晴れの国へ、置換え迫る個性派機関車を追う(5)キハは撮らずに... [水島臨海鉄道]
今回は出発早々、カメラのレンズの不具合に見舞われ。こういう予期せぬ出来事が起こると東京に住んでいることのありがたみのようなものを感じるのである。
その気になれば、欲しいと思うものは何でも入手可能なのである。それは40年、住んできた経験と言うよりも店舗の数の多さなど利便性の面が。
「レンズをどこで買うか...??」
でも、最近では「カメラ店」ではなく「家電量販店」で検索しないといけない...というのは、3年前だろうか、ちょうどこの時期の「ことでんレトロ」のときに高松で...
あのときは、カメラのバッテリーの充電器を忘れていったのが原因だが、あのときも苦労した。
調べてみると老松...球場前駅から倉敷市駅に向かう途中の、撮影地の近くに家電量販店があるみたいで。
常盤駅近くのホテルに荷物を置いたら、さっそく倉敷市ゆきの列車に乗って。
…… ……
2021年4月6日(火)曇り
14時、「もうすぐ来るはず」とカメラを構えて待っていたが...
【2021年4月6日14時08分】 水島臨海鉄道水島本線・三菱自工前駅付近
何も変化はなく。ただ時が流れていくだけ。
もちろん、線内貨物列車と言うことは荷主と鉄道会社の都合で、突発的な時刻変更があるのは確かだが...
ここの路線の場合、隣の水島駅でのスイッチバックに際して旅客ホームの線路も使用することになるので、あまり大きな時刻変更は難しく。
来るか来ないか分からない列車を待つのも...
こうなると疲れがドッと出てくる。今度の自工前駅発の列車は30分後、でも、それなら常盤駅前のホテルまでなら歩けるはずで。
【2021年4月6日14時22分】 水島臨海鉄道水島本線・三菱自工前駅付近
実は自工前駅ホームの向かい側でカメラを構える...というのは「プランB」だった。
当初、考えていたのは自工前駅の倉敷市側、西埠頭線(2016年廃止)と分岐する踏切付近から望遠で狙おうと思っていた。
でも、行ってみれば、とうとうその西埠頭線の線路撤去が本格化したみたいで工事用のフェンスで囲まれており、撮れるには撮れるのだが工事用の囲いが矢鱈と目立ってしまい...
足取り重く自工前駅を後にするのだった。もう何度も何度も歩いた道。
水島駅前を過ぎれば、まもなく常盤駅に隣接したホテルが見えてくる。
ココのホテルのありがたいのはフロントにセルフ式のコーヒーがあること。
いったん部屋に入って。
【2021年4月6日15時58分】 水島臨海鉄道水島本線・球場前駅
一休みしたら常盤駅 15:39発の倉敷市ゆき。すでに夕ラッシュ輸送にかかっており、この列車もMRTの2連である。水臨の列車は2両になると車掌が乗務する。首からがま口の車掌カバンを提げた車掌さん、車内で乗車券を買って。
ちなみに、国鉄型キハは去年頃から車内放送が自動放送になっていて。MRT重連の列車が、水臨で唯一、車掌さんがマイクを通して車内放送する列車になって。
途中駅で多少の乗客はあったものの、混雑すること無く、終点の1つ手前・球場前駅で下車。
古くは田んぼのあぜ道だったところをそのまま舗装したと思われる細い道が入り組んだ住宅街である。油断して歩いていると、いま歩いている道が、いきなりどこかのお宅の中に入っていたり...境界も曖昧。そんな中を抜けて国道へ。
まもなく ♪ 新製品が安い~ の、あの郊外型家電量販店。カメラ専門ではなくカメラ関係は通路1列分、Canon のコーナーは陳列棚1個分、そこで見つけたのはEOS用のレンズは廉価版の望遠ズームレンズ。う~ん、ほぼ同じモデルは自宅に戻れば...
決断できずに、お店を後にしたのだった。
となると、もう仕方ない。
“隣町”というか、県都・岡山市に行くしかない。駅前にビックカメラがある。
老松の交差点は、距離にしたら球場前駅の方が少しだけ近そうだが、そこまで戻って1駅乗るよりも倉敷駅まで歩いた方が...
夕方の一本道。足が痛くなってくるが...
ようやく倉敷駅前の風景が見えてきた。
となれば、いったん脇道にそれて。それがまた“ドンピシャ”のタイミングだった。別に時刻表を見て狙ったわけでもない。
倉敷市駅のホームを覗き込めば、そこにはツートンカラーの国鉄型キハ編成。
もちろん、EOSくんには“パンケーキ”40 mmの単焦点レンズが付いているだけ。鉄道写真としては“勝ち目の無い闘い”だが...
そこは<鉄>の血が...
撮らずに諦めることはできなかったのである。既に発車ブザーの音も聞こえている。
【2021年4月6日16時27分】 水島臨海鉄道水島本線・倉敷市駅付近
とにかく...
