列車はYR-883号車。

先ほどのYR-882号車は車内の照明にも装飾が施され、ロングシートにはテーブルも設置されていたが、こちらはリニューアルされていない“原形仕様”だろうか。
製造は昭和が平成に変わる頃、開業時(第3セクター転換時)である。だから、製造メーカーも“新潟鐵工所”である。

そう、そのことに気づかされたキッカケはこの座席だった。
4人ボックスシートが並んでいるが、この座席に見覚えがあった。製造年が7年ほど違うが、水島臨海鉄道MRT300形も、この背もたれをアタマのところで繋いだような感じのシートだったはず。
(MRT300形は、1995年製造開始だがメーカーは新潟鐵工所)

野川鉄橋で撮っていたときから急速に灰色の雲が広がってきて、何だか薄暗い感じが寂しさを増すのだが...

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【2021年7月1日14時09分】 山形鉄道フラワー長井線・第211D列車(YR883号車)内

<鉄>として、沿線には見所といえるものがあって。

今回は残念ながら車内からの見学となってしまったが、まずは羽前成田駅舎である。長井駅が建て替えられて、国鉄時代からの駅舎も数を減らしつつある訳だが、ここはプラットホームも含めて駅全体が何とも魅力的な佇まい。
次回、じっくり立ち寄る時間をとりたい駅である。

長井から終点の荒砥までは20分ほど。大半の区間は最上川に並行に田園地帯をゆく区間。緑色の絨毯のように広がる田んぼを見ながらの<乗り鉄>である。

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【2021年7月1日14時25分】 山形鉄道フラワー長井線・第211D列車(YR883号車)内

そして、クライマックスと言えるのが、終点・荒砥駅のすぐ手前にある最上川鉄橋である。片側(長井側)は上路式ガーター橋なので、四季の里駅で降りて沿線から撮れば、うまく撮れそうな気がするが、この鉄橋、明治時代、ちょうど日清戦争の前くらいの時期だが、東海道本線の木曽川鉄橋としてつくられたダブルワーレントラス橋なのである。大正期にこの地に移設されて...
英国人技師を招いて設計、施工したその鉄橋が場所を変えても140年以上にわたって“いまなお現役”なのである。

通過する列車内から撮ると、ちょっと小さめのトラス橋...としか見えないが、ここも再訪したいところ。

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【2021年7月1日14時28分】 山形鉄道フラワー長井線・荒砥駅

ということで終点の荒砥駅。車両基地があるのはこの駅で、この日、走っている姿を撮ることができなかったが“標準塗装”の車両が休んでいた。
ゆっくり撮りたいが、折返し時間はわずか5分。とにかく急いで駅を出て。

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【2021年7月1日14時27分】 山形鉄道フラワー長井線・荒砥駅

駅舎が地域の交流館のような機能を兼ねているようで...

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【2021年7月1日14時27分】 山形鉄道フラワー長井線・荒砥駅

駅舎内には国鉄時代からのこの路線について簡単な展示が...

運賃は終点でも車内収受式だが窓口はあって。でも、誰もおらず...
迷ったのである。(つづく)

(※)撮影時刻は写真データのものです。したがって、実際の時刻とは多少前後します。

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