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春の1日、会津まで往復してみた(5)6050系に“初対面” [東武鉄道]

予想よりも早く...、この話題、昨日は1日お休みをいただいてしまった。
とうとう全国で「緊急事態宣言」も解除になって。1年前とは打って変わって、都心は大賑わいである。「在宅勤務」だの「テレワーク」だのと言っていても、夜の電車の混雑も確実に戻ってきている。<変態鉄>の“肌感覚”にはなるが、たぶん、平日の22時頃までは、だいぶ戻り始めたような気がする。
会社帰りの京王線も、新宿駅で発車直前の列車に乗って、昨年はたびたび座れることもあったが、いまでは、昔とあまり変わらぬ混雑である。ただ、その退勤ラッシュの時間帯が少しだけ前倒しになっているのかも。でも、これも「20時以降 飲食店の営業自粛」が段階的に緩和されれば、もとに戻りそうで。
毎日、京王線・井の頭線で通勤していると、土日の夜間は多少、空いているような気がする程度。

政治家がどう言おうとも、だんだん皆さん、コロナとの付き合い方に慣れてきたのかも。

今年の5月の大型連休は<変態鉄>にとって“勝負の時”になりそう。そう、泣いても笑っても...いや、泣くしかなさそうだが...「ことでんレトロ」の最後の本線運転が予定されており。
今日、ハッと思い出して、あのヒコーキのサイトを。予約画面も「欠航」表示が並んで寂しかったし、機種名の欄も「73」とか「32」のような中小型機が目立っていたのだが、全便の印が並んで、そこに「76P」などワイドボディ機の記号も目立っており。
どうかヒコーキも鉄道も、この春以降、息を吹き返して欲しいと願う次第。ということで、5月の大型連休は「ことでん」に出撃する方向で準備を進めている。
(ヒコーキは予約済み)

さて、3月9日の会津への旅。会いたかった、乗ってみたかった電車が「6050系」だった。

いままでは写真でしか見ることのなかった電車である。

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【2021年3月9日8時34分】 東武日光線・東武日光駅

朝、自分以外に乗客の姿の見えない、8時半過ぎの東武日光駅に4両編成が2本並んで停車していた。
さぁ、8:39発の普通・下今市ゆきに。

……  ……

前回1月のわたらせ渓谷鉄道に向かう際に、伊勢崎線特急「りょうもう」号で往復し、今回は日光・鬼怒川線特急で往復した。
その際、<変態鉄>が<変態野郎>として、変態的な視点で観察した印象として「東武鉄道には、古き佳き鉄道情景が残っている」、ある意味、東武には“国鉄っぽさ”を感じたのである。
本家本元、JRは合理化に次ぐ合理化で、すっかり詰まらない、ただの“移動手段”に過ぎないものになったが、東武線は探せば、いろいろなところに昔ながらの鉄道情景が...

“SL大樹”に関連して、意図的に昭和の鉄道情景を復活させたり、そういう古いものにスポットを当てたと思われる部分もあるが、実は“素で”残っている面も。

後継のステンレス製ワンマン電車の投入が本格化し、徐々にその役割を譲っているが、6050系にもそんな要素が。

この電車に<変態鉄>は「急行型」の面影を感じ取っていたのである。

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【2013年4月29日11時04分】 しなの鉄道線・御代田-平原

その“本家本元”の国鉄の電車には、長らく「特急型」「急行型」「近郊型」「通勤型」の分類が、厳然と存在していた。
その中で「急行型」は片側2扉デッキ付き、特急型とは違って客扉は広幅で。車内は4人がけボックスシートが並んでいて。
国鉄末期に収支改善のために、特急型が、急速に急行型に歩み寄っていって、やがてそれを吸収してしまい...
先日、引退に際して大盛り上がりだった185系「踊り子」だって、“窓の開く特急型”として、最初は「“特別急行”も軽くなった」と批判的な受け止めの方が多かったと聞いている。

東武6050系は、デッキ付きでは無いものの、車端部に寄せられた2扉車。そして車内はドア横のごく一部を除けば、4人がけボックスシートが並んでおり。
2両固定編成というのは、「多層階建て運転」ができるように分割併合が容易な構造でもあるわけで。

そもそも、国鉄での「急行型」の本格的な増備・投入は大阪万博世代が最終期、経年から考えても自然な流れで、JRからは既に「急行型」が消えて久しく。
現存する“急行型風”の電車は、西武4000系とこの東武6050系くらいなものだろうか。

