SSブログ

さようなら黄色と紺色のツートンカラー(6)北条鉄道北条線 [3セク鉄道「鉄印」の旅]

昨日は<速報版>で1日、お休みをいただいたこの話題。肝心の山陽電車のことが出てこないまま“迷走”しているのは、いつもの通りである。また、明石の...魚の棚(うおんたな)を歩いてみたいのだが、今回は用事だけ済ませたらさっさと帰ってきてしまったので。それにしても、あのツートンカラー、一度しか撮りに行くことができなかったのが残念でならない。コロナ禍がなければ...、それを言っても仕方ないが、でも、やはり...

081_DPP_00007392.JPG
【2020年1月10日17時22分】 阪神電鉄神戸高速線・西元町駅

路面併用軌道を走って「兵庫」駅に発着していた山陽電車、神戸市中心部への乗り入れのためにつくられたのが“神戸高速鉄道東西線”だった。点在する各私鉄のターミナル駅を繋ぎ合わせ、市内交通を改善しようというのは、ある種、画期的なことだったかも知れない。山陽、阪神、阪急が繋がり、湊川-新開地を繋いで神戸電鉄も。
山陽電車が、その路面区間を地下化して中心部へと乗り入れるのに合わせて新製されたのが3000形。置換え間近の路面区間を走行しているのも、モノクロ写真で見たことがある。ぜひ「撮りたい」という気持ちは強かったが、だからこそ、お別れ記念の商品を1つでも手にしたかったのである。

さて、そんな6月8日に山陽姫路駅に向かったという話題。正午に粟生駅に到着。JR加古川線と北条鉄道、神戸電鉄粟生線が乗り入れる“要衝”かと思えば、駅周辺は長閑な田園風景が広がっており。ちょっと拍子抜け。ここで昼食の予定などで立案していたら、焦っただろうなぁ...と暢気にそんなことを思いつつ。

……  ……

2021年6月8日(火)晴れ

単線のJR加古川線、粟生駅は上下列車の交換可能駅になっていて。2面2線の相対式ホーム、それを東西から抱え込むように1線の行き止まり式ホームで神戸電鉄と北条鉄道。神戸電鉄粟生線でこの駅に着いた<変態鉄>、木造跨線橋を渡って...

057_msi00001433.JPG
【2021年6月8日12時04分】 北条鉄道北条線・粟生駅

12:09発の第621列車は緑色のフラワ2000-3号車単行。2000年に新製されたことから「2000」、この当時、非電化地方私鉄や3セクが導入を進めていた富士重工のLE-DCシリーズらしい外観である。ちなみに、3号車は同じ兵庫県で廃線となった三木鉄道からの移籍組。1, 2号車とは少しだけ寸法が違うらしく...
ただ、停車位置とホーム柵の関係、順光側でスッキリした写真は撮れないのである。

ちなみに...

061_msi00001465.JPG
【2014年9月4日9時04分】 紀州鐵道線・御坊駅

第3セクター転換後、北条鉄道にはこの1世代前の“レールバス”が居た。2軸の小型ディーゼル動車である。国鉄の分割民営化に前後して誕生した各地の3セクのうち、樽見鉄道とか、この北条鉄道など一部に導入されたが...
鉄道車両としては異例な位、キャパが小さいこと、バス用部材を使って製造コストを抑えた分、耐用年数が短かったこともあって、2000年頃には見られなくなっていって。でも、その北条鉄道の2軸車、紀州鉄道に売却され。その紀州鉄道での“第2の人生”も終えているが、その頃、一度だけ撮影機会を得ることができた。2軸車特有の走行音も録音していたはず。

……  ……

さてさて、北条鉄道。

062_msi00001434.JPG
【2021年6月8日12時04分】 北条鉄道北条線・粟生駅

国鉄北条線の発着ホームだった時代から変わらないと思しき駅の様子。JRとの境界には背の低い柵が設けられており。乗り通しても420円という運賃が示す通り、14 km弱の短い路線である。いすみ鉄道の約半分、城見ヶ丘-大原間とほぼ同じ営業キロの短い路線、保有車両数3両というミニ路線である代わりに日中も毎時1本程度の運転本数が確保されており、これは撮る側にとってはありがたいことかも。ただし、いわゆる“羽子板運用”、同じ車両が行ったり来たりするだけなので、特定の車両を狙って訪問した場合は、撮れなかったときは日中いっぱい、ずっと撮れない可能性があるわけで。
尤も、この日は乗り通すだけだが...。

