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サクラ咲く関西へ、キハを撮りに(25)法華口でキハ <後編> [北条鉄道]

鉄道にも道路にも、赤・黄・青の信号機がある。でも、そのシステムは大きく異なっており。鉄道の場合、区切られた“1区間”には1つの列車しか在線できないようになっている。それによって衝突や追突を防ぐというもの。
それが「閉塞」という概念になるわけで。もちろん、複線と単線で仕組みは大きく違う。<変態鉄>がよく撮りに行くのは大半が単線区間。

上下列車の交換ができる駅の両端に信号機があって...というのが多く。駅間には上下いずれかの列車1本しか在線できない訳で。
「反対列車の行き違い待ちです」と、数分間、停車するパターン。反対方向の列車がホームに入ってくると赤だった、こちら側の信号(出発信号機)は青に変わり、列車は駅を離れる。
たいていは、本社などの屋内に、列車の走行位置を確認し、それに応じて信号やポイントを一括して管理する場所があり、信号機もポイントも列車の到着に合わせて自動的に切り替わる。

でも、もちろん「非自動式」も多く残っているもので。例えば、小湊鐵道もそう。里見駅のホームで革製のキャリアに入った「通行手形」にあたるアイテムを駅員さんが受け取って、向こうのホームに停まるキハの運転士さんに渡しに行くのが見られる。
ただ、これが<変態鉄>のようなシロートには説明が難しい。「票券」「通票」「タブレット」などの用語を正確に使い分けるのは...。

う~ん、<変態鉄>も趣味誌の特集記事などを読んで“勉強”したのだが、なかなか、正しく理解するのは...(アタマが足りない)
同じ用語でも「鉄道」と「軌道」(→ 路面電車)では意味が違っていたり...と。

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【2022年4月8日16時12分】 北条鉄道・法華口駅

その新しい形が「票券指令閉塞式」。
ぬぁんと...、小湊では懐かしの革製キャリアを使っているのに、こちらは運転士さんがICカードをタッチして。上下線のホームの間にコレがあって。
この設置が、キハ40形導入のキッカケになったのは、ここまで書いてきた通り。

その法華口駅の北側ストレートで、西に傾いた陽の光に照らされるキハを撮って。


……  ……

2022年4月8日(金)晴れ

悩みながらの1枚だった。

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【2022年4月8日15時51分】 北条鉄道北条線・播磨下里-法華口

もうちょっと時期がズレていたら、“ギラリ”になったのだろうか。法華口駅に進入していく第628列車のキハの姿をサイドがちに撮って。

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【2022年4月8日15時51分】 北条鉄道北条線・法華口駅付近

歩くように、ゆっくりゆっくりと法華口駅に入線していくキハ。それをカメラで追いかけて...。

夕暮れまではもう少し時間があったが、コレをもってこの日の撮影は終了。法華口駅から再びキハに揺られて北条町へ戻ることにした。

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【2022年4月8日15時58分】 兵庫県加西市東笠原町・法華口駅付近

フラワ形だけだった時代から、多くのカメラマンに人気があった北条鉄道。一面の水田地帯を走る列車を撮りに訪れるカメラマンは毎年多かったみたいで。
もちろん、その大半はクルマで来訪するわけで。人が増えれば、地元の方との軋轢...というか、さまざまな問題が巻き起こるのは、どこにでもある流れで。

このあたりは<鉄>をはじめ、(自分も含めて)沿線を訪れる人が、「撮らせていただいている」という気持ちをもつことが重要だとは思うのだが「北条鉄道」名で、このような看板を設置しており。
合わせて、農作業の邪魔にならない駐車場所の案内も行っており。そこが「私有地とはどこまでか??」などという、どうしようもない問題で“炎上騒ぎ”を起こす某社との違いだろうか。
ノンビリとキハを撮ることができる沿線であり続けて欲しいと願う<変態鉄>なのである。

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【2022年4月8日16時00分】 北条鉄道北条線・法華口駅

というわけで、法華口駅に戻って。

前述の列車交換設備(再)設置に伴って、駅は少しだけ北条町寄りに移転したが、旧駅舎もそのまま残されており(ホームは通路扱い)。
この木造駅舎もまた、国登録有形文化財になっている。隣のトイレはしばらく前に設置されたものだったような...。

他駅に比べて、ちょっと傷みが目立っているような...。この駅舎の保存のためのクラウドファンディングなどあれば支援したいが...

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【2022年4月8日16時19分】 北条鉄道北条線・法華口駅

その旧駅舎を抜けて構内踏切を渡ったところのホームで16:19発の第629列車を待って。
車内は地元客と<鉄>が半々くらい。学生の帰宅時間帯にあたっているのか、キハの車内はほとんどの座席が埋まる位の乗客で。

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【2022年4月8日16時33分】 北条鉄道北条線・北条町駅

この日は終日運用だったので、いつまでも撮っていたい気分。夜のキハも狙ってみたい魅力的被写体である。でも、まさに後ろ髪を引かれる思いで...
北条町駅でキハの「鉄印」と記念きっぷを買い求めたら、通い慣れた道を北条バスストップへ。

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【2022年4月8日18時20分】 大阪府大阪市淀川区西中島・新大阪駅前

17時の大阪ゆきバスは復路では初めて乗る特急便。北条から乗り込んだのは自分を含めて6名、津山から戻る方にとって、ちょうど利用しやすい時間帯なのか。混雑した状態で到着。

いつもなら2人分の座席を使ってノンビリできるのだが...
中国ハイウェイバスでは初めて、相席の通路側。バスは高速東条バス停に早着して時間調整するくらい。大阪が近づくと工事区間はあったものの、それでも順調に走って18時過ぎに新大阪に戻ったのだった。

この時点で、北条鉄道のキハもちゃんと撮れて...、最終日は何をして過ごそうか、悩みながらバスを降りたのだった。(つづく)

(※)撮影時刻は写真データのものです。したがって、実際の時刻とは多少前後します。

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