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春の小田原に路面電車を見に行く(1)小田原急行!? [<鉄>な撮影記・旅行記録]

3度目の緊急事態宣言が、いよいよ始まる。いやぁ、楽しみだ。もちろんウソ。
心配していた通り、大型連休のことでんのイベントは中止が決定して。でも、レトロ電車の引退を延期してくれたことは非常に嬉しく。そういうところが、ことでんの魅力ではないかと思う次第。
これで連休の予定がポッカリ空いてしまって。実はまだヒコーキとホテルのキャンセルの手続きはしていない。レトロ電車がなくても、ことでんを訪れるか、高徳線のキハ47形でも撮るか、はたまた、瀬戸内海を渡って水島臨海鉄道のキハを撮りに行くか...
もちろん、大本命はキャンセルしてしまうことに違いないのだが。

2年連続のこの状況、ウィルスなので常に変異している訳だが...。
国内の対応は、何も前に進んでいないような気がして。去年の今頃のような緊張感もなくなってきて。
飲食業や観光・レジャー、あるいは、鉄道会社を含めた交通関係、短期的には、このあたりの会社が辛くなりそうだが、その影響は長時間かけて他の業種にも少しずつ波及していくのではないかと思っている。<変態鉄>の“本業”だって、10年後あたりにはどうなっているのかは分からないような気がするのである。

さてさて、そういう話題は他のブログに譲るとして。

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今年はサクラが咲くのが異例の早さで。すでに満開を迎えていた時期に小田原に出かけたのだった。

新幹線で出かけるときも単なる通過点。小田原で下車したことは記憶の限り、一度もなかった。(乗り換えで駅構内をうろついたことはあるのだが...)
新宿から小田急の特急ロマンスカーに乗れば1時間少々の距離だが、<変態鉄>にとって意外と遠い街だったのである。

……  ……

その小田原に出かけるキッカケになったのは1両の古い電車だった。

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【2000年3月頃】 長崎電気軌道・長崎駅前電停

なかなか撮りに行く機会が無くて。しかも、高校生の頃の初訪問は真っ青な冬晴れの空の下...
だったが、それ以降は行けば必ず天気が崩れて。

  ♪ 長崎は~ 今日も 雨だったぁ~

長崎電気軌道、長崎の街を走る路面電車である。他都市と同様、長崎の路面電車も高度成長期以降、老朽化していた電車の置き換えを、新車ではなく廃線になった都市からの譲受することで行っていた。
60年ほど前、昭和30年代に入ってすぐに廃線となった箱根登山鉄道小田原市内線からも2両の電車が長崎に渡っている。

ただし、長崎でも...他の電車より小ぶりな車体、鉄道誌の記事などで取り上げられる際にも車庫内の姿しか写真がなくて。
<変態鉄>が小さかった頃には、滅多に営業運転に就かないような「予備車の中の予備車」みたいな存在だったみたいで。市内の祭事の後の試運転など事業用電車として走るときくらいしか撮る機会はなかったみたい。もちろん、<変態鉄>が長崎を訪れたときも見かけることはなかった。
昭和の終わりにはそんな状況だったみたい。でも、長崎は東京都、仙台市などと並んで、この小田原から来た電車も、1両だけは車籍を残す方針だったみたいで、長らくイベント時に走る程度の存在として残されてきた。

動きがあったのは2019年、とうとう、それらの電車の廃車が発表されて。その頃から、小田原に戻して...という話は。

ただ、保存への道のりはそう容易くはなかったみたいで。

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大きな難関であったのはアスベスト使用問題。幸い、後に調査の結果、この車両には使われていなかったようで。保存に向けてはクラウドファンディングで小田原への移設費用を募るのを知った<変態鉄>も少しだけではあるが、支援したのだった。
移設費用の500万円を大きく上回る800万円以上が集まり、長崎の車庫で再塗装などが行われ、小田原市内に保存されることが決まったのだった。

ただ、移設保存されたという情報は入っても...

そう、コロナ禍で公開は延期になったままだったのである。

ようやく春になって。4月初旬に2日間にわたり、クラウドファンディング支援者向けの公開日が設けられ。そのうちの1日が、<変態鉄>の公休日と重なったので...


2021年4月2日(金)曇りのち晴れ

都内に住む<変態鉄>、小田原への一番早いルートは東海道新幹線経由。それも考えたのだが、やはり高い!!