063_msi00001435.JPG
【2021年6月8日12時05分】 加古川線・粟生駅

柵の向こう側、JRのホームに徐々に人が集まってきて。この12時過ぎという時間、神鉄、JR加古川線上下、北条鉄道と、粟生駅の3路線4本のホームが全て埋まる時間帯だったようで。加古川線上りは125系単行である。

発車3分前、そろそろ車内へ。

064_msi00001436.JPG
【2021年6月8日12時06分】 北条鉄道北条線・フラワ2000-3号車内

まだ自分と運転士さんだけの車内。セミクロスシート車である。もちろんボックス席に陣取って。

車内に掲出されている路線図。

065_msi00001437.JPG
【2021年6月8日12時06分】 北条鉄道北条線・フラワ2000-3号車内

左上、終着・北条町駅のところに「フラワーセンター」の文字。これが同線車両の形式称号に付いている「フラワ」の由来とのこと。

そして、この路線図で見逃せないのは途中、各駅のところにある駅舎の写真。複数の駅施設が登録有形文化財になっている。今回は車窓をボーーッと眺めていただけだが、コレは再訪しないと...と。
14 km弱の路線の割に駅数が多く、駅間距離は平均で2 kmほど。これは<徒歩鉄>にも非常に嬉しいことなのである。

そう、なぜこれほど<変態鉄>は北条鉄道に注目しているのか...、それは先日のニュース。ぬぁんと...驚愕の事態だった。小湊鐵道が郡山車を譲受したのに続いて、同じJR東日本から秋田で引退したキハ40形を譲受する予定である...と。朝ラッシュ時の輸送力増強用とのことだが、3両にプラス1両、確率4分の1で日中の定期運用にも入ってくれるのでは無いか...と妄想が膨らむのである。登録有形文化財に指定された木造駅舎と絡めて撮るなど、これは楽しめそうである。いや、まだ妄想の範囲だが...。そんな訳で気の早い“ロケハン”しながらの車中となった。
加古川線の103系と競争するように同時発車、左へ急カーブでJR線と分かれると周囲は開けて一面の田園地帯が続くのである。

周囲が開けていて、撮りやすそうな田園風景である。しかし、気になるのは下り列車の左側、ほぼ全線にわたって線路の南側に、ぴったりそり沿うような形で通信用ケーブルだろうか、車体にかかるような感じでケーブルが通っていて、その支柱も狭い間隔で建てられている。そこをうまくかわして撮らないと...
撮りに来ると意外と悩みが多そうで、踏切カブリツキで正面ドカン...が増えそうな気がする。

<鉄>としてほかに注目なのは、つい先日、途中の法華口駅に交換設備が“復活”して、初の票券指令閉塞式という方式が採用された。ぬぁんとICカードを票券として使用しているとのことで。
そんな様子を車内から。

066_msi00001438.JPG
【2021年6月8日12時33分】 北条鉄道北条線・北条町駅

乗ってしまえばあっという間。12時半に終着・北条町駅に到着である。ここも片面ホームの行き止まり式。でも、駅の両側に留置線と検修施設、ほかの2両が停車していた。本社機能もあって線内唯一の有人駅だが、運賃は車内精算。急いで窓口に向かって...

067_msi00001440.JPG
【2021年6月8日12時36分】 北条鉄道北条線・北条町駅

大通りに面する形で線路は途切れている。ホームの向かい側、線路の東側にはバスロータリー、通りを挟んで向かい側には“アスティアかさい”という市立図書館と商業施設が入ったビルがあって。そこが旧駅部分だったのだとか。「北条町」は合併前の旧名で現在は加西市、その市役所は北条町駅から1 kmくらいのところにあって、市の中心駅でもある。

でも、だからこそ... (つづく)

(※)撮影時刻は写真データのものです。したがって、実際の時刻とは多少前後します。

あなたの「ポチッ!」こそが、励みになります。あっ、あと、「nice!」も。
にほんブログ村 鉄道ブログへ
にほんブログ村

nice!(7)  コメント(0) 
共通テーマ:趣味・カルチャー

nice! 7

コメント 0

コメントを書く

お名前:[必須]
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。