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いすみ鉄道「キハ28 2346 撮影会」_2023.8.24(7) [いすみ鉄道]

国吉駅構内での撮影会に参加してから約3週間、国吉駅構内の展示車両の配置換えが開始されたようで。
SNSにも、そのときの模様が出ていて。大型クレーン車でキハ28形を吊り上げて、駐輪場側の、いままでキハ30形が居たところへ。その間、キハ30形は体験運転線の先の方、パチンコ店裏のところに逃げており。

今後は、キハ28形とキハ30形で“2両編成”のような状態で展示されるものと思われる。「保存する」と言っていたのに遅々として進んでいない...とネットでは一部から心無い声が浴びせられていた国吉駅のキハだが、いよいよ保存整備の動きが目に見える形で動き出したようで。近々、新たな動きも出てくる...とも聞いている。

100 m程度、駅構内外れの踏切の手前まで体験運転用の線路が伸びている。再び、キハ28形が自走する様子を見たい...と願っている<変態鉄>なのである。

さて、だから、8月24日は、キハ30形と並んでいる、まさに1960年代の千葉気動車区のような姿を撮れる最後のチャンスとなったのだった。

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【2023年8月24日11時15分】 いすみ鉄道線・国吉駅

10時から12時まで2時間の予定で開催された撮影会、ちょうど“折り返し点”の11時、掲出されるヘッドマークにも変化が。


……  ……

2023年8月24日(木)晴れ

他線区に比べて旧型の、サービス水準の低い車両が運用されることが多かったとされる房総地区。それでも、キロ28形の投入で1等車(→ グリーン車)の連結も始まり、一部、キハ55系も併用されつつも、キハ58系を中心とした編成が運用されるようになってきて。

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【2023年8月24日11時10分】 いすみ鉄道線・国吉駅

全車指定席の準急として房総東線(外房線)に設定されたのが「くろしお」号だった。

この「くろしお」という列車名、紀勢本線の特急として定着しているが、戦前から1960年代頃までは海沿いの区間では断続的にこの愛称(漢字表記も含めて)の列車が登場し、外房、紀勢、土讃線に同じ愛称の列車が走っている...という時期もあったのだとか。

「勝浦」「白浜」といった地名も、そう。房総半島と紀伊半島というのは共通点の多い地域なのかも知れない...というのは当日の雑談の中でも。

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【2023年8月24日11時09分】 いすみ鉄道線・国吉駅

ちなみに、「くろしお」も含めて、JRの列車名にもなっている愛称の場合、キハの急行列車での掲出にあたっての調整が難しく、キハ52・28に掲出される機会は意外と少なかったという。自分も、何度も通っているが「くろしお」マークのキハが走る姿は撮った記憶がない。

やはり、晴れると暑くなるので...

11時になるところで休憩タイム。皆さん、ペットボトルのドリンクで...。

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【2023年8月24日11時20分】 いすみ鉄道線・国吉駅

ちょうど、そのタイミングで国吉駅 11:12発の第10D列車。

“3並び”のシーンも今となっては貴重な1枚だが、う〜ん...
やはり、“動く方”が気になってカメラを左に振りすぎたのである。現地では「まぁ、良いか」と思ったが、もう2度と撮れない画だったと思うと...

初歩的なミスだが、このあたり、やはり、カメラは定期的に触っていないと<撮り鉄>の感覚が鈍る...と実感した瞬間でもあった。
そう、仕事なんてしているヒマはないのである。仕事なんて休んででも撮りに行かないとダメ...それが趣味に生きる人間として大切なことである。

……  ……

ということで、撮影会の前半は、昭和30年代の準急列車のヘッドマーク。

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【2022年11月20日13時52分】 いすみ鉄道・上総中川-城見ヶ丘

なかなか撮る機会が少なくて...

最後の最後になって、キハ28形の引退が迫った中で掲出された「京葉」のマークをものにすることができたのだが...

