信濃路へ「ゆたんぽ」を見に(11)当たり前の存在だったからこそ... [<鉄>な撮影記・旅行記録]
しばらくお休みをいただいていたこの話題。
9月16日に長野県内で<鉄>活動したときの話題。3週間が経過しようとしているが
日帰りの撮影記を10話以上引っ張るのは、もはや拙ブログのお家芸になりつつあり。
【2020年9月16日17時30分】 しなの鉄道・小諸駅
この日の<鉄>活動、初訪問の上田電鉄別所線に“専念”するかと思いきや、
もう1本、気になっている路線があった。約6年ぶりの、しなの鉄道である。
ということで、ここからは上田電鉄別所線を離れて、しなの鉄道115系撮影記。
…… ……
2020年9月16日(水)晴れ
別所温泉駅を13:49発の上田ゆき(城下-上田は代行バス)は、城下駅に14:16着。
隣の「ゆたんぽ」も気になるのだが、代行バスは、わずか4分の連絡。
【2020年9月16日13時34分】 上田交通別所線・別所温泉駅
まさに後ろ髪を引かれる思いで、城下駅を後にして、千曲川を渡ればすぐに
上田駅に到着である。温泉口のエスカレータを上がって、コンコースを少し
歩けば、しなの鉄道乗り場。
実はこの日、別所線のフリーきっぷではなく「軽井沢・別所温泉フリーきっぷ」
(1,880円)というのを手にしていた。
軽井沢-上田間のしなの鉄道線と上田電鉄別所線がまとめて乗り放題になるという
チケットである。(10月2日の記事にちょっとだけ画像が...)
【2010年10月13日15時45分】 しなの鉄道・戸倉駅
この、しなの鉄道。<変態鉄>としては169系直流急行型電車の最後の活躍を
撮りにいった路線である。
そもそも、いわゆる「並行在来線」として北陸(長野)新幹線の開業時に、
信越本線を転換して生まれた第3セクター。
<変態鉄>が169系を追って通った頃は「しなの鉄道線」といえば、軽井沢から
篠ノ井までの長野県南東部の路線だったが、その後、新幹線金沢延伸に伴い、
長野以北の区間も転換されている(北しなの線)。
【2012年12月10日9時17分】 しなの鉄道・戸倉-坂城
新幹線長野開業に伴う転換時、しなの鉄道が導入したのは、国鉄時代から
使われてきた115系近郊型電車と169系急行型電車。
シルバーメタリックと赤の、ナウなヤング向けの塗装に改められたが、それでも
当時、すでに置換えが進められていた“老朽車”をかなり割高な価格でJRから
買い取った...と口さがない<鉄>は散々に言っていた。
その後もJRから115系を買い取って増備を続けていたが、保安装置に関する
基準が厳しくなったことで改造・搭載するのを断念、169系は2013年春に引退。
拙ブログ初期は、その話題を何度か取りあげた(→ こちら)
【2020年6月10日9時44分】 上越線・小出駅
その置換え用に導入が始まったのは、こんどはこの電車のそっくりさんのような。
そうなると<変態鉄>としては写欲は失せるわけで。
(※ 意見には個人差があります)
115系も(東日本では)すでに珍しい存在になりつつあり。
自分の世代は学生時代、当たり前に乗る存在だった。特に「青春18きっぷ」で
旅したとき...垂直な背ズリのボックスシートでお尻が痛くなって...
正直言って、あまり好きな車輌ではなかった。当たり前過ぎる存在だったからこそ
わざわざ写真を撮ろうとも思わなかった。
あくまで他の列車を撮りに行ったときの「試し撮り」と言うくらい。
「あっ、そう~」と、それくらいの気持ちで。
でも、なくなると聞けば、気になってくるもので。
それこそまさに<葬式鉄>根性である。
【2020年9月16日14時51分】 しなの鉄道・小諸駅
さて、バスはほぼ時刻通りに上田駅温泉口、14:28着。ダメ元ではあったが、
同発(14:28発)の第650M列車に乗るのにホームに向かえば...
ギリギリ間に合ったのである。だから、カメラを取り出す余裕もなく。
でも、第650M列車は<変態鉄>が“目をつけた”撮影地には行けない。
1駅手前の小諸止まり。幸い、5分の接続で軽井沢ゆきが連絡しており。
でも、そういうときに限って...
そう、第650M列車は国鉄時代の「湘南色」に塗り戻した編成だったのである。
う~ん、撮りたかったものに乗ってしまえば...
