春の1日、会津まで往復してみた(1)ぷろろーぐ [東武鉄道]
「こういうところに行ってみたい」「これに乗ってみたい」と計画を立てて、すぐに実行できるものもあれば、そのまま立ち消え的に中止になってしまうものもたくさんあって。
これほどまで、最初の計画立案から実行までに長い時間がかかった旅も珍しい。直前...というか、出発の時まで「日帰り」か「1泊2日」にすべきか、という基本的なことすら迷っており。
でも、終わってみれば、日帰りの慌ただしい日程は「成功」だったのではないかと思っている。
つまり、詰まらなかった...ということではない。むしろ真逆。まず、最初に全体像を見ることができて。その中では日帰りの行程上、大幅に“妥協”した部分もあったし、“絶対に譲れない部分”もあった。
その“妥協点”について、次回の訪問を考え始めたという意味。いままで、あまり接点が無かったこの路線、非常に興味深いポイントがあるように感じたのである。
あとは、その“被写体”がなくならない内に。狙いを絞れば、十分に日帰りでも楽しめるエリアだけに、早めに次回の訪問を検討したいと思うようになった。
それだけでも非常に大きな“収穫”である。今回は兎に角、「乗り通す」ことに主眼を置いた。その分、特に「撮りに訪れたい」という気持ちは高まったのだった。
【2021年3月9日18時23分】 東武日光線・下今市駅
そんな会津への日帰り旅、<変態鉄>の“こだわり”は、この電車だった。
…… ……
それは、ある時期、いつも隣にあった。
【2019年8月3日7時25分】 只見線・会津若松駅
只見線にヨンマルを撮りに通ったとき...。只見線というのは、やはり自然環境の厳しい区間を通る路線。その全線開業までは紆余曲折あって。開業までの間、福島県側の区間は「国鉄会津線」の一部だった。でも、会津線は“2本”あって。
若松から南下して会津滝ノ原駅まで向かう方だけが「会津線」として残った。
その国鉄会津線は、木原線がいすみ鉄道に転換されたように、ほぼ同時に第3セクター化された。現在の会津鉄道である。
ちなみに、国鉄会津線の終点「会津滝ノ原」駅というのが改称されて、現在の「会津高原尾瀬口」駅である。
だから、「2本の国鉄会津線」があった名残で、最後の2駅間、西若松-七日町-会津若松は、会津鉄道の列車もJR只見線の線路を走る。
会津若松駅も只見線と会津鉄道は同じホームに発着している。
只見線のヨンマルを撮っているとき、同じホームから発着する色とりどりの新型ディーゼル動車は、見慣れた存在だったのである。
只見線よりも圧倒的に本数が多くて。
そして...
その会津線転換直前に栃木県側から北上してきた「野岩鉄道」を介して、鬼怒川温泉を経て浅草まで繋がる路線になって。
国鉄時代は超閑散路線だったが、野岩鉄道・東武鉄道と直通するようになり、同線にとって南側の会津田島までの区間は直流電化され、浅草からの直通電車が入線するようになった。
会津田島から乗り入れてくるようになったのである。
【2021年3月9日8時34分】 東武日光線・東武日光駅
その3社を通して運転される電車として、長らく活躍してきたのが6050系電車。
数年前までは浅草までの乗り入れもあったが、老朽化もあって徐々に運用を減らしており。
もちろん、「国鉄型」ではないが、古き佳き長距離列車の雰囲気が残る、非常に渋い電車...と、写真やネットで見て、ずっと思っていた。
メトロ日比谷線の20 m級車両への置き換えにより捻出された20000系電車が...ステンレス製の通勤電車が少しずつ進出しているようで。
この6050系を楽しむ<乗り鉄>旅を考えたのだった。
最初、迷いに迷ったのは、せっかくだったら降りて撮ってみたい...ということ。
でも、撮影地探しは...、ネット上の情報でいくつかの候補を調べたが、<徒歩鉄>としてはアクセスのヒントが少なく、しかも、南会津地方はまだまだ寒そうで。
今回は<乗り鉄>旅に専念すると決めて...
