「ことでんレトロ」LAST RUN 2021.11.03 撮影記(5)優柔不断?? [高松琴平電鉄]
ちょっと仕事の方が...、また、マズい流れになってきており。
本当は公休だったのだが、1つ片付いた...と思ったら、別のところに起こっていた重大な問題を発見し。木曜日は一番で、その担当者のところにお詫びと、その後の対応のお願いに出向くことになって。その間にもアレコレ...
この仕事をしていて、1年で最も憂鬱な時期なのである。
【2021年11月3日8時29分】 高松琴平電鉄長尾線・水田-西前田
さて、11月3日の、高松琴平電鉄の旧型電車、ことでんレトロのお別れ運行。朝の1往復は、2両の電車たちにとって“生まれ故郷”であり、“ホームグラウンド”だった琴平線ではなく、高松市から東へとのびる長尾線。
自分としては長尾線での撮影経験というのが圧倒的に少なくて...
以前、田園風景と白山バックは撮ることができていたので、今回は、イマドキの長尾線らしい風景を狙ってみたのだが...(撃沈っ!!)
…… ……
2021年11月3日(水・祝)晴れ
2000年台に入って早々、事情があって経営破綻にいたった高松琴平電鉄。紆余曲折の末、体制を一新して再建されることになり。そのとき、戦前世代を含めた冷房のない旧型電車を一掃し、京急など大手私鉄からの冷房付きの電車に置き換えることも経営改善の一環として、さまざまな支援を受けながら急速に進められていったのである。
そして、最後まで残った旧型電車...レトロ電車などという呼び名もなかったが...の最後の定期運用は、朝ラッシュに、中型電車2両(名古屋の地下鉄を走っていた車両)編成では輸送力が不足する長尾線の増結運用だった。緑色の電車2両の後部に旧型の吊り掛け電車を増結して...
長尾線も大型車両が入線できるようになって旧型電車の運用が消滅したのは2007年の夏のこと。
だから、ネットで長尾線の撮影地を探すと、かなりの割合で、その15年くらい前の、2007年当時の撮影地ガイドが出てくるのである。
もちろん、あまり変わっていない地点もあるが、やはり...
ご多分に漏れず、讃岐の地でも「田園風景」だったところは、農家の方の高齢化や後継者不足もあって田んぼをやめるところが相次ぎ「開けた田園風景」と書かれていた筈のところにたどり着いたら、規則正しく立ち並ぶ分譲住宅に阻まれて線路を見ることすらできなくなっていたり...
【2021年11月3日8時01分】 高松琴平電鉄長尾線・西前田-水田
今回、訪れたのは初めての地点。
立体交差化により高架駅になった水田駅、その高架から地平に戻るところのカーブした築堤、ここで撮られた写真はネットで見ていたので...
背後には高松自動車道の高架が見えて。電波塔だろうか、大きな鉄塔が電車のバックに写り込んでくる。やはり、開けた田園風景で撮るのが良い...というのが一般的だろうが、しかし、こうした都市化が進んだところを走っているのも、また、2021年の長尾線なのである。
上りかけた朝の太陽がオレンジ色に周囲を照らし出す時間帯から...
【2021年11月3日8時04分】 高松琴平電鉄長尾線・水田-西前田
長かったようであっという間。8時を回ると、狭い踏切の周囲に多くの<鉄>が集まってきて。
幸い、自分は2時間近く待っただけあって納得できるポジションをキープできて。風景はあまり入らないので、当初の狙いとはちょっとズレてしまうものの、このアウトカーブからの“正面ドカン!!”、その構図に決めたのだった。
でも...
カーブの向こうからやってくる電車を、連写でいろいろ撮っておきたくて。フォーカスはマニュアルにせずにオートの設定で。ここまでの、緑色の電車での試し撮りで、新しいカメラと、普段、あまり使っていない100-400というズームレンズの組合せでも、フォーカスの追従性には全く問題無さそうで。
【2021年11月3日8時25分】 高松琴平電鉄長尾線・西前田-水田
もう、ここに来てからだけでも、車両運用は一巡しており。先ほど撮ったラッピング電車が折り返して高松築港へと戻っていく姿を...
以前の5D Mk3時代は、特に後追い撮影で電車にピントが合わなくなることが時折あって。でも、Rシリーズにしてからは技術の進歩か、あまり、その面にストレスを感じることなく、走っている列車にもピントを合わせ続けられるようになっていて。
【2021年11月3日8時29分】 高松琴平電鉄長尾線・水田-西前田
さぁ、最後の試し撮りとなる長尾ゆき。まもなく...
あと10分ほどで、そのときがやってくる。
定刻!!
すぐヨコの踏切機が鳴り出して。それとほぼ時を同じくして、向こうの方から...、お腹の底に響いてくるような、あの重たいサウンドが。
何度も聴いた、吊り掛けサウンドを聴くのも今日が最後。
【2021年11月3日8時41分】 高松琴平電鉄長尾線・水田-西前田
カーブした築堤を駆け下ってくるレトロ電車。120号車の正面には「近代化産業遺産」のヘッドマークが。
この間、レリーズスイッチを握りしめたまま。
【2021年11月3日8時41分】 高松琴平電鉄長尾線・水田-西前田
近づいてくる姿に何枚も何枚もシャッターを切り続けており。
そして、本命カット!!
【2021年11月3日8時41分】 高松琴平電鉄長尾線・水田-西前田
撮った瞬間、手応えはあったように感じた。
もちろん、その場で確認する余裕はなく。
【2021年11月3日8時42分】 高松琴平電鉄長尾線・水田-西前田
急いで三脚からEOSくんを外して、後追いで。逆光、コンクリート製の橋梁も写り込んで、写真としてはメチャクチャだが、やはり、撮らずには居られなかった。
そして...
画像を確認して。泣くに泣けない...その結果を知ったのだった。いままで、ずっと大丈夫だったのに、このときに限って。
カーブを曲がり、予定していた位置に近づいてくるに従って、レトロ電車の顔にピントは来なくて、かなり後の方にピントが合っていたのである。
誰がどう見ても...
完膚なきまでの撃沈だった。
【2021年11月3日8時48分】 高松琴平電鉄長尾線・水田-西前田
残された撮影機会を...
西前田駅から高松築港ゆきに乗り込むのだった。(つづく)
(※)撮影時刻は写真データのものです。したがって、実際の時刻とは多少前後します。
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本当は公休だったのだが、1つ片付いた...と思ったら、別のところに起こっていた重大な問題を発見し。木曜日は一番で、その担当者のところにお詫びと、その後の対応のお願いに出向くことになって。その間にもアレコレ...
この仕事をしていて、1年で最も憂鬱な時期なのである。
【2021年11月3日8時29分】 高松琴平電鉄長尾線・水田-西前田
さて、11月3日の、高松琴平電鉄の旧型電車、ことでんレトロのお別れ運行。朝の1往復は、2両の電車たちにとって“生まれ故郷”であり、“ホームグラウンド”だった琴平線ではなく、高松市から東へとのびる長尾線。
自分としては長尾線での撮影経験というのが圧倒的に少なくて...
以前、田園風景と白山バックは撮ることができていたので、今回は、イマドキの長尾線らしい風景を狙ってみたのだが...(撃沈っ!!)
…… ……
2021年11月3日(水・祝)晴れ
2000年台に入って早々、事情があって経営破綻にいたった高松琴平電鉄。紆余曲折の末、体制を一新して再建されることになり。そのとき、戦前世代を含めた冷房のない旧型電車を一掃し、京急など大手私鉄からの冷房付きの電車に置き換えることも経営改善の一環として、さまざまな支援を受けながら急速に進められていったのである。
そして、最後まで残った旧型電車...レトロ電車などという呼び名もなかったが...の最後の定期運用は、朝ラッシュに、中型電車2両(名古屋の地下鉄を走っていた車両)編成では輸送力が不足する長尾線の増結運用だった。緑色の電車2両の後部に旧型の吊り掛け電車を増結して...
長尾線も大型車両が入線できるようになって旧型電車の運用が消滅したのは2007年の夏のこと。
だから、ネットで長尾線の撮影地を探すと、かなりの割合で、その15年くらい前の、2007年当時の撮影地ガイドが出てくるのである。
もちろん、あまり変わっていない地点もあるが、やはり...
ご多分に漏れず、讃岐の地でも「田園風景」だったところは、農家の方の高齢化や後継者不足もあって田んぼをやめるところが相次ぎ「開けた田園風景」と書かれていた筈のところにたどり着いたら、規則正しく立ち並ぶ分譲住宅に阻まれて線路を見ることすらできなくなっていたり...
【2021年11月3日8時01分】 高松琴平電鉄長尾線・西前田-水田
今回、訪れたのは初めての地点。
立体交差化により高架駅になった水田駅、その高架から地平に戻るところのカーブした築堤、ここで撮られた写真はネットで見ていたので...
背後には高松自動車道の高架が見えて。電波塔だろうか、大きな鉄塔が電車のバックに写り込んでくる。やはり、開けた田園風景で撮るのが良い...というのが一般的だろうが、しかし、こうした都市化が進んだところを走っているのも、また、2021年の長尾線なのである。
上りかけた朝の太陽がオレンジ色に周囲を照らし出す時間帯から...
【2021年11月3日8時04分】 高松琴平電鉄長尾線・水田-西前田
長かったようであっという間。8時を回ると、狭い踏切の周囲に多くの<鉄>が集まってきて。
幸い、自分は2時間近く待っただけあって納得できるポジションをキープできて。風景はあまり入らないので、当初の狙いとはちょっとズレてしまうものの、このアウトカーブからの“正面ドカン!!”、その構図に決めたのだった。
でも...
カーブの向こうからやってくる電車を、連写でいろいろ撮っておきたくて。フォーカスはマニュアルにせずにオートの設定で。ここまでの、緑色の電車での試し撮りで、新しいカメラと、普段、あまり使っていない100-400というズームレンズの組合せでも、フォーカスの追従性には全く問題無さそうで。
【2021年11月3日8時25分】 高松琴平電鉄長尾線・西前田-水田
もう、ここに来てからだけでも、車両運用は一巡しており。先ほど撮ったラッピング電車が折り返して高松築港へと戻っていく姿を...
以前の5D Mk3時代は、特に後追い撮影で電車にピントが合わなくなることが時折あって。でも、Rシリーズにしてからは技術の進歩か、あまり、その面にストレスを感じることなく、走っている列車にもピントを合わせ続けられるようになっていて。
【2021年11月3日8時29分】 高松琴平電鉄長尾線・水田-西前田
さぁ、最後の試し撮りとなる長尾ゆき。まもなく...
あと10分ほどで、そのときがやってくる。
定刻!!
すぐヨコの踏切機が鳴り出して。それとほぼ時を同じくして、向こうの方から...、お腹の底に響いてくるような、あの重たいサウンドが。
何度も聴いた、吊り掛けサウンドを聴くのも今日が最後。
【2021年11月3日8時41分】 高松琴平電鉄長尾線・水田-西前田
カーブした築堤を駆け下ってくるレトロ電車。120号車の正面には「近代化産業遺産」のヘッドマークが。
この間、レリーズスイッチを握りしめたまま。
【2021年11月3日8時41分】 高松琴平電鉄長尾線・水田-西前田
近づいてくる姿に何枚も何枚もシャッターを切り続けており。
そして、本命カット!!
【2021年11月3日8時41分】 高松琴平電鉄長尾線・水田-西前田
撮った瞬間、手応えはあったように感じた。
もちろん、その場で確認する余裕はなく。
【2021年11月3日8時42分】 高松琴平電鉄長尾線・水田-西前田
急いで三脚からEOSくんを外して、後追いで。逆光、コンクリート製の橋梁も写り込んで、写真としてはメチャクチャだが、やはり、撮らずには居られなかった。
そして...
画像を確認して。泣くに泣けない...その結果を知ったのだった。いままで、ずっと大丈夫だったのに、このときに限って。
カーブを曲がり、予定していた位置に近づいてくるに従って、レトロ電車の顔にピントは来なくて、かなり後の方にピントが合っていたのである。
誰がどう見ても...
完膚なきまでの撃沈だった。
【2021年11月3日8時48分】 高松琴平電鉄長尾線・水田-西前田
残された撮影機会を...
西前田駅から高松築港ゆきに乗り込むのだった。(つづく)
(※)撮影時刻は写真データのものです。したがって、実際の時刻とは多少前後します。
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