ということで、わずかな乗り換え時間に小諸駅ホームにてスナップしたということ。
それだけではない。
【2020年9月16日14時49分】 しなの鉄道・小諸駅
小諸駅に到着すれば、中線で留置されていたのは「スカ色」編成。
名前の由来となった横須賀線は113系で、115系の運用は無かったが、この塗色の
115形と言えば、そう、何と言っても中央東線を最近まで走っていた電車。
比較的末期まで初期型車が残っており、<変態鉄>も何度もなく乗ることがあった。
ちょっと窮屈な撮り方しかできなかったが、とりあえず記録することはできて。
【2020年9月16日14時51分】 しなの鉄道・小諸駅
そして、向かいのホームで待っている軽井沢ゆきが何と...
「旧信州色」の115系。国鉄時代、115系の塗色はごく少数の例外を除けば、
湘南のミカンをイメージした深緑色とオレンジ色の「湘南色」と
紺色とクリーム色の「スカ色」しか考えられなかった。
国鉄最末期からJR初期にかけて“地域色”と呼ばれる塗色が、まさに雨後の筍
のように全国に発生し。当時は、国鉄色の方が“時代遅れ”感があって、
90年代初頭には、何というか“脱国鉄”的な...、90年代後半頃から国鉄色の方が
希少性がでてきて、現在につづく「国鉄色」がありがたがられる風潮ができたと
記憶している。センスの良い塗色もあったが、サイケデリックというか謎な配色も
少なくなく、さらに一貫性もなく次々に「新色」を出す支社もあって...。
もうメチャクチャだった時代が<変態鉄>の中学生くらいの頃だろうか。
その最初期の「信州色」は自分の好きな塗色だったが、長野支社の車輌は
オリンピック開催が決まると「新長野色」に統一されることになり...
【2020年9月16日14時51分】 しなの鉄道・小諸駅
というわけで、この2ショット。
方向幕が「ワンマン」表示とかホーム中央に手指消毒薬が置かれている...とか
間違いなく2020年だが、それでも90年台、<変態ガキ鉄>がカメラを提げて
歩きまわるようになった頃の長野県内の駅ホームの日常風景の再現である。
そして、左側の「信州色」の軽井沢ゆきに乗って、最初の駅が...
【2020年9月16日14時51分】 しなの鉄道・平原駅
「平原」駅である。
かつて、169系を追っていたとき、撮影地の移動にタクシーを呼んだことがあった。
地元の運転手さんなのに、駅の場所が分からずに難儀したことがある。
田園風景の中にある小さな無人駅。たぶん、しなの鉄道でも1、2を競う寂しい駅
のような気がする。
【2020年9月16日14時51分】 しなの鉄道・平原駅
いまでは数を減らしている、貨車(車掌車)を利用した簡易駅舎が
“いまなお現役”。現在の(ホーム改修工事絶賛進行中)山手線渋谷駅のような
感じで変則2面2線のホーム配置になっており、下りホームには構内踏切で。
構内踏切を渡った下りホーム側にも出口が...というより、構内通路の一部の柵が
ないだけ...というくらいの簡素なつくり。そこから田んぼの畦道へ。
誰もいない駅である。
とはいえ、“人里離れた秘境駅”ではない。先ほどの駅名板を大写しにした
カットでよく見ていただくと、コンクリートの高架橋が見える。
国道141号線で、あの高さまで上がれば量販店や大型スーパー、
(徒歩だと大変だが)上信越自動車道の佐久北ICも近く。地形的にどういう構造が
わからないが、しなの鉄道の線路と周囲の田んぼだけ谷底のようなところにある
というだけなのである。
駅の下りホーム沿いに進むと駅構内ハズレがお気軽撮影地だと紹介されていたが...
まもなく、隣の御代田駅を15:23発の快速電車(第2605M列車)が通過するはず。
【2020年9月16日14時51分】 しなの鉄道・平原駅付近
ネットで見てきた地点はすぐ分かったが、背丈くらいの雑草に阻まれて...
少し戻って。
いまでは2~3両、長くて併結の5~6両の列車しか来ない、しなの鉄道、
でも、25年ほど前までは「信越本線」だったのである。小駅でも有効長は長く。
そのホームの先端部付近にカメラを。ちょうど国道橋の真下付近である。
ISO感度を上げて1/2000秒のシャッター速度を確保。
でも、<変態鉄>の装備では、どうしてもガードレールをかわすことができず。
正直言ってテンションの上がらない撮影。
やはり。
115系も“高齢車”ではあっても、恵まれた「信越本線」の頑丈な軌道で本気を
出して走れば...