さぁ、いよいよ、その車内へ。


2021年3月9日(火)曇りのち晴れ

4扉ステンレス車体の通勤電車が走る路線...というイメージだったが、その東武でも(料金不要の)普通列車用に2扉クロスシートの電車が。

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【2021年3月9日8時34分】 東武日光線・東武日光駅

長らく快速、区間快速運用で浅草まで顔を出していたが、最近は南栗橋以北に限定されたようで、それも、日比谷線直通の任を解かれて余剰となった20000系のワンマン化改造車で、本格的な置換えが始まっており。
それはそれで懐かしい電車ではあるものの、栃木県から福島県へ、日光・鬼怒川から会津へと山の中を走り抜けるのは、やはり、2扉電車で...と。

東武の車輌運用には明るくない<変態鉄>、しかも、3月13日にダイヤ改正があって。

いまはどうなっているか分からないが、この訪問時点では、<変態鉄>が見た限り、南栗橋-下今市は20000系が目立っていたが、下今市以北の鬼怒川線内は基本的に6050系ばかりだったのは幸い。
“葬式鉄”と後ろ指を指されても、一度、ちゃんとした走行写真を撮りに行きたいという思いを新田にしたのである。

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【2021年3月9日8時35分】 東武日光線・東武日光駅

そんな電車との初対面は、朝8時半、誰も居ない東武日光駅の普通列車ホーム。

8:39発の下今市ゆきの発車時刻が迫っていた。

東武日光駅、乗り場は4本あって2面2線式のホームが、ちょうど駅舎を頂点とするような三角形のように広がっていて。
駅舎から右手前方にあるのが普通列車ホーム、左手にあるのが特急ホームということみたい。

新栃木駅からの日光止まりの電車が到着して。それが左側の電車。

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【2021年3月9日8時36分】 東武日光線・モハ6157号車内

車内へ。ほかに誰も乗客がいないのを良いことに車内写真を。

ずらっと並んだボックスシート。これぞ、急行型の系譜である。

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【2021年3月9日8時36分】 東武日光線・モハ6157号車内

そのボックスシート。国鉄型に比べて、かなり豪勢な仕様である。肘掛けにも赤い生地が見えるだけで無く、なんと言っても座面。1人ずつの着席区分になっていて。見た目は似ているが、国鉄急行型の藍色のシートよりも桁違いに座り心地は良くなっていて。ふっくらした座り心地の良い座席である。

そして、もう1つ。

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【2021年3月9日8時36分】 東武日光線・モハ6157号車内

この電車の最大の特徴かもしれない。これは、もちろん車内写真である。乗務員室と客室の仕切り扉の上には方向幕がついているのである。
いまや、LED表示器、液晶ディスプレイは当たり前の存在になっているので、このような仕様は、たぶん2度と出てくることはないものと思われる。でも、日光ゆきと鬼怒川温泉・会津田島方面を併結していたり...
いわゆる「多層階建て」の運転が行われた時代の名残である。

本の中で見ただけだが、確か、北海道でもキハ22形の車内に、車内にサボが付けられていた車両があったような。
途中駅での分割は、乗り慣れない者には、なかなか分かりにくい。<鉄>である自分でも戸惑うので、一般の行楽客は...。

そんな、アナログだが便利な機能があるのもこの電車の特徴である。

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【2021年3月9日8時40分】 東武日光線・モハ6157号車内

時刻通り、静かに出発。加速しながらほどなくJR日光線の日光駅を跨いでいく。
ちょうどJR日光線の205系電車の姿が見える。駅舎の豪華さは圧倒的にJR日光駅だが、かたや、日光-宇都宮間のローカル電車ばかり、東武は、ほぼ1~2時間毎に特急が発着しており。その差は歴然としているのである。

でも、<変態鉄>としては“東武で日光”は初めての経験だった。

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【2021年3月9日8時49分】 東武日光線・下今市駅

2駅だけのショートリリーフの電車である。無人駅の上今市駅は杉並木公園に隣接していて。特に乗降は無く。

まもなく左手の車窓に鬼怒川線の線路が見えてきて。合流したところが下今市駅。わずか10分ほどの旅。
到着したら、すぐに電車は下今市駅の浅草側に引き上げられて。(つづく)

(※)撮影時刻は写真データのものです。したがって、実際の時刻とは多少前後します。

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