ちょっと慌ただしいが3月9日に日帰り旅を敢行することにした。
…… ……
2021年3月9日(火)曇りのち晴れ
外はまだ真っ暗。4時に起床して急いで準備して、5時の井の頭線。
でも、明大前駅での乗り換え時間が長くなっただけで。
【2021年3月9日5時25分】 京王線・明大前駅
通勤時の、いつもの見慣れた風景だが...
この日は本八幡ゆきに乗って。ちなみに、時差出勤だろうか、朝5時台の京王線は満員だったのである。
【2021年3月9日6時02分】 都営浅草線・浅草駅
1月の足尾への旅の再現みたいな...
馬喰横山駅で下車して、あの通路を抜けて。青砥ゆきに乗ってやって来たのは浅草駅。
【2021年3月9日6時07分】 東武鉄道伊勢崎線・浅草駅
そう、今回も出発はこの駅である。都心のターミナル駅の中で、伝統と格式を感じる「始発駅」の雰囲気を残すのは、もはや、ここだけのような気がする。
窓口で「ゆったり会津 東武フリーきっぷ(喜多方)」(7,390円)を購入。いっしょに、6:30発の特急「リバティけごん1号」の指定券を。
初めての特急「リバティ」である。東武の最新の特急電車、今後、これが東武特急の標準型になっていくのか!?
【2021年3月9日6時13分】 東武鉄道伊勢崎線・浅草駅
すでに6両編成の電車はホームに入線していた。予想通り、ホーム上に乗客の姿は疎ら。
【2021年3月9日6時19分】 東武鉄道伊勢崎線・浅草駅
ただ、車内清掃中で乗車することはできず。ということで、ホーム上をウロウロ。こういう造作に伝統のあるターミナル駅の風格を感じるのである。
【2021年3月9日6時21分】 東武鉄道伊勢崎線・浅草駅
<変態鉄>の指定券は最後部6号車のものだったが、やはり、東武浅草駅に来れば、ここを撮らないと...
そう、6両編成の前3両はカーブに差し掛かっており。専用渡り板がセットされる。
【2021年3月9日6時20分】 東武鉄道伊勢崎線・浅草駅
<変態鉄>が乗り込んだのは、「リバティけごん1号」だが、実はこの列車...(つづく)
(※)撮影時刻は写真データのものです。したがって、実際の時刻とは多少前後します。
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これほどまで、最初の計画立案から実行までに長い時間がかかった旅も珍しい。直前...というか、出発の時まで「日帰り」か「1泊2日」にすべきか、という基本的なことすら迷っており。
でも、終わってみれば、日帰りの慌ただしい日程は「成功」だったのではないかと思っている。
つまり、詰まらなかった...ということではない。むしろ真逆。まず、最初に全体像を見ることができて。その中では日帰りの行程上、大幅に“妥協”した部分もあったし、“絶対に譲れない部分”もあった。
その“妥協点”について、次回の訪問を考え始めたという意味。いままで、あまり接点が無かったこの路線、非常に興味深いポイントがあるように感じたのである。
あとは、その“被写体”がなくならない内に。狙いを絞れば、十分に日帰りでも楽しめるエリアだけに、早めに次回の訪問を検討したいと思うようになった。
それだけでも非常に大きな“収穫”である。今回は兎に角、「乗り通す」ことに主眼を置いた。その分、特に「撮りに訪れたい」という気持ちは高まったのだった。
【2021年3月9日18時23分】 東武日光線・下今市駅
そんな会津への日帰り旅、<変態鉄>の“こだわり”は、この電車だった。
…… ……
それは、ある時期、いつも隣にあった。
【2019年8月3日7時25分】 只見線・会津若松駅
只見線にヨンマルを撮りに通ったとき...。只見線というのは、やはり自然環境の厳しい区間を通る路線。その全線開業までは紆余曲折あって。開業までの間、福島県側の区間は「国鉄会津線」の一部だった。でも、会津線は“2本”あって。
若松から南下して会津滝ノ原駅まで向かう方だけが「会津線」として残った。
その国鉄会津線は、木原線がいすみ鉄道に転換されたように、ほぼ同時に第3セクター化された。現在の会津鉄道である。
ちなみに、国鉄会津線の終点「会津滝ノ原」駅というのが改称されて、現在の「会津高原尾瀬口」駅である。
だから、「2本の国鉄会津線」があった名残で、最後の2駅間、西若松-七日町-会津若松は、会津鉄道の列車もJR只見線の線路を走る。
会津若松駅も只見線と会津鉄道は同じホームに発着している。
只見線のヨンマルを撮っているとき、同じホームから発着する色とりどりの新型ディーゼル動車は、見慣れた存在だったのである。
只見線よりも圧倒的に本数が多くて。
そして...