間近で撮っていると、かなりの迫力。ローカル線ばかり撮っている<変態鉄>から
見れば怖いくらいである。16:00ちょうどにやってくる小諸ゆきローカルは
「得得」前に移動して撮ることに決めた。(つづく)
(※)撮影時刻は写真データのものです。したがって、実際の時刻とは多少前後します。
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9月16日に長野県内で<鉄>活動したときの話題。3週間が経過しようとしているが
日帰りの撮影記を10話以上引っ張るのは、もはや拙ブログのお家芸になりつつあり。
【2020年9月16日17時30分】 しなの鉄道・小諸駅
この日の<鉄>活動、初訪問の上田電鉄別所線に“専念”するかと思いきや、
もう1本、気になっている路線があった。約6年ぶりの、しなの鉄道である。
ということで、ここからは上田電鉄別所線を離れて、しなの鉄道115系撮影記。
…… ……
2020年9月16日(水)晴れ
別所温泉駅を13:49発の上田ゆき(城下-上田は代行バス)は、城下駅に14:16着。
隣の「ゆたんぽ」も気になるのだが、代行バスは、わずか4分の連絡。
【2020年9月16日13時34分】 上田交通別所線・別所温泉駅
まさに後ろ髪を引かれる思いで、城下駅を後にして、千曲川を渡ればすぐに
上田駅に到着である。温泉口のエスカレータを上がって、コンコースを少し
歩けば、しなの鉄道乗り場。
実はこの日、別所線のフリーきっぷではなく「軽井沢・別所温泉フリーきっぷ」
(1,880円)というのを手にしていた。
軽井沢-上田間のしなの鉄道線と上田電鉄別所線がまとめて乗り放題になるという
チケットである。(10月2日の記事にちょっとだけ画像が...)
【2010年10月13日15時45分】 しなの鉄道・戸倉駅
この、しなの鉄道。<変態鉄>としては169系直流急行型電車の最後の活躍を
撮りにいった路線である。
そもそも、いわゆる「並行在来線」として北陸(長野)新幹線の開業時に、
信越本線を転換して生まれた第3セクター。
<変態鉄>が169系を追って通った頃は「しなの鉄道線」といえば、軽井沢から
篠ノ井までの長野県南東部の路線だったが、その後、新幹線金沢延伸に伴い、
長野以北の区間も転換されている(北しなの線)。
【2012年12月10日9時17分】 しなの鉄道・戸倉-坂城
新幹線長野開業に伴う転換時、しなの鉄道が導入したのは、国鉄時代から
使われてきた115系近郊型電車と169系急行型電車。
シルバーメタリックと赤の、ナウなヤング向けの塗装に改められたが、それでも
当時、すでに置換えが進められていた“老朽車”をかなり割高な価格でJRから
買い取った...と口さがない<鉄>は散々に言っていた。
その後もJRから115系を買い取って増備を続けていたが、保安装置に関する
基準が厳しくなったことで改造・搭載するのを断念、169系は2013年春に引退。
拙ブログ初期は、その話題を何度か取りあげた(→ こちら)
【2020年6月10日9時44分】 上越線・小出駅
その置換え用に導入が始まったのは、こんどはこの電車のそっくりさんのような。
そうなると<変態鉄>としては写欲は失せるわけで。
(※ 意見には個人差があります)
115系も(東日本では)すでに珍しい存在になりつつあり。
自分の世代は学生時代、当たり前に乗る存在だった。特に「青春18きっぷ」で
旅したとき...垂直な背ズリのボックスシートでお尻が痛くなって...
正直言って、あまり好きな車輌ではなかった。当たり前過ぎる存在だったからこそ
わざわざ写真を撮ろうとも思わなかった。
あくまで他の列車を撮りに行ったときの「試し撮り」と言うくらい。
「あっ、そう~」と、それくらいの気持ちで。
でも、なくなると聞けば、気になってくるもので。
それこそまさに<葬式鉄>根性である。
【2020年9月16日14時51分】 しなの鉄道・小諸駅
さて、バスはほぼ時刻通りに上田駅温泉口、14:28着。ダメ元ではあったが、
同発(14:28発)の第650M列車に乗るのにホームに向かえば...
ギリギリ間に合ったのである。だから、カメラを取り出す余裕もなく。
でも、第650M列車は<変態鉄>が“目をつけた”撮影地には行けない。
1駅手前の小諸止まり。幸い、5分の接続で軽井沢ゆきが連絡しており。
でも、そういうときに限って...
そう、第650M列車は国鉄時代の「湘南色」に塗り戻した編成だったのである。
う~ん、撮りたかったものに乗ってしまえば...