ありがたいことにキハ38はヘッドライトが点灯しており。この地点は、もう少し下がって踏切付近から中望遠で構えることの多い場所だが、40 mmという広角と標準の間くらいの...
その分、いつもと違った撮り方ができた。
もちろん、そんなこと考える余裕も無く...
【2021年4月6日16時27分】 水島臨海鉄道水島本線・倉敷市駅付近
夕ラッシュの始まったJR倉敷駅。改札機にPASMOをタッチして...
すぐに16:34発の第5758M列車、備前片上ゆき。山陽本線で2扉だから、てっきり117系かと思えば、意外にも、この列車は213系。さらに、この車両はクハ212-1号車。トップナンバーである。先代の「マリンライナー」もいまやワンマン化されて余生を送っている。
さて、急がないと。
【2021年4月6日16時52分】 山陽本線・岡山駅
岡山駅はコロナ禍の前と同じように大勢の人で賑わっていて。その人混みを抜けてエスカレータを下りて...
駅前広場に出たところでポツポツと雨が。駅前の横断歩道を渡ったところが「ビックカメラ」。
実はこのとき狙っていたレンズは85 mm単焦点の廉価版。だから、老松のお店では望遠ズームを見送ったのだった。
果たして...
地下の売り場に行ってみれば、お目当てのレンズは陳列されていた。でも...
店員さんに在庫を調べてもらうと、岡山店には無いとのことで。取り寄せにしても意味が無いので...
ふと目に付いたのがこの標準ズームだった。“RF”というのは、従来のEOSではなくミラーレスの規格に合わせたレンズ。
だから“RP”専用と言うことになるが、でも、6万円台の価格で。
「コレなら、いまありますか??」
6万円少々の出費は、かなり痛かった。でも、24-105 mmというレンズは汎用のものとして、これからも使えるので...。
それにしても、f5.6-7.1 って??
自分の感覚から言えば、いくら廉価版のズームでも「7.1」ってちょっと暗すぎないか??
でも、明日、何とか使えれば良いので。
【2017年7月2日7時14分】 岡山県岡山市北区駅元町付近
まさか旅先で大型家電量販店のロゴ入りの袋を持って歩くことになるとは思わなかった。
とはいいつつも、たぶん、実際のレンズの使い勝手よりも「故障中のレンズしか無い」という状況を脱したことで精神的な安定がもたらされたことが大きかったかも知れない。
雨は降っていたが岡山駅へと戻る足取りは軽く。
果たして、翌7日の撮影は... (つづく)
(※)撮影時刻は写真データのものです。したがって、実際の時刻とは多少前後します。
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「レンズをどこで買うか...??」
でも、最近では「カメラ店」ではなく「家電量販店」で検索しないといけない...というのは、3年前だろうか、ちょうどこの時期の「ことでんレトロ」のときに高松で...
あのときは、カメラのバッテリーの充電器を忘れていったのが原因だが、あのときも苦労した。
調べてみると老松...球場前駅から倉敷市駅に向かう途中の、撮影地の近くに家電量販店があるみたいで。
常盤駅近くのホテルに荷物を置いたら、さっそく倉敷市ゆきの列車に乗って。
…… ……
2021年4月6日(火)曇り
14時、「もうすぐ来るはず」とカメラを構えて待っていたが...
【2021年4月6日14時08分】 水島臨海鉄道水島本線・三菱自工前駅付近
何も変化はなく。ただ時が流れていくだけ。
もちろん、線内貨物列車と言うことは荷主と鉄道会社の都合で、突発的な時刻変更があるのは確かだが...
ここの路線の場合、隣の水島駅でのスイッチバックに際して旅客ホームの線路も使用することになるので、あまり大きな時刻変更は難しく。
来るか来ないか分からない列車を待つのも...
こうなると疲れがドッと出てくる。今度の自工前駅発の列車は30分後、でも、それなら常盤駅前のホテルまでなら歩けるはずで。
【2021年4月6日14時22分】 水島臨海鉄道水島本線・三菱自工前駅付近
実は自工前駅ホームの向かい側でカメラを構える...というのは「プランB」だった。
当初、考えていたのは自工前駅の倉敷市側、西埠頭線(2016年廃止)と分岐する踏切付近から望遠で狙おうと思っていた。
でも、行ってみれば、とうとうその西埠頭線の線路撤去が本格化したみたいで工事用のフェンスで囲まれており、撮れるには撮れるのだが工事用の囲いが矢鱈と目立ってしまい...
