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猛暑の房総横断鉄道へ(6)上総中野駅 [小湊鐵道]

昭和20年代後半、後のキハ17系(当時は旧形式称号規則なので5桁形式)から本格的に全国レベルでスタートする国鉄のディーゼル動車の歴史。
当初は固定編成運用も考慮していたようだが、実際はシステム上、1両単位で完結し、その都度、1両単位で組成して走るのが基本となった。

小湊キハも“国鉄キハ20形通勤対応ロングシート車”的な存在で。(もちろん、すべて自社発注車)
だから、他のキハとほぼ自由に連結して運転することができるし、旅客数に応じて毎日でも編成両数を変えられる、その自由度の高さが趣味的面白さにも繋がっており。
<変態鉄>が訪れる時期は、たいてい、養老渓谷・上総中野まで乗り入れる運用は2両、上総牛久折返しは単行というケースが多いように思う。

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【2021年8月27日10時34分】 小湊鐵道・上総中野駅

何度も通っていても、この上総中野駅の“2社並び”、光の回る養老渓谷側から撮ることは滅多になかった。

この日はキハ208号機単行だったのでホーム上、スペースに余裕があって。

……  ……

2021年8月27日(金)曇りのち晴れ

今回の<乗り鉄>旅に使ったのは...

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「房総横断記念乗車券」、最近はいすみ鉄道のキハを撮りに行くのに使ったりしている。この乗車券、一方通行で利用するという珍しいもので。
五井 → 大原、または、大原 → 五井で逆戻りしなければ途中下車は可能というもの。いすみ鉄道で買っても券面自体は同じようになっているが、今回は発行駅に「五井車掌区」のゴム印。
コレ、自分は意外と少なく。

今回は途中下車を楽しみながら、五井 → 大原と進んでいくのだが...
減便ダイヤの関係で、小湊鐵道線内は急いで通過しないとならず。

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【2021年8月27日9時39分】 小湊鐵道・第305列車(キハ208号機)内

さて、上総牛久駅で30分ほど待って乗り換えた上総中野ゆきはキハ208号機の単行。

わずかな乗客でノンビリできるかと思いきや、どこかの高校の鉄研か何かだろうか、元気なグループが発車直前に乗り込んできて。
五井駅 9:10発の第13列車からの代行バスの乗客が乗り換えてくると、車内は大半の座席が埋まって。

“異変”は月崎駅付近で。

運転士さんと車掌さんが何か合図で確認したと思ったら...
発車すると車掌さんが車内を巡回して乗客に声をかけ始める。

「冷房が止まったので窓を開けて...」、朝方はドン曇りだったこの日、このあたりから徐々に晴れ間が広がってきて。暑くなってくると冷房が悲鳴を上げるのである。
ただ、標高自体はそれほど高くはないが、周囲は山の中のようなところ。窓を開けていると線路沿いの木々の枝があたって。油断しているとぶつかりそうになるのである。

里見駅から先が、この旅の前週に復旧したばかりの区間。ちょっと注意して車窓を見ていたら...

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【2021年8月27日10時22分】 小湊鐵道・第305列車(キハ208号機)内

上総大久保駅を過ぎて養老川の鉄橋を渡り、石神の手前付近だっただろうか、一部分だけバラストが新しくなった区間があって。
大雨被害があったのはこの付近だろうか。

そして、賑やかだった学生さんのグループは養老渓谷駅で下車。

上総中野駅は無人駅。だから、養老渓谷駅を出てから車掌さんが回って到着前に車内改札を済ませるのだが、この日は途中駅から上総中野までの乗客が居なかったからだろうか、車内改札もなく。
<車内放送マニア>として嬉しかったのは、終点・上総中野駅到着前の放送にオルゴールが流れたこと。

天候が回復するとともに暑さが襲いかかってくるような感覚。上総中野駅に到着である。

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【2021年8月27日10時33分】 小湊鐵道・上総中野駅

向かい側のホームには、すでにいすみ鉄道の300形単行が到着しており。
現在の減便ダイヤでは上総中野駅での両線の接続はあまり考慮された形になっていないが、この列車だけは8分の接続で大原ゆきに乗り換えられる。

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【2021年8月27日10時34分】 小湊鐵道・上総中野駅

マイカー利用で上総中野駅に見学に来ている家族連れもいるようで、結構な賑わいである。
でも、小湊キハで到着した人たちの半数以上は折返しの上総牛久ゆきに乗るようで...

いすみ鉄道に乗り換える人は意外と少数派だろうか。
停車しているキハ208号機の姿をスナップしたら、構内踏切を渡って向かいのホームへ。

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【2021年8月27日10時35分】 いすみ鉄道・上総中野駅

10:40発の第12D列車は302号車単行。こちらはイマドキのディーゼル動車。国鉄時代を再現した紺色のシートモケットなのは前社長さんの拘り。
何と言っても冷房の効きが...ようやく一息ついて。

コロナ禍もあるのだろうか、自分のような旅行客がいるほかは地元の方の利用は少なく。
尤も、「いつもの平日もこんなもの」という指摘もあるかも知れないが...

沿線の人口減少、さらには少子高齢化を考えれば、既に地元客向けのローカル線としては存続が厳しい状況であるのは間違いなさそうで。
そんな中での国鉄型キハであり、レストラン列車だったのだろうが、コロナ禍はいすみ鉄道に特に深刻な影響を与えているようにも見える。

個人的には社長さんが交代して以来、何だかいすみ鉄道が迷走しているような気もして、心配なのだが...
何だか歯車がちょっと噛み合っていないような、コロナ禍は確かだが、それ以外にも何だかアレコレ、余計な心配をしてしまうのである。

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【2021年8月27日11時03分】 いすみ鉄道・大多喜駅

ということで、11時に大多喜駅に到着である。(つづく)

(※)撮影時刻は写真データのものです。したがって、実際の時刻とは多少前後します。

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