10月4日「ことでんレトロ」撮影記(3)榎井で長い時間...<後編> [高松琴平電鉄]
♪ マンジューシャカ~ 恋する女は...
百恵ちゃんの名曲である。この詞の“曼珠沙華”は「マンジューシャカ」
一般には「まんじゅしゃげ」である。あえて読みをズラしたのは...
その曼珠沙華、いわゆる彼岸花である。秋の...10月頃、田んぼの畦道に
咲く真っ赤な花、好きな花の1つでもある。
琴平線沿線にも何カ所か、その曼珠沙華の紅い花と電車をいっしょに
撮れるポイントがあるが、そうでなくてもこの榎井の陸橋から見ても
線路端には紅い花が。
【2020年10月4日11時59分】 高松琴平電鉄琴平線・榎井-琴電琴平
それを入れて、でも、架線柱をかわして...
「どうにでも撮れそう」ながら、待っている間にはズームリングを
ちょっとずつ回してはアレコレ悩みながら。
そんなことをしながら待っていたのである。
仏生山から榎井に向かってくる途中、一宮駅だったと思うが
“情熱の赤い電車”と交換していた。だから1時間後くらいには...
…… ……
2020年10月4日(日)曇り一時晴れ
琴平線の定期営業列車は毎時02分と32分に琴電琴平駅に到着し、
その電車がそのまま、折返し毎時13分と43分に高松築港に向かって
発車していく。そのサイクルの間に踏切機が鳴らないかと期待して
待ち続けていたのである。
【2020年10月4日11時45分】 高松琴平電鉄琴平線・琴電琴平-榎井
先ほど通過した1100形が高松築港ゆきとして発車していく。
京急ほど目立たないし、1372 mm軌間から改軌されている
【2020年10月4日11時59分】 高松琴平電鉄琴平線・榎井-琴電琴平
1100形が通過して14分後、岡田駅で交換したはずの1200形が
琴電琴平ゆきとして下ってきた。“情熱の赤い電車”である。
<変態鉄>が京急を利用するのは大抵の場合、品川-羽田空港間。
だから京急700形というのは意外と縁の無い電車だった。
でも、バーミリオンに白帯の姿は<鉄>として喜ばしいものである。
ホンのちょっとではあるが自分の
よく見れば、その“赤み”がちょっと違うような気がする。
“還暦”より“情熱”の方が明るい赤...鮮やかなのである。
これは経時によるラッピングの色褪せによるものなのか、何か意図的
なのか、確か京急にも協力してもらって色合わせをしたと“還暦”の
お披露目のときに聞いたような気がするのが...
撮ってよく映えるのは“情熱”の明るい赤、でも、自分が見て
より「京急だなぁ」と思うのは“還暦”の少し黒ずんだ感じの赤。
【2020年10月4日12時15分】 高松琴平電鉄琴平線・琴電琴平-榎井
ということで、“情熱の赤い電車”が折り返し高松築港ゆきとして
戻っていく。
写真ではあまり目立たないのだが、この頃、<変態鉄>は内心穏やかで
なかった...というのも、雲の間から陽射しがでてきたのである。
この陸橋のポイントは晴れても光線状態は悪くなく。
でも、レトロ上りを撮るとき...
午後の琴平線の上りの撮影地にはいつも悩むことになる。
この日は“晴れれば逆光”の「曇り専用撮影地」に行ってみるつもり
だったのである。
最初は、雲の隙間から時折、ちょっとだけ陽が差す感じだったのだが、
だんだん陽が差している時間の方が長くなってきて。
【2020年10月4日12時29分】 高松琴平電鉄琴平線・榎井-琴電琴平
「レトロは、いつやってくるのだろう??」
やはり、不安にもなるもので。ツアーなので、たぶん間違いなく
やってくるはずだが...
待てど暮らせど...、このいつ来るか分からない列車を待っているとき
というのは普段の、ダイヤが分かっている列車を撮るときよりも
時間が長く感じられるもので。
続いてやってきたのは、1080形。この編成、まだ検査上がりから
時間が経っていないようで、車体塗色も美しいのである。
広告ラッピングのない正調1080形の姿である。
【2020年10月4日12時45分】 高松琴平電鉄琴平線・琴電琴平-榎井
そんな1080形が折り返していく。
ここからズームを引くと画面左隅に架線柱が目立ってしまう。
でも、画面左隅にある曼珠沙華の花はアクセントになりそう。
線路の向かい側には「とまれみよ」の第4種踏切標識があって。
この地点、踏切が閉鎖(撤去)された後も標識だけ残っている...という
パターンだろうか??
ちょっと“踏切感”がない場所なのだが...
でも、この第4種踏切標識は好きなアイテムなので、これも画面に入れて。
遠くには地元スーパーの赤い看板がチラッと見えて。
ここ土器川鉄橋に向かうときにトイレを借りることが多いお店である。
確か店内には座って食べられるスペースがあって、パンとコーヒーを
買ってから休憩するのにも便利だったような...
もしかしたら、店内も変わっているかも知れないが。
その後ろには讃岐特有の“おにぎり型”の正三角形の山並み。
この構図で行こう...と決めたのだった。
そして...