その会津線転換直前に栃木県側から北上してきた「野岩鉄道」を介して、鬼怒川温泉を経て浅草まで繋がる路線になって。
国鉄時代は超閑散路線だったが、野岩鉄道・東武鉄道と直通するようになり、同線にとって南側の会津田島までの区間は直流電化され、浅草からの直通電車が入線するようになった。
会津田島から乗り入れてくるようになったのである。
【2021年3月9日8時34分】 東武日光線・東武日光駅
その3社を通して運転される電車として、長らく活躍してきたのが6050系電車。
数年前までは浅草までの乗り入れもあったが、老朽化もあって徐々に運用を減らしており。
もちろん、「国鉄型」ではないが、古き佳き長距離列車の雰囲気が残る、非常に渋い電車...と、写真やネットで見て、ずっと思っていた。
メトロ日比谷線の20 m級車両への置き換えにより捻出された20000系電車が...ステンレス製の通勤電車が少しずつ進出しているようで。
この6050系を楽しむ<乗り鉄>旅を考えたのだった。
最初、迷いに迷ったのは、せっかくだったら降りて撮ってみたい...ということ。
でも、撮影地探しは...、ネット上の情報でいくつかの候補を調べたが、<徒歩鉄>としてはアクセスのヒントが少なく、しかも、南会津地方はまだまだ寒そうで。
今回は<乗り鉄>旅に専念すると決めて...
ちょっと慌ただしいが3月9日に日帰り旅を敢行することにした。
…… ……
2021年3月9日(火)曇りのち晴れ
外はまだ真っ暗。4時に起床して急いで準備して、5時の井の頭線。
でも、明大前駅での乗り換え時間が長くなっただけで。
【2021年3月9日5時25分】 京王線・明大前駅
通勤時の、いつもの見慣れた風景だが...
この日は本八幡ゆきに乗って。ちなみに、時差出勤だろうか、朝5時台の京王線は満員だったのである。
【2021年3月9日6時02分】 都営浅草線・浅草駅
1月の足尾への旅の再現みたいな...
馬喰横山駅で下車して、あの通路を抜けて。青砥ゆきに乗ってやって来たのは浅草駅。
【2021年3月9日6時07分】 東武鉄道伊勢崎線・浅草駅
そう、今回も出発はこの駅である。都心のターミナル駅の中で、伝統と格式を感じる「始発駅」の雰囲気を残すのは、もはや、ここだけのような気がする。
窓口で「ゆったり会津 東武フリーきっぷ(喜多方)」(7,390円)を購入。いっしょに、6:30発の特急「リバティけごん1号」の指定券を。
初めての特急「リバティ」である。東武の最新の特急電車、今後、これが東武特急の標準型になっていくのか!?
【2021年3月9日6時13分】 東武鉄道伊勢崎線・浅草駅
すでに6両編成の電車はホームに入線していた。予想通り、ホーム上に乗客の姿は疎ら。
【2021年3月9日6時19分】 東武鉄道伊勢崎線・浅草駅
ただ、車内清掃中で乗車することはできず。ということで、ホーム上をウロウロ。こういう造作に伝統のあるターミナル駅の風格を感じるのである。
【2021年3月9日6時21分】 東武鉄道伊勢崎線・浅草駅
<変態鉄>の指定券は最後部6号車のものだったが、やはり、東武浅草駅に来れば、ここを撮らないと...
そう、6両編成の前3両はカーブに差し掛かっており。専用渡り板がセットされる。
【2021年3月9日6時20分】 東武鉄道伊勢崎線・浅草駅
<変態鉄>が乗り込んだのは、「リバティけごん1号」だが、実はこの列車...(つづく)
(※)撮影時刻は写真データのものです。したがって、実際の時刻とは多少前後します。
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