足取り重く自工前駅を後にするのだった。もう何度も何度も歩いた道。
水島駅前を過ぎれば、まもなく常盤駅に隣接したホテルが見えてくる。
ココのホテルのありがたいのはフロントにセルフ式のコーヒーがあること。
いったん部屋に入って。
【2021年4月6日15時58分】 水島臨海鉄道水島本線・球場前駅
一休みしたら常盤駅 15:39発の倉敷市ゆき。すでに夕ラッシュ輸送にかかっており、この列車もMRTの2連である。水臨の列車は2両になると車掌が乗務する。首からがま口の車掌カバンを提げた車掌さん、車内で乗車券を買って。
ちなみに、国鉄型キハは去年頃から車内放送が自動放送になっていて。MRT重連の列車が、水臨で唯一、車掌さんがマイクを通して車内放送する列車になって。
途中駅で多少の乗客はあったものの、混雑すること無く、終点の1つ手前・球場前駅で下車。
古くは田んぼのあぜ道だったところをそのまま舗装したと思われる細い道が入り組んだ住宅街である。油断して歩いていると、いま歩いている道が、いきなりどこかのお宅の中に入っていたり...境界も曖昧。そんな中を抜けて国道へ。
まもなく ♪ 新製品が安い~ の、あの郊外型家電量販店。カメラ専門ではなくカメラ関係は通路1列分、Canon のコーナーは陳列棚1個分、そこで見つけたのはEOS用のレンズは廉価版の望遠ズームレンズ。う~ん、ほぼ同じモデルは自宅に戻れば...
決断できずに、お店を後にしたのだった。
となると、もう仕方ない。
“隣町”というか、県都・岡山市に行くしかない。駅前にビックカメラがある。
老松の交差点は、距離にしたら球場前駅の方が少しだけ近そうだが、そこまで戻って1駅乗るよりも倉敷駅まで歩いた方が...
夕方の一本道。足が痛くなってくるが...
ようやく倉敷駅前の風景が見えてきた。
となれば、いったん脇道にそれて。それがまた“ドンピシャ”のタイミングだった。別に時刻表を見て狙ったわけでもない。
倉敷市駅のホームを覗き込めば、そこにはツートンカラーの国鉄型キハ編成。
もちろん、EOSくんには“パンケーキ”40 mmの単焦点レンズが付いているだけ。鉄道写真としては“勝ち目の無い闘い”だが...
そこは<鉄>の血が...
撮らずに諦めることはできなかったのである。既に発車ブザーの音も聞こえている。
【2021年4月6日16時27分】 水島臨海鉄道水島本線・倉敷市駅付近
とにかく...
ありがたいことにキハ38はヘッドライトが点灯しており。この地点は、もう少し下がって踏切付近から中望遠で構えることの多い場所だが、40 mmという広角と標準の間くらいの...
その分、いつもと違った撮り方ができた。
もちろん、そんなこと考える余裕も無く...
【2021年4月6日16時27分】 水島臨海鉄道水島本線・倉敷市駅付近
夕ラッシュの始まったJR倉敷駅。改札機にPASMOをタッチして...
すぐに16:34発の第5758M列車、備前片上ゆき。山陽本線で2扉だから、てっきり117系かと思えば、意外にも、この列車は213系。さらに、この車両はクハ212-1号車。トップナンバーである。先代の「マリンライナー」もいまやワンマン化されて余生を送っている。
さて、急がないと。
【2021年4月6日16時52分】 山陽本線・岡山駅
岡山駅はコロナ禍の前と同じように大勢の人で賑わっていて。その人混みを抜けてエスカレータを下りて...
駅前広場に出たところでポツポツと雨が。駅前の横断歩道を渡ったところが「ビックカメラ」。
実はこのとき狙っていたレンズは85 mm単焦点の廉価版。だから、老松のお店では望遠ズームを見送ったのだった。
果たして...
地下の売り場に行ってみれば、お目当てのレンズは陳列されていた。でも...
店員さんに在庫を調べてもらうと、岡山店には無いとのことで。取り寄せにしても意味が無いので...
ふと目に付いたのがこの標準ズームだった。“RF”というのは、従来のEOSではなくミラーレスの規格に合わせたレンズ。
だから“RP”専用と言うことになるが、でも、6万円台の価格で。
「コレなら、いまありますか??」
6万円少々の出費は、かなり痛かった。でも、24-105 mmというレンズは汎用のものとして、これからも使えるので...。
それにしても、f5.6-7.1 って??
自分の感覚から言えば、いくら廉価版のズームでも「7.1」ってちょっと暗すぎないか??
でも、明日、何とか使えれば良いので。
【2017年7月2日7時14分】 岡山県岡山市北区駅元町付近
まさか旅先で大型家電量販店のロゴ入りの袋を持って歩くことになるとは思わなかった。
とはいいつつも、たぶん、実際のレンズの使い勝手よりも「故障中のレンズしか無い」という状況を脱したことで精神的な安定がもたらされたことが大きかったかも知れない。
雨は降っていたが岡山駅へと戻る足取りは軽く。
果たして、翌7日の撮影は... (つづく)
(※)撮影時刻は写真データのものです。したがって、実際の時刻とは多少前後します。
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