ということで、わずかな乗り換え時間に小諸駅ホームにてスナップしたということ。
それだけではない。
【2020年9月16日14時49分】 しなの鉄道・小諸駅
小諸駅に到着すれば、中線で留置されていたのは「スカ色」編成。
名前の由来となった横須賀線は113系で、115系の運用は無かったが、この塗色の
115形と言えば、そう、何と言っても中央東線を最近まで走っていた電車。
比較的末期まで初期型車が残っており、<変態鉄>も何度もなく乗ることがあった。
ちょっと窮屈な撮り方しかできなかったが、とりあえず記録することはできて。
【2020年9月16日14時51分】 しなの鉄道・小諸駅
そして、向かいのホームで待っている軽井沢ゆきが何と...
「旧信州色」の115系。国鉄時代、115系の塗色はごく少数の例外を除けば、
湘南のミカンをイメージした深緑色とオレンジ色の「湘南色」と
紺色とクリーム色の「スカ色」しか考えられなかった。
国鉄最末期からJR初期にかけて“地域色”と呼ばれる塗色が、まさに雨後の筍
のように全国に発生し。当時は、国鉄色の方が“時代遅れ”感があって、
90年代初頭には、何というか“脱国鉄”的な...、90年代後半頃から国鉄色の方が
希少性がでてきて、現在につづく「国鉄色」がありがたがられる風潮ができたと
記憶している。センスの良い塗色もあったが、サイケデリックというか謎な配色も
少なくなく、さらに一貫性もなく次々に「新色」を出す支社もあって...。
もうメチャクチャだった時代が<変態鉄>の中学生くらいの頃だろうか。
その最初期の「信州色」は自分の好きな塗色だったが、長野支社の車輌は
オリンピック開催が決まると「新長野色」に統一されることになり...
【2020年9月16日14時51分】 しなの鉄道・小諸駅
というわけで、この2ショット。
方向幕が「ワンマン」表示とかホーム中央に手指消毒薬が置かれている...とか
間違いなく2020年だが、それでも90年台、<変態ガキ鉄>がカメラを提げて
歩きまわるようになった頃の長野県内の駅ホームの日常風景の再現である。
そして、左側の「信州色」の軽井沢ゆきに乗って、最初の駅が...
【2020年9月16日14時51分】 しなの鉄道・平原駅
「平原」駅である。
かつて、169系を追っていたとき、撮影地の移動にタクシーを呼んだことがあった。
地元の運転手さんなのに、駅の場所が分からずに難儀したことがある。
田園風景の中にある小さな無人駅。たぶん、しなの鉄道でも1、2を競う寂しい駅
のような気がする。
【2020年9月16日14時51分】 しなの鉄道・平原駅
いまでは数を減らしている、貨車(車掌車)を利用した簡易駅舎が
“いまなお現役”。現在の(ホーム改修工事絶賛進行中)山手線渋谷駅のような
感じで変則2面2線のホーム配置になっており、下りホームには構内踏切で。
構内踏切を渡った下りホーム側にも出口が...というより、構内通路の一部の柵が
ないだけ...というくらいの簡素なつくり。そこから田んぼの畦道へ。
誰もいない駅である。
とはいえ、“人里離れた秘境駅”ではない。先ほどの駅名板を大写しにした
カットでよく見ていただくと、コンクリートの高架橋が見える。
国道141号線で、あの高さまで上がれば量販店や大型スーパー、
(徒歩だと大変だが)上信越自動車道の佐久北ICも近く。地形的にどういう構造が
わからないが、しなの鉄道の線路と周囲の田んぼだけ谷底のようなところにある
というだけなのである。
駅の下りホーム沿いに進むと駅構内ハズレがお気軽撮影地だと紹介されていたが...
まもなく、隣の御代田駅を15:23発の快速電車(第2605M列車)が通過するはず。
【2020年9月16日14時51分】 しなの鉄道・平原駅付近
ネットで見てきた地点はすぐ分かったが、背丈くらいの雑草に阻まれて...
少し戻って。
いまでは2~3両、長くて併結の5~6両の列車しか来ない、しなの鉄道、
でも、25年ほど前までは「信越本線」だったのである。小駅でも有効長は長く。
そのホームの先端部付近にカメラを。ちょうど国道橋の真下付近である。
ISO感度を上げて1/2000秒のシャッター速度を確保。
でも、<変態鉄>の装備では、どうしてもガードレールをかわすことができず。
正直言ってテンションの上がらない撮影。
やはり。
115系も“高齢車”ではあっても、恵まれた「信越本線」の頑丈な軌道で本気を
出して走れば...
間近で撮っていると、かなりの迫力。ローカル線ばかり撮っている<変態鉄>から
見れば怖いくらいである。16:00ちょうどにやってくる小諸ゆきローカルは
「得得」前に移動して撮ることに決めた。(つづく)
(※)撮影時刻は写真データのものです。したがって、実際の時刻とは多少前後します。
あなたの「ポチッ!」こそが、励みになります。あっ、あと、「nice!」も。
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