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10月の瀬戸内に個性派列車を追う(8)浦田駅周辺を巡って [水島臨海鉄道]

水島臨海鉄道を撮りに行って、とにかく困るのは撮影地の選択。
ことでんとは逆で、「どこで撮ろうか」と悩むのではなく、
「どこなら撮れるか」で悩むことになる。12 kmの路線は半分くらいは
高架区間で駅撮り以外はできず、では、その残りの地平区間は...
といえば、住宅密集地が大半とあって。

その限られたポイントで、どうやったら良い画が撮れるか...
列車が来るときまで、ファインダーを覗きながら、
もはや、悪あがきとしか言いようのない構図の調整を繰り返すわけで。

081_DPP200000140.JPG
【2020年10月19日16時25分】 水島臨海鉄道水島本線・弥生-浦田

この日の撮影地に選んだのは浦田駅周辺だった。

……  ……

2020年10月19日(月)曇りのち晴れ

14時、コキ車2両の線内貨物が東水島に向かっていくのを見送って...

082_DPP200000129.JPG
【2020年10月19日14時00分】 水島臨海鉄道港東線・水島駅

これがDD50形牽引だったら、もう大コーフンだっただろうが
こちらもJR貨物のDE10形牽引で。こういう貨物列車の運用というのは
非常に複雑で、ちょっと撮りに行っただけの<変態鉄>に理解できる
ようなものではない...というのは分かっているのだが。
(ネットや鉄道誌に載っている情報も、「標準的なパターン」くらいの
受け止めでないとならない。時刻も機関車運用も毎日のように変化が...)

だから、ココで凹んでいたらローカル貨物の撮影などできないのである。

……  ……

気を取り直して、14:11発の倉敷市ゆき。もちろん、MRT300形単行。
水島駅から乗車する人は決して多くないのだが、周囲は住宅密集地、
これから夕方にかけて倉敷市街地に向かう人たちが途中駅から次々に
乗ってきて、だんだん車内には乗客が増えていくのである。

そんな中、<変態鉄>だけは人の流れに逆らって浦田駅で下車。

駅南側に野菜畑が広がっていて、そこで撮ることを考えていたが、
国鉄型キハが動き始めるまで1時間以上あって。

083_DPP200000146.JPG
【2020年10月19日14時52分】 水島臨海鉄道水島本線・福井-浦田

まずは駅の北側、江永歩道橋から望遠で。

15時前、住宅街のカーブを抜けて浦田駅に進入してくるのは、さきほど
水島からここまで乗ってきたMRTの折り返し。

071_DPP200000132.JPG
【2020年10月19日14時52分】 水島臨海鉄道水島本線・福井-浦田

そして、引きつけて...
これが昨日のトップ写真。やっぱり、テールライトが物足りない(笑)。

さぁ、これを撮ったら急いで移動なのである。
水島本線は倉敷貨物ターミナル-倉敷市の13 kmほどの区間で
途中、水島、弥生、西富井駅で上下列車が交換できる。
(倉敷市駅にも、留置線があるにはある)

その交換駅にダイヤは縛られることになるので日中の列車は20分間隔を
ベースに、空きがあったり、貨物が入ったりと20分、40分間隔の毎時2本が
一般的なパターンになっており。

いまの撮影は40分待ちで折り返しを撮ったもの。でも、いま自工前に
向かっていったMRTは、すぐ隣の弥生駅で倉敷市ゆきと交換する。

084_DPP200000145.JPG
【2020年10月19日15時00分】 水島臨海鉄道水島本線・弥生-浦田

急ぎ、上り列車用の撮影地へ。

浦田駅のすぐ南側の畑のところに着くや否や踏切機の音が聞こえて。
あわてて1枚。6両のMRT、4両が「ひまわり色」、2両が白地に青帯の
「水島色」だったのだが...

90年頃、全国に普及した標準的な“新潟製のディーゼル動車”。
JRも含めて全国の非電化路線に類似車体をもつキハたちがいるのだが
水島臨海鉄道MRTは、他所よりも車体長が長いのが特徴。21m級車体は
国鉄型キハよりもちょっと長く。

とりあえず、この構図でも国鉄型2連は入りそう。
たぶん、水島本線唯一の、引いた構図で2連を撮れる場所ではないかと。
有名だった倉敷市駅近く、倉工グラウンド前の老松の田んぼは
分譲住宅とマンションに姿を変えてしまい、撮影困難となって久しく。

でも、ここで迷ったのは、もう数メートル進んだところで...

085_DPP200000136.JPG
【2020年10月19日15時40分】 水島臨海鉄道水島本線・浦田-弥生

真横から撮ることだった。
そう、真横から撮るのなら、本当に編成長以上の長さの線路が見えて
いることが必要なのである。

意外とビミョーで...。

でも、最終的にこの撮り方に決めたのは、この日のキハ編成。

DPP_00008252.JPG
【2020年10月19日15時46分】 水島臨海鉄道水島本線・弥生-浦田

朱色にクリームの“国鉄色風”と青色濃淡の“水島色”、
ときおり検査の都合で混色編成となるのである。何度か撮っているが
ちょうど10月もその期間にあたっていた。

後ろの電柱が気になっていたが、でも、ほぼ思い通りの1枚になった
ような気がする。貨物はダメでも、キハ撮影は幸先良いスタート。

次は...

浦田駅の、この畑のところを過ぎて数百メートル進んだ地点から
線路は高架になる。その高架に入る手前の踏切周辺から“正面ドカン”。

「次の列車まで時間がある」と思って、ゆっくりカメラの準備を
していたら、不意に踏切機が鳴り出して...

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【2020年10月19日15時58分】 水島臨海鉄道水島本線・浦田-弥生

思いがけず(ダイヤをチェックしていなかっただけ)、DE10形牽引の
貨物列車である。12時に東京製鐵正門前で撮った機関車が、西岡山に
戻って、今日、2往復目の東水島ゆき。

087_DPP200000138.JPG
【2020年10月19日16時06分】 水島臨海鉄道水島本線・弥生-浦田

そして、早くも先ほど江永歩道橋で撮ったMRT306号車が折り返してきた。

このMRTが西富井駅で交換するのが...

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【2020年10月19日16時20分】 水島臨海鉄道水島本線・浦田-弥生

キハ37形編成である。住宅街を通る路線なので、夕方になると建物の
影に入ってしまって線路周りが薄暗くなってしまうが...

この路線の場合、編成全体を写し止められるだけでも貴重な撮影地
なのである。

さぁ、ここからどうするか?? (つづく)

(※)撮影時刻は写真データのものです。したがって、実際の時刻とは多少前後します。

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