この1080形が行ってすぐ、次の定期営業列車が来るよりも早く。
踏切機の音が聞こえてきて。EOSくんのレリーズスイッチを握る手にも
力が入ったのである。
【2020年10月4日12時53分】 高松琴平電鉄琴平線・榎井-琴電琴平
重厚な吊り掛け音、榎井駅から続くカーブを...
住宅の間から視界に飛び込んでくるレトロ電車。
全神経を集中させて...
【2020年10月4日12時53分】 高松琴平電鉄琴平線・榎井-琴電琴平
「えっ...」
予定外だったのは画面の左側。地元の方だろうか、自転車に乗って
通りかかったところがフレームイン。
さぁ、これをどう捉えるべきか??
“琴平にお住まいの方の生活のワンシーンに溶け込むレトロ電車”と
捉えるとこの自転車に乗った地元の方が画面内に入ってくれたのは
うれしいところ。
【2020年10月4日12時53分】 高松琴平電鉄琴平線・榎井-琴電琴平
ちょっと迷いがあったので、<速報版>のときにはそこをカットした
トリミング済みの画像を載せたのである。
ただ、見直してみると、もともとの画でも悪くないのではないかと。
鉄道写真において、ほかの<撮り鉄>“同業者さん”が入った画は...
カメラを提げた薄汚いオッサンが入った写真、それは最悪の失敗作。
まぁ、自分もそのうちの1人だが...
でも、地元の方の生活のワンシーンが入った写真というのは、
何もないのよりも、画面に味が出るという面もあるわけで。
ただ、ここも感じ方は人それぞれで。
【2020年10月4日12時53分】 高松琴平電鉄琴平線・榎井-琴電琴平
陸橋をくぐって土讃線アンダークロスに向かっていく姿を後追いで。
この姿を見送ったら、カメラをバッグにしまって...
右へ入れば、生活感のある...でも、お世辞にも景気が良さそうには
見えない商店街が続いており。そこに入ればすぐ目の前に土讃線の
踏切が見えてくるのである。琴平線の線路がΩ型にカーブしている分、
まっすぐ歩くと榎井と琴平の1区間は意外と近いもので。
【2020年10月4日13時07分】 高松琴平電鉄琴平線・琴電琴平駅
JRの駅前の道に出たら、すぐに...
琴電琴平駅に到着である。普段なら、レトロ電車が到着すれば
<鉄>が群がって大混乱なのだが、この日は数名しか居なくて。
2019年に“レトロ廃車計画”が発表される前の「特別運行」の日の
ような感じだった。(つづく)
(※)撮影時刻は写真データのものです。したがって、実際の時刻とは多少前後します。
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百恵ちゃんの名曲である。この詞の“曼珠沙華”は「マンジューシャカ」
一般には「まんじゅしゃげ」である。あえて読みをズラしたのは...
その曼珠沙華、いわゆる彼岸花である。秋の...10月頃、田んぼの畦道に
咲く真っ赤な花、好きな花の1つでもある。
琴平線沿線にも何カ所か、その曼珠沙華の紅い花と電車をいっしょに
撮れるポイントがあるが、そうでなくてもこの榎井の陸橋から見ても
線路端には紅い花が。
【2020年10月4日11時59分】 高松琴平電鉄琴平線・榎井-琴電琴平
それを入れて、でも、架線柱をかわして...
「どうにでも撮れそう」ながら、待っている間にはズームリングを
ちょっとずつ回してはアレコレ悩みながら。
そんなことをしながら待っていたのである。
仏生山から榎井に向かってくる途中、一宮駅だったと思うが
“情熱の赤い電車”と交換していた。だから1時間後くらいには...
…… ……
2020年10月4日(日)曇り一時晴れ
琴平線の定期営業列車は毎時02分と32分に琴電琴平駅に到着し、
その電車がそのまま、折返し毎時13分と43分に高松築港に向かって
発車していく。そのサイクルの間に踏切機が鳴らないかと期待して
待ち続けていたのである。
【2020年10月4日11時45分】 高松琴平電鉄琴平線・琴電琴平-榎井
先ほど通過した1100形が高松築港ゆきとして発車していく。
京急ほど目立たないし、1372 mm軌間から改軌されている
【2020年10月4日11時59分】 高松琴平電鉄琴平線・榎井-琴電琴平
1100形が通過して14分後、岡田駅で交換したはずの1200形が
琴電琴平ゆきとして下ってきた。“情熱の赤い電車”である。
<変態鉄>が京急を利用するのは大抵の場合、品川-羽田空港間。
だから京急700形というのは意外と縁の無い電車だった。
でも、バーミリオンに白帯の姿は<鉄>として喜ばしいものである。
ホンのちょっとではあるが自分の
よく見れば、その“赤み”がちょっと違うような気がする。
“還暦”より“情熱”の方が明るい赤...鮮やかなのである。
これは経時によるラッピングの色褪せによるものなのか、何か意図的
なのか、確か京急にも協力してもらって色合わせをしたと“還暦”の
お披露目のときに聞いたような気がするのが...
