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年末年始の“地元電” 〜 井の頭線と京王線 〜(5)アネックス [保存車・博物館・廃線跡]

ということで、年始のカメラを持っての初のお出かけは、多摩動物公園駅に隣接する「京王れーるランド」の保存車たち。
2015年2月以来、9年ぶりの訪問となった。9年ぶりの訪問で、クハ6438号車の塗色が末期のCIカラーから全盛期の臙脂帯の懐かしい塗装に戻っており、それを撮れたのも“収穫”だったが、合わせて、「アネックス」という建物が増えており。

9年前の訪問時には本館の中にあったと記憶するグッズショップが、そちらに移転、廃車と中間車化改造で要らなくなった7000系と8000系の運転台部分をカットボディとして展示するようになって。

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【2024年1月4日9時38分】 東京都日野市程久保・京王れーるランド

そちらにも「迎光」のヘッドマークが掲出されていたのは、前の記事でご紹介した通り。
最後に、その「アネックス」にも行って、ちょっとだけグッズを購入して、運転台部分のカットボディを内部から見学してみたのだった。


……  ……

2024年1月4日(木)晴れ

5両の保存車は本館の向かい側にある展示場にあって。

こういう鉄道会社の展示館というのは、企業のものである分、どうしてもアミューズメント性、子ども向けの施設という性格が出やすいもの。
でも、<変態鉄>としては「博物館」としての、ある意味、技術的、社会的、歴史的...そういう面から鉄道を見ることができて理解を深められる施設が望ましいところ。そういう意味では、大宮は自分の中ではちょっと残念に思っている。まぁ、比較的、充実しているのは東向島か???

この「京王れーるランド」も、子ども向けの遊戯施設としての性格が80%(<変態鉄>の主観)だが、それでも、歴代の車両の展示場を別にしてくれているのは、ちょっと嬉しいところ。ゆっくりと撮影を楽しめるのである。

その展示場の外壁には9000系電車が使われており。

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【2024年1月4日9時56分】 東京都日野市程久保・京王れーるランド

ちょうど車両展示場の横にできたのが「アネックス」である。
この2両の運転台カットボディが展示されている建物。以前は、本館のエントランス近くにあったグッズショップを移転させたようで。

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【2024年1月4日9時57分】 東京都日野市程久保・京王れーるランド

だから、「アネックス」は入場券なしでも入ることができて。
(グッズショップの奥に改札機が置いてあって、そこに入場券を通さないと屋内からカットボディには近づけない)

そのグッズコーナーの壁面には過去のイベントのものなど、ヘッドマークなどが展示されている。
まずは「高尾」号。1967年(昭和42年)の高尾線開業に合わせて設定された行楽臨時特急(当時の特急は東八王子ゆき)のヘッドマークを再現し、
2017年の開業50周年の際に、往時の「グリーン車」を再現したラッピング車(8000系10連)に掲出されて走った際のものかと。

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【2024年1月4日9時58分】 東京都日野市程久保・京王れーるランド

京王電鉄というのは、小田急の特急ロマンスカーとか西武のレッドアローのような特別な列車が無く、4扉通勤車ばかりの地味な私鉄だが、その分、意外とヘッドマークは充実していて。だいたい、1年中、何かとタイアップしたり、季節に合わせたりしたマークを掲出している。

そんな中で、自分も見覚えのあるものがいろいろ。

さてさて、グッズをちょっと買ったら...

奥の改札機にチケットを通して。

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【2024年1月4日9時38分】 東京都日野市程久保・京王れーるランド

まずはクハ7706号車の運転台内部へ。

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【2024年1月4日10時01分】 東京都日野市程久保・京王れーるランド

内側の壁面には、車体に取り付けられている諸々が“移設”されており。銘板や車両番号などステンレス車体に取り付けられていたものが、内部に貼られていて、何だか不思議な見た目である。

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【2024年1月4日10時01分】 東京都日野市程久保・京王れーるランド

妻面に貼られていた銘板が運転台後方に移っており。懐かしの「京王帝都電鉄」の銘板も残っている。

でも、車内の車番表記と号車札など現役時代と変わらない部分も。

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【2024年1月4日10時02分】 東京都日野市程久保・京王れーるランド

意外とシンプル。ワンハンドルマスコンのイマドキのとても標準的な私鉄電車の運転台だが、2017年の廃車時まで新宿方の運転台として実際に使われていただけあって、黒い塗装が剥げているところがあるのも使用感があって、いい感じである。
そして、運転台上の表示もシンプルだがATC関連の表示が用意されているのも、ポイントだろうか。

2011年に京王線の保安装置がATCになっており。ちょうど、それと入れ替わりで直前に6000系が全廃になっている。
速度計の周りに点状にLEDランプが並んでおり、その様子を、<鉄>の中で、誰が呼んだか「タイムショック」と表現していたような…

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【2024年1月4日9時38分】 東京都日野市程久保・京王れーるランド

一方、その隣にあるのが、クハ8809号車の運転台。
こちらは、6+4の10両編成だった8000系を10両固定編成化する際に運転台を撤去した車両から出てきたものと思われ...
8000系の増備が行われた90年代の中頃まで、行楽期に京王八王子ゆきと高尾山口ゆきに分割される特急があったが、まもなく中止となり。
特急・準特急も10両で終点まで走り、分岐する北野駅で各駅停車に接続するパターンに変化した。

そうすると、混雑の集中する編成中間に使っていない運転台が入っているのは邪魔になるわけで...
中間クハが、サハに改造されて。

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【2024年1月4日10時03分】 東京都日野市程久保・京王れーるランド

つまり、新製当初のしばらくの間しか使われていなかった運転台である。
だから、ほぼ90年代仕様のまま。
当時は、保安装置も違っていて、フツーに線路脇には色灯信号機が建っていた。この電車、好きだったのは運転台の表示がデジタル式であること。
丸い速度計の真ん中に大きなデジタル表示があって、コレ、編成の中間に封じ込められても消えないのである。

地下の京王線新宿駅を発車した特急電車は、トンネル内で速度を上げ、笹塚駅を通過する頃に最高速度に達する。明大前までの5分程の乗車時間、この速度計を見ていた。大抵は90キロ台なのだが、新宿駅の発車がもたついたときなどは、速度計が「105 km/h」など3桁の表示を出すことがあって...
学生時代、満員の京王線の車内で中間運転台の近くに立って、コレを“監視”するのを日課にしていた<変態鉄>だった。う〜ん、懐かしい。

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【2024年1月4日10時03分】 東京都日野市程久保・京王れーるランド

でも、オレンジ色のLED表示の速度計、運転士さんには見づらかったのか、後に普通のタイプに変更されており。
逆に、使われることのなくなった中間封じ込めの運転台には最後まで残っていた。(消灯されていたが...)

意外とシンプルな、やはり、ワンハンドルマスコンの運転台である。現行車はATC仕様の運転台になっているが、自分にとってはこの仕様が懐かしい。

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【2024年1月4日10時04分】 東京都日野市程久保・京王れーるランド

客室側の広告枠には、わが井の頭線3000系引退時のポスターが。
3000系が運行が終了したのが、2011年の暮れだった。ちょうど、拙ブログがスタートしたとき。実家の近くの踏切で撮った話題を書いたのだった(→ こちら)。

う〜ん、毎日、見て乗っていた電車の話題だと、どうしても、いつも以上に無意味に長い記事になってしまうのである。(つづく)

(※)撮影時刻は写真データのものです。したがって、実際の時刻とは多少前後します。

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