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【2023年8月24日10時16分】 いすみ鉄道線・国吉駅

何気なく見ていた、撮っていたこのマーク、実は制作は極めて大変な工程だそうで。
まず、時代考証。いろいろな資料で各時代のヘッドマークを調べて。そう、この当時、残されている写真はいまほど多くなく、しかも、短期間でどんどん変遷しており。フィクションのマークにならないよう、それを1つ1つ調べるところからスタートし...

例えば「房総」の、この文字も実はフォントではないのだそうで。写真などを参考に、むしろ、小さな図形の組合せのような感じで作り上げているのだとか。

そして、自分など絶対に気づかなかったであろう箇所は...

当初、キハ17系やキハ20系(キハ25など)に掲出された大型マーク。
房総にふさわしく波の絵の中心に「房総」の文字が入ったデザイン。でも、この波の絵が、実際に使われていたものでも1つ1つ違っているのだそうで。この当時は、車両のデザインなども国鉄職員が全て行っていたと読んだことがある。当然、ヘッドマークだって、国鉄工場で職員が1つずつ手作りでつくったと思われる。だから、同じマークでも波の絵は少しずつ違っていたのだそうで、「房総」(青)、「京葉」(赤)でも、そこのところは、わざわざ作り分けている...とのこと。

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【2023年8月24日11時52分】 いすみ鉄道線・国吉駅

実際、目を凝らせば、例えば、緑の矢印の箇所、「急」の漢字の右下を見ると、「房総」では何もないが奥の「京葉」では波しぶきの白い丸が見える。
逆に茶色の矢印のところ、大きな波のところは「房総」は二重でも、「京葉」はそうなっておらず。

う〜ん...、このあたり、実際に制作を担当されたというSさんでないとなかなか知らない事実。そんなこぼれ話を聞けたのも大きな“収穫”だった。
他にも「房総夏ダイヤ」での車両不足を補うため、非電化時代の房総半島に臨時電車準急(1963〜64年)が走ったときの話など...
写真を撮らなくても話を聞くだけでも十分すぎる価値があった撮影会だったのである。

……  ……

1965年10月「くろしお」号にも自由席が設定され、愛称を分ける必要がなくなったので「外房」に統合、その際に「がいぼう」を「そとぼう」に、読みを変更している。

ただ、それから半年後の翌66年3月には、前述の通り、実質的に準急は急行に吸収され。
(100 km以上の準急を急行化、100 km未満の準急料金を急行料金と同額にして「準急券」と「急行券」を共通化。昭和43年10月改正で正式に全ての準急を急行へ統合)

だから、半年間だけ「じゅんきゅう そとぼう」があった筈だが...

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【2023年8月24日11時21分】 いすみ鉄道線・国吉駅

ということで、急行「外房」号のヘッドマーク。
やはり、この前まで「がいぼう」「ないぼう」だったものを、いきなり、「そとぼう」「うちぼう」にしたわけだから利用者にも混乱はあったようで。
そんなこともあってだろうか、“SOTOBO”のローマ字併記のマークになり。

ここから、1972年(昭和47年)の外房線電化完成までの6年あまりの期間、今度は急行列車シリーズとなるわけで。(つづく)

……  ……

行きたい、行きたいと繰り返しつつ、もうすっかりオオカミ少年状態だが...

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【2019年4月22日13時28分】 小湊鐵道線・高滝-上総久保

小湊鐵道からも被災状況に関する詳細と復旧見込みに関して、公式サイトに発表されており。
明日、16日土曜からの3連休に月崎駅まで、1ヶ月程度の期間で養老渓谷駅までの運転を再開する予定なのだとか...、来週は有給をとった日があるので、ぜひ、ぜひ、今度こそは本当に五井に行ってみたいと思っている次第。

(※)撮影時刻は写真データのものです。したがって、実際の時刻とは多少前後します。

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