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ゆく河の流れは絶えずして...(最近の<変態鉄>) [オッサンの戯れ言]

  ゆく河の流れは絶えずして、しかももとの水にあらず。

鴨長明の「方丈記」の出だしである。
教養とか知性などというものとは無縁の自分、知性の代わりに“痴性”だったら溢れ出ているが...。

だから、このコトバを勝手に、世の中というのは、ある種の“不可逆性”のようなものをもって時間とともに進んでいく...というイメージで捉えている。
“コロナ禍”が終わったときには、2019年以前の世界が戻ってくるのでは無く(部分的には戻ってくるだろうが...)、全く新しい世界が現れる。という感じだろうか。

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【2020年1月10日11時43分】 山陽電鉄本線・妻鹿-白浜の宮

「せめて、もう一度、撮りたい!!」
ずっと、そう思っていた山陽電車3000系“復刻色”編成がとうとう運用離脱したらしく。延期になっている「お別れ運転」の日は、どうあがいても休みなどとれない日、もうあの姿を見ることはできないのである。

う~ん、悔しい。

そういうことだけでは無くて...
……  ……

“コロナ禍”になって丸1年が過ぎて。外出自粛と言われると鉄道の世界には困難が訪れるのは明白なことでもある。

もちろん、趣味活動にもさまざまな制約が出てきている。最初は「いまは我慢の時」と都道府県知事をはじめエラい方たちは繰り返していた。でも、丸1年を過ぎて。間違いなく徐々に鉄道事業者の経営体力を奪いつつ蝕んでいっているようで。
となれば、時間との闘い。<変態鉄>が撮りたい、訪れたいと思っている鉄道情景は“アフターコロナ”には廃線跡に姿を変えているのでは無かろうか...という漠然とした不安。
でも、それは地方の中小私鉄だけではないようで。規模の大きなところほど痛手も大きくなるわけで。

ネットメディアにこんな記事を見つけて。

「非電化・単線化で固定費削減 JR東日本「設備のスリム化」計画が問いかける「地方ローカル線」の未来」
https://news.yahoo.co.jp/articles/500afa3e1de4cef5dab3ef8ec624a7e93194670f
(まいどなニュース(5/23(日) 17:20配信)


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【2020年9月16日17時26分】 小海線・小諸駅

ザックリまとめると、JR東の事業計画の資料の中で「設備のスリム化」というコトバが出てきているという話。
その具体策として上がっているのが「非電化・単線化」ということ。昭和30、40年代の在来線輸送全盛期に、国鉄は幹線の複線化、電化を急速に進めた。

電化路線の架線を外したら架線柱などの他、変電所も不要になる。列車本数が少なければ複線の線路を単線化しても、ダイヤの工夫で賄える。
影響が小さく効果が大きい路線、<鉄>として妄想するならば...

<変態鉄>は、郡山-喜多方の磐越西線とか仙台-山形の仙山線(仙台市街地の区間は除外??)などを思い浮かべてしまう。あるいは、2連ワンマン化された内房、外房線??

“電化設備を撤去して非電化”というのは<鉄>の世界では、ある種、「廃線に向かう路線」というイメージになる。
名鉄のローカル線にも八百津線とか、栗原電鉄とか...
合理化のために電化設備を撤去して、ディーゼル動車を導入した路線というのは、その後、しばらくで断念する...というジンクス。
というか、それほど厳しい状況だからこそ、そういう施策をとるのだろうし...

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【2002年頃】 高松琴平電鉄長尾線・撮影地不詳

古くは、玉野市営なども。開業後、電車はほどなく高松琴平電鉄に譲渡され。ディーゼル化されても、そう長続きせずに廃線となった。譲渡された電車は、ことでんで2000年代に入るまで活躍したのだから皮肉なもの。その末期に<変態鉄>も撮る機会を得た。

ただ、JR東がそんな古い作戦を...

もちろん、代替に導入するのは純然たるディーゼル動車ではなく、蓄電池車両やハイブリッド車などになると推測される。これなら、一部、非電化路線のキハの置き換えで既に実用化している。

遊休資産の処分による固定費の圧縮というのは、こういう情勢で企業として当然、考えないといけないことだが、それにしても趣味者としては寂しく思うものなのである。

……  ……

そうそう、山陽電車3000形は、幸いにも一度だけ撮影する機会を得た。天気にも恵まれ、まぁまぁ納得のいく画を残すことができたのは、せめての救い。

でも、撮りたかったこちらは...

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【2018年7月30日9時04分】 北陸鉄道浅野川線・内灘駅

日比谷線の03系改造車、その追加投入分も入ったみたいで。この車両の引退は正式には発表されていないようだが、もう近々に居なくなるはず。
いつ訪れても狭幅車は車庫や北鉄金沢の地下ホームで休んでいる姿だけ。この電車こそ一度、走っているシーンを撮りたかった。

行きたかった。撮影計画は何度も組んだのである。あぁ...

そして、この機関車。

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【2021年4月7日6時58分】 水島臨海鉄道水島本線・水島駅

先日、撮影記を書いた水島臨海鉄道の貨物用ディーゼル機関車、とうとう20日に真っ赤なDD200形が“納車”された...という情報が。
しかも、そんなタイミングで当のDE701号機は故障で走行不能になり。JR貨物の岡山機関区に回送されて...
置き換え迫っているこの時期、ちょっと気をもむ展開なのである。
※ 追記 DE701号機は無事に修理が完了し、まもなく運用に復帰する予定とのことです。

でも、暗い話題ばかりでは無い。“新展開”を予想させるものも...

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【2021年5月16日10時56分】 関東鉄道・水海道車両基地

先日、関東鉄道のホキ800形貨車が小湊鐵道に譲渡されることが発表されたが、ぬぁんと、その小湊鐵道、同時にチキ車をJRから譲受して。
ホキはバラスト(線路下に敷く砕石)輸送用、そして、チキはレール輸送用、保線作業用の貨車をまとめて購入する...ということは、小湊鐵道が何か新しい動きを見せるのか??
古典貨車たちの行く末は気になるところだが...

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【2021年5月4日18時53分】 小湊鐵道・五井駅

キハ40形も気になるところ。暗い話題ばかり追うのでは無く、新しい展開の中に新しい魅力を見いだしていきたい。<変態鉄>がワクチンを打つのは来年になるのだろうか??
“アフターコロナ”を見越して、新たな被写体を見つけていきたい。

(※)撮影時刻は写真データのものです。したがって、実際の時刻とは多少前後します。

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