撮ってよく映えるのは“情熱”の明るい赤、でも、自分が見て
より「京急だなぁ」と思うのは“還暦”の少し黒ずんだ感じの赤。
【2020年10月4日12時15分】 高松琴平電鉄琴平線・琴電琴平-榎井
ということで、“情熱の赤い電車”が折り返し高松築港ゆきとして
戻っていく。
写真ではあまり目立たないのだが、この頃、<変態鉄>は内心穏やかで
なかった...というのも、雲の間から陽射しがでてきたのである。
この陸橋のポイントは晴れても光線状態は悪くなく。
でも、レトロ上りを撮るとき...
午後の琴平線の上りの撮影地にはいつも悩むことになる。
この日は“晴れれば逆光”の「曇り専用撮影地」に行ってみるつもり
だったのである。
最初は、雲の隙間から時折、ちょっとだけ陽が差す感じだったのだが、
だんだん陽が差している時間の方が長くなってきて。
【2020年10月4日12時29分】 高松琴平電鉄琴平線・榎井-琴電琴平
「レトロは、いつやってくるのだろう??」
やはり、不安にもなるもので。ツアーなので、たぶん間違いなく
やってくるはずだが...
待てど暮らせど...、このいつ来るか分からない列車を待っているとき
というのは普段の、ダイヤが分かっている列車を撮るときよりも
時間が長く感じられるもので。
続いてやってきたのは、1080形。この編成、まだ検査上がりから
時間が経っていないようで、車体塗色も美しいのである。
広告ラッピングのない正調1080形の姿である。
【2020年10月4日12時45分】 高松琴平電鉄琴平線・琴電琴平-榎井
そんな1080形が折り返していく。
ここからズームを引くと画面左隅に架線柱が目立ってしまう。
でも、画面左隅にある曼珠沙華の花はアクセントになりそう。
線路の向かい側には「とまれみよ」の第4種踏切標識があって。
この地点、踏切が閉鎖(撤去)された後も標識だけ残っている...という
パターンだろうか??
ちょっと“踏切感”がない場所なのだが...
でも、この第4種踏切標識は好きなアイテムなので、これも画面に入れて。
遠くには地元スーパーの赤い看板がチラッと見えて。
ここ土器川鉄橋に向かうときにトイレを借りることが多いお店である。
確か店内には座って食べられるスペースがあって、パンとコーヒーを
買ってから休憩するのにも便利だったような...
もしかしたら、店内も変わっているかも知れないが。
その後ろには讃岐特有の“おにぎり型”の正三角形の山並み。
この構図で行こう...と決めたのだった。
そして...
この1080形が行ってすぐ、次の定期営業列車が来るよりも早く。
踏切機の音が聞こえてきて。EOSくんのレリーズスイッチを握る手にも
力が入ったのである。
【2020年10月4日12時53分】 高松琴平電鉄琴平線・榎井-琴電琴平
重厚な吊り掛け音、榎井駅から続くカーブを...
住宅の間から視界に飛び込んでくるレトロ電車。
全神経を集中させて...
【2020年10月4日12時53分】 高松琴平電鉄琴平線・榎井-琴電琴平
「えっ...」
予定外だったのは画面の左側。地元の方だろうか、自転車に乗って
通りかかったところがフレームイン。
さぁ、これをどう捉えるべきか??
“琴平にお住まいの方の生活のワンシーンに溶け込むレトロ電車”と
捉えるとこの自転車に乗った地元の方が画面内に入ってくれたのは
うれしいところ。
【2020年10月4日12時53分】 高松琴平電鉄琴平線・榎井-琴電琴平
ちょっと迷いがあったので、<速報版>のときにはそこをカットした
トリミング済みの画像を載せたのである。
ただ、見直してみると、もともとの画でも悪くないのではないかと。
鉄道写真において、ほかの<撮り鉄>“同業者さん”が入った画は...
カメラを提げた薄汚いオッサンが入った写真、それは最悪の失敗作。
まぁ、自分もそのうちの1人だが...
でも、地元の方の生活のワンシーンが入った写真というのは、
何もないのよりも、画面に味が出るという面もあるわけで。
ただ、ここも感じ方は人それぞれで。
【2020年10月4日12時53分】 高松琴平電鉄琴平線・榎井-琴電琴平
陸橋をくぐって土讃線アンダークロスに向かっていく姿を後追いで。
この姿を見送ったら、カメラをバッグにしまって...
右へ入れば、生活感のある...でも、お世辞にも景気が良さそうには
見えない商店街が続いており。そこに入ればすぐ目の前に土讃線の
踏切が見えてくるのである。琴平線の線路がΩ型にカーブしている分、
まっすぐ歩くと榎井と琴平の1区間は意外と近いもので。
【2020年10月4日13時07分】 高松琴平電鉄琴平線・琴電琴平駅
JRの駅前の道に出たら、すぐに...
琴電琴平駅に到着である。普段なら、レトロ電車が到着すれば
<鉄>が群がって大混乱なのだが、この日は数名しか居なくて。
2019年に“レトロ廃車計画”が発表される前の「特別運行」の日の
ような感じだった。(つづく)
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