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春の1日、房総のキハを追って(5)一度だけのチャンス [小湊鐵道]

過去、5月に撮った写真の中から選んでご紹介している最近のトップ画像。昨日の記事は2014年5月、今日はちょっと間が開いて2017年。4年前の春は都電荒川線を撮っていた。

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【2017年5月28日13時13分】 都電荒川線・大塚駅前-向原

都交通局のサイトに都電の走行位置を検索できるサービスがあって。車番から検索することも可能。
引退迫る7000形が撮りたくて、暇を見つけては「7022」を検索していた。小学校に上がって間もない頃、親にせがんで連れて行ってもらった荒川線、当時、ちょうど車両の冷房化改造(緑色の塗色への塗装変更)が進んでいた時期。でも、乗った電車は、この黄色に青帯の7000形だった。末期に復刻色として再登場した“あおおび”くん、絵本の中で見た憧れの電車を実見したときの、6歳児の感動、あのときの気持ちを思い出す、そんな存在だったのである。
これが消えて、まもなく4年。荒川線の線路沿いに立つことも少なくなった。少しずつ変わりつつある沿線の模様を、また撮りに行きたいとは思うのだが...

さて、4月18日の“房総横断鉄道”撮影記。午後から小湊鐵道に“転戦”して。撮影機会は一度だけ、上総大久保の大カーブに賭けたのだが...

<<< おことわり >>>
筆者所有の EOS 5D MarkⅢ は、内蔵の時計がずれやすいようで。しばらくチェックしないうちに20分ほど早くなっているようでした。そのままの時刻を表示しています。
……  ……

2021年4月18日(日)晴れ

小湊キハの好きなところは、もちろんDMH17Cエンジンだが、この列車、そしてその運行にあたって...
自動化、省力化の波がここにだけ来ていないこと。全列車に車掌さんが乗務して車内でキップを切ってくれる路線も、全国でもココくらいではなかろうか。もちろん、ICカードは無し。
(路線バス・高速バスはICカードに対応しているが...)

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【2021年4月18日14時39分】 小湊鐵道・上総中野駅

上総牛久以降は、閉塞も自動化されておらず、スタフと票券。交換駅には駅員さんが常駐して、運転士との間の収受シーンを見ることができる。
でも、保存鉄道では無いのである。すべてが“いまなお現役”、コロナ禍で苦しい状況ではあるのだろうが、何とか、この古き佳き鉄道情景を少しでも長く...と思っている<変態鉄>なのである。

上総中野駅 15:07発の第24A列車は行楽客や家族連れ、<鉄>で半分くらいの席が埋まっただろうか。

発車前、1日フリーきっぷを養老渓谷駅の足湯に忘れた...と若者と車掌さんが。残念ながら見つからなかったみたいで。
あの若者は大丈夫だったのだろうか??

<鉄>活動をするようになって35年以上が経過する<変態鉄>。高校時代に財布をなくして歩いて帰宅する羽目になったことが一度だけあったが(ただ、撮りに行ったのが東急世田谷線だから...)、そういえば、旅先で“重大事態”は起こしたことが無い。

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【2021年4月18日15時00分】 小湊鐵道・上総大久保駅

次の養老渓谷駅で一気に車内は満員近くなり。でも、<変態鉄>はただひとり、上総大久保駅で降りたのだった。周囲には何名かの撮影者の姿。

さすがにこの場所は完全に逆光。でも、この少し先には築堤の大カーブがあって。
カーブということは場所を選べばキレイに光が回るだろう...と。自分の気に入っているポイントでもある。

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【2021年4月18日15時01分】 小湊鐵道・上総大久保駅

駅は...というと、片面ホームだけの無人駅。ベンチだけが並ぶ波板張りの簡素な駅舎。

養老渓谷駅側にある、廃校(移転統合)となった小学校へと続く踏切を渡れば、駅の向かいを通る道に出て。そこを道なりに少し進んだあたりが撮影地。
でも、思ったポジションは線路沿いの下草がちょっと目立つのと光線状態が...

ただ、ここは自由すぎるくらい撮影ポジションは選び放題。踏切側の、カーブの月崎側の方へと少し進んだ位置に三脚をセットして。

帰る時刻を考えると撮影チャンスは1回だけ。15:50頃に通過する第19A列車である。

そして...

踏切機が作動して。月崎側は大久保隧道、茂みの向こうから見えてきたキハのヘッドライト。

果たして...

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【2021年4月18日15時28分】 小湊鐵道線・月崎-上総大久保

築堤の大カーブを上総大久保駅に向けて走り去るキハの姿を後追いで。

車両アップを狙いたがる<変態鉄>には珍しく前後の“余白”を残したのは新緑と青空、その彩りを入れたいという気持ちから。だから、列車の姿を心持ち小さくしたのは意図的なもの。
だから、失敗では無いのだが、撮り方があまりにも自由すぎる場所だけに「あぁ、こうしておけば...」というのが。
自分の中で、このときの“正解”は、もう少し踏切側から...というものだった。

時間の都合でいまのキハの折り返しに乗らないと...
ちょっと心残り、それを引きずりながら駅に戻るのである。

ちなみに、ここのポイントのところにある踏切、ヨコにある大久保隧道へと続く茂みの中の側道にいつもパトカーが居て。ローカル線の、1時間に1回程度の踏切で一時停止しないクルマを探している、だいたい自分が訪れるときはいつも、そこに居て。時折、サイレンを鳴らして疾走する姿が見られるのである。

さて、それはさておき...

その踏切を渡って県道を通っても上総大久保駅までは徒歩10分ほど。

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【2021年4月18日16時07分】 小湊鐵道・上総大久保駅

先ほど撮ったキハが折返し、16:30発の第26A列車として戻ってきた。
五井側から、キハ205 + キハ211 という2両編成。この時間帯が大久保カーブの“ギラリ”のタイミングにあたっていたかも知れない。
そのあとも、月崎駅近くに鯉のぼりを見つけたり...

何だか消化不良感が高まる車窓だった。晴れた公休日に小湊キハを撮りに来たいと思う次第。

ほぼ満席のキハの車内。市原市内に入ると学生さんなども乗ってきて、ドア横に立ち客がいるくらいの混雑度で五井駅には17:30着。
線路越しに五井機関区を覗き込むのだが...

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【2021年4月18日17時08分】 小湊鐵道・五井駅

やはり、ガードが厳しいのである(笑)。

それでも、ホーム上を歩きながら望遠レンズでのぞいてみれば...

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【2021年4月18日17時10分】 小湊鐵道線・五井駅

そこに居たのはキハ40 2号車。その奥、庫内に1号車が塗装変更を終えた状態で。コレが限界だった。

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【2021年4月18日17時09分】 小湊鐵道・五井駅

乗ってきたキハの姿をスナップしたら改札口へと続く階段へと向かったのである。(つづく)

(※)撮影時刻は写真データのものです。したがって、実際の時刻とは多少前後します。

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