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ことでんレトロ最終章(10=最終回)えぴろーぐ <後編> [高松琴平電鉄]

「8月の失敗を取り戻して、1枚でも良いから“最後のレトロ4連”を
キッチリと写し止めたい」
その一念で。この日の天気と同じように“午前の部”がほぼ思い通りの
出来映えになって。午後は雲が多く(結果的に)デマに惑わされる...
という展開もあって、ちょっとイライラ続きだったようにも思うが
それでも、自分なりには、2015年の春から撮り続けてきた
「ことでんレトロ」とお別れできたかと。

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【2020年9月20日17時07分】 高松琴平電鉄・仏生山車両所東工場付近

翌日、会社からの帰り、通勤電車の中でホントの“最後のレトロ4連”は
高松築港入線という大方の予想を覆す“一大事”だったと知ったのである。

でも、それを「悔しい」と思うことはなかった。自分の性格を考えると
自分自身としても意外なこと。

17時過ぎ、だんだん<鉄>の姿が少なくなっていく仏生山を後に
“みんなの病院”をヨコに見ながら、真新しい住宅と田んぼが共存する
生活道路を歩き出すのだった。

……  ……

2020年9月20日(日)晴れのち曇り

実は自分がちょっと気になっているのは、こちらの存在。

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【2020年9月20日17時07分】 高松琴平電鉄・仏生山車両所東工場付近

いまでは仏生山構内の入替え運転だけになった「デカ形」。
この貴重な電動貨車、300号車が“業務用車”的な位置づけで残る予定
になっているとかで、その話題の中に「デカ」が...

尤も、編成を解かれて自走できない状態の検査中の車両なども
仏生山構内で移動する場合があって、その際は前後に(1両でシステムが
完結する)吊り掛け電車を繋ぐことが多いので、その際のメンバーが
「デカ+300」に固定されるようになる...というパターンだと予想して
いるのだが、デカが仏生山に健在の間に、できるだけ撮っておかないと。

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【2020年9月20日17時11分】 高松琴平電鉄琴平線・仏生山駅付近

レトロの“帰還”から時間が経ってもなお、多くの<鉄>が集結している
仏生山を後にしたのは17時15分頃。空港ゆきのリムジンバスまで1時間。

普段は仏生山駅北端に留置されているレトロ電車を眺めてから帰路に
就くのだが、この日は4両ともホーム向かいにいるのを確認したし、
上りホーム裏側の西工場側に“還暦の赤”が留置されているのも確認済。

これといって、いま撮りたいと思う被写体は...

だから普段とは違って駅の入口側を。それが冒頭の話。
市民病院の移転開設に伴い、仏生山駅西側には真新しいバスロータリーが
新設され、公園が設けられ...

自分が2015年に撮りに来た当時、空港通り駅との間のカーブ付近は
(つまり、病院の建設予定地)、荒涼とした空き地だったように
記憶している。そんなことを思い出しながら...

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【2020年9月20日17時53分】 香川県高松市一宮町付近

塩江街道を過ぎて、途中から道が細くなるが田んぼと住宅が点在する中を
西へ進めば、10分ほどで大通りに突き当たる。いわゆる空港通りである。
ちょうど日産自動車のある付近に出てくるわけで。すぐ先のdocomo
ショップの前が「空港通り一宮」バス停である。

上屋もなければベンチもない。単なる途中バス停である。
バスが来るまでは、あと40分ほど。向かいのコンビニで一休み...

それでも、ちょっと時間が余ってしまって。

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【2020年9月20日18時08分】 香川県高松市一宮町付近

とにかくボーーっとしているほか無かった。

ふと見上げれば、空にはきれいな夕焼けが。
レトロの...“午後の部”のときはドン曇りだったのに、いつの間にか
雲がとれてきたようで。

1台目のバスが「満席」、2台目のバスになるのも“織り込み済み”。
すっかり夜のとばりの下りた高松空港にたどり着くのだった。

……  ……

ニス塗りの車内以上に、塗り戻された旧標準色“ファンタンゴレッド”の
あのカラーが気に入って...

ほかのレトロ電車よりちょっとだけ車体が大柄で。
車内から、よ~く見ると二重屋根で上部に飾り窓があった...と思しき
痕跡がみてとれて。昨年までの、のんびりムードの「特別運行」、
ことでんのサイトで予告される編成の下り方が「23号」だったときは
特に気合いが入った。

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【2020年9月20日17時06分】 高松琴平電鉄・仏生山車両所

一方の500号車は...

「制御車の電動化」という意味では120号、300号とはちょっと違えど
琴平電鉄生え抜きの仲間で...。
でも、他の2両より、ちょっと角張って見える車体。
4両の中で唯一、パンタグラフが高松築港側に付いていて...

撮るときは、気をつけていないとパンタが切れてしまう...という
ある種、<撮り鉄>泣かせの存在だったかも。
でも、1両だけ逆サイドにパンタグラフを持つため、“寄りパン”など
編成に変化が付くこともあって、ありがたい存在でもあった。

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【2020年9月20日9時52分】 高松琴平電鉄琴平線・羽間-榎井

今になってみると、
「ああ撮っておけば良かった」「こういうシーンも撮りたかった」と
思えてくるのだが、東京から通う身としては、“定番カット”ばかり
ではあっても、何度も撮ることができたのは、本当にありがたかったと
思っている次第。日々の整備にあたられた仏生山の“職人さん”たちにも
感謝である。

でも...

そう、これで完全にレトロが終わったわけではない。

あと半年。来年5月の大型連休まで琴平電鉄開業時からの“生え抜き”
120号と300号が最後の活躍を続けるのである。

というわけで、いったん...(おわり)

(※)撮影時刻は写真データのものです。したがって、実際の時刻とは多少前後します。

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