ということで、小田急線で小田原に向かうことにした。
調べると下北沢で快速急行に乗り換えると意外と早い。

でも...

<変態鉄>にとって、下北沢駅というのは、あのゴチャゴチャした狭いホーム。井の頭線ホームから階段を下りただけの、あのホームの時代のまま時間が止まっているのである。もちろん、地下化されたのは知っていたし、1~2度、使ったこともあったのだが。

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【2021年4月2日10時29分】 小田急小田原線・下北沢駅

さらにこの日の小田急線は人身事故でダイヤが乱れており...

いや、そもそも急行ホームと各停のホームでフロアが分かれていること自体、知らなかったという<鉄>としてあるまじき...
予定していた快速急行電車は発車した後だったみたい。少し待って急行・新松田ゆき。

ロングシートに腰掛けて、向かい側の車窓を、ボーーっと眺めていれば、あっという間に新松田駅。

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【2021年4月2日11時56分】 小田急小田原線・新松田駅

向かい側のホームから各停・小田原ゆきが接続しているものの、遅れていたこともあって写真を撮る時間も無く。

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【2021年4月2日12時12分】 小田急小田原線・小田原駅

だんだん飽きてきた頃、正午の小田原駅に到着である。引き続き箱根登山線に乗り換える人も含めて思った以上に乗客は多い印象。

そのホームの床面には...

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【2021年4月2日12時13分】 小田急小田原線・小田原駅

<変態鉄>の twitter (→ こちら (注)あまり見ないでください)のタイムラインにも箱根登山電車の写真はいっぱい流れてくる。あの旧型電車には非常に惹かれるのだが、実は乗ったことも撮ったことも一度もない<変態鉄>なのである。ここと秩父鉄道は、いつか、ちゃんと撮ってみたいと思いつつ何十年も事実上の放置状態になっている路線なのである。
その旧型電車がホームに描かれており。降車客がいなくなるのを待って1枚。ちなみにこのタイプの電車は小田原駅には入線しないようになって久しく。

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【2021年4月2日12時17分】 神奈川県小田原市栄町付近

小田原城側の東口へ。小規模なバスロータリーもあって人通りも多く賑わっているのだが、駅舎の写真を撮るのに苦労するくらい駅前は狭くて。何だか都内の私鉄電車の途中駅のような感じである。

というか、小田原駅の“正面玄関”といえるのは反対側(新幹線側)の西口なのだろうか??
城下町の玄関駅というのはお城に面した側が正面玄関であるケースが多いのだが...、ここは例外??
事実上の初訪問、そのあたりも“発見”なのである。

その小ぶりな駅前広場の横断歩道を渡って、あの有名な蒲鉾屋さんのヨコ、「お城通り」という細い通りに入って。レトロ調だが新しい感じの明らかに観光客向けのお店が並ぶ沿道。ちょうど小田原城址公園のサクラの時期、多くの観光客や家族連れが行き交い。東海道線の線路に平行に歩いていけば、まもなく高校の前に突き当たり。城址公園はすぐそこだが、いったん迂回。
あとで地図を見ると、ここからの<変態鉄>の迷走ぶりは...

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【2021年4月2日12時25分】 神奈川県小田原市城内付近

いったん東に進路をとって弓道場ヨコから城址公園へ。

ただ、その目的地が分かっていなかった。「たぶん、こちらの方だろう」とテキトーに歩いていただけだったのである。
それにしても城址公園はたくさんの花見客。郷土資料館(??)や閉館した旧図書館(??)の周りを歩き回って...

お目当ての地点は「報徳広場」という名前だということだけが事前の情報。

なんとなく。名前の類似性だけで「二宮報徳神社」への案内看板に従って歩けば境内を通って公園を抜け。

でも...

お目当ての電車には出会えないのである。保存車捜しでは「よくあること」だが、目的地が分からないまま歩き回っているのも疲れるのである。

「ええ~ぃ」と、とりあえず城址公園を背に正面の通りに迷い込んでみた。すぐに「箱根口」交差点で大通りに突き当たり。
そう、地図を確認すると、自分が歩いてきた小さな道が足柄街道、そして突き当たったのが国道1号線、つまり、東海道である。

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【2021年4月2日12時38分】 神奈川県小田原市南町付近

その「箱根口」交差点の斜め前方。

写真で見たとおりの水色と黄色のツートンカラーの電車が...(つづく)

(※)撮影時刻は写真データのものです。したがって、実際の時刻とは多少前後します。

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