SSブログ

2024年1月 熊本の鉄道を楽しむ(4)相良藩願成寺駅 [3セク鉄道「鉄印」の旅]

今日の話題に入る前に。

041_msi00007161.JPG
【2023年8月24日11時55分】 いすみ鉄道線・国吉駅

昨年8月、ちょうどあの台風被害の直前、国吉駅で保存キハの撮影会が催された。10名限定の撮影会、キハ28 2346号車の前面に昭和30年代からの房総各線の列車愛称を書いたヘッドマークを掲げての撮影会は、担当のSさんの非常に深く、また、楽しいお話を交えながら。

当時、「オフレコ」のような形で、国吉駅に保存されているキハを整備して、楽しい場所にしていきたい...と、壮大な構想が。そんなお話を伺っていた。そこに向けての第1弾として...ということになるのだろうか、錆と痛みが目立ってきていたキハ28 2346号車の再塗装・整備のクラウドファンディングが始まる。高山本線の富山口で最後の活躍をしていたときに魅せられ、それ以来、いすみ鉄道移籍後も撮り続けてきた車両。

現役時代は逆光側になることが多い大原側に連結されており、撮影には苦労させられたが、保存に際して方転されたのは、なんとも皮肉なことだが。

クラウドファンディングの成功を願っている次第。まぁ、緊縮財政下で極めて厳しい状況にある<変態鉄>だとしても、僅かばかりの額であっても協力させてもらいたいと思っている次第。2月1日から始まるとのこと(→ こちら)。

さて、それでは、1月の熊本の旅。早いもので、もう2月である。まぁ、いつものことだが、でも、少しでも話しを進めないと。

……  ……

2024年1月10日(水)曇り

人吉は球磨川沿いにある歴史ある、静かな城下町。その中心街の西側にJR人吉駅があって、北側に九州自動車道人吉ICがあり。駅とインターチェンジは約2 kmの距離。最初は駅まで歩くことも考えたのだが...

038_msi00008050.JPG
【2024年1月10日13時24分】 熊本県人吉市鬼木町付近

人吉駅からJR肥薩線とくま川鉄道湯前線は、まるで複線区間のように寄り添いながら東へと進路をとる。
ICのすぐ先、ファミマのヨコの路地に入れば、その線路までは歩いて10分ほどの距離。ということで、細い路地へと足を踏み入れ。

たぶん、かつては田んぼの畦道だったところを宅地化に伴って、そのまま舗装したのではないだろうか。地方都市に行くとよく出会うパターン。細い道が曲がりくねっていて、初めての者にとっては非常に悩ましい街路である。
まもなく、県立人吉高校のヨコを通って。

042_msi00008051.JPG
【2024年1月10日13時32分】 熊本県人吉市南泉田町付近

正面には踏切が見えてきた。

明日の記事と見比べるためにも、ここの踏切は遮断竿がちゃんと残されている...という点は要チェックである。
2020年夏の豪雨で大きな被害が出た球磨川流域、人吉に発着する鉄道のうち、JR九州の肥薩線、そして、くま川鉄道(旧国鉄)湯前線は、いずれも長期運休になっており。

この踏切も、もう何年も使われていないはず。

043_msi00008052.JPG
【2024年1月10日13時32分】 くま川鉄道湯前線・人吉温泉-相良藩願成寺

「JR九州 鬼木第3踏切」の標識が立てられており。

肥薩線と書かれているが、線路は2本あって。

044_msi00008053.JPG
【2024年1月10日13時32分】 くま川鉄道湯前線・人吉温泉-相良藩願成寺

東の方を見れば、左側(北側)の線路はまっすぐのびて奥に小さな駅のホームが見える。こちらが、くま川鉄道。
そして、草の中に消えていっているのは、JR肥薩線。いや、ここで線路が途切れているように見えたので、人吉駅構内の側線が妙に長いのか...と、最初は思ったのだが、どうやら肥薩線は一部でレールを撤去しているようで。

余計なお世話...だが、列車が来なくなって定期的な保線作業が行われなくなると、年単位で時間が経たなくても、すぐにレールが見えなくなるくらい雑草が生い茂るもの。少なくとも左側の、くま川鉄道の線路は長期運休になっている区間にしては、キレイ過ぎる感があって。不通になっている区間も定期的にメンテナンスを行っているのだろう...と推測している。

045_msi00008054.JPG
【2024年1月10日13時33分】 熊本県人吉市南泉田町付近

1月としては、別に特に寒い日ではなかったが、この付近、道路脇の側溝から湯気が上がっている所が非常に多く。
側溝に流れているのも温泉なのだろうか。踏切近くの建物には「温泉付マンション」の看板が。何だか羨ましい気が...

046_msi00008055.JPG
【2024年1月10日13時35分】 くま川鉄道湯前線・相良藩願成寺駅

さて、先ほどの踏切内のカットに写り込んでいたのは、くま川鉄道湯前線の相良藩願成寺駅である。

瓦屋根の立派な駅舎、でも、正面の扉は固く閉ざされており。

047_msi00008056.JPG
【2024年1月10日13時36分】 くま川鉄道湯前線・相良藩願成寺駅

その扉のところには長期運休を示す張り紙があって。
「先日の」とあるが、もう年単位で不通になっており。一応、2025年度の復旧予定ということにはなっているのだが...
肥薩線は復旧を目指す沿線自治体との話し合いが始まったものの、JR九州は慎重姿勢を崩しておらず、復旧は2030年代にずれ込む予定。復旧したら、“離れ孤島”路線のようになってしまうかも知れない。

048_msi00008057.JPG
【2024年1月10日13時36分】 くま川鉄道湯前線・相良藩願成寺駅

先ほど、踏切から見た感じではホームも木製上屋のある雰囲気の良さそうな...

でも、駅舎の扉は固く閉ざされており、見学は断念せざるを得ないので、とりあえず駅名看板だけ撮って。

049_msi00008058.JPG
【2024年1月10日13時36分】 くま川鉄道湯前線・相良藩願成寺駅

列車の来なくなった駅に寂しそうに「湯前線100周年」の幟旗が冬風にはためいていた。(つづく)

(※)撮影時刻は写真データのものです。したがって、実際の時刻とは多少前後します。

あなたの「ポチッ!」こそが、励みになります。あっ、あと、「nice!」も。
にほんブログ村 鉄道ブログへ
にほんブログ村

nice!(3)  コメント(0) 
共通テーマ:趣味・カルチャー

nice! 3

コメント 0

コメントを書く

お名前:[必須]
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。