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秋晴れの岳南電車を訪ねたが... 20211006(9) [保存車・博物館・廃線跡]

痛みを忘れるくらい、仕事が忙しいところが続いて。それが、ひとまず一段落。

ということで、引きつづき、10月6日の岳南電車訪問記。

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【2021年10月6日12時20分】 岳南電車・岳南富士岡駅

改めて、写真を見ても思うけれどキレイな秋晴れの1日だった。
その汗ばむような陽気の秋晴れの空の下で撮った機関車の記録写真を中心にご紹介したい。

ただ、昨日の記事でもふれたとおり、私鉄の電気機関車というのは全然詳しくなく、説明板に書いてあったことくらいしか自分には知識がなく...う~ん。
……  ……

2021年10月6日(水)晴れ

4両の機関車の“略歴”などは、この日、吉原駅の窓口で買った記念きっぷの台紙にも書かれており。

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8月21日にオープンした「がくてつ機関車ひろば」完成記念乗車券・入場券セット。朱色の社紋入りのB型硬券入場券と機関車の写真が入ったD型硬券入場券、それからA型硬券の往復乗車券がセットになって。
その裏面にも展示車両の紹介が書かれている。それとネットで収集した情報で...、きわめてテキトーな機関車紹介。

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【2021年10月6日13時17分】 岳南電車・岳南富士岡駅「機関車ひろば」

一番、アンティークな外観をしているのは、ED501号機、ボンネット型の機器室が飛び出している外観は、かなりの古さを感じさせるが...
でも、一番古いのは奥にいるED291号機で1927年(昭和2年)製。

JR飯田線は複数の私鉄を繋ぎ合わせる形で戦時買収されたが、そのうちの豊橋側にあったのが豊川鉄道。地元の日本車両で製造された豊川鉄道デキ52号機がこの機関車。
買収で国鉄籍になったときにED291号機となり。国鉄での廃車は1959年(昭和34年)、岳南鉄道(当時)に譲渡され。
当時の岳南電車は架線電圧が600Vだったようで、いったん降圧改造された後、同線の1500V昇圧に合わせて、再び、1500V仕様に戻されているとのことで。
私鉄機として製造され、戦時買収で国鉄籍に入って、再び私鉄に、そして電圧も、降圧、昇圧を各1回と、まさに流転の“車生”である。

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【2021年10月6日12時17分】 岳南電車・岳南富士岡駅

この機関車、岳南鉄道の貨物輸送量の減少と、他の機関車と取り扱いの違う機器、(当時、知る由もなかったが)1997年の初訪問の頃には事実上、運用を外れていたようで。動かない状況のまま車籍だけは貨物列車全廃の時まで残されていたようで。
先述の記念きっぷの台紙の説明には「岳南富士岡駅にて静態保存されていました」と、その除籍より前から稼働状態ではなかったという趣旨に読める記述もあって。

岳南富士岡駅のホームに立てば、そのED291号機の後ろに富士山が見えるのである。これからの時期、頂に白い雪を被った富士山とこげ茶色の電気機関車が良いコントラストを見せてくれそう。

そして、最後の最後まで稼働していた機関車の1両が、隣のED501号機。

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【2021年10月6日12時29分】 岳南電車・岳南富士岡駅

前後に機器室が飛び出した、いかにも古典電機というスタイルである。
新製は、実はED291号機の1年遅れ。1928年(昭和3年)川崎造船製である。つまり、阪堺モ161形とは“同級生”、もちろん製造ラインが違ったかとは思うのだが、同じ時期に同じ工場で製造されている筈。
側面の窓隅は丸っこく仕上げられ、厳つい車体にも華やかさのようなものを感じるのである。

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【2021年10月6日12時16分】 岳南電車・岳南富士岡駅

この機関車、上田温泉電軌の機関車として製造され。ただ、当時の真田傍陽線の貨物需要では、この機関車の高出力は完全に持て余してしまったようで、上田での廃車は1940年(昭和15年)、わずか12年の在籍、しかも、その期間中も小田急に貸し出されていた時期があったとのことで...。
もちろん、新製後12年の新しい機関車、そのまま解体になるわけがなく、名鉄に移籍することになり。名古屋以東の路線で貨物列車牽引に活躍したとのこと。
ただ、当時、保有していた電機と取り扱いの違う機関車は現場で不評だったそうで、1969年(昭和44年)の岳南電車昇圧に合わせて名鉄から岳南に活躍の場を移した。
(当初は貸出扱い、翌年に正式に譲渡)

これに合わせて車両番号が「デキ501」から「ED501」に変更になり。ただし、車体表記は「501」で。そう、この機関車のナンバー、どこかで見たような気がしていたが、確かに名鉄のフォントである。

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【2021年10月6日12時28分】 岳南電車・岳南富士岡駅「機関車ひろば」

この機関車、末期にはJRからの直通貨物列車の先頭に立つことはなくなっても、比奈駅構内などの入換用や線内の小運転用に使われて。
2012年の貨物輸送全廃まで現役で活躍。84年間の現役生活、その半分を岳南で過ごすことになった機関車だった。

2013年の春休みには、当時、まだ貨物側線が残っていた岳南原田駅(現在の葬儀場があるあたり???)の構内で展示走行のイベントがあり、それを撮りに行ったのが自分にとっては2度目の岳南だったのである。

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【2021年10月6日13時18分】 岳南電車・岳南富士岡駅

おっと、機関車には明るくない...などと言っている割に、書き始めるとアレコレ...文章が長くなってしまうのは自分の悪いクセ。
ということで、ED40形は明日、ご紹介したい。(つづく)

(※)撮影時刻は写真データのものです。したがって、実際の時刻とは